JapaneseOverseas
【KANA-BOON/片平里菜 表紙】Skream!2月号、本日より配布開始。空想委員会、黒猫チェルシー、The Mirrazらのインタビュー、NICO、ミセス、オーラル、フレデリックらのライヴ・レポートなど掲載
2016.02.01 12:30
Skream!マガジン2月号が本日より配布スタートとなります。
今月号は、2月17日(水)にニュー・アルバム『Origin』をリリースするKANA-BOONと、2月3日(水)に2ndアルバム『最高の仕打ち』をリリースする福島出身のシンガー・ソングライター、片平里菜の2組が表紙を飾ります。
その他にも、注目アーティストのインタビューや特集記事、ライヴ・レポートを掲載。また、かみじょうちひろ(9mm Parabellum Bullet)や岡峰光舟(THE BACK HORN)、辻 友貴(cinema staff)、THE ORAL CIGARETTESを始めとするアーティスト・コラムも好評連載中です。なお、FLiPのSachiko(Vo/Gt)による「暴露してみましょうか?」と、andropによる「レッツ&ゴー!!」は今月号で最終回となります。
Skream!マガジン2月号掲載アーティストは以下の通り。
【インタビュー】
KANA-BOON
片平里菜
空想委員会
黒猫チェルシー
The Mirraz
SCOOBIE DO
ドラマチックアラスカ
Goodbye holiday
四星球
Poet-type.M
THEラブ人間
THREE LIGHTS DOWN KINGS
ユナイテッドモンモンサン
アンテナ
鳴ル銅鑼
NakamuraEmi
スカーフ
ファジーロジック
愛はズボーン
ENTHRALLS
URCHIN FARM
THE リマインズ
The Floor
もとつね番ちょう
hue
POP ETC
BLOC PARTY
RA RA RIOT
DMA'S
MYSTERY JETS
FAT WHITE FAMILY
【特集記事】
indigo la End
MUTEMATH
ANIMAL COLLECTIVE
【Special Feature】
Eggsプロジェクト特集
(インタビュー:カノエラナ/ライヴ・レポート:"ワン!チャン!!~ビクターロック祭りへの挑戦~")
nana×Skream! presents コレサワとコラボしよう!
PICK UP! ROOKIES
(モハメド / the audio pool / フレテ / コトリノループトリノ)
【ライヴ・レポート】
1000say
フラワーカンパニーズ
フレデリック
Mrs. GREEN APPLE
THE ORAL CIGARETTES
NICO Touches the Walls
【アーティスト・コラム】
塔山忠臣(0.8秒と衝撃。)
岡峰光舟(THE BACK HORN)
辻友貴(cinema staff)
Sachiko(FLiP) [最終回]
ハルカ(ハルカトミユキ)
THE ORAL CIGARETTES
ハットリクミコ(シナリオアート)
androp [最終回]
佐々木亮介(a flood of circle)
空想委員会
かみじょうちひろ(9mm Parabellum Bullet)
今月号も内容盛りだくさんで、読み応え抜群な内容となっていますのでゲットはお早めに。
なお、店舗、地域によって店着日が異なる場合がありますので、ご了承下さい。配布店舗が近くにない方や、毎号確実に手に入れたい方の為に定期購読も承っております。
詳しくはこちらから。
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KANA-BOON
ソングオブザデッド
捲し立てるラップ調のパートで焚きつけ、パッと開けるキャッチーなサビで躍らせる。そんなアッパーチューン「ソングオブザデッド」は、ゾンビ・パンデミックによりブラック企業から解放された主人公の"ゾンビになるまでにしたい100のこと"を描くアニメを盛り上げる人生讃歌。"遊び疲れるまで生きてみようぜ"と歌うこの表題曲に対し、カップリングに収録されたのはその名も「ソングオブザデッド 2」、「ソングオブザデッド 3」と早速遊び心が。10周年を迎えたバンドのいい意味で肩の力が抜けた余裕が垣間見える。アニメのテーマにとことん寄り沿った一貫性を持つ本作は、ゾンビとコロナウイルス、状況は違えどパンデミックに陥り混沌とした日々を生き抜いてきた我々にも通ずる、シリアスな世の中もポジティヴに照らす1枚だ。
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KANA-BOON
恋愛至上主義
KANA-BOONは卓越したキャッチーなメロディや言葉遊びが注目されがちだが、バンドの名を一躍シーンに知らしめた「ないものねだり」や、疾走感で一気に駆け抜けるポップ・ナンバー「1.2. step to you」など、キャリア初期からBPMの速い四つ打ちを得意とする一方で、ストレートなラヴ・ソングを歌い続けたバンドだと思う。そんな彼らが、"恋愛"に焦点を当てたコンセプト・アルバム『恋愛至上主義』をリリースする。"10th Anniversary Edition"には、十八番とも言える失恋ソング17曲(上記2曲も収録)をコンパイルしたベスト盤CDも付属。今年9月にメジャー・デビュー10周年を迎えるバンドが重ねてきた年輪を、"ラヴ・ソング"という側面から堪能してみてはいかがだろうか。
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KANA-BOON
Honey & Darling
谷口 鮪(Vo/Gt)の復帰を祈り待っていたファンへのアンサー・ソングでもある「Re:Pray」から始まる本作は、タイトルに"あなたは誰かにとって特別な存在である"という思いが込められたように、彼らにとっての特別な存在に届けたい温かいメッセージに溢れている。深い悲しみの中で生まれた楽曲たちは、自分自身を勇気づけるように希望を歌い、聴く者の孤独を救うように語り掛ける、共に生きていくための歌だ。バンドを象徴するキャッチーさはそのままに、より深みを増した歌声と演奏。ファンと共に苦境を乗り越えた今の彼らにしか出せない音、伝えられない言葉が心を震わす。そして、生きづらさを歌いながらもポップに響くサウンドがグッとくる1曲「メリーゴーランド」が、心に暖かな光を灯しアルバムを締めくくる。
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KANA-BOON
Re:Pray
前作「HOPE」が暗闇に一筋の光を見いだしたばかりの第一声だとしたら、今回は"新たなる祈り"と題されているだけあり、一歩踏み出した決意表明だ。バンド・サウンドの生々しさで勝負しつつ、風を顔に受けて前進するような感覚をマンドリンの響きで繊細に表現してもいる新鮮味も。本当に曲に必要な音を選び抜いたサウンドスケープはまた始まるバンドの日々(3年ぶりのツアーも含め)への希望だ。カップリングにハード・エッジなサウンドと忌憚のないメッセージを込めた「右脳左脳」を収録する感じは、『シルエット』時の「ワカラズヤ」などを想起させるシングル定番スタイル。カラッとしたR&Rで"生きてたらいいことあるかも"と歌う「LIFE」も最強に泣けるし笑顔になれる。早くライヴで会いたい曲ばかりだ。
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KANA-BOON
Torch of Liberty
KANA-BOONの約9ヶ月ぶりとなるニュー・シングルのキーワードは"解放"。思わず手拍子をしたくなるハイテンションなイントロで始まり、そのまま失速することなく展開される軽快なギター・リフは、まさに抑圧された空間からの解放を感じると同時に、ライヴハウスで披露した際の盛り上がりと興奮を想像させる。まだまだ日々の生活にも音楽活動にも制限がかかる世の中ではあるが、希望の火を灯し続け、あらゆる規制が解除されることと、現在休養中の谷口 鮪(Vo/Gt)が再び元気に歌声とギターの音を響かせてくれることを待ち続けたい。カップリングにはリフレインする歌詞が彼ららしい「センチネル」と、夕暮れ時の儚い一瞬をメロディアスに歌った「マジックアワー」の2曲を収録。
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KANA-BOON
KANA-BOON THE BEST
7年間の軌跡を全シングルと代表曲、そして、バンドとファンにとって思い入れの深い全30曲に収めた初のベスト・アルバム。DISC 1 は、10年代前半の邦楽ロック・シーンを彼らが象徴することがわかる楽曲が多いうえで、KANA-BOONならではの切なさやリアリティが溢れるレパートリーが満載だ。加えてインディーズ時代の「スノーエスカー」を再録しているのも聴きどころ。DISC 2は谷口 鮪(Vo/Gt)のDTMによるデモ制作が軸になって以降の、アレンジや新しいサウンド・プロダクションの進化が窺える楽曲揃い。バンドのスタートでありパーソナルな歌詞に突き動かされる「眠れぬ森の君のため」、そして、最新曲とも言える「マーブル」もバンドの現在地であり核心。新旧2曲の対比も味わいたい。
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KANA-BOON
スターマーカー
新体制後初シングルには金澤ダイスケ(フジファブリック/Key)をアレンジと演奏で迎え、ポップスのスケール感にチャレンジした楽しげで華やかな1曲が完成した。音像のアッパーさに伴って、これまでと地続きな内容の歌詞がグッと力強く聴こえるのも面白い。本質を変えないために表現の幅を広げるという、バンドのこれまでを踏襲した作品と言えるだろう。さらに、素でワイドなサウンド・プロダクションがモダン・アメリカン・ロック的な「シャッターゲート」、これまでのKANA-BOONの代表的なメロディやビートのスタイルをアップデートさせた印象の「ユーエスタス」と、各々まったく違うベクトルの3曲を収録しているのも久しぶり。ちなみに、全曲ベースは谷口 鮪(Vo/Gt)が演奏しているのも聴きもの。
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KANA-BOON
まっさら
スタートの合図のような4カウントから走り出す8ビート。目の前が開けるような大きなコード・ワークが印象的なAメロ。シンガロングしたくなるサビ。それを支える重量感のあるベース・ライン。そのサウンドメイク自体が今の彼らの逞しさを実感させてくれる、デビュー5周年企画を締めくくるに相応しい新たな始まりの1曲だ。"独り"を前向きに捉え、普通の日常のやるせなさも認める強さを持つ。そのうえで繋がる助けになる音楽、それをKANA-BOONは作り始めたのだ。c/wの「FLYERS」はロックンロール・リバイバル的なセンスのリズムやリフの上を、言葉でリズムを作る谷口 鮪のヴォーカルが乗る小気味いい1曲。こちらもグッと太く生感のあるサウンドで、バンドの頼もしさが十二分に伝わる仕上がりだ。
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KANA-BOON
ハグルマ
B面集『KBB vol.2』収録の「夜の窓辺から」やミニ・アルバム『ネリネ』と、バンドのいい状態を示す新曲を続々発表しているKANA-BOONから、さらに新たなフェーズに入った決定打が到着。TVアニメ"からくりサーカス"のOPテーマでもある「ハグルマ」。人間の尊厳や暴力性も描く原作の強度にマッチするハードでドラマチックなサウンドと展開、竜巻のようにバンド・アンサンブルとともに暴れるストリングス・アレンジにも息を飲む。谷口 鮪(Vo/Gt)が幼少期から影響を受けてきたという作品への最大のリスペクトを今のKANA-BOONの器で見事に表現したと言えるだろう。一転、何気ない日常を余裕のある演奏で描く「オレンジ」では、彼らの過去の"夕焼けソング"からの変化と不変を味わうのもいい。
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KANA-BOON
ネリネ
夏盤と称した『アスター』と対になった本作。"ネリネ"の花言葉は"再会を楽しみに"や"忍耐"という意味を含み、冬盤らしい心象を表現した内容になっている。が、それ以上に注目したいのはこの2作が企画盤という意味合い以上に、現在進行形のKANA-BOONの音楽的な楽しさに溢れている面だ。タイトル・チューンの「ネリネ」はホーン・アレンジも新鮮な跳ねるポップ・チューン。「春を待って」は童謡「雪」のフレーズが盛り込まれ、且つお囃子的なリズム感や歌詞のフロウが融合するという、なかなかにハイブリッドな仕上がり。それでもあざとさがまったくないのがこのバンドのキャラクターを証明している。日常的で幸せな情景と真逆な情景が1曲の前後半で展開する「湯気」など、新鮮な変化に驚かされる1枚。
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KANA-BOON
KBB vol.2
これまでリリースしてきた12枚のシングルに収録されたカップリング23曲から11曲を収録。ロッキン・ソウルなニュアンスの「Weekend」やスピーディなガレージ・ロック・テイストの「ミミック」など、谷口 鮪(Vo/Gt)のその時期その時期の怒りや憤りが凝縮された曲が序盤に並び、表題曲かと勘違いするほどKANA-BOONらしい情景描写と優しいメロディの「街色」、1stシングルのカップリングで初々しさが新鮮な「かけぬけて」など、バンドの音楽的な幅も自由度も楽しめる。加えて、これからの彼らを代表しそうな、淡々としていながら強い楽曲「夜の窓辺から」は、あらゆる人が前を向ける確かな根拠がある。締めの和楽器を加えアレンジされた「盛者必衰の理、お断り (和和和 version)」で大笑いできるのも彼ららしい。
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KANA-BOON
アスター
メジャー・デビュー5周年の今年、5シーズンに5リリース、5イベントを企画している彼ら。第1弾のB面集『KBB vol.1』が結果的に怒りに寄った内容であったこととは対照的に、今回は様々な角度での恋愛がテーマ。バンドが大きなメッセージを発信するべきタイミングでの覚悟と決意を見せる表情とは違う、脆くて情けなく、誠実な谷口 鮪(Vo/Gt)の素が、楽曲という姿だが滲み出ているような印象を受ける。インディーズ時代の名曲ラヴ・ソングとは違った今の年齢なりの苦みや現実も見え隠れするのも自然でいい。タイトルの"アスター"は花言葉に追憶、信じる恋、変化などがあるそうだが、まさにラヴ・ソングだからこそ描けるリアルな心情やこれまでにないワードが頻出。その描写の瑞々しさが心を震わせる。
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KANA-BOON
KBB vol.1
これまでリリースしてきた12枚のシングルから、古くは『盛者必衰の理、お断り』の、また『結晶星』のc/wだった「ハッピーエンド」や「桜の詩」など、KANA-BOONの名曲中の名曲、そして表題曲では表し切れない側面を描いたc/w曲を合計12曲セレクト。特に「バカ」、「LOSER」、「I don't care」、「スパイラル」といった、彼らならではのポップ且つエッジーなナンバーから見られる怒りや自己嫌悪は、登場当時から谷口 鮪(Vo/Gt)が書かずにいられない感情を吐露した個性だ。そしてその最新型が新曲の「Flame」に結実。また、メロディとラップの両方を行き来する谷口のリリックとフロウのうまさ、歌を含めたアンサンブルでリズムを生む小気味よさはもっと評価されていい。ライヴで聴きたい曲も多数。
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KANA-BOON
NAMiDA
「Wake up」、「Fighter」、「バトンロード」と、内燃する高揚感を立体化した力作が続いたので、アルバムもテーマはスケール感なのかな? と想像したが、そう簡単ではなかった。四つ打ち、言葉が言葉を連れてくるような谷口 鮪(Vo/Gt)らしい言葉の運びが特徴的なTrack.1「ディストラクションビートミュージック」は一時期揶揄された十八番要素を根本的にビルドアップ。個性は個性として深化させればいいじゃないかと言っているような1曲だ。もちろん中にはかなりベタにディスコ/ダンス的な曲もあったり、音像もぐっと厚みを増していたりするけれど、何より鮪がメロディについてチャレンジし続けていること、寒くて怖い夜明け前を乗り越えるようなリアリティをずっと抱えていることはKANA-BOONのかけがえのなさだ。
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KANA-BOON
バトンロード
"NARUTO"シリーズでは4回目のタッグとなる"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のOPテーマとして、物語とシンクロする部分はもちろん、これまで以上にロック・バンドが伝えてきたマインドを自分も繋ぐんだという谷口 鮪(Vo/Gt)の意志に満ちた歌詞、ストリングスも含めた厚い音塊で押せる今の力量が鮮明だ。"無我"を意味するTrack.2は谷口お得意の韻を踏んだラップ調のヴォーカルと演奏のリズムが表裏をチェイスするようなリズムの組み立てがユニーク。シニシズムと和テイスト、そしてヒップホップを料理した独自のものを作るKANA-BOONらしい出来だ。打って変わって高速ウエスタン風のTrack.3は2分ちょいのショート・チューン。いい曲も面白いこともテーマにフォーカスが合っている。
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KANA-BOON
Fighter
最近の曲作りでは、DTMで構成を練り込んだデモを作ること、自分の中で納得感が強い曲を作ることを挙げていた谷口 鮪(Vo/Gt)。2017年第1弾は得意の四つ打ちも大幅にアップデートされ、スピーディな展開にダークでソリッドな世界観も積載された、キャリア上最強のエクストリームなナンバーだ。TVアニメ"機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ"OP曲として"戦場での一瞬の輝き"をテーマに書き下ろしたという着眼点自体が、1曲1曲の強度で"勝ちに行く"、今のKANA-BOONのスタンスも反映している。展開の多さと構成の複雑さで言えばTrack.2「スーパームーン」も、パンク、ファンク、大きなグルーヴのロックまで呑み込んだ大作。一転、Track.3「君を浮かべて」はシンプルなアレンジだが、かつてないまっすぐな言葉に心が震えた。
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KANA-BOON
Wake up
アルバム『Origin』のリリースから約8ヶ月。乾いたアメリカン・ロックとトライバル感が混ざり合ったような序盤から、メロディもすべての楽器も復活祭に参加するように集まってくる構成の新しさがある。そして大サビで歌われる"言葉を紡ごう/心を震わそう"というKANA-BOONの最も太い軸に辿り着く覚醒感。瞬間沸騰ではなく、前進しながら徐々に心が沸き立つ構造に谷口鮪のソングライターとしての成長とタフさを増したバンドの力量を感じる。「Wake up」が表だとしたら、もう一方の今のKANA-BOONからのソリッドな意思表示が「LOSER」。強靭になったグルーヴそのものが現状に安住することなく、一撃であらゆるリスナーを射抜こうとする。そしてR&Rマナーを血肉化した「Weekend」の軽快さもすこぶる新鮮だ。
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KANA-BOON
Origin
前作『TIME』のエンディング曲「パレード」で夢見た場所に足を踏み入れた歓喜を歌ったバンドの痛みを伴う成長の物語がここにある。アルバムの先鞭をつけた「ランアンドラン」はともかく、ポップな「なんでもねだり」から、ラウドでソリッドな新機軸「anger in the mind」や、ドラマティックな「インディファレンス」、当世流のネオ・シティ・ポップをKANA-BOON流に昇華した「グッドバイ」などサウンドの多彩さがまず1つ。加えて、この時代を生きる20代の真っ当なオピニオンとしてのリアルな歌詞が冴える「革命」、この1年の逡巡とバンドの決意がそのまま歌詞になった「スタンドバイミー」や「Origin」といったメッセージ性が窺える新機軸。登場時の勢いとはまた違う、"今"の強さが封じ込まれたアルバム。
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KANA-BOON
ランアンドラン
前作のスプリット・シングルを含めると、なんとデビューから2年4ヶ月で9枚目のシングルとなる今作。『ダイバー』以降顕著になってきた広がりのある古賀のギターのディレクションなど、アレンジ面での深化が冴える仕上がり。大きなグルーヴを持つ8ビートと、どこかメロディック・パンク的なニュアンスも持つTrack.1「ランアンドラン」は、これからの季節、新たな環境に身を投じるあらゆる人、特に若い世代のリスナーにとって勇気の源になってくれそうな1曲。カップリングの「I don't care」は、まさにタイトルが示唆する通り、口ばかり達者で動かない奴らを一刀両断。ラウド且つタイトな音像がこれまでのKANA-BOONになかったフィジカルなタフさも感じさせる新境地だ。
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KANA-BOONシナリオアート
talking / ナナヒツジ
CDの形態が複数あるのを承知で、できればこのスプリットに収録されているトータル6曲すべて聴いて欲しい。それぐらい両バンドとも楽曲クオリティと新たな挑戦を体感できる。KANA-BOONの「talking」はファンクネスすら感じる16のグルーヴやラップ部分にロック・バンドのケレン味を感じるし、アニメのエンディングにそのヒリヒリした世界観がハマる。シナリオアートの「ナナヒツジ」で聴けるソリッドで急展開する構成も新しい。また2曲目(KANA-BOON「ぬけがら」/シナリオアート「トワノマチ」)にどちらも各々の色合いでセンチメンタリズムを喚起する楽曲を配しているのも聴き比べてみると面白い。そして"すべてがFになる"裏メイン・テーマとも言えそうなKANA-BOONの「PUZZLE」での楽器隊の豊富なアイディアとテクニカルなプレイは嬉しい驚きの連続だ。
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KANA-BOON
KANA-BOON MOVIE 03 / KANA-BOONのとぅるとぅる かむとぅるーTOUR 2015 ~夢のアリーナ編~ at 日本武道館
当日のライヴも観たが、この映像作品でもまた心揺さぶられてしまった。KANA-BOON自身が夢の舞台に立つ、そのエモーショナルな部分をどんなアングル、スピード感、質感でドキュメントするか?という1番大事な部分が素晴らしく共有されているからこそ成せる作品だと思う。正真正銘、初めて足を踏み入れる武道館(4人がいっせーので入口を越えてみたり)のシーンだったり、歌う鮪の口元、ステージからのメンバー目線の客席、スタンド最上階のファンのシルエット、宙吊りになった古賀を下から見上げる鮪と飯田の笑顔だったり、頼もしいこいちゃんの背中だったり......。演奏や様々な試みやユルユルなMCはもちろん、一回性の撮影でまるで映画のごときダイナミズムに昇華したチームKB、そしてバンドの求心力に脱帽!
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KANA-BOON
ダイバー
もとよりKANA-BOONは曲がいい。それは高速BPMと四つ打ちを特徴としていたころからなのだ。そして新たな武器を手にした「シルエット」以降のKANA-BOONがより大きなグルーヴと、谷口鮪(Vo/Gt)が音楽に生きる根拠を明快に楽曲に昇華したのが今回の「ダイバー」だろう。単に大好きなアニメというだけでなく"NARUTO"とKANA-BOONの親和性の高さは大げさに言えば運命的。今夏の映画版のための書き下ろしだが、バンドがどれだけ大きな視点で活動しているのかがわかる代表曲足りえる新曲。加えてTrack.2「スパイラル」での古賀隼斗(Gt)のイマジネーションに富むフレージングや全体的に大人っぽいプロダクションにも注目。Track.3の「街色」は鮪のファルセットから地声へのスムーズさ、背景的な音作りが新しい。
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KANA-BOON
なんでもねだり
近年、バンド/アーティストがポピュラリティを獲得する大きなステップボードになっている印象があるCM且つ好企画でもある資生堂"アネッサ"のタイアップ曲として書き下ろした「なんでもねだり」。風の匂いや太陽の熱が明らかに変わっていく季節感をサウンドやビート、リフで表現。歌詞はCMの映像にも登場する"欲張りな女の子"と彼女に翻弄されつつ、眩しげに見つめる男の子が目に浮かぶ、楽しくも青春が輝く内容に。カップリングは「ウォーリーヒーロー」から続く同質のテーマを持った、ソリッドで強い「watch!!」、アルバム『TIME』ラストの「パレード」のさらに先を歩いて行く自分たちや友達を歌った「タイムトリッパー」。これから起こるどんなことも楽しんでいこうとする彼らの今の強さがわかる。
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KANA-BOON
TIME
怒涛のフィルが時間に追われながらも全力で走る決意をタフに表現するオープニングの「タイムアウト」から、時間をテーマにしたアルバムの大きな意志に巻き込まれる。90年代後半以降の"ザ・日本のギター・ロック"な「ターミナル」の孤独と自由。雨音のイメージを増幅するギター・フレーズが美しい「スコールスコール」や、谷口鮪がパーソナルな心象を都会のどこにでもありそうな情景に溶け込ませて歌う「愛にまみれて」のバンドにとっての新生面。特に「愛にまみれて」にうっすら漂うノスタルジーを表現するコーラスの美しさはレコーディング作品ならでは。攻めの前半からメロディや歌詞の新しさにはっとする後半への流れそのものが聴き手にとっても"生きている今"になるような強い作品。
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KANA-BOON
シルエット
4カウントとギター・リフのおなじみのイントロの次に展開する開放的な8ビートが作る、KANA-BOONの新しいスタンダード、「シルエット」。思期から青春期を走りぬけ、覚えてないこともたくさんあるけれど、ずっと変わらないものを教えてくれた人たちのことを思うヴァースはライヴでも大きなシングアロングが起こりそうだ。カップリングはインディーズ時代から存在していた「ワカラズヤ」と、最新曲の「バカ」。すれ違う気持ちが一層ジリジリする恋心を浮かび上がらせる「ワカラズヤ」の愛らしさも、エッジーな16ビートに乗せて谷口のラップも交え、フラストレーションの吐き出し先のない自分のめんどくささを歌う「バカ」にも、いい意味で肩の力が抜け、曲作りに対してタフになった今の4人が見えてくる。
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KANA-BOON
生きてゆく
清涼飲料水のタイアップがついてもおかしくないような、夏らしい眩しさの中で描かれるのは、バンドで生きていくことを決めた自分が、別の道を行くことになる"キミ"との距離を描きながら、最終的には自分の決意。事実から生まれながら、長くKANA-BOONが音楽や自分と向き合うときに思い出される大切な曲になりそうな予感もある名曲だ。毎回、表題ともアルバム収録曲とも違うチャレンジングな一面を見せるカップリング。今回もこれまでにない変則的なビートが印象的なダンス・ロック「日は落ち、また繰り返す」、ドライヴ感に加えてグラマラスな印象さえある「ロックンロールスター」の2曲は、無意識のうちにも彼らが洋楽のエッセンスを吸収していることを実感。ライヴの楽しみ方の幅も広がりそうなシングルだ。
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KANA-BOON
フルドライブ
ソリッドなギター・リフ、四つ打ちのなかに部分部分でヒネリの効いたスネアが入り、谷口鮪のリリックは意味より破裂音や韻の快感を重視しているような「フルドライブ」。リスナー側がスリリングなチェイスに身をおいているような感覚が新しい。Track.2「レピドシレン」は魚ながら肺呼吸をしなければならない魚を比喩に用いたことで、焦燥と疾走を同時に焚き付けられるような仕上がりに。特に古賀のギターは全編、カオティックな曲のバックグラウンドを形成するサウンドスケープを担う出色のアレンジ。Track.3「夜のマーチ」は、まさに夜の色と空気感が立ち上がるような映像喚起力抜群の聴感。マーチングのリズムを主体に変化していくリズムが、歌詞での心の動きとシンクロするアレンジもいい。
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KANA-BOON
結晶星
逞しささえ感じるリズムと澄んだ空気を感じさせるギターのフレーズが好対照を描くタイトル・チューン「結晶星」。やめたいことはやめればいいし、やりたいことをしっかり結晶させればその輝きで、これからを変えていけるというメッセージが、今の彼らの経験値やスキルで鳴らされていることに大きな意味がある。新しい季節を迎えるあらゆる人の心に穏やかだが確かな火をつけてくれる1曲。「ミミック」は前作『DOPPEL』収録の「ウォーリーヒーロー」にも似た、顔の見えないSNSのコミュニケーションに対する問題提起。「桜の詩」は「さくらのうた」から時間が経過し、女性目線で描かれたアプローチが新しい。まったく異なるニュアンスとテーマを持った、挑戦的な1枚。
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KANA-BOON
DOPPEL
人懐こいサビにも、思わずステップを踏みたくなるビートにも、もちろん、想いを遠くに投げかけようとする谷口鮪の声にも、"音楽があったから今、僕はここにいる"、そんな切実さが横溢している。ライヴでもなじみのインディーズ時代からの「ワールド」「MUSiC」「東京」「目と目と目と目」はアップデートされたアレンジ、演奏と音像で収録。現在のライヴ・シーン、ひいてはSNSでのコミュニケーションについて谷口の思うところが、鋭いギター・リフや性急なビートとともに表現された「ウォーリーヒーロー」をはじめ、デビュー・シングル「盛者必衰の理、お断り」などの今年の楽曲から成る、1stフル・アルバムにしてKANA-BOONの存在証明的な1枚。10代に圧倒的な人気を誇る彼らだが、現状に息苦しさを感じるあらゆる人に響くはずだ。
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KANA-BOON
盛者必衰の理、お断り
彗星の如く、という言葉が相応しい快進撃を続ける、大阪は堺から現れた4ピース・バンドKANA-BOON。初の全国流通盤『僕がCDを出したら』から約5ヶ月というインターバルでメジャー・デビューという異例のスピードも、現在の彼らの注目度と楽曲のクオリティやライヴ・パフォーマンスを考えれば当然のことだ。そしてデビュー曲である「盛者必衰の理、お断り」はKANA-BOONの持つ抜群のセンスが冴え渡る楽曲。抜けの良いヴォーカル、思わず口ずさみたくなる語感の良さと人懐こいメロディ、ヒーロー感のあるギター・リフ......非凡な展開でありながらもストレートさを感じさせるのは、彼らが素直に自分たちの気持ち良い音を鳴らしているからなのだろう。10月にリリースされるフル・アルバムにも期待が高まる。
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KANA-BOON
僕がCDを出したら
ライヴで大合唱が起こる人気曲「ないものねだり」でアッパーにスタートし、大きなステージに立っているアーティストと入れ替わる感覚をアレンジでも表現したユニークな「クローン」、ギター・リフのソリッドさと、聴き手ひとりひとりにダイレクトに放たれるストレートなメッセージが痛快な「ストラテジー」「見たくないもの」、アルバム・タイトルのフレーズも含まれる「眠れぬ森の君のため」。そして、ヴォーカルの谷口鮪にとっての歌や思い出の重みや、それゆえの切なさが胸に迫るラストの「さくらのうた」の全6曲。歌詞カードなしでも飛び込んで来る言葉の鮮明さと歌に沿った演奏の音楽的な破壊力。"僕がCDを出したら"その先は......野心と不安のバランスに大いに共感。
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NICO Touches the Walls
QUIZMASTER
[DISC 1]
作品全体のテーマに掲げた、人生の謎を追求したパーソナルな歌詞と歌としての魅力をたっぷりと味わえる全10曲。そのぶん、たしかにじっくりと聴かせる曲が多いものの、『TWISTER -EP-』、『OYSTER -EP-』の2枚を経て、ルーツに根ざしながら最新トレンドも見据えたアレンジ、アンサンブルはさらに自由になっているから、ブルージーでソウルフルなものから、ダンサブルでサイケデリックなものまで、バンド・サウンドという意味でも物足りなさはこれっぽっちもない。歌を際立たせるため音数を削ぎ落としたというバンド・サウンドからは、演奏している4人の姿が浮かび上がるようだ。しかも、10曲すべてが書き下ろしの新曲。まさにNICO Touches the Wallsの神髄が感じられる。
[DISC 2 (Bonus Disc)]
"NICO盤"の全10曲をアコースティックにアレンジした"ACO盤"。これまで彼らがリリースしてきたその他の"ACO盤"同様、アコースティック編成で焼き直した曲はひとつもない。むしろ遊び心、バンド・サウンドにとらわれない自由度という意味では、"ACO盤"に軍配が上がるか。UKロックっぽいダンス・ロックをアイリッシュ・フォーキーにアレンジした「MIDNIGHT BLACK HOLE?」、アーバンなバラードがボサノヴァに変わった「別腹?」。その2曲を例に挙げるだけでも"ACO盤"の面白さは伝わるはず。NICO Touches the Wallsのルーツ・ミュージックに対する愛着や造詣の深さを知ることができるところも、"ACO盤"の聴きどころだ。
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NICO Touches the Walls
TWISTER -EP-
[DISC1]
メジャー10周年EPの第2弾。楽曲の幅広さが聴きどころだった前作『OYSTER -EP-』同様、今回も曲ごとに趣向を凝らした全5曲が収録されている。が、ビッグ・ビート的な音像で現在のヒップホップ/R&Bを解釈したという「VIBRIO VULNIFICUS」、中盤スロー・ブギになる「SHOW」、パンク・ディスコな「FRITTER」など、全体の印象はファンク/R&B/ブルースのエッセンスを随所に感じさせながらバンドのグルーヴをガツンとアピールするロック色濃いものに。その中で異色と言えるのが歌謡GSサーフ・ロックなんて言いたい「来世で逢いましょう」。彼らの代表曲「N極とN極」の続編だという。そして、今回のカレキーズはラテンで迫る。
[DISC2(bonus disc)]
DISC1の全5曲のアコースティック・バージョンを収録したボーナス・ディスク。前作同様、単に楽器をアコースティックに持ち替えましたなんて安易なものになっていないところが、"音楽なんだから楽しんだ者勝ち"を掲げる彼らならでは。DISC1のラスト・ナンバーからのラテン・ファンクな「VIBRIO VULNIFICUS」に思わずニヤリ。太いグルーヴを際立たせた「SHOW」、パンク・ディスコが泥臭いブルース・セッションに変わった「FRITTER」。そして、フォーク・ロックにアレンジした「来世で逢いましょう」は2本のアコースティック・ギターが絡み合うソロも聴きどころだ。カレキーズによる「Kareki is burning!!」の、アッと驚くアレンジ。最後まで飽きさせない!
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NICO Touches the Walls
OYSTER -EP-
[DISC1]
新しいグルーヴを提示した20thシングル『マシ・マシ』からおよそ1年、NICOが待望のニューEPをリリース。今作には、持ち前の遊び心と音楽愛を思う存分に追求した大充実の5曲を収録。バダスなロックンロールからアダルト・オリエンテッドなバラードまで、曲の振り幅からは、この1年でバンドがさらに多くの引き出しを開けながら意欲的且つ実験的に曲作りに取り組んできたことが窺える。ピアノが転がるように鳴るファンキーなリード曲の「Funny Side Up!」は「マシ・マシ」同様、彼らのライヴの景色を変える新たな代表曲になること間違いなし。古村大介(Gt)、坂倉心悟(Ba)、対馬祥太郎(Dr)の3人が作ったインタールード的な「カレキーズのテーマ」も聴き逃せない。
[DISC2(bonus disc)]
DISC1に収録されている5曲すべてのアコースティック・バージョンを収録した、オマケという位置づけのボーナス・ディスク。しかし、ジプシー・ジャズ風の「Funny SideUp!」を始め、それぞれに原曲とは別曲と言ってもいいほど趣向を凝らしたアレンジは、オマケというにはあまりにも聴き応えがありすぎる力作となっており、そんなところからも彼ららしい遊び心と音楽愛を垣間見ることができる。フォーク・ロック調の「Ginger lily」にメンバー全員で加えたハーモニーも見事だ。全編通して、力を入れたコーラス・ワークも今回のEPの大きな聴きどころ。コーラスはこの1年でもっとも変化し成長した部分だと彼らは言っていたが、今後、大きな武器になることは間違いないだろう。
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NICO Touches the Walls
マシ・マシ
メンバー全員が革ジャンでキメた最新のアーティスト写真から20thシングルはロックンロールなのか!? と思いきや、TVアニメ"ハイキュー!! 烏野高校 VS 白鳥沢学園高校"のエンディング・テーマに使われているライヴなら合唱必至の表題曲を始め、うねるようなグルーヴが感じられる1枚に。表題曲のみならず、ドラム・ソロからのインプロがあまりにも熱いブルージーなロック・ナンバーの「MOROHA IROHA」、UAの代表曲をとことんファンキーにアレンジした「太陽手に月は心の両手に」のカバー、ともに今一度ロック・バンドの原点に戻ったうえで、たくましい姿をアピール。THE DOOBIE BROTHERSやRED HOT CHILI PEPPERSを連想させるところも!?
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NICO Touches the Walls
ストラト
新たなスタートと位置づける6thアルバム『勇気も愛もないなんて』からわずか2ヶ月でリリースするシングル。映画"ヒーローマニア-生活-"の主題歌に使われた表題曲は、キラキラと鳴るアルペジオとファンファーレのように鳴るサビのホーンが印象的なNICO流のネオアコ・ナンバー。「まっすぐなうた」「渦と渦」のような激しさこそないものの、懐かしさと切なさが入り混じるメロディからふつふつと熱が沸き上がるようなところもまた彼らの持ち味。沁みる。ファンキーな歌謡ロックの「BAD ROBOT」、美空ひばりの曲を大胆にアレンジした「お嬢さんとこいさん」。メンバーいわく、遊び心しかないというカップリングの2曲も聴きどころだ。特にメンバー全員で歌い、セリフもある後者はファンなら聴き逃せない出色の出来。
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NICO Touches the Walls
勇気も愛もないなんて
アコースティック・アルバム『Howdy!! We are ACO Touches the Walls』を挟んで、前作『Shout to the Walls!』から3年振りのリリースとなる6作目のアルバム。前作以降にリリースしてきた6枚のシングルの表題曲がすべて入っているからって、わかったつもりで聴いたら、幾重にも重ねたコーラスにシンセ・サウンドを加えたオープニングの「フィロローグ」から面食らうことは必至。毎回、勇気と愛を振り絞りながら前に進んできたこの3年間の――順風満帆に見えて、決してなだらかではなかった道のりを、「天地ガエシ」を始め、シングルの表題曲で振り返りながら、前述の「フィロローグ」に加え、ポップなロックンロール、歌謡ブギウギ、アコースティック・バラード、と思っていた以上に多彩な新曲からさまざまな可能性が感じられるところがいい。
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NICO Touches the Walls
渦と渦
7月19日の東京国際フォーラム ホールA公演でライヴ初披露した新曲「渦と渦」をシングルとしてリリース。現在、放映中のTVアニメ"アルスラーン戦記"のオープニング・テーマだ。彼ららしいと迷わずに言えるストレートな ギター・ロック・サウンドが「まっすぐなうた」からさらにバンドが加速していることを印象づける。輝きの中に若干の不穏な空気を漂わせる演奏はもちろん、持ち前の反骨精神や不屈の闘志が表れた歌詞も彼ららしい。カップリングは光村龍哉(Vo/Gt)がついに30歳になる思いの丈をぶつけた「僕は30になるけれど」。スライド・ギターが唸るファンキーなロックンロール! そして、恒例のカバーでは、矢野顕子の「ラーメンたべたい」を大胆にアレンジ!! 彼らの遊び心が窺える。
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NICO Touches the Walls
まっすぐなうた
昨年(2014年)、彼らが掲げた"リベンジ"というテーマはその後、"挑戦""攻めのモード"に変化。そして、ACO Touches the Wallsという大きな成果を生んだわけだけれど、『TOKYO Dreamer』から約10ヶ月ぶりとなるこのシングルでも"挑戦""攻めのモード"はまだ続いているようだ。「まっすぐなうた」というタイトル通りアップテンポの8ビートで突き進むロック・ナンバー。そこに込めたメッセージと抜き身のバンドの姿のかっこよさを、僕らリスナーもまっすぐに受け止めたい。歌謡サーフ・ロックなんて言ってみたい「いいこになっちゃいけないの」と名曲を大胆にアレンジした吉田美奈子の「夢で逢えたら」のカバー。バンドの遊び心をアピールするカップリングの2曲も聴き応えあり。
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NICO Touches the Walls
Howdy!! We are ACO Touches the Walls
大成功を収めた先日の日本武道館公演でもコーナーを作っていたように、これまで意欲的に取り組んできたアコースティック・アレンジがひとつ実を結んだことを思わせるバンド初のアコースティック・アルバム。もちろん、アンプラグドで演奏しましたなんて単純な作品ではなく、それぞれに趣向を凝らしたリアレンジが加えられた代表曲の数々を楽しめるものになっている。カントリー調の「天地ガエシ」、R&B調の「夢1号」など、あえて自分たちの曲を、ある意味トラッドなスタイルに当てはめた曲からはルーツ・ミュージックに対する興味とともに定番のアレンジだからこそ際立つ曲本来の魅力が伝わってきて面白い。
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NICO Touches the Walls
HUMANIA
NICO Touches the Wallsのハードでポップなギター・ロックは、常にすさまじい熱がたぎる。最新作『HUMANIA』は、その熱と90年代の邦楽を熟成させたサウンドへと変化した。新たな音楽シーンが次々と開拓されていく中、彼らは自らの根底に息づく黄金期を新たな解釈で形にしたのだ。NICO特有の若く泥臭い衝動は練り上げられ、自らの内面をストレートな言葉で掘り下げていく。サザンオールスターズらを敬愛する光村のヴォーカルも、彼らを自分と同化させ体内で組み替えることで、自由奔放さを獲得。明けすけになった現実の4人は、時に絶望し過去に恋焦がれる弱さを見せる。しかし、現実を踏みしめる力強さがあってこそ、脆さを見せることができるのだ。昨年の武道館公演を越えて、解放できた等身大の自分。新たな飛躍に向けての大いなる一歩だ。
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片平里菜
HEY! Darling EP
表題の2曲に小品と言える「星空」、「水の中で泳ぐ太陽」、さらに「Darling」の"acoustic guitar mix"と「HEY!」のスタジオ・ライヴによる"acoustic ver."を加えた6曲を収録。"伝える"をテーマに作ったそうだ。リスナーに直接伝えることができない今、改めてその大切さについて考えたのだと思うが、テーマに対する様々なアプローチがメッセージ・ソング「HEY!」、ラヴ・ソング「Darling」に結実。共にバンド・サウンドながら、前者のカントリー・タッチ、後者のR&Bとサウンド面のアプローチも聴き逃せない。小品と表現した2曲の楽器の使い方や歌の生々しさが際立つ「Darling」の"acoustic guitar mix"からは、EPならではの遊び心も。その試みが今後どう生かされるか楽しみだ。
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片平里菜
愛のせい
様々なアーティストを迎えて制作した2ndアルバムとは異なりサウンド・プロデューサーを統一したことや、「なまえ」、「結露」を弾き語りで収録していることも象徴的だが、全11曲はバリエーション豊かながらも、彼女のヴォーカルとギターを中心に据えたオーガニックなアレンジに。歌がまっすぐに入ってくるため、ライヴ活動によって鍛えられた表現力に魅せられる場面も多く、歌詞の内容もより深く刺さってくる。先発シングルの時点でかなり赤裸々だったため覚悟してはいたが、約2年ぶりにリリースされるフル・アルバムは、これまでで最も彼女自身の、そして聴き手自身の内面に迫るような作品。"愛してしまえば 裸になる"と彼女は歌うが、いや、裸にさせられたのはこっちの方である。
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片平里菜
なまえ
1年ぶりのリリースとなるシングルは、片平里菜が自分自身のこと、家族のこと、ルーツとなる"なまえ"について綴られた、とてもプライベートで、彼女の故郷の風景や記憶が描かれた曲である。それでも、この歌からは懐かしく甘酸っぱく、またセンチメンタルな、自分の記憶も引っ張りだされる曲となった。自身のアルバムをめくるような感覚だ。フォーク・ソング的な素朴さと、鼻歌のような軽やかさを持ったメロディと、控えめながら歌の景色をほんのり照らすアレンジが、心地よい。今回はトレードマークのアコギを封印し、鍵盤やストリングス、エレキ・ギターを中心にしたサウンドという、挑戦もある。これから自分が何を歌えばいいか。そんな問いの中で立ち上がってきた曲だけに、ここから生まれていく作品も楽しみになる。
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片平里菜
結露
ひとりになったときに、ぷつっと緊張の糸が途切れて、心の声がため息と一緒にこぼれてしまったような、囁くようなヴォーカルと爪弾くアコースティック・ギターで始まる「結露」。強がったり、斜に構えるばかりで、自分の本当の心の在り処すらも見失ってしまう、そんな本当の孤独に触れたときに上げる悲鳴が、ぽつりぽつりとした言葉と音になった曲だ。アコギ、あたたかみのあるオルガンの音色、ささやかだけれど確かなバンド・サウンドの鼓動感、そんな最小限のアンサンブルから成る曲は、華やかな派手さはないけれど、心に深く浸透してその余韻がいつまでもリフレインする。ときによっては鋭くえぐるように響き、あるときには涙を拭ってくれるあたたかさがある。淡々とした音と言葉とシンプルな歌の中から、じわりと様々な温度が立ち上ってくる滋味溢れる1曲だ。
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片平里菜
最高の仕打ち
アレンジャーに多彩なアーティストを迎え制作された2ndフル・アルバム。アルバムの幕を開けるのは、伊澤一葉による「この空を上手に飛ぶには」で、鍵盤とアコギを基調に、片平里菜の繊細にして力強い、物語を感じさせる歌声が、すっと空に昇っていくように響き渡って美しい。このしなやかなファンファーレから、アルバムが一気に広がっていく。SCANDALとのパンキッシュな「Party」、cinema staffとの「大人になれなくて」では、バンドのヴォーカリストとしてサウンドを背負い、ミト(クラムボン)との「Love Takes Time」ではニュー・ミュージック的なサウンドに凛とした歌声がはまる。どんなサウンドにもフィットしながら、聴くものをハッと振り向かせる歌声が胸に刺さる。それも気づけばかなり深く、その声が突き刺さっているのが片平里菜のすごさだ。
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空想委員会
世渡り下手の愛し方
2年間の活動休止を経て、21年4月、活動を再開した空想委員会が『恋愛下手の作り方』で全国デビューしてから10周年という節目にリリースした、全12曲書き下ろしのフル・アルバム。日々の暮らしで感じる生きづらさと、そこに潜む希望の欠片を探す3人組ギター・ロック・バンドと自ら掲げる彼らがここで歌うのは、自分たちも含む"世渡り下手"への愛......ではなく、叱咤激励だ。彼らには不似合いかもしれない叱咤激励という言葉を使いたくなるほど力強くなったメッセージと、ファンクを含めダンサブルなリズムを強化したアレンジに、バンドの成長を感じずにいられない。かつて身上としていた恋愛下手をテーマにした曲は、Track.10「ラブソングゾンビ」のみ。そんなところからも再出発にかけるバンドの思いが窺える。
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三浦隆一
空集合
空想委員会が活動休止をして2年、三浦隆一(Vo/Gt)のソロ・デビュー・アルバムが完成。もともとは昨年春の発売を予定していたが、コロナ禍や三浦の体調不良もあり、1年の時を経ての発売となる。Kenji Smith(Gt/ex-ウソツキ)、出口博之(Ba/モノブライト)、渡辺拓郎(Dr/藍坊主)といった盟友と作り上げたのは、三浦の心の内に触れる作品だ。ソロという新たな道を歩んでいく、そこでふと襲われる不安や正解を求める焦燥感は、自分の足元が不安になる出来事が多かった昨今の日常にも重なりそう。その音楽は、どうにもならない悩ましさを抱えながらも、一歩を踏み出す確かで軽やかな躍動がある。彼が自身に問い掛け、自分の声に耳を傾け続け聞こえてきたこの音楽は、誰かにとっての道しるべになりそうだ。
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空想委員会
何色の何
1年3ヶ月ぶりの新作は、クラウドファンディングにより制作された、フロントマン 三浦隆一(Vo/Gt)が原作を手掛ける同名アニメと連動したEP。これまで三浦の実体験や心情に焦点を当てた楽曲制作を行ってきた彼らだが、今作では登場人物ふたりのそれぞれからの視点で綴られたもの、三浦から主人公に向けて宛てられたものと、歌詞表現の幅が広がった。リスナーからメッセージを募って制作されたという「エール」、アニメの主題歌であり歌を最大限に生かしたサウンドスケープの「マイヒーロー」など、着火性は高くないかもしれないが一過性ではない、バンドの核心となるエモーショナルな温度感をじっくりと伝える楽曲がひと際存在感を放つ。楽器隊のシンプルでありながら細やかな音使いも聴きどころだ。
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空想委員会
デフォルメの青写真
"作った人間によってデフォルメされた音楽を、聴き手にも好きなようにデフォルメしてほしい"という意味のアルバム・タイトルを冠した約1年2ヶ月ぶりのフル・アルバム。これまでの人生経験を綴った三浦隆一(Vo/Gt)の歌詞も題材が多岐に渡り、岡田典之(Ba)も自らが作曲した楽曲はアレンジのイニシアチブを取るようになるなど、これまでで最もそれぞれのメンバーのカラーが出た作品になった。その結果3人の化学反応の生みだす調和によって、バンドとしての鋭さや楽曲のバリエーションが生まれている。佐々木直也(Gt)による全収録楽曲のフレーズを織り交ぜたインスト・ナンバーももちろん収録。3rdフル・アルバムが原点も成長も存分に含んだ作品になったことは、バンドにとっても大きな自信になったのでは。
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空想委員会
色恋沙汰の音沙汰
TVアニメEDテーマや映画の主題歌などを収録した両A面シングルから約8ヶ月ぶりのリリースとなるEPは、初期空想委員会の代名詞ともいえる恋愛ソングを主軸にした作品。とはいえリスナーに懐古の念を起こさせないのは、アレンジや歌詞に新しいアプローチがあるからだ。特にアレンジは目覚ましく、通常盤に収録されている「波動砲ガールフレンド」のアコースティック・バージョンは、アップ・テンポの原曲を落ち着いたタッチでリアレンジ。テンポ・チェンジを用いたTrack.1、曲名のとおりトランス要素を取り込んだTrack.2を筆頭に、らしさを残しつつ斬新な印象を与える。非常に理想的なアップデートでは。ラストに"その先"を匂わせる歌詞も、タイトでクールな音のなかで力強く響く。
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空想委員会
ダウトの行進
世の中には嘘が多く存在する。それは自分自身を優位に立たせるものであったり、自己防衛のものであることも多く、穿った見方をしてしまうこともある。だが音楽を含めた芸術に関して嘘は天敵である。空想委員会は、そういった狡猾なことは一切せず、努力を欠かさず生身の自分自身で音楽を作り鳴らすバンドだ。フロントマンの三浦隆一の人間性はメジャー・デビュー以降さらに楽曲に明け透けになり、心境の変化が新たな色彩をもたらす。楽器隊もそこに突き動かされるように、楽曲の奥行きを作るため以前以上に細部まで音色を追求。これまでの持ち味をブラッシュアップさせながら、新たなチャレンジを要所要所で取り込んだ精度の高い楽曲が揃っている。彼らの音楽愛と好奇心はこれからも我々の心を刺激し続けるだろう。
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空想委員会
僕が雪を嫌うわけ/私が雪を待つ理由
男性目線と女性目線の2曲で、ひとつの冬の恋の終わりを描くことをコンセプトに制作された完全限定生産の両A面シングル。Track.1はシンプルで疾走感のあるギター・ロック。冬の冷たい空気の中を疾走していくような力強さもあれば、触れたらすぐに溶けてしまう雪のような繊細さや感傷性も持ち合わせた空想委員会らしい楽曲だ。Track.2は舞い落ちる可憐な雪を彷彿とさせる、ストリングスを用いた軽やかなナンバー。"終わった恋の続きを始められたら"と願う女性の切なくささやかな希望が綴られた歌詞とサウンドの親和性が、冬が終わると春が来ることを伝えてくれるようだ。2015年は制作面でも活動面でも彼らにとって大きな過渡期と言っていい。来年の活躍に期待を寄せざるを得ない完成度である。
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空想委員会
GPS
初めて"自分"と"あなた"のことを歌いたくて曲を書いた――三浦隆一(Vo/Gt)に訪れた転機(※詳細はインタビュー記事にて)から生まれたこのミニ・アルバムは、間違いなくバンドの、そして三浦の新境地だ。元来、彼は自分の心情を嘘偽りなく歌詞にしているが、今作にはその心境の変化や新たな意志が克明に記されている。聴き手を誘うTrack.1、自分自身の変化とメッセージを投げかけるTrack.2、作曲者である岡田典之(Ba)を詞に投影したTrack.7など、これまでにはなかったカラフルな表現が揃った。歌の芯が強くなった分、佐々木直也(Gt)の作る遊び心のあるアレンジやギター・ソロもより際立ち、3人のプレイヤーとしての個性が見られるところも面白い。空想委員会、劇的革命の真っ最中だ。
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空想委員会
空想片恋枕草子
精力的な活動を行い続ける空想委員会からわずか約3ヶ月で届けられた新作は、枕草子をモチーフに、四季折々の恋模様を描いた4曲入りEP。「春恋、覚醒」は5拍子の上に、6拍子のギター・リフが乗るイントロから、疾走感のあるセクションへと移る様が桜吹雪のように鮮やかで、バンドに新たなモードをもたらす攻勢的な楽曲。メジャー・デビュー以降、サウンドのギミックがさらに洗練されており、よりロック・バンドとしての腕を強化する意思表示と言ってもいい。男子からの共感性抜群であろう生々しい歌詞の描写とダンス・ビートのコントラストもクールな「作戦コード:夏祭り」、夕日に染まる教室が浮かぶ穏やかな「秋暮れタイムカプセル」、現在の空想委員会の原点である「マフラー少女」と、4曲それぞれ異なった趣を楽しめる。
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空想委員会
純愛、故に性悪説
バンドの中心人物である三浦隆一は不思議な人だ。冷静で淡々としつつも人当たりは良いし、よく笑うしジョークも言う。だが心の奥底に何か大きなものを抱えているような、深い目をしている。そんな彼の内面が出た"THE三浦隆一"とも言えるのが今回のメジャー1stシングル。表題曲は自分を振った相手を恨む気持ちを歌ったもので、本人は"自分の鬱憤晴らしだ"と言っていた。だがその中でも自然とリスナーを導いたり夢やエンタテインメント性を与える楽曲に昇華されているところは、バンド・メンバーが元来持つ人間力が大きい。三浦が自分をさらけ出した楽曲に対して、ふたりは"歌を聴かせたい"と真摯に向き合い、楽曲制作を経て彼らはさらに絆を深めた。この先バンドの自由度がさらに広がることを予感させる。
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空想委員会
種の起源
淡々としているのか、それとも情熱的なのか。突き飛ばしても倒れない、そんな強さを持つ声が紡ぐのは、恋愛にまつわる不平不満と恐怖に、憧れ――。インディーズ時代から学校と紐付けされたユーモア溢れる活動と、完成度の高い楽曲で10代のリスナーを中心に話題を集めていた空想委員会がメジャー・デビューを果たす。正統派ギター・ロックとひねくれた恋愛観、遠くから憧れの人を見つめる切なくひとりぼっちの音楽。そこに美しく華やかなギターの音色と安定感のあるベースが加わることで、委員長・三浦隆一ひとりだけの世界だったものがドラマティックに変貌し、空想委員会の世界となる。ひとつひとつの音があたたかいのは、このCDの向こうにいるリスナーへ宛てる想いだろう。そう、彼らの音楽は優しいのだ。
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空想委員会
空の罠(下)
皆様は雨というものにどのようなイメージをお持ちだろうか。濡れる、髪が広がる、傘が邪魔、頭痛に悩まされる......ネガティヴなことがたくさん思い浮かぶが、本当にそれだけ?少し見方を変えるといろんな世界が広がっているのでは? ――そんなことを教えてくれるのが、春にメジャー・デビューが決定している空想委員会の『空の罠』だ。2013年11月にライヴ会場限定でリリースした2nd EPの後編となる3rd EP。雨をコンセプトにした作品を作ることになった発端は、ライヴの日は大抵雨、ワンマン・ツアー初日に台風直撃等、雨バンドと称されることが多くなったからとのこと。そんな自虐を巧妙にエンタテインする手腕がニクい。ちょっぴり切ないムードの漂う音色と文学的な言葉遊びの罠にかかってみては。
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黒猫チェルシー
ベイビーユー
結成10年にして、好きな音楽がバラバラであることが、さらにいい方向に作用し始めた黒猫チェルシー。考えればロックは、あらゆるジャンルを放り込める大きな鍋。それを今作では、各メンバーが演奏から歌唱までこなしたそれぞれの「ベイビーユー」を収録することで、鮮明に浮き彫りにしている。原曲は普遍的なロック・バラードで、モノラルに近い音像もどこか甘酸っぱい。岡本啓佑(Dr)はメロディは残しつつ、ポップス寄りのアレンジ、澤 竜次(Gt)は持ち味のブルース・ロックですらない(!)荒いメタルで180°違う曲へ。宮田 岳(Ba)は浮遊感のあるオルタナ・カントリーにエキゾチックな香りも加えた。そして渡辺大知(Vo)はライヴでの弾き語りを収録。今の黒猫の自由度を体現しきった痛快なシングル。
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黒猫チェルシー
LIFE IS A MIRACLE
"ルーレット回して進んでくゲームさ(中略)少ない出目じゃ あんま進めはしないけど/そこが重要なマスだったりするんだ"(「LIFE IS A MIRACLE」より)――約4年4ヶ月ぶりのオリジナル・フル・アルバム。この期間、彼らは少しずつ前進し、少しずつ音楽を純粋に楽しめるようになってきたのだろう。これまでで最も自然体で素直な4人の姿が感じられるものだった。歌詞に描かれているのはいち個人の日常と恋愛。壮大でも派手でもないかもしれないが、ささやかでありながらかけがえのない確かな感情にしか出せない"匂い"がすべての曲にある。センチメンタルできらきらした若者の青春劇を観ているようで、ラストを飾る3連符のミディアム・ナンバー「海沿いの街」は感動のエンドロールだ。
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黒猫チェルシー
青のララバイ
2016年2月にレーベル移籍後初となるシングル『グッバイ』をリリースし、全国7都市ツアーを行った黒猫チェルシーが早くもシングルをリリース。岡本啓佑(Dr)が初めて単独で作曲した表題曲はTVアニメ"NARUTO-ナルト-疾風伝"のエンディング・テーマに起用されている。切ないマイナー・コードのメロディと力強い演奏が、悩みを抱えながらも突き進む等身大の少年像に重なり、"胸が苦しくても へっちゃらなのさ"という強がりも美しい。カップリングには澤竜次(Gt)が作詞作曲し、ホーンを入れたスカ・テイスト・ナンバーTrack.2、渡辺大知(Vo)が出演したTVドラマ"毒島ゆり子のせきらら日記"の劇中歌のアコースティック・バージョンTrack.3を収録。三曲三様の男子ならではのロマンチシズムを堪能できる。
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黒猫チェルシー
グッバイ
2015年はNHK連続テレビ小説"まれ"の劇中バンド"little voice"としてシングルをリリースしていた黒猫チェルシーだが、彼ら名義のオリジナル作品は約3年半振り。レーベル移籍後、初のシングルとなる。"よりシンプルに伝わるロックを突き詰めた"という表題曲は、歌メロがど真ん中にあるミディアム・テンポのロック・ナンバー。何より感銘を受けたのはサビ頭の"ああ"と歌う渡辺大知(Vo)の声。ストレートでわかりやすい言葉よりも何よりも渡辺の発する"ああ"というひと言が、非常に強い説得力と深みを持っていたのだ。この声を聴いた瞬間に、彼らが3年半の間に感じてきた様々な喜怒哀楽を植えつけられたような気がした。自分たちの音楽を愛でるように鳴らされる音もあたたかく、じっくりと染み入る。
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OKAMOTO'S
VXV
CDデビュー5周年を迎え、1月に5thアルバムをリリースしたばかりのOKAMOTO'Sによる"5.5th"アルバムは5組のアーティストとのコラボレーション作品。RIP SLYMEとはAEROSMITH & RUN-D.M.Cばりのオールド・スクールな王道ヒップホップとハード・ロック・サウンドの融合を聴かせ、スカパラとは大編成イケイケ音楽部隊と化し、Wilson PickettばりにシャウトするROYとはクロさ全開で渡り合う。タイトルと曲調から"民生愛"がビンビン感じられる「答えはMaybe」と、いずれもOKAMOTO'Sならではの、この企画を実現できる実力と各アーティストへの敬意を感じさせる内容。中でもラストの黒猫チェルシーとのデュエット「Family Song」が出色で、2組の友情を感じさせる感動的な楽曲となっている。
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黒猫チェルシー
Cans Of Freak Hits
2009年のインディーズ盤『黒猫チェルシー』から2012年の『HARENTIC ZOO』から時系列ではなく、曲の流れの良さで選曲された初のベスト。少し切なくなってしまったのは、登場時の怖いもの知らずでTHE STOOGESやジミヘンを思わせるコアなR&Rが、逡巡を経ていくごとに、いわゆる日本のギター・ロックへ寄っていったあたり。しかし歌詞のリアリティは増し、「東京」の切実さは必然なのだと感じる。ルーツだったブルースは彼ら自身の内側に宿ったのだ。それにしても奥田民生のカヴァー「息子」は、渡辺大知が自身に向けて歌うような決意に満ちていて恐ろしくしみる。映画"大人ドロップ"挿入歌のこの曲と主題歌の「サニー」にこれからの黒猫チェルシーが見えるのが、実は今作の最も大きな聴きどころである。
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黒猫チェルシー
NUDE+
初のフル・アルバム、そしてメンバー全員が作詞・作曲を担当した意欲作。60年代のロックンロールに日本人特有のわびさびが混じっているようで、何ともレトロな味わいだ。そんなエキゾチックでもある雰囲気を作り上げているのは、今回はサウンド・プロデューサーに一風堂の土屋昌巳を迎えたことが大きいのではないだろうか。オリエンタルな風を運ぶギター・メロディ、確実に丁寧なリズムを刻むドラム、安定感あるベース、衝動の中に愛嬌も感じさせるヴォーカル......。そのすべてが洗練されていて、彼らが描くじつに美しく眩しき楽曲の世界からは、黒猫チェルシーというバンドの素を見ることができた気がする。また、David Bowieなどの世界的ミュージシャンを撮影したカメラマン鋤田正義がとらえた鮮烈なジャケットワークにも注目。
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黒猫チェルシー
All de Fashion
サイケデリックでディープな爆音ガレージ・ロックンロールを鳴らす、神戸出身の黒猫チェルシー。春に発売したミニ・アルバムに続いて、早くもフル・アルバムが登場する。Vo の渡邉大知が映画『色即ぜねれいしょん』に主演して注目を集めると同時に、今年に入って黒猫チェルシーもその名を見かけることが多くなった。例えば、ゆらゆら帝国。例えば、BLUE CHEER。もっと言えば、高円寺のライヴ・ハウスで育まれるアングラ・ガレージ・ロックのような世界観と10 代特有の焦燥感。変態性の高いうねるベース・ラインとサイケデリックなギターが爆音で轟く荒削りなサウンドとイライラを撒き散らす衝動性の高い歌詞。10代の野郎の頭の中に詰まった狂気を勢いまかせでぶちかます。もっとやれ!
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