DISC REVIEW
Overseas
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LA ROUX
La Roux
南ロンドンで結成された二人組ユニットLA ROUXのファースト・アルバム。近年DIY感覚を持った女性ヴォーカルの作品が流行しているが、ビートの強度で言えばこのLA ROUXが頭一つ飛び抜けている。まぁトラックを作っているBenの存在が大きいのだけれど。そういう意味ではTHUNDERHEISTと感覚が似ているのかな。80’sを彷彿とさせるニューウェーブとエレクトロ・サウンドを配合させ、時に声変わり前の少年の声をも彷彿とさせるEllie のハイトーンヴォーカルが巧妙に絡み合い、アンニュイな輝きを放っている。KITUNE所属アーティストだからといって、難しく考えなくていいんです。純粋に楽しいエレポップ・アルバム。
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TYONDAI BRAXTON
Central Market
THE BATTLES のリーダー、Tyondai Braxtonの新たなソロ・アルバムの機軸は、ずばりクラシック!残念ながら、僕にはクラシックについての教養がほとんどないので、このアルバムがクラシックという枠組の中でどうなのかは分からない。ただ、クラシックを彼のやり方で再構築する前半と、カオティックなビートと歌が入り乱れる不穏な後半まで、その隅々に彼の尋常ではない拘りが感じ取れる。そして、クラシックというと身構えてしまうが、ここで鳴る音は驚くほどにポップだ。前衛的過ぎる現代音楽はあまり理解できないが、緻密に計算された一音一音が豊かな表情を持つ音楽へと昇華されていく本作は素直に楽しめる。現代音楽やクラシックという枠を軽やかに取り払ってしまう、高貴でありながらポップなアルバムだ。
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DOLORES O'RIORDAN
No Baggage
90年代初頭から活躍し、全世界でトータル4500万枚を売り上げたTHE CRANBERRIES のヴォーカルDolores O’riordan のセカンド・ソロ・アルバム。Dan Brodbeck とDolores による共同プロデュース作品だ。プライベートでは、家族と共に世間から隔絶された自然に溢れる場所で過ごす時間を大切にしているそうだが、そんな彼女の母性の強さや優しさがアルバムを通して貫かれている。女性ロック・ヴォーカル特有のヒステリックさや自己主張の強さとも無縁な、耳と頭を心地よく包み込んでくれる至福のポップ・アルバム。このアルバムを最後まで聴いた時には、ほら、嫌なこと忘れてたでしょ?特に「The Journey」は感動的なナンバー。
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YO LA TENGO
Popular Songs
U Sインディ・シーンを牽引し続けるYO LA TENGO が、通算13 枚目となるフル・アルバム『Popular Songs』をリリースする。今作は、ネオアコ有り、THE DOORS直系のサイケ・ガレージ有り、ソウル有り、ドリーミー・ポップ有りと、相変わらずそのインスピレーションとクリエイティビティは留まることを知らない。そのどれもが「popular songs」と呼ぶにふさわしい普遍的なメロディを持つ美しい楽曲。そして、シンプルなアレンジでありながらも、豊かな膨らみを持つ音像は彼らにしか生み出せないものだ。この温もりに満ちた音の端々から滲み出る音楽への愛情と深い音楽的バックボーンこそ、彼らがこれだけ長きに渡って愛され続け、それに応え続けている原動力だ。これだけ安心して新作を待つことができるアーティストはそうそういないだろう。
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MEW
No more stories Are told today I'm sorry They washed away No more stories The world is grey I'm Tired Let's Wash Away
ベーシストの脱退というアクシデントもあり、何と4年ぶりのリリースとなるMEW の5枚目のアルバム。まず何よりも、ブラッシュアップされたリズム隊が叩き出す多彩なビートに驚かされる。これまでのMEWにはなかった軽快なリズムの上をカラフルでドリーミーな音世界が広がっていく。特に、ダンサブルなM-9 ~M-11の3曲は、MEWの新境地とも言える出来。基本的にループするように連なって行くメロディは、螺旋を描きながら、さらに高みへと聴く者を誘っていく。アルバム全体を通してどこか醒めた質感の前作から一転、本作では温かみのあるサイケデリアを描き出している。ニューゲイザー、エレクトロ・シューゲイズ勢ともシンクロする極上のドリーミー・ポップ。
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SPC ECO
SPC ECO 3-D
90年代シューゲイザー・シーンにとって重要なバンドの一つであり、2004年までエレクトロ、インダストリアルなどを取り込んだ独自の世界観を構築したCURVE。そのCURVEの中心的人物Dean Garciaの新バンドがこのSPC ECO。エレクトロ・ビートの周りを漂うホワイト・ノイズと、圧倒的な存在感を放つ甘く気だるいRose Berlinの歌声。このRose Berlinは3歳(!)の頃からDeanとともにレコーディングを体験しているという、若干18歳。吸い込まれるようなRoseの歌声が、SPC ECOの音をさらに艶かしいものにしている。M83などのエレクトリックなシューゲイザーに不穏な攻撃性を持たせたようなアルバムだ。
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EELS
Hombre Lobo
BECKとともに、ローファイ・ロックを代表するバンドの一つであるEELS。いつの頃からか、僕はEELSという名前に無条件に反応してしまうようになったのだが、4年ぶりの新作となる本アルバムで、リーダーであるEはとんでもない顎鬚をたくわえたブルース親父になって帰ってきた。ひねくれた味わいを持つローファイ・ロックから、ドリーミーなポップ、そして人間臭いローファイ・ブルースまで、Eの奇才っぷりが全開だ。叫んだり、求愛したり、泣きそうになったりするEの男臭くて切ない声。時に優しく、時に荒々しい音からは、哀愁と孤独が滲み出ている。EELSという不器用な性格のひねくれもの集団がまたも届けてくれた愛すべき音楽。どうやら、EELSという名前に無条件に反応する癖は、まだまだ治りそうもない。
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VIB GYOR
We Are Not An Island
イギリスはリーズ出身の五人組、VIB GYOR。RADIOHEADやTRAVIS、COLDPLAYに続くバンドとして、高い注目を集める大型新人のデビュー・アルバム。虹の七色を記憶する為の造語(色の綴りの頭文字が並んでいる)をバンド名に冠するVIB GYOR。まさに前述のバンド達の系譜の上にあるUKらしい憂いを帯びたヴォーカルとメロディ、儚くも眩いサウンド・スケープを描き出す美しいアルバムだ。その完成度の高さとスケール感は新人とは思えないが、反対にデビュー・アルバムだからこその何かがないところは残念でもある。その実力は間違いないだけに、今後、クラシカルとも言えるそのスタイルにどこまで独自の色彩を加えることができるかは次作のお楽しみにしたい。
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MATIAS TELLEZ
Clouds
瑞々しい天然色のポップ・ナンバーを鳴らすノルウェーの天才、MATIAS TELLEZのセカンド・アルバムが到着した。相変わらず素晴らしいメロディといい、ギター・ポップ、柔らかな光を放つソフト・ロック、そして、ディスコティックなナンバーも、澄み渡るような爽やかさを感じさせる天性のポップ・センス。若々しく跳ね回るポップ・ナンバーとともに、スキップでもジョギングでもサイクリングでもしたくなるね。しかも、海外ではSONY/BMGとサインしながら、日本ではファースト・アルバムと同じく、大阪のレーベルFLAKEからのリリースをMATIAS TELLEZが選択したという事実。天才の上に、何ていい奴なんだ。一曲目の「You」からラスト・トラック「Dreams」まで、颯爽と駆け抜けるピュアなポップ・アルバム。
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DATAROCK
Red
今年のSUMMER SONICに出演が決定している、ノルウェー出身のDATAROCK。セカンド・アルバムの今作は、彼らのトレードマークである“赤”がそのままアルバムタイトルとなった。ジャケットも、ブックレットも、盤も赤で統一という徹底っぷり。エレクトロニクスを駆使したダンサブルなポストパンクを基調に、ファンキーなサウンドでガツンと踊らせてくれる「Give It Up」は新たなフロアアンセムとなるか!?因みに、「True Story」の歌詞はTALKING HEADSの曲名が羅列されている。マイナーコードが主体で神経質さがぷんぷんと漂っているが、速いBPMとコンパクトにまとめられた曲群はとても聴きやすい。ギターのフレーズが覚えやすくセンスがいいのも好感色!ライブが楽しみ。
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THE DEAD WEATHER
Horehound
WHITE STRIPESのJack WhiteとTHE KILLSのViviを中心とした新プロジェクト、THE DEAD WEATHER。この組み合わせでブルース/サイケ・ガレージをやるって、そんなの悪いわけがないけれど、それにしてもとんでもないことになっている。Jack Whiteという底なしの才能の箍が完全に外れている。音数最小、音量最大なリズム隊が生み出す凶暴な暗黒グルーヴとへヴィに歪み、軋みまくるギター。そして、Viviのダーティでドスの効いたヴォーカルが絡み合い、とぐろを巻く轟音サイケデリック・ガレージ。今が一体何年なのか分からなくなるが、そんなことはおかまいなしに、どこでもないどこかへぶっ飛ばされる異形の轟音ブギ。
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WILCO
Wilco(The Album)
WILCOの最高傑作と言われる4枚目『Yankee Hotel Foxtrot』から7年。当時夢中になって『Yankee Hotel Foxtrot』を聴いた憶えがある。その後主要メンバーの脱退を経ながらも2 枚のアルバムをリリース。音楽的冒険心はあるものの、やはり『Yankee Hotel Foxtrot』を越える作品にはなっていなかった。そして今回の通算7枚目のオリジナル・アルバム。タイトルは初のセルフ・タイトル。60年代のサウンドを意識したと語る様に、とても耳障りのいい作品。「Wilco(This Song)」を筆頭にシンプルで前2作には無かったとても明るく風通しいい楽曲が並ぶ。Feistとのデュエット・ナンバーも収録。こんなWILCOを待ってました。充実の力作。
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MONGREL
Better Than Heavy
THE REVEREND AND THE MAKERSのJon McClureが、ARCTIC MONKEYSのMatt Heldersらと結成したプロジェクト、MONGRELのファースト・アルバム。Damon AlbarnにとってのGORILLAZ的なプロジェクトと捉えればいいだろうか。全編に渡って、ソリッドなロッキン・ヒップホップを繰り広げている。もともとJon McClureがロックに留まらず、HIP HOP、REGGAE/DUBなどにも振り幅を持つ人だけに、納得の出来である。「Hit Rom The Morning Sun」などで胆の据わったラップを聞かせる女性ラッパー、Pariz -1も注目したい存在だ。また、本作は二枚組みとなっていて、『BETTER THAN DUB』と題されたディスク2では、Adrian Sharwood先生が原曲をさらにスモーキーなDUBアルバムへと仕立て上げている。
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THE TEMPER TRAP
Science Of Fear
オーストラリアはメルボルンから登場した4人組、THE TEMPER TRAPの日本デビューとなる日本独自企画シングル。タイトル・トラック「Science Of Fear」は疾走感溢れるぶ厚いギターロック。このシングル収録の2曲だけでなく、シングル「Sweet Disposition」など、ドラマティックかつエモーショナルなサウンドが持ち味の彼ら。インドネシア出身のDougyの伸びやかで艶のある声とメロディといい、そのサウンド・プロダクションといい、U2のようなスケールの大きなバンドとなる可能性を持っている。それだけでなく、精力的に行ってきたというライヴで身に着けた強靭なグルーヴも魅力だ。SUMMER SONIC出演を間近に控え、秋にはデビュー・アルバムも発売される。要注目のニュー・カマーだ。
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NADA SURF
Lucky
96年結成のUSインディ・ロック・バンドNADA SURFの最新作『Lucky』の日本盤が初来日に合わせて発売される。本国では2008年に発売された本作のプロデュースはDEATH CAB FOR CUTIE のChris Walla 。WEEZER直系の力強いパワー・ポップ「Weightless」、伸びやかなヴォーカルとメロディ・ラインが印象的な「I Like What You Say」など、シンプルに胸に響いてくるメロディを備えた眩いポップ・ソングが彼らの持ち味だ。決して目新しさや派手さはないが、タイムレスなグッド・メロディが持つ魅力を実感できる一枚。ふとした瞬間、いい歌といいメロディに立ち戻りたくなったなら、手にとってもらいたい。温かく、包容力のある歌があなたを迎えてくれる。
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KASMS
Spayed
ARCTIC MONKEYS、FRANZ FERDINANDを擁するインディ・レーベルDOMINOよりデビューを果たし、NME誌をして「<NEW> THE BEATLES」とまで絶賛された伝説のバンド、TEST ICICLESのメイン・メンバーであったRory Attwellを中心に結成された4人組がこのKASMS。Crystal Castlesを手掛けていることで有名なTROBLE RECORDSよりリリースされた2000枚限定のデビュー・シングル『Taxidermy』がUKのシングルチャート12位を記録。そしてセカンド・シングルを経て今回のアルバム『Spayed』をリリース。混沌としたノイズ一歩手前のサウンドに、時に気だるいメロディを浮遊させ、時にエキセントリックにスクリームする女性ヴォーカル、Maryの存在感が抜群。
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RIPCHORD
Begginers Luck
2007年、眩いほどのロックンロールを鳴らすEPによって話題を集めたUK期待の新人RIPCHORDが、満を持してと言うには遅すぎる程のタイミングでデビュー・アルバムを発表する。一向にアルバムが発売されないので、正直なところ、EPだけで解散するのかなと思っていた。それだけに、このアルバムの到着は嬉しい誤算だ。「Look Up Your Daughters」といった既発曲はもちろんだが、それ以外の曲の異常なまでのキャッチーさに驚かされる。「My Precious Valentine」の♪パーパーパパー♪コーラスとか、聴いているこちら側が少し赤面してしまうほどキラキラしている。羨ましいほどの若さと疾走感に満ちたこのロックンロールのどこがBegginers Luckなんだ!?
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PATRICK WATSON
Wooden Arms
2006年にリリースされたデビュー・アルバム『Close To Paradise』で、ポラリス・アワード最優秀アーティストに選ばれ、フロント・マンのPatrick WatsonがCINEMATIC ORCHESTRAの楽曲にゲスト参加するなど、北米では既に高い評価を得ているカナダの4人組、PATRIC WATSON。繊細かつダイナミックなサウンド・スケープの中、Patrick Watsonのピアノが物語の時を進めるように響いていく。SIGUR ROSをクラシカルにしたような本作は、聴く者を壮大な物語へと引き込んでしまう美しさがある。ここではない幻想的な別世界を漂う、シネマティックなアルバムだ。
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CHASE & STATUS
More Than Alot
PENDULUM、THE QEMISTSなど、最近ロッキン・ドラムンベースが世間を賑わせているが、このCHASE & STATUSもその流れでオススメしたいアーティストだ。ただしCHASE& STATUSの場合は、もっとクラブ・ミュージック的なアプローチになっており、トラック・メイキングは前に挙げたアーティストより、もっと緻密で凝った内容のものになっている。ドラムンベースを基調にHIP HOP、FUNKなどの要素を取り込み、とても洗練されたモダンなサウンド。「SMASH TV」ではGUNS'N ROSESの「Welcome To The Jungle」がサンプリングされ、なかなかニクイ演出をしてくれている。PRODIGYやOUTKASTが好きな人にもオススメです。
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CAGE THE ELEPHANT
Cage The Elephant
アメリカはケンタッキー州ボウリング・グリーン出身の5人組。昨年6月のデビューから、まずはUKメディアに絶賛され火が付き、その後2009年に入りZOMBAと契約しUSデビュー。そしていよいよ日本上陸となった。ファンキーでダイナミックなサウンドとアメリカのバンドならでは土臭さを併せ持ち、またそこにソリッドなギターも加わって、新種のミクスチャー・サウンドの誕生を感じさせる。ヴォーカルMattのエキセントリックなライヴ・パフォーマンスも話題を呼んでおり、出演が決定しているFUJIROCK FESTIVAL09ではぜひとも注目したいアーティストである。「好きなものを放り込んだだけ」と語る彼らのエネルギッシュなライヴをぜひ体験してみたい。
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