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DISC REVIEW

Aooo

Aooo

Aooo

多様な民族や人種がそのルーツを保持したまま共存している様をスラングで"サラダボウル"というが、昨年突如として結成が発表された、実力派揃いの4人が集結したロック・バンド、Aoooはまさにそれを体現した存在と言える。活動1年を経て発売された本作では、メンバー全員が作詞作曲を担当。全て一発録りでレコーディングされたという真っ青な初期衝動溢れる快作だ。先のスラングと同名のリード曲をはじめ、Base Ball Bearや赤い公園を想起させる耳をつんざくギター・ロックが並び、かつてアイドルとして古今東西のアーティストの楽曲をカバーしてきた石野理子のヴォーカルも無双状態に。邦楽ロック・シーンの文脈を引き継ぎつつ、新たな時代を告げる2024年の重要作品。

RUBY POP

アイナ・ジ・エンド

RUBY POP

岩井俊二監督作品"キリエのうた"での映画初主演や1st写真集の発売、自身初となった日本武道館公演の開催等、BiSH解散以降も話題が絶えなかったアイナ・ジ・エンド。その間もコンスタントに新曲を届けてきたが、それらの楽曲もコンパイルしたアルバム『RUBY POP』がリリースされる。前作から3年ぶりの3枚目となる本作には、すでにお馴染みのタイアップ楽曲に加え、彼女の新たな一面が垣間見えるポップなダンス・チューン「Poppin' Run」、これからの季節にぴったりのウィンター・ソング「クリスマスカード」等全17曲を収録。もはや元BiSHのメンバーという肩書きは一切不要。1人のミュージシャン/表現者としてのアイナ・ジ・エンドが確立された1枚だ。

All the Greatest Dudes

GLIM SPANKY

All the Greatest Dudes

メジャー・デビュー10周年を記念してリリースされるキャリア初のベスト・アルバム。ガレージ/ブルース・ロックに始まり確信的に、意欲的に、そして心の赴くままに枝葉を広げていったサウンドの変遷を感じさせながらも、大事なもの、揺らがないものはそこに存在し続けていることを証明している2枚組。濃密なサイケ・サウンドから幕を開けるシリアス且つ壮大な「赤い轍」や、ラテン風味の心地よいビートに身体が自然と揺れてしまう「Hallucination」、そしてスペシャル感たっぷりな「愛が満ちるまで feat. LOVE PSYCHEDELICO」といった新曲群が大充実なのも嬉しいし、改めてこのタイミングで聴く定番曲「大人になったら」が本気で沁みる。

BOYFRIEND EP

清 竜人25

BOYFRIEND EP

清 竜人が"今までで一番好き"と話すナンバー「KARESHIいるんだって」収録のEPが到着した。ブラスやウォーキング・ベースを取り入れミュージカルっぽくもジャジーにも聴こえる華やかな印象に加え、こなれ感もある技ありの同曲。編曲はSUKISHAで前回に続き抜かりない人選に唸る(清 竜人の振り切り方に破顔必至のMVも注目)。また原曲とガラリと雰囲気を変えた新録版「アバンチュールしようよ」には驚き! キラキラした'90s風のムードを纏いつつ細かなアクセントが光る新感覚な耳心地が楽しい。その他、彼等の代名詞"多幸感"満載の人気曲「LOVE&WIFE&PEACE」も現夫人たちの声で味わえ、ZOMBIE-CHANGとDJ DISKによるユニークな既出曲のリミックスもパッケージ。

波浪

鯨木

波浪

待望の1stシングル。「ハローとグッバイ」は"ひとり見てた 夕焼けがキレイだ/それを語り合うこともなく 今日もおやすみ"という孤独なフレーズから、"寂しさなんて 気にかけずに進んで/次から次へと出会う 新しいナニカ"と、決して後ろ向きではない姿勢を見せる。さらに「ワンダープロローグ」は、"燦燦と光が降ってくるようなナンバー。そして「ハングアウト」では、"抱いてる傷んでる想いは/今ここで解放して/さぁ自由に振る舞って"と、ハイトーン・ヴォイスも滑らかに取り入れながら、爽やかに歌い上げている。クリア・ヴォイスにマッチした3曲が並ぶ、眩しい1枚。このリリースを記念し12月に開催される1stワンマンへの期待も高まる。

ハイパー005

終活クラブ

ハイパー005

前作『終活新布教盤』でメジャー・シーンへの布教を開始した終活クラブが、早くもメジャー2nd EPを発表。掛け声にクラップとライヴ映え要素満載の表題曲「ハイパー005」は、MVもライヴ映像で構成されオーディエンスとの一体感まで映像化、またスラップ・ベースが効いた中毒性抜群の「マイ魔法陣を囲むダンス」はSNSに振付動画をアップする等、踊れるロックを提示する。そんななか「君だったら」では、淡い恋心を思い出すピュアさとロマンチックな美メロが際立つ。そしてラストの「せいのく」は"こんな転調も大嫌いだ"と言い放ちながら転調する大サビのハマり具合が痛快だ。癖のある意味深い歌詞とライヴにフォーカスしたキャッチーさがバンドの"らしさ"として確立されている。

ON THE ISLAND

DURDN

ON THE ISLAND

まだ何者でもない青年の日常を洗練されたサウンドスケープで描くという、誰にも似ていない作品性でリスナーの耳を掴んで離さないDURDN、新たな4曲入りシングル。清潔で浮遊感のある架空の夏を想像させるトロピカルなリード曲「ON THE ISLAND」のテーマは"無人島にたったひとつしか持っていけないとするなら"という身近なトピックで、それがユニークだ。ベースラインが効いたダンス・チューン「Study」は新しい服もないのに"深夜の断捨離"をしてしまうし、クールな「Summer Jumbo」ではタイトル通り"宝くじでも当たらないかな......"と労働に励みながら夢想、という振り切りぶり。安全地帯「恋の予感」のカバーはBakuの憂いを含んだ素直な声との相性の良さに瞠目間違いなし。

Harlequin

LADY GAGA

Harlequin

映画"ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ"で自身が演じるキャラクターにインスパイアを受け制作されたアルバム『Harlequin』は、ジャズを基調とした楽曲を中心に、ドリーミーな心地よさが感じられるTrack.4「World On A String」、サックスが絡み異国情緒漂うTrack.7「Smile」等、ミュージカルを鑑賞しているかのようなサウンド、楽曲構成が印象的な1枚。要所に収録されたゴスペルやフォークの名曲カバーは彼女の世界観をより深く覗かせるように、作品に立体感を与えている。世界のポップ・アイコンが"道化師"となって提供したエンターテイメントは圧巻だ。陽気な雰囲気のなか、本作では異質な不穏さが同居するTrack.8「The Joker」のサビにおける唯一無二のフロウには舌を巻く。

Songs Of A Lost World

THE CURE

Songs Of A Lost World

ポストパンク、ゴシック・ロックを代表する存在として語られ、長年多くのファンに愛されてきた、THE CURE。実に16年ぶりのニュー・アルバムとなる『Songs Of A Lost World』は、心が締め付けらるような、純粋で耽美なロマンチシズムを湛えたサウンドが全編に渡り鳴り響く、感動的な作品となっている。Robert Smithのナイーヴな表情を映した歌謡曲的なヴォーカルと、重厚感のあるバンド・アンサンブルのドラマチックなアレンジも相まって切なさが加速する。"Songs Of A Lost World(失われた世界の歌)"なんて、一見陳腐に見えてしまうようなアルバムのタイトルが極めて詩的に感じられるのは、THE CUREというバンドが持つ独特の空気感によるものが大きいだろう。

Strawberry Hotel

UNDERWORLD

Strawberry Hotel

芸術点の高いサウンドで未知の世界へと誘う電子音楽の魔術師 UNDERWORLD。実験的な探求心に満ちたアートな世界を展開しつつも、中毒性の強いキャッチーなフックを持ったサウンドで、世界の音楽シーンをリードし続ける彼等が、5年ぶりのニュー・アルバムをリリースした。UNDERWORLD節炸裂の原点回帰とも言える今作。後光の指すような美しいコードの流れに、アンニュイなニュアンスを被せ、一瞬でリスナーをトランスさせる手腕は、一貫して衰え知らずだ。昨今の90年代懐古主義の流れに刺さるようなレトロなデジタル感も出しつつ、洗練され作り込まれた普遍的なポップ・センスで、色褪せないカラフルな魅力を存分に発揮している。

ふれてみたいと思った。

GOOD ON THE REEL

ふれてみたいと思った。

2年ぶり且つ3人体制初のアルバムは、ヴォーカルでソングライターの千野隆尋以外にギターの岡﨑広平、ベースの宇佐美友啓の楽曲も増え、前アルバムで聴かせた音楽的なチャレンジを、よりGOODのらしさとして定着させた印象。バンドとして前進していく意思を窺わせる「プロローグ」、何を諦めきれないのか? を切実且つストレートに綴る「HOPE」、大人になった友達同士の心の交流を描き、岡﨑の作詞センスも光る「余白」、3人の共作のポテンシャルの高さを実感させる「手袋」等、EP『新呼吸』収録曲と新たに書かれた5曲が、現在のGOODのサウンドやアレンジに対する意欲を表し、バンドの優しさや千野の説得力に溢れる歌の表現を更新する力作。

THREE

VOI SQUARE CAT

THREE

9月12日に結成10周年を記念して盟友 Novelbrightを迎えて行ったツーマン・ライヴで、Yumika(Gt)の加入を発表したVOI SQUARE CAT。新体制での初音源となり、新たなスタートとなる今作には、先行リリースした「シナリオ」、ライヴ定番曲である「有名人になりたくて」を含む全5曲が収録された。"逆転打 いつか逆転だ"と力強く告げる「イタチゲーム」、メンバーに向けて書いたという「TOUR」等の新曲たちは、決して順風満帆でなかった 10年も説得力や糧にして、ここから前に突き進んでいくことを高らかに宣言。ライヴ・バンドとして誇りを持ち、"明るいコードで/真夜中を照らそう"と誓うように歌う「fm bandmen」に彼等の明るい未来を見た。

Cut the Collar

DYGL

Cut the Collar

4thアルバム『Thirst』以降「Acervation」、「Shadow」という2作のシングルを発表してきたDYGL。そこに続くEPは、これまで以上にアンサンブルの生々しさ、エモーションをぶつけ音をかき鳴らすエネルギーや、バンドのグルーヴが封じ込められた作品となっている。ソリッドでスピード感のある縦のビートやキレのいいリフによる「Crawl」、スピンする感情のうねりに引っ張り込んでいく「Drag」の勢いや「Evil」でのノイズ等、そこには渇きから手を伸ばし刺激を求め続けるバンドの貪欲さが迸る。ポストパンクや'90sオルタナティヴの香りが漂うのもそれゆえだろう。香港のバンド、ARCHESのJackによるパンキッシュなアートワークともハマっている。

Soul Friendly

Lucky Kilimanjaro

Soul Friendly

ラッキリのニューEPがとにかく優しい。フィジカルを熱く躍らせた7月発表の『Dancers Friendly』とは別のアプローチで、今度は私たちの"ソウル"を温かく躍らせるのだ。低音を抑え、隙間のあるサウンドでぬくもりのあるギターが際立つ新境地「LIGHTHOUSE」、「いつもの魔法」。遊び心やサプライズも楽しい「フロリアス」。今回はお酒ではなくホットコーヒーで、まさにほっとする本作を彩る「コーヒー・セイブス・ミー」。そしてリスナーへのシンプルなメッセージを、伝えたいことはそれだけと言うかの如く繰り返す「メロディライン」をラストに。抱擁するような音像で疲れた心を鎮め、また明日へと向かわせてくれる、1日の終わりに傍にいてほしい好盤。

NU HEAVY

ANABANTFULLS

NU HEAVY

3年ぶりとなる、ANABANTFULLSのフル・アルバム。2022年に小唄(Gt/Cho)が正式加入。新たな音楽スタイルや方向性を探求しながら、ライヴや楽曲制作を重ねて。本作収録の「極東」、「未学」といった、バンドの新たな方向性を示す楽曲を配信リリースしてきたアナバン。"NU HEAVY"と名付けた今作は、全体的にヘヴィな印象を与えつつ、丁寧に作り込んだ構成やアレンジで、伝えたいフレーズや届けたいサウンドが効果的にズドンと響くヘヴィさも持つ。アルバム世界にグッと引きこむOPナンバー「重力」から、美しく世界と愛を歌う「福音」~バンドの存在証明を叩き付ける「声明」と続くラストまで。ガツンとテンション上げて一気に聴ける勢いと、ガッツリ聴き込める緻密さの両方を持ち合わせた1枚だ。

PUNK RECORDS

SpecialThanks

PUNK RECORDS

フル・アルバムとしては『SUNCTUARY』以来4年ぶりとなる5thアルバムに冠したのは、直球のタイトル。全13曲、珠玉と言うに相応しいパンク・ロックが並ぶ。昨年のEP『Sweet pea E.P.』が前体制での最後の作品になり、現在はMisaki(Vo/Gt)、よしだたかあき(Dr/Cho)の2人体制にサポート・メンバー(いやま/ex-Dizzy Sunfist等)を加え活動するSpecialThanks。形は変われどその心を掴むグッド・メロディは色褪せることなく、むしろ繊細にパワフルにと進化しながらエネルギーを放っている。これまでもモチーフとなってきた太陽のように、いつ、どんなときもそこにあって、誰かの人生と並走したり照らしてくれたりする。そんな音楽が詰まったアルバムだ。

Our Seasons Our Lovers

鉄風東京

Our Seasons Our Lovers

全国各地の大型フェスに出演する等、勢いが止まらない鉄風東京の最新ミニ・アルバムは、胸の高鳴りがギターの疾走感と絡み合って爆ぜるロック・チューン「Dazzling!!」で幕を開ける。哀愁を漂わせながらも、盲目だった恋の記憶を煌めかせるように畳み掛けるサビの勢いは、切なくもどこか清々しい。季節の移ろいに心情を透過したバラード「金木星」では半音ずつ下がるメロディがキャッチーで、詞と共鳴するようなサウンド・アプローチからも心の機微が読み取れる。忘れたくない"君"の姿が鮮度そのままにパッケージされた本作だが、思い出に浸るだけでは留まらない。早足の四つ打ちが、アルペジオの侘しさが、いつだって盲目な僕等を次の季節まで連れていってくれる。

オリオン/愛なんて嘘は置いといて

Laughing Hick

オリオン/愛なんて嘘は置いといて

コンスタントにリリースを続け、4月には初のワンマン・ライヴも大成功で終えたLaughing Hickのニュー・シングル。ライヴやツアーでしか得られなかったであろう想いを、スケールの大きいサウンドで表現した「オリオン」と、背景や結末を聴き手に委ねることで世界がグッと広がった、言葉とリズムのバランスも絶妙な「愛なんて嘘は置いといて」。どちらの曲も新たな一面を見せながら、これぞLaughing Hickと感じさせるのは、届けたい想いと、その相手がより明確になったから。誰もが心に描く"ラフィングらしさ"を取っ払い、自由に、そして真摯になったからこそ見えた本質。作品ごとにチャレンジを繰り返し、常に自身を超え続けた結果が、堂々とここに姿を現した。

人生賛歌

CNBLUE

人生賛歌

韓国と言えばダンス・ヴォーカル・グループのイメージが強いが、このCNBLUEはポップな曲調ながらも本格派のバンドだ。もともと、バンド文化が根付いている日本で活動したい、という思いがあって日本のマーケットを意識した活動をしていた彼等だが、今年UVERworldと日韓で対バン・イベントを行ったこともあり、より日本のファンに親しみやすい存在となった。今回のシングルでは初の日本語タイトルとなった表題曲、そして盟友 UVERworldとの共作含め、3曲とも日本語詞と英語詞の絶妙なバランスで歌が耳にスッと入ってくる。ソフトでノリやすいポップ・ロックは、EDMに慣れきったK-POP界隈よりも日本のシーンで受け入れられるはず。

BOY & GIRLS

ヤングスキニー

BOY & GIRLS

前作から1年半ぶり、メジャー2作目となるフル・アルバム『BOY & GIRLS』。タイアップ曲やヴァイラル・ヒットとなった話題曲「ベランダ feat. 戦慄かなの」が収められた今作は、さらなる飛躍を遂げたヤングスキニーの充実の1年半を物語る。それでいて大衆に迎合することなく、より破天荒に鳴らされた青春パンクの数々が爆発している。コンプライアンスに雁字搦めの世の中で、この振り切ったクズっぷりや赤裸々でパンチの効いた歌詞をメジャー・シーンに解き放てるのは、きっと今かやゆー(Vo/Gt)だけなのでは。また今作で唯一ゴンザレス(Gt)が作曲を手掛けた「ハナイチモンメ」では、ソリッドなギター・リフが突き刺さりバンドの新たな一面を引き出している。

出現!鼠浄土

キュウソネコカミ

出現!鼠浄土

10年前、"ビクター"への所属を発表し、当時の音楽シーンを揶揄した「ビビった」では"メジャーに行って1、2年で消えるバンド多過ぎクソワロタ"なんて歌っていたキュウソも、メジャー・デビュー10周年。随所に出てくる同曲へのセルフ・オマージュに思わずニヤリとしながらも、共に歩んできたファンへ向けたやけに素直な歌詞にうるっとくる「ネコカミたい」を筆頭に10曲が収録された。世相を斬る「わや」や「正義マン」の秀逸な皮肉には痺れるが、「一喜一憂」や「やってみようぜヒーロー」の心を救うような温かなポジティヴィティも印象的。同棲相手やペットとの別れの描き方もあまりにまっすぐだ。鋭い着眼点はそのままに、ひねくれたシニカルさよりも大切なものへの愛が際立つ。

意地と光

PEDRO

意地と光

フル・アルバム『赴くままに、胃の向くままに』以来約1年ぶりのPEDROの最新作『意地と光』は、ベース・ヴォーカルのアユニ・Dの中にある"意地"の側面と"光"の側面をありのままに描いたミニ・アルバムだ。BiSHの解散後、迷走しながらも自分探しを続ける長い旅の中で気付いた自身の二面性を受け入れることで、これまでの作品の中で最も人間"アユニ・D"が現れて、表れた作品に思える。だからこそ、彼女との心の距離が近づいたというか、すぐそばで歌ってくれているような感覚になったことが印象的だ。疾走感のあるサウンドやポップス要素を感じさせる耳馴染みのいいメロディは、ライヴでも日常生活でも存在感を放ちそう。音楽性だけでなく、人間性にまで惹かれる稀有な作品だと言える。

水光接天

NOMELON NOLEMON

水光接天

ノーメロ久々のフィジカル・リリースは全世代から支持を得る"るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-"から新作TVアニメ・シリーズ第2期の"京都動乱"篇のEDテーマに抜擢された「水光接天」。緋村剣心をはじめとする登場人物の孤独な旅の過程で抱く想い、その強さと儚さをトライバルなビートや流れるようなピアノのメロディ、透明感の中に芯を感じさせるみきまりあの歌声が明確に表現する。サビでのツミキとのユニゾン・コーラスも清々しく、ノーメロ新境地と言えそう。もう1曲はレトロ・ゲーム調のMVも話題になった「どうにかなっちゃいそう!」。ハイパー且つ生っぽいベース・ラインが病みつきになるキラーチューンだ。対極の2曲がノーメロらしい。

melt pop

Conton Candy

melt pop

甘酸っぱい恋模様をスウィートなサウンドとメロディに昇華した「ファジーネーブル」のヴァイラル・ヒットも記憶に新しいConton Candyによる1stフル・アルバム。同曲収録のEP『charm』でも見せた瑞々しさはそのままに、本作は数々の大型フェス出演や、自身初ワンマン等を経て、バンドとして一回りも二回りも成長したことが窺える作品に。初の映画主題歌となった「急行券とリズム」はメイン・キャストを務める日向坂46 四期生のフレッシュさと共鳴したような疾走感あるロック・チューンだし、パンキッシュなファスト・チューン「爪」もいいアクセントで、バンドのパブリック・イメージにとらわれない仕上がり。いい意味でバズの影響を感じさせない名刺代わりの1枚だ。