DISC REVIEW
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ANGELS AND AIRWAVES
Lifeforms
元BLINK-182のTom DeLongeがフロントマンを務めるバンド、ANGELS AND AIRWAVESの約7年ぶり(=BLINK-182脱退後初)、6作目となるスタジオ・アルバム。UFO研究家でもあるTomの宇宙への憧憬がそのまま音になったような、浮遊感あるスペーシーなオルタナ・ロックを鳴らしてきた彼らだが、今作でもその方向性は健在で、シンセとヴォコーダーを巧みに使ったTrack.1から作品世界へと引き込まれる。重厚なサウンドのTrack.2、軽快なポップ・パンクを奏でるTrack.4、宇宙時代の甘酸っぱいラヴ・ソングなTrack.8など、爽快感のある音像でまとめられたアルバムだ。ポップ・パンクはあんまり......というロック・ファンにもぜひおすすめしたい。
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THE BAND CAMINO
The Band Camino
2015年にUSテネシー州で結成、2019年のEP『Tryhard』などで早耳リスナーやメディアから注目を集めていたポップ・ロック・トリオが、満を持してのデビュー・アルバムを発表した。バンドのエッジーな部分とソフトなエレクトロを絶妙に融合したアンサンブルに乗せ、タイプの異なるふたりのヴォーカルが抜群のセンスで美しいメロディを歌い上げる楽曲はすでに高い完成度を誇っていて、Track.5やTrack.9ではライヴ・バンドとしても名を馳せる彼ららしいダイナミクスを見せている。80sのダンサブルな雰囲気をまとったTrack.4、アコースティックなバラードのTrack.7など自由度も高く、THE KILLERS、THE 1975らに続くインディー・ロック新世代の筆頭となりそうだ。
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THE VACCINES
Back In Love City
2011年のデビュー以来日本でも人気を誇るロンドンの5人組ロック・バンド、THE VACCINESがオリジナル・アルバムとしては約3年半ぶりの新作を発表。前作では原点回帰と言うべき泥臭さを持ったギター・ロックを鳴らしていた彼ら。架空の都市をテーマに、RIHANNAなどを手掛けるDaniel Ledinskyをプロデューサーに迎えた今作は、基本姿勢を保ちつつ、80年代シティ・ポップを思わせるジャケットと同様ダンサブルな内容に。裏打ちのビートが夜のネオンとマッチする表題曲に始まり、サーフ・ロックとディスコ・サウンドを絡めたTrack.2、ラウドなギターを響かせるTrack.4、ラテンなメロディもチラつかせるTrack.6など、格段に自由度を広げた楽曲を収めている。
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LANY
gg bb xx
LAのシンセ・ポップ・バンド LANYが、前作からなんと11ヶ月という短いスパンで新作アルバムをリリース。もともと多作なバンドではあるが、今作に関してはより彼らをクリエイティヴにする状況があったのだろう。前作は、誰もが身近な人との絆の大切さを再確認したパンデミックのなか、自身の家族や育った環境にフォーカスしたアルバム。だが、今作はそういったテーマを設けず、自由に日常を切り取ったのだという。2017年の1stアルバムからヒット作をリリースし続け、大きく動いた日常を自身の中で整理するような意味もあったのかもしれない。そのためか、サウンドのアプローチにも自由度があって、思い出の写真をめくるようなワクワク感がある。魔法のようにカラフルなLANY流ポップをぜひ堪能してほしい。
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HOMESHAKE
Under The Weather
カナダのシンガー・ソングライター Peter Sagarによるソロ・プロジェクト、HOMESHAKE。Peterは、同じくカナダのシンガー・ソングライターであるMac DeMarcoのライヴ・バンドでギターを担当していたが、このHOMESHAKEに専念するため、そちらの活動からは離れている。そして、そんな彼の描く音楽世界は、ポップで温かみがありつつ、どこか毒っ気もあり、デジタルなサウンドの中に人間味が感じられる。特に、今作では鬱状態にあった2年前の心象風景を描いているということで、晴れやかな内容ではないが、鬱屈した心情を丸みのあるシンセ・ポップに仕立てることで、独特の心地よさを生み出している。深夜にひとりで何も考えず聴くと、疲れた心にほっと休息を与えてくれる作品だ。
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MÅNESKIN
Teatro D'Ira Vol. I
ABBA、Celine Dionを生んだ欧州最大の音楽の祭典"ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト2021"で優勝を果たし、サブスクを中心に一大センセーションを起こしている、平均年齢20歳のイタリアのロック・バンド MÅNESKIN。彼らがブレイク前夜に発表した2ndアルバムが、このたび国内盤でもリリースの運びとなった。優勝への決定打となったロック・アンセムのTrack.1に始まり、ラウドなリフに早口のイタリア語詞でまくし立てるTrack.3、ミニマルな展開から爆発するトラックに官能的な英語詞を乗せたTrack.4などを収録。往年のレジェンドに比肩する華々しさとどこか危険な香り、そしてエネルギーに満ちたサウンドは、まさに時代が求めた新たなロック・スターと言えるだろう。
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ANDREW W.K.
God Is Partying
パーティーが遠い世界の話となってしまったこのご時世に、我らが"兄貴"ANDREW W.K.が3年ぶり新作を携えて帰ってきた! Napalm Records/メタル・フロンティア移籍作でもある本作。まず再生ボタンを押して耳に入ってくるのは、いつものダミ声ではなく、まるでBruce SpringsteenかRonnie James Dioかと思うような唄心あふれるヴォーカル。モダンなオルタナ・ロックにキーボードがきらびやかな80年代ハード・ロックの雰囲気を足したアンサンブルが、この歌声と見事にマッチしていて、まさに新境地の壮大で重厚なロック・オペラを堪能することができる。重厚になった反面やや薄れたパーティー感を見事に補ってくれる、アッパーなボートラも要チェック。
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MEET ME @ THE ALTAR
Model Citizen
米フロリダを拠点に活動する若きポップ・パンク・トリオが、老舗名門レーベル Fueled By Ramenからメジャー・デビューEPをリリースした。"ポップ・パンク・バンドがもっと世に出るべき!"という想いで結成されたという彼女たち。先行公開された「Feel A Thing」、「Brighter Days (Are Before Us)」を筆頭に、威勢のいいアグレッシヴなサウンドに、Edith Johnsonの力強く瑞々しい歌声が輝くカラッとしたロックを響かせている。キャッチー且つオーソドックスな中に、活気に満ちたエネルギーが凝縮され、ユニークなフレーズが仕掛けられた楽曲は、3人と同世代の若者だけでなく、幅広い世代の心を捉え"明るい未来"を信じさせてくれそうだ。
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Paul McCartney(V.A.)
McCartney III Imagined
Paul McCartneyが2020年に発表した『McCartney III』は、(RockとLockdownをかけた)"Rockdown"のなかで彼がひとり生み出した作品だった。その収録曲を、Damon Albarn、BECK、Josh Homme、Ed O'BrienといったPaul自ら選んだ錚々たるアーティストたちがカバー/リミックスしたのが本アルバムだ。自らのカラーを存分に発揮したアレンジや、意表を突くトラックもあれば、キャリアへリスペクトを込めたようなカバーまで、楽曲はまさに十人十色。『McCartney III』が内なる世界への探求だとすれば、本作は人と人の繋がりで生まれる無限の化学反応を示しているかのよう。それぞれ聴き比べるのも面白い。
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TONES AND I
Welcome To The Madhouse
2019年発表の「Dance Monkey」が70億回再生を突破するバイラル・ヒットを記録し、オーストラリアの路上ライヴから世界を舞台に活躍するようになったTONES AND I。そんな彼女の1stアルバムは、活動当初のバンで寝泊まりしていた日々や、ロックダウン中の生活、そして親友"T"の死など、自身にまつわる様々な事柄を題材にした楽曲を収録。ピアノの旋律が耳を惹くポップ・サウンドを軸に、一度聴いたら虜になる持ち前の歌声を深化させ、より幅広い表現を聴かせている。脱力したビートで"成功"後の変化を皮肉るTrack.4、コーラスを従え伸びやかに歌い上げるTrack.5、心躍るサウンドで前向きなメッセージを伝えるTrack.11など、彼女の世界観をまるごと詰め込んだような1枚。
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INHALER
It Won't Always Be Like This
ダブリン発4ピースのデビュー作。NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDSやTHE COURTEENERSのサポート・アクトを務め、様々なミュージック・アワードでノミネートされるなど王道"ロック・バンド"の登場と高まるなか発表された今作は、アイルランドのバンドとして13年ぶりにデビュー作で全英チャート1位を獲得した。骨太さも繊細さも併せ持ったギター・サウンドからは、THE CUREやJOY DIVISIONの香りが立ち上る。アレンジは雰囲気的だったり冗長だったりする装飾がなく、細やかに音が構築された心地よい緊張感が全体を貫いているのがいい。ソウルフルなグルーヴを帯びたヴォーカルがサウンドに色味を添え華やかに躍動させる。音の一体感、それが呼ぶカタルシスがある。
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MAROON 5
Jordi
2017年の前作『Red Pill Blues』リリース後に亡くなった、バンドのマネージャーでAdam Levine(Vo)の幼馴染でもあったジョーダン・フェルドスタインに捧げられ、彼のニックネームを冠したアルバム。ヒット曲「Memories」を中心に、全体的に哀しみを湛えたムードの本作は、トラップ・ビートや温度感の低いエレクトロ・サウンドも相まって、落ち着いた音像に。誰もが不安や喪失感を抱えた時代にそっと寄り添い、包み込んで癒すような優しさが伝わってくる。巧みなフロウを聴かせるMEGAN THEE STALLION、Adamとのデュエットを響かせるH.E.R.、そしてStevie Nicks(FLEETWOOD MAC/Vo)や故JUICE WRLDなど、客演も豪華だ。
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NOEL GALLAGHER'S HIGH FLYING BIRDS
Back The Way We Came: Vol 1 (2011 - 2021)
ソロ10周年を機にNoel Gallagher自らが選曲したベスト。OASISのメロディ、ソングライト、アンサンブルの要である彼のDNAはギターの一音、第一声に宿り哀愁を帯び、だからこそどんな人にも優しく腹の底から力を漲らせる。DISC1は1st、2nd中心の選曲でブリティッシュ・ロックのエキスが充満。ラストにはそれにしっくりハマる新曲「We're On Our Way Now」を収録。DISC2はエレクトロやフレンチ・サイケデリック・ポップなどを貪欲に消化した3rdや2019年の『Black Star Dancing EP』などからチャレンジングなスタンスを感じさせる曲を収めた。ボーナス・トラックには"FUJI ROCK FESTIVAL 2012"ライヴ音源も。あの日が甦る。
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AFI
Bodies
結成30周年を迎えるAFIの、4年ぶり11作目となる最新作。パンク/ハードコア・シーンに芽を出し、エモやゴス/インダストリアル、ポスト・パンク/ニュー・ウェーヴなど果敢に自らをアップデートしてきた彼らだが、今作ではそうした要素がバランス良く表出した印象。Track.1、2のような耽美さを湛えながら疾走するナンバーを中心に、Davey Havokが妖しげなヴォーカルを聴かせるTrack.3、退廃的なビートに壮大なコーラスが絡むTrack.7、荒々しくうなるギターがエネルギッシュなTrack.10、実験的なテイストも持ったTrack.11まで、進化と成熟の両方を高いレベルで提示している。オルタナティヴなロックからパンクまで、幅広いリスナーのツボを刺激しそうな快作だ。
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TWENTY ONE PILOTS
Scaled And Icy
"scaled back and isolated(規模縮小、隔離)"をもじったタイトルが付けられた3年ぶり最新作は、パンデミックの最中にメンバーふたりの遠距離制作で完成された。前作『Trench』はダークな要素も色濃かったが、今作は制作時の不安に満ちた世相への反動からか、ポジティヴでカラフルな雰囲気だ。瑞々しいピアノが心躍らせるTrack.1に始まり、ポップな中に衝動も覗かせるTrack.3、軽快なビートにあの頃の週末が恋しくなるTrack.5、ふたりの絆を爽快ながら切ないトラックで歌ったTrack.8、TOPらしいトラップ調のTrack.10と、古今のポップ・サウンドを昇華した普遍的な魅力を放つ楽曲は、人々の心に長きにわたって優しく寄り添うことだろう。
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WEEZER
Van Weezer
Rivers Cuomo(Vo/Gt)をはじめ、メンバーが影響を受けた'80sヘヴィ・メタルにオマージュを捧げた15thアルバム。VAN HALENやOzzy Osbourneの曲から拝借した超有名ギター・フレーズなど、デビュー作から表れていたメタルの影響をいつも以上に際立たせたところ、バンドが持つギター・オリエンテッドなロックの魅力を今一度アピールする作品になったところがメタル云々以上に一番の聴きどころになっている。デビュー作や"ザ・グリーン・アルバム"を連想させる曲の数々はある意味、原点回帰と言ってもいいかもしれない。故Eddie Van Halen(VAN HALEN/Gt)と共に、その2枚をプロデュースした故Ric Ocasekに本作が捧げられていることも大いに頷ける。
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THE BLACK KEYS
Delta Kream
2019年の前作『Let's Rock』も好調なセールスを記録し、名実ともに現行のアメリカン・ロックの代表格に君臨するTHE BLACK KEYS。彼らの10作目となるアルバムでは、音楽的ルーツである"ヒル・カントリー・ブルース"のナンバーを大御所ミュージシャンたちとカバー。反復しながらジワジワとコードを展開していくギターと、ビートを強調したパーカッションが織りなすグルーヴが特徴のスタイルだが、それをTHE BLACK KEYS印の骨太なロック・サウンドで鳴らすことで、サイケデリックな感覚を湛えた、心地よい泥沼へとゆっくり引き込まれるような陶酔的な作品に仕上がっている。脱力感と緊張が同居した、生々しいジャム・セッションを余すところなく伝える音像も秀逸。
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THE OFFSPRING
Let The Bad Times Roll
90年代からメロコア・シーンを牽引してきたTHE OFFSPRINGの、約9年ぶり10作目となるニュー・アルバム。ここ最近のアルバムではシリアスな側面が目立っていたが、今回はオフスプらしい皮肉たっぷりのユーモア・センスもしっかり効いた作風に。リラックスした雰囲気とハードなギター・サウンドが同居する表題曲をはじめ、スウィンギンなホーンが炸裂するTrack.7、初期を思わせるファストなパンク・チューンや、名曲「Gone Away」のピアノ・アレンジ版など、約33分の本編に魅力をグッと凝縮。世界の問題を反映した歌詞はダークで痛烈だが、それをキャッチーなメロディと力強いサウンドへと昇華した楽曲からは、この苦境に前向きに立ち向かっていこうというパンク・スピリットが見て取れる。
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FITZ
Head Up High
「Handclap」がワークアウト動画で話題となったFITZ AND THE TANTRUMSの、フロントマン Michael Fitzpatrickがなんと50歳にしてソロ・デビュー。彼自身はもともとソロ活動を考えていたわけではなかったようだが、自粛期間中、今作のアイディアが誕生したという。世界が混乱と悲しみに沈み込むなかにおいて、どうしてこんなにもポジティヴなヴァイブスに満ちた作品が誕生したのだろう。今作は、まさにそんな奇跡のようなアルバムだ。ここに収録されている楽曲の数々は最高にポップで、ダンサブルで、もちろんFITZ AND THE TANTRUMSでやってもいいスタイルではあるが、バンドの持つ派手なグルーヴとは違った、パーソナルなノリが親しみやすさをもたらしている。
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THE SNUTS
W.L.
2015年の結成以来、ライヴ活動やシングル・リリースなどで徐々にファン・ベースを拡大してきたスコットランド出身の4人組、THE SNUTSが待望の1stアルバムを発表。すでにUKチャートでは1位を獲得している本作だが、その注目度の高さにも納得の楽曲がひしめく1枚だ。たおやかなオープニングから始まり、耳に残るフレーズが印象的なTrack.2、エネルギッシュなリフを鳴らすTrack.6、荒々しく弾けるパンク・チューンのTrack.10、壮大なラスト・ナンバーのTrack.13と、インディー・ロックやダンス・ミュージックを俯瞰で解釈したような、踊れるロック・サウンドを展開。デビュー作ながら、今後のUKロックを背負って立つほどの存在となるポテンシャルを感じさせる。
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KINGS OF LEON
When You See Yourself
米ナッシュビル出身4人組の、約5年ぶり8枚目となるアルバム。初の全米アルバム・チャート1位を獲得した前作『Walls』から引き続き、プロデューサーにARCADE FIREやCOLDPLAYを手掛けたMarkus Dravsを迎えているが、きらびやかなディスコ・チューンや疾走感のあるギター・ロックなど華美な印象だった前作に比べると、静かに聴かせる曲も多く、アダルトで落ち着いた雰囲気に。そのぶん、いなたいグルーヴを聴かせる楽器陣と、クセのある歌声で紡がれるどこか切ないメロディが主張していて、じわじわと温かく心地よい音世界に包まれていくかのよう。飾らない、等身大で素朴な姿で聴き手に寄り添う本作は、依然として家で過ごすことの多い今にも合っている気がする。
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Lana Del Rey
Chemtrails Over The Country Club
郷愁と憂いの時を誘う歌声、気だるそうに問わず語りするようなヴォーカルは、虚ろであり同時に甘美な空気を纏う。そんな歌は今作でも健在だ。グラミー賞の最優秀アルバムにノミネートされた前作『Norman fucking Rockwell!』から1年半ぶりで、前作同様Jack Antonoff(FUN. etc.)とのタッグで作り上げた。Taylor Swiftなど女性アーティストの作品を多く手掛け、それぞれの独自性を引き出しつつヒット作品に結びつける手腕は大きく、LANA DEL REYもまた信頼を置いているのだろう。生楽器で丁寧に作り込まれて、必要最小限という趣だけれども彼女のムード、紡ぎ出す言葉の余韻となってその曲を深く色づけている。クラシカルだが、随所で効いた音の遊びが彼女のポップ性とマッチしている。
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SOUNDGARDEN
No One Sings Like You Anymore
2017年にこの世を去ったChris Cornell。彼が生前最後に制作したスタジオ・アルバムは、John LennonやGUNS N' ROSES、ELOなど影響を受けたアーティストの10曲を、プロデューサーとともに演奏し自ら曲順まで決定したというカバー集だ。ソフトで親しみやすいアレンジは、その哀愁漂うしゃがれた歌声を痛烈なほどに際立たせていて、今となっては彼からのメッセージのようにも受け取れるTrack.1から、心揺さぶる絶唱を聴かせるラスト・トラックまで、SOUNDGARDENの楽曲の一節から名付けられたタイトルのとおり、彼がまさに唯一無二のシンガーだったことを再確認させられる。少しでも彼の作品に触れたことがあるなら、ぜひ手にとってほしい1枚だ。
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THE WHITE STRIPES
The White Stripes Greatest Hits
"なぜ今、THE WHITE STRIPES?"と思った方も多いだろう。"再結成でもするの?"と。残念ながら今のところその予定はないようだが、なんと初となるベスト・アルバムがリリースされた。改めて彼らの楽曲を聴いて驚かされるのは、色褪せることのないそのド直球なロック魂だ。純粋に、ただただひたすらカッコいい。クセのあるJack Whiteのギターはもちろんのこと、情熱と音楽への欲だけで叩いているようなシンプルなMeg Whiteのドラムも、唯一無二の彼らだけの世界観だ。ふたりだけの世界だからこその、衝突するような危うさや絶妙なバランス感覚。このベスト盤で、ロックンロール・リバイバル・ブームを知らない世代にも彼らの存在が広く再認識されれば嬉しいし、再結成されたらもっと最高だ。
LIVE INFO
- 2025.04.19
- 2025.04.20
- 2025.04.21
- 2025.04.22
- 2025.04.23
- 2025.04.24
- 2025.04.25
- 2025.04.26
- 2025.04.27
RELEASE INFO
- 2025.04.23
- 2025.04.25
- 2025.04.26
- 2025.05.14
- 2025.05.16
- 2025.06.18
- 2025.06.25
- 2025.07.08
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