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DISC REVIEW

ドラマ

アルカラ、5枚目のアルバム。歌謡性の高いドラマチックなメロディと歌が、変拍子を多用したリズムを基盤とした、空気を切り裂くようなソリッドな演奏と共に繰り広げられる、まさにアルカラ節が炸裂した作品である。ロックがシリアスさだけを打ち出すことは容

こっちを見ている

おいおい!どうなってんだ!?やはり"ロック界の奇行師"を自称するだけに、思いもよらない展開をしてくれるぜ!前作『フィクションを科学する』から約7ヶ月という驚異的なスピードでアルカラが新作『こっちを見ている』をリリースする。フロントマン稲村太

フィクションを科学する

嘘か真か、インタビューで語ったように"心で歌う"姿勢がそうさせたのか。アルバムとして3枚目の今作は、これまでの圧倒的なハイテンションで突っ走るような勢いを緩め、メロディアスな世界観を強調した作風となった。9mm Parabellum Bul

BOY NEXT DOOR

神戸出身の四人組、アルカラの2ndアルバム。尚、同時に1stアルバム「そうきたか」も再プレス&リリースされている。"ロック界の奇行師"と呼ばれているだけあって、確かに変わったことしてるな~という印象。「マゾスティック檸檬爆弾」では、2ビート

バイタルリスペクト

鋭く叙情的なメロディ。包み込むような轟音。静と動を往来するたしかなリズム。そのすべての中心にある、歌――革新的な何かが鳴っているわけではない。しかしここには、グランジ以降のオルタナティヴ・ロックが、あるいはハードコアを起源とするエモコア・バ

ナチュラル / 初夏のピラニア / ロマンチック・アルカイダ

面白くないものは面白くない。自らがいるバンド・シーンに唾を履き続けるフロントマン、ロン(Vo/Gt)の苛立ちと自身の音楽への自信は今回のトリプルAサイド・シングルという形態にまで及んだのかもしれない。さらに誰も思いつかないようないびつなリフ

カウンター

2011年の閃光ライオットでファイナリストにも選出された、2010年結成の4ピース、或る感覚の1stアルバム。そのサウンドは、ジャキジャキジャキと高速で刻まれるポスト・パンク的なカッティング・ギターと、後期ナンバーガールを思わせる和製メロデ

UPSIDE DOWNTOWN

前作『サイファールーム』から1年と少々という時間は、あるくとーーふにとってこれまで以上にクリエイティヴな時間となったようだ。高校の同級生でバンドを始め、"未確認フェスティバル"でファイナリストになるなど、10代のうちから抜きん出たポップ・セ

サイファールーム

"攻撃的ポップバンド"を自称する通り、ピアノを擁するきらめくポップ・サウンドに、現実を鋭いまなざしで捉えるエッジの効いた歌詞を両立させる長野発の男女混成5人組バンド。今作のテーマは"脱出ゲーム"。現状に満足しない姿勢を脱出ゲームにたとえ、も

ホワイトブルーとハル

2年ぶりの全国流通盤は初のフル・アルバム。北海道のバンドであることにアイデンティティを持って活動する彼らの"心"が、曲と音という"技"と"体"に結びつくようになった印象だ。北欧音楽を参照とした、"バンドっぽい音"という漠然としたイメージに縛

Re:versal

昨年2017年に"THEサラダ三昧"から"アルクリコール"へと改名をした北海道在住ロック・バンド。結成7年目にして初の全国流通盤は、ライヴ会場で配布していた疾走感溢れるデモ楽曲「アゲイン」とは違う、彼らの繊細な一面を見せる6曲が詰まっている

思い出に変わるまで

昨年は、「さよなら、桜桃の花」などバンドの新たな面をうかがわせる3曲連続配信を行ってきた4人。コロナ禍でライヴなどができない期間は制作に磨きをかける時間にあてて配信の3曲や、今回のEP『思い出に変わるまで』を作り上げた。EPの1曲目「オリオ

OWL/sleepin' and sleepin'

或るミイは色で表すと青色だな、と思う。両A面として収録される「OWL」「sleepin' and sleepin'」。日本語に英単語を織り交ぜた歌詞(言葉選びのセンスがバツグン!)さえもリズムとしてループさせるスタイルは聴き手の心と身体を躍

サマタイム×サマタイム

ヴォーカルの脱退という大きな壁を乗り越え、新ヴォーカルにタカハシツトム(Vo/Syn)を迎え入れてリリースされる1stミニ・アルバム。Track.1「JOY」の心地よい水音に誘われ、深く潜るように聴き入ってしまう作品へと仕上がった。タカハシ

(仮)或るミイのすべて

千葉LOOKを拠点に精力的なライヴ活動を行い注目を集めている4ピース・ダブ・バンド。初の全国流通盤となる今作は、轟音にしてドラマチックな展開をみせるサウンドと甘く柔らかいメロディが相反しながらも、絶妙なバランスで溶け合う。その核を担う要素は

革命前夜、

暗いニュースで溢れがちな今を生きるリスナーへ向け、ポジティヴをテーマに制作したEP。だが"前向きだけどまだどこか後ろ向きなあなたへ"というコメントも発表している通り、そのポジティヴさは手放しであっけらかんとしたものではなく、現実的な目線も孕

呼吸

切ない恋心を透き通った声で描き、10代を中心に話題のネット発SSW、あれくんのメジャー初アルバム。「好きにさせた癖に」は965万回、「ばーか。」は749万回と好調な再生回数を誇るが、それらすでに公開済みの楽曲は、すべてガラッとアップデートさ

ANTI HEROINE

自身初となるフル・アルバムを2枚同時でリリース。CHARLI XCX、CHVRCHES、DANNY L HARLEなど、国内外から豪華作家陣を招いて制作された本作には、ダークなエレクトロ・サウンドを押し出した「へゔん」や「ギブミー♡すとっぷ

夢に出てきた。

Large House Satisfaction、BYEE the ROUNDらのプロデューサー兼wash?のベーシストである河崎雅光氏が立ち上げたレーベルの第2弾アーティストは、平均年齢21歳の3ピース・バンド。すでにライヴ会場で販売して

音響レジリエンス

ミニ・アルバム『音楽の盾』以来、1年1ヶ月ぶりのリリース。コロナ禍で戦い続けてきた彼ら、そして私たちを"音響"でレジリエンス(回復)させてくれる1枚。音楽的なチャレンジと、"遺していく ただ遺していく"という強い決意に満ちた歌詞の「蘇生法」