DISC REVIEW
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Newspeak
Newspeak
2022年にメジャー・デビューして以降、シングルの発表を重ねつつ制作をじっくり続けてきたアルバムがついに完成。"もし恐れるものがなかったとしたら、君はどうする?(和訳)"そんな問い掛けから始まる、ミドル・テンポのオーセンティックなインディー・ロック「White Lies」をリード曲に堂々と据えたのも彼ららしい。疾走感のある「Leviathan」、ダンス・チューン「Alcatraz」、「Bleed」にバラード「Be Nothing」、ロマンチックなラヴ・ソング「Blue Monday」、繊細な歌声も新鮮で抒情的な「Tokyo」、「Nokoribi」とハリウッド映画の劇中音楽にも似合うスケール感のあるロックを響かせる。今のNewspeakを味わい尽くせる、セルフタイトルに相応しい1枚。
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Amber's
Unchain×Unchain
表題曲は、TVアニメ"黄昏アウトフォーカス"のエンディング・テーマ。"ルールなんてもういらない"と感情を爆発させていて、毒々しさやヒリついた空気が漂うギター・リフやビート感には、00年代のガレージ・ロック・リヴァイヴァルを彷彿とさせるところも。中盤にはエスニックなパートも飛び出し、怪しげで攻撃的な手触りもあるのだが、それでいて万人の心に滑り込ませるポップ・センスを見せつけてくるところはさすが。カップリングの「25時間」では、彼らのルーツにあるファンクをフィーチャーしていて、"当たり前のことが当たり前にあることが嬉しい"と、日常の何気ない景色がパッと鮮やかに色づく1曲。曲頭から響かせる豊島こうき(Vo/Gt)の伸びやかなハイトーンはもちろん、グルーヴを増幅させるブレスも聴きどころ。
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パーカーズ
POP STAR
TikTokでも話題となった「運命の人」をはじめ、キャッチーなメロディとピュアでまっすぐな想いを乗せた歌詞で、SNS世代を中心に聴く人の心を掴む人気急上昇中のパーカーズ。これまでの集大成となる1stフル・アルバム『POP STAR』は、"POPS日本代表"を謳う彼らの飛躍が期待できる1枚となった。「地獄ランデブー」や「ナンバーワン」を筆頭に、一度聴いたら頭から離れないヴォーカルやギター・リフが印象的な新曲も多数収録。楽曲によって一人称の視点が変化する本作は、自分自身を投影させて聴くような恋愛ソングにとどまらず、パーカーズからの応援歌とも呼べる「少年少女よ」など、夢に向かって挑戦する若者を勇気づける力強い楽曲も存在感を見せる。本作が放つ瑞々しさは、青春真っ只中の若者の心に浸透するだろう。
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クジラ夜の街
青写真は褪せない
"音楽の歴史"をテーマにした「Saisei」で始まる本作は、その膨大な歴史の1ページに刻むという明確な意志を感じさせる、通称"青盤"。ラップを織り交ぜたグルーヴィな1曲目に対し、"別れ話のための喫茶店"を舞台に繰り広げる「失恋喫茶」はユニークでポップな仕上がりに。シャッター音が響くインタールードを挟むと、自己愛を描いたバラード「美女と野獣」ではエモーショナルなストリングスが広がり、アイリッシュ調の「祝祭は遠く」ではマーチング風のドラムに混声合唱と、ミュージカルのフィナーレのごとく本作を締めくくる。音楽史を旅するような多彩でファンタジックな楽曲群だ。千年先も残る音楽――遥か未来を見据え描く彼らの"青写真"は色褪せることなく、音楽というタタイム・カプセルの中で生き続けるだろう。そんな壮大な物語が広がる。
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超能力戦士ドリアン
おおぞらクルージング
超能力戦士ドリアンの約2年ぶりの新音源。この2年間ライヴに力を入れてきた印象のある彼らが自身のレーベルから発表するミニ・アルバムは、本誌読者ならあるあるだろう「被りまくりタイムテーブル」や、ライヴ定番曲であり"〇〇と同じ"シリーズの新作「ヤバイTシャツ屋さんと同じ人数」(本家を意識したと思われる高音ヴォーカルも入った仕上がり)などを収録した。「ドラゴンの裁縫セット(笑)」は、懐かしい小学校時代の裁縫セットをテーマにしたナンバー。目のつけどころのユニークさに加え、言いすぎだしリズムにハマっているのも含めて笑ってしまう彼ららしさが今回も炸裂しているが、新鮮な驚きは「寝るまでは今日」だ。お洒落なダンス・ミュージックにいい声の低音ラップまで披露しており、作品のアクセントになっている。
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シンガーズハイ
Serotonin
初のZeppワンマンはソールド・アウト、名だたる大型フェスに引っ張りだこと、ロック・シーンのど真ん中を突き進むシンガーズハイの新作は、アニメ主題歌を含む6曲入り。1曲目「STRAIGHT FLUSH」からボルテージMAXで、近年のギター・ソロ不要論に真っ向から立ち向かうようなアグレッシヴなギターが刺さる。続くバラード「紫」での立ち回りも素晴らしい。耳を劈くようなハイトーン・ヴォイスが魅力だが、それを抑えたメロウなナンバー「SENTI」はまさに新境地。軽やかに歌い上げられた内省的な歌詞が沁みる。最後はストレートに放つ"愛している"が印象的な爽やかな1曲「エイトビート」。本楽曲、そしてこのアルバムを締めくくる"やっと歌にできた"という言葉からも窺える、ひと皮むけたバンドの新フェーズを感じさせる1枚だ。
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そこに鳴る
開眼証明
約4年ぶりとなるフル・アルバムは、カノン・ロック風の疾走感あるギター・リフが特徴的な「拝啓、黎明を知って」で幕を開ける。国内外問わず活動してきた彼らの歩みを表すような詞も印象深い本楽曲は、"開眼証明"というアルバム・タイトルへの期待感を見事に膨ませる。地を這うグルーヴと突き刺すギターが絡み合い、緻密なアンサンブルが展開する「in birth」など、そこに鳴るのテクニカル重厚サウンドが土台にありながら、初のアニメ・タイアップ曲「相聞詩」ではストリングスやピアノを取り入れていたりと、一辺倒ではないバンド・サウンドが発揮される本作。サビに向かって畳み掛ける切迫感は、ファンの期待と高揚する感情を連れていくかのよう。現状にとらわれず、さらなる高みを目指す彼らの闘争心が炸裂する1枚に思わず胸が躍る。
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ミームトーキョー
MEMETIC WORLD
今年3月にグループ初のZeppワンマン公演を成功させた6人組女性ユニット、ミームトーキョーから約1年ぶりとなるニューEP『MEMETIC WORLD』が届いた。本EPには、TRFが約30年前に発表した名曲「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」のカバーをはじめ、chelmicoらが手掛けたドープなトラックが中毒性抜群の「AGAIN AND AGAIN」、ボカロPのSTEAKA提供の楽曲「CUTE TURN」、二転三転する曲調がクセになる、メンバー全員が作詞作曲を務めた自己紹介ソング「MEME THE WORLD」など全6曲をコンパイル。"全てがリードとなり得る楽曲が1枚となったミームトーキョーが満載の作品"という触れ込み通り、EPだからこその高密度で一気に駆け抜ける1枚。
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JELEE
JELEE BOX
オリジナルTVアニメーション"夜のクラゲは泳げない"に登場する匿名アーティスト JELEEの楽曲を収録したミニ・アルバム『JELEE BOX』がリリースされた。本作では山ノ内花音役の高橋李依が歌唱、人気ボカロPの40mPが作詞作曲を担当。JELEEが初めて創り上げた楽曲「最強ガール」をオープナーに据え、物語の舞台である渋谷をテーマにした「渋谷アクアリウム」や、ED主題歌「1日は25時間。」のカバーなどが収められている。また、花音がかつて所属していたアイドル・グループの楽曲であり、物語が動き出すきっかけになる1曲「カラフルムーンライト」の弾き語りver.が、(インストを除けば)実質的な本作の最終トラックとして収録されているのも"ヨルクラ"ファンには堪らないだろう。
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MINA
愛楼
次世代アーティスト MINAが1st EP『愛楼(読み:めろう)』を発表した。2016年にGIRLFRIENDのベーシストとしてメジャー・デビューし、現在はベース・ヴォーカル動画などでSNSを中心に活動する彼女。初のCD作品となる本作は、そんな彼女の真骨頂であるスラップ奏法が炸裂するデビュー曲「天上天下唯我独尊」で勢い良く幕開け。ちなみに本人による"弾いてみた"動画がYouTubeにて公開されているのでこちらも要チェック。ほかにも、SNS上の投稿を巡る"狂愛"を描いた「君がいいねした」など、ベーシストならではのグルーヴ感で聴かせる全5曲を収録。様々な形の"愛"を注いだ作品とのことで、かわいらしい曲調も相まって多くのティーンエイジャーに刺さりそう。
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暴動クラブ
暴動クラブ
デジタル主流の現代音楽シーンに、ロックンロールで宣戦布告! 平均年齢20歳の若きロックンロール・バンドがぶっ放つ、渾身の1stアルバム。MR.PAN(THE NEATBEATS/Gt/Vo)をプロデューサーに迎え、オール・アナログ機材によるスタジオでモノラル・レコーディングされたこだわりの今作。熱量を直に感じるざらざらした音質で鳴らされる「とめられない」から、ノンストップで走り抜ける全11曲は激アツで痛快! BO DIDDLEY「Road Runner」やTHE ROOSTERS「C.M.C.」のカバーが収録されているように、ロックンロールの魂を継承しつつ、高い演奏スキルとむき出しの感情で"圧倒的な現在"を鳴らす彼らの音楽。"こんなバンドを待っていた!"と歓喜する人も多いはず。若い世代も必聴!
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GIFTMEN
おもちゃの魔法2
MAGIC OF LiFEとRhythmic Toy Worldが結成した合同バンド GIFTMENが放つ約9年ぶりの音源。バンド・コンセプトでもある"真夏のサンタクロース"を軸にした4曲を収録しているが、スカのリズムが高揚感を引き上げていく「Beer!!!!!!!!」の、一度聴いたら絶対に覚えてしまうこと確定なサビメロは、今夏はもちろん、飲みの場でつい歌いたくなってしまうレベルの威力! 他にも、シリアスなムードをたたえた「トーキョーダークネスミッドナイト」や、開放感のあるサウンドで心地よく踊らせる「Blah Blah」といったライヴを盛り上げる曲はもちろん、両バンドの絆と熱い関係性が涙腺を刺激する「サマーエンディングストーリー」も名曲で、本気で音楽を楽しんでいる8人の姿が目に浮かぶ。
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ジュースごくごく倶楽部
ぎろりエンタイトル
吉本興業所属の芸人6名によるバンド、ジュースごくごく倶楽部の2ndアルバム。どの曲もオーセンティックなロック・サウンドを軸に、賑やかなホーン・セクションがハッピーに曲を彩る「小悪魔なんてもんじゃない」、タイトルの元ネタになっている楽曲と同じく、モータウン・ビートで弾ませる「マジでタク乗る5秒前」、ジンジャエール阪本が男の悲哀を叫び倒す「わし今どんな感じ」、愛コーラの伸びやかなアカペラで幕を開ける「インフィールドスパゲッティフライ」など、全13曲を収録。楽曲制作もバンド内で行い、要所で耳に飛び込んでくる各パートのソロ・フレーズも多数ありと、メンバーが音楽と向き合っている本気度の高さはもちろん、楽しみながらバンドをしていることがありありと伝わってくる良曲揃い!
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ユプシロン
シニフィエ
歌声から始まる「ダイアル」は、ダイアルで喜怒哀楽を選んで"僕だけの歪なストーリー"を作り上げる興味深いナンバー。やり切れない感情が煮えたぎっているものの、ダイアルの音など遊び心も取り入れられており、メロディも開放的だ。他にも、"言葉の難しさ"という共感性の高いテーマを、様々な仕掛けを交えながら文学的に昇華した「白夜」、奔放なほど自由な「サイレントトリープ」、限界に挑戦するようなハイトーン&スピード感と"赤"というモチーフが調和した「RED」、ナチュラルな歌声で距離感が近く聴こえる「scar;prayer」と、歌詞からも曲からも進化が感じられる5曲。聴いているうちに、自分自身も"生きること"と向き合えるはずだ。全曲のインストも収録。
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Nornis
Tensegrity
豪華クリエイター陣が楽曲を提供し、VTuberという枠を飛び越えて広がっていきそうなクオリティとなった。壮大なストリングスをバックに戌亥とこ、町田ちまそれぞれの実力と個性が光る表題曲の1曲目から、強烈なインパクトを発揮。亀田誠治が作詞作曲、さらに演奏にも参加しているポップなメッセージ・ソング「Deep Forest」、言葉遊びのような呪文のような歌詞と曲調の中で、"ジョハリの窓"――自己分析が行われる「ジョハリ」、和楽器バンドの山葵(Dr)が作詞作曲した、Nornis史上最高に明るい「innocent flowers」、そして、戌亥と町田が作詞を手掛けた「Min-night」。幅広い音楽性に挑戦しながら、豊かな表現力を手に入れたふたりの軌跡が感じられる。
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THE YELLOW MONKEY
Sparkle X
結成35周年、5年ぶりとなる10枚目のアルバムは、"Sparkle"=輝かしい、"X"=10枚目、未知のものというタイトルが示すよう、バンドにとっても、ファンにとっても、これからの生きる道を照らすかのような作品となった。王道でシンプルなロック・サウンドはむしろ新鮮さもあり、ストレートな歌詞は誰の人生にも重ね合わせることができる。死を意識することでより明確になった生きることへの覚悟。その覚悟がそのまま希望へと繋がり、堂々と、且つ自然体で鳴らされる。その音のひとつひとつが身体の細胞に染み渡る感覚といったら、もうとてもじゃないが言葉で言い表すことなんてできない。大切なメッセージも、彼ららしいユーモアも、ロックの醍醐味もすべてを包括した1枚。生命力に満ち溢れている。
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ゲスの極み乙女
ディスコの卵
約4年ぶりのフル・アルバムは、ディスコ="踊る"ことがテーマ。彼らの曲は以前から踊れるものだったが、改めてそこに向き合って生んだナンバーたちは、実に洗練されている。それでいてチルなだけでもクラブ音楽でもなく、バンドの持ついい意味の違和感も毒っ気も失わず、彼らにしか作れないディスコ・チューンを届けてくれた。程良く力が抜けた「Funky Night」("Baby I love youの歌メロで/くるりと回った"の詞も嬉しい)、切なく胸を締めつけるメロが美しい「シアラ」、初期の彼らの香りも感じさせつつ今の演奏技術に唸る「歌舞伎乙女」、また「晩春」での"あと何年歌えますか"や「ハードモード」のリリックなど川谷絵音(Vo/Gt)の独白のような言葉も印象的。メンバーそれぞれ活躍の場を広げながらも新作を作り上げた、その熱量に乾杯。
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Plastic Tree
Plastic Tree
2024年現在、これほど要素としてはオーソドックスなロック・バンドが未だに新しい聴感を開いてくれることに少し驚愕してしまう。結成30周年を迎え、ライヴ・メインの活動を経て約4年ぶりに完成したアルバムをセルフネームにするのも納得のオリジナリティである。メンバーが各々2曲ずつ作詞作曲の両方を手掛け、オルタナティヴ~モダン・ロックの髄をバランス良く配置しているのもいい。Track.1とTrack.10にピアノやチェロが聴こえる程度でほぼ全編4リズムのバンド・アンサンブルであるにもかかわらず、アレンジのアイディアの豊富さに舌を巻く。Track.4でのサウダージなアコギとセンシュアルなエレキの絡みや、インディー・ポップ調のコード感でありつつ音はソリッドなTrack.7などファン以外にこそ聴いてほしい曲が揃う。
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ザ・シスターズハイ
超才開Twinkる
奇をてらった作品タイトルに独特なワード・センスを駆使した歌詞、狂気じみたMVなどエキセントリックな魅力を放つネオ・パンク・ロック・バンド、ザ・シスターズハイ。新体制初のCD作品となる今作は、オニザワマシロ(超☆社会的サンダル/Gt/Vo)による女声コーラスがバンドの新たな扉を開いた「eんパす・iん・tHe・ルーむ」、聴く者を無条件に躍らすサビでライヴハウスを沸かせている「絶望MAQUIA」と既出の2曲に加え、轟音ギター・ソロが炸裂する中毒性抜群の「リ・ルミナスのじゅもん」、夜道を照らす街灯のような温かさが灯る「デスラブ」、詩的な歌詞に散りばめた突飛な癖強ワードが彼ららしい「エピローグなわたしちゃん」の全5曲が収められた。奇抜でありながらキャッチーで、芯のピュアな部分も見え隠れする絶妙なバランスが面白い。
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ASH DA HERO
Beast Mode / オクターヴ
"劇場版ブルーロック -EPISODE 凪-"の劇中歌を掲げたダブルAサイド・シングルには、自身の中の"怪物"を解き放てと、シリアス且つ獰猛なバンド・サウンドを高鳴らす「Beast Mode」、初期衝動を抱えながら未来へ向けて加速していく姿を描いた「オクターヴ」の2曲に加え、両楽曲のエンドロールとしても、そこから続いていく物語としても胸に響く、壮大なスケール感を誇る「Light my fire」を収録。アニメ"ブルーロック"とのタッグはTVシリーズから引き続きということもあり、作品との相性や親和性はさることながら、ASH DA HEROというロック・バンドだからこそ放つことができるメッセージが刻まれていて、彼らのスタンスを明確に提示したものになっている。
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ヒトリエ
オン・ザ・フロントライン / センスレス・ワンダー[ReREC]
デビュー10周年記念の両A面シングル。「オン・ザ・フロントライン」は、ストレートなロックやポップなキラーチューンを生んできたゆーまお(Dr)作のナンバーでは珍しくクールな始まりだが、聴き進めて納得。切なさと美しさを包括するこの"破壊力"は彼ならではのものだ。アニメ"無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~"のOPテーマだが、"喪失"を経験した者の気持ちを描いた詞はあまりにもバンドと重なり、シノダ(Vo/Gt)の手腕が光る。もう一方のタイトル・トラックは、メジャー・デビュー曲「センスレス・ワンダー」の3人編成での再録版。さらにイガラシ(Ba)作の「Selfy charm」とシノダが書いた「さくらのいつか」と、4人が生み出した楽曲が1枚に収められたところにも、ヒトリエがランドマーク的作品に込めた想いを感じてしまう。
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TK from 凛として時雨
誰我為
日本のロック・バンドやアーティストが数多く手掛けてきたTVアニメ"僕のヒーローアカデミア"という努力や友情の物語のオープニングに、TKというある種エキセントリックな才能が書き下ろす意外性。すでに現在の代表曲になった印象すらあるが、やはりこれまでより格段に明快な歌詞とそれが乗るサビメロや歌唱には新鮮な驚きが。自分の限界を超えていく切実な想いと闘いを擬似体験させるエクストリームなアンサンブル、空間を切り裂くギターと滑空するストリングスなどすべてがTKらしさで溢れていると同時に、異形のひと言で括れないレベルに達したメルクマールだ。なお通常盤CDにはNHK「みんなのうた」に初提供した「クジャクジャノマアムアイア -TV edit-」も。言葉遊びとブラス・アレンジに驚きの新境地を見る。
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モウソウキリン
JUST SIZE
2022年結成、昨年春より現在の編成となり、都内のライヴハウスを中心にライヴ活動を行い、"マイナビ 閃光ライオット2023"3次ライヴ審査進出も果たしたレトロ・ポップ・バンド、モウソウキリンの1stアルバム。配信シングル「今日は絶対KISSしたい」、「生活」のほか、"Eggs"で2万3,000回再生を超える「ばんど。」などが収録された全8曲は、すでにライヴで披露された楽曲ばかりとのことで、この初音源化を喜ぶファンも多いだろう。まるで絵本から飛び出したかのような楽しげなポップ・ソングに加え、「身の程知らず」や「ブラックコーヒーは飲めない」といったディープな楽曲も豊富で、メンバーのバックボーンも気になるところ。様々な側面を見せながらも、背伸びすることなくそのままの自分たちを正直に表した様子が伝わり、気持ちいい。
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miwa
7th
miwaにとって通算7枚目となるオリジナル・アルバムのタイトルは、シンプル且つストレートに"7th"。そんな本作のコンセプトは"誰にも染まらない"とのことで、随所に"7"を連想させる要素を散りばめながら、力強いマインドを軸に据えた作品に。LE SSERAFIMを彷彿とさせるK-POPテイストの「GIRL CRUSH」をオープナーに、日韓英3ヶ国語をミックスさせた「BUZZ!!!」、オーセンティックなラヴ・ソング「ハルノオト」、「2月14日 feat. 川崎鷹也」、ラッパー Rude-α(Bubble Baby/Vo)を作詞作曲に迎えた「7days」など、色彩豊かな全17曲を収録。デビュー15年目を迎え、"誰だって主人公 ど真ん中を歩こう"(「GIRL CRUSH」)と高らかに歌う姿は実にクールだ。
LIVE INFO
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