DISC REVIEW
-
amazarashiは秋田ひろむの心情吐露とも言える、非常に私的な世界だった。だがステージの前の紗幕と映像でできた壁の先にいる観客たちに歌を歌い続けることで、ひとりぼっちだった彼のもとに他者が齎した優しさという光が浮かぶようになることは必然
-
1曲目の「救世なき巣」のかなりダイレクトにMY BLOODY VALENTINEを思わせる暴風雨のような轟音の壁の向こうに揺らぐ歌を含む音像に、これまで以上に"何が美しくて、何が美しくないのか?"という哲学が音そのもので迫ってくる。これは振
-
すでに全米チャート1位に輝き、バンドにとって7年ぶりのナンバーワン・ヒットとなった本作。デビュー時のなんとしてでもソウルやファンクのグルーヴをロック・バンドのメカニズムで表現しようとする衝動と、それを牽引したAdam Levineのホワイト
-
Track.1のタイトルが「WHERE?」。素晴らしい。君は何処にいる? 僕は何処にいる? 答えは何処にある?――京都の4人組、夜の本気ダンスは、記念すべき1stアルバムの初っ端から道に迷っている。そして、"迷うこと"を大いに楽しんでいる。
-
穏やかで、洗練されていて、強いメッセージ性もあって、それでいて躍動している。音楽と戯れる喜びに満ちている。今年結成11年目を迎え、自主レーベル[Anaheim Records]を立ち上げたセカイイチの、オリジナル作品としては2年7ヶ月ぶりと
-
NIRVANAのKurt Cobainも愛したグラスゴー出身の男女デュオ、THE VASELINES。90年代に1度解散した彼らの、2008年の再結成後2作目となるフル・アルバム。何故、Kurtはこのデュオを愛したのか? その答えは、ピュア
-
ポップでカオティックな赤い公園ワールドがさらにスケール・アップしたことを思わせる2枚目のアルバム。リスナーをいきなりKOする超絶ポップな「NOW ON AIR」からアンビエントなシンセ・オーケストラル・バラード(!?)の「ドライフラワー」ま
-
昨年リリースされたミニ・アルバム『DISCUSS』に続きメンバーそれぞれが1曲ずつイニシアチブを取るという"1人1曲"がテーマとなった2部作の後編。前回は"議論"という少々緊張感漂うタイトルだったが、今回は"流れの中で"という、非常にreg
-
チルウェイヴ以降のシーンに現れ、インディーR&Bの隆盛やディスコ・リヴァイバルの先駆者的立ち位置にいながらも、しかしどこにも属さないし属せない孤立無援の花――ロンドン出身のプロデューサー/ミュージシャンであるKINDNESSことAdam B
-
ネットを中心にボカロPとして活動してきた"ねこぼーろ"が、自身が歌う"ササノマリイ"としてCDデビューする。"詰め込んだ 感情を ひとつ ひとつ 殺して"というねこぼーろ時代の楽曲「戯言スピーカー」で始まる今作は、柔らかい演奏と温もりを感じ
-
1stフル・アルバム『シアロア』から2年以上の時を経てリリースされる2ndフル。この期間、作詞作曲編曲すべてを担当する田口囁一は、漫画執筆を行いながらライヴやイベントにも積極的に参加するなど、これまで以上にハイブリッドな活動をしてきた。『シ
-
モヤッとしているんだけれど、聴いていてなんだかスッキリする―― 今作にそんな矛盾した印象を与えている所以として、喉の奥につかえている鬱蒼とした気分を吐き出すように歌うフロントマン、Elias Bender Rønnenfeltの存在が大きい
-
オシャレな女の子を踊らせるため、2012年に表参道で結成された"月曜日が嫌い"な4人組、I Don't Like Mondays.が1stミニ・アルバムでメジャー・デビューを果たす。ねごとやSPYAIRらの作品でおなじみのヒット・メイカー、
-
ガールズ・スカ・バンド、ORESKABANDのレーベル移籍後初となるミニ・アルバムはアッパー・チューン中心の構成。アルゼンチンとブラジルでの海外公演などライヴの合間を縫ってレコーディングされたからなのか、生の温度感をそのまま味わわせてくれる
-
今年結成20周年を迎えたWILCOのフロントマン、Jeff Tweedyがサイド・プロジェクト"TWEEDY"として息子のSpencerとともに制作したデビュー・アルバム。今作にはTWEEDY親子だけでなく、元THE YOUNG FRESH
-
新潟を拠点に活動する4ピース・ロック・バンドのデビュー盤である1stミニ・アルバム。疾走感溢れるサウンドは、柔らかなハイトーンの中元秀哉(Gt / Vo)と、スクリームとポエトリー・リーディングを混在させたような小林亮輔(Ba/Vo)の声の
-
"大人"の定義とは何だろうか。20歳を超えたら、学校を卒業したら、酒や煙草の味を覚えたら、自分のことをひとりでできるようになったら―― いろいろな条件があるかもしれないが、19歳という年齢ほど不確かで足元の覚束ない時期はないと思う。ハタチと
-
ウィーンで生まれ、10代のころに独学で鍵盤やサックスなどを習得し、同時にコンピューターで音楽制作をはじめたDORIAN CONCEPTことOliver Thomas Johnson。大学でサウンド・デザインを学び、THE CINEMATIC
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号