Japanese
みきなつみ
2018年03月号掲載
埼玉県出身19歳のシンガー・ソングライター みきなつみが、3月14日に初の全国流通盤『きみとわたしとメロンソーダ』をリリースする。高校2年生の春からライヴ活動を始め"未確認フェスティバル2015"のファイナル・ステージに出場、2017年8月には渋谷TSUTAYA O-Crestで行われた初のワンマン・ライヴも成功させ、Eggsでは年間アーティスト・ランキング1位を獲得するなど、着実にキャリアを積み重ねたうえでの待望のデビュー作だ。ティーンエイジャーにしか描けない心象風景や同世代のへのメッセージが詰め込まれた今作について話を訊いた。
-みきさんは、高校2年生の春からライヴ活動を始めて"未確認フェスティバル2015"のファイナル・ステージに出場したことからガラッと人生が変わった感じですか。
そうですね、そこがターニング・ポイントになってますね。音楽への意識も一気に変わりました。
-それまでは、趣味でやっているような感じだった?
"自分がなかった"というか、それをきっかけに自分の音楽に対しても自信を持てて、もっと強気で頑張ろうって主張できるようになってきました。曲を聴いてくれた人やライヴを観てくれた人の反応を見てそう思えるようになりました。それまでは、恥ずかしさが残ってました。
-恥ずかしいというのは、自分の気持ちを人前で披露することが?
そうですね。"聴いてる人にはどういうふうに聴こえているんだろう"っていう不安があったんですけど、"未確認フェスティバル2015"のファイナル・ステージに行けたことや、お客さんの反応を見て、もっと聴いてもらいたいなっていう気持ちになっていきました。
-そこから2017年8月には渋谷TSUTAYA O-Crestにて初ワンマン・ライヴ(8月24日に開催した"みきなつみ ワンマンライブ")を成功させて、Eggsでは年間アーティスト・ランキング1位を獲得するまでになったわけですが、さらに自信がついてきたんじゃないですか。
はい、聴いてくれる人が増えてきたことを感じられて嬉しいです。でも、"まだ足りないぜ!"っていう感じです(笑)。"ヤバいぜ!"っていう。
-(笑)ヤバいぜ! っていうのは?
同世代のシンガー・ソングライターにせよバンドマンにせよ、友達でありライバルでもあるというか。すごく頑張っていてめっちゃカッコいい音楽をやっている人たちがいるなかで、どうやって抜きに出るかっていう気持ちが強くあるので。燃えてます。
-向上心がありますね! やはり、周囲には同世代のアーティストが多いんですか?
多いです。大きい会場でライヴをしている人たちもいますし。それを見てると、"この人たちは、この活動期間で、もうこのキャパでできるのか!"って思うので。負けてられないなって。
-今年1月には"NAMM Show"(※毎年1月アメリカで開催されるアメリカ最大の楽器の見本市"The 2018 NAMM Show")でライヴも行ったそうですが、これは同世代のなかでもなかなか体験できないことですよね。
本当に、貴重な経験をさせてもらえたなと思っていて。テイラー・ギターを使ってて良かったなぁって思いました。
-テイラーのギターを使ってたから呼ばれたんですね。
そうなんです。もう、"みんなテイラーのギター使いなよ"って言いたいくらいの経験をさせていただきました(笑)。
-ギターを始めたのはいつからなんですか?
高校1年生のときからで、その前から家にはお父さんのギターがあって触るくらいはしていたんですけど、中学生のころはテニス部で、ずっとテニスだけをやっていたんです。音楽をやる暇がないくらい部活に熱中していて。でも音楽が好きで歌うのも好きだったので、卒業して高校に入ったら絶対バンドを組もうと思っていて。そのタイミングでギターを本格的に始めて曲も作り出しました。
-YUIさんや阿部真央さんが原点、とプロフィールにありますけど、中学生くらいのときからそのふたりの音楽が好きだったんですか。
YUIさんをきっかけに、シンガー・ソングライターの方々の音楽を聴くようになって。自分で曲を作って歌うカッコ良さを感じて、阿部真央さんのライヴとかもよく行ってましたね。ギターと歌だけでここまで魅せるのはすごいなって。自分でもできそうじゃないですか? ギターを持って歌うっていうことは。始めやすそうだしカッコいいというのもあったんです。
-同じシンガー・ソングライターでも、YUIさんと阿部真央さんってタイプは違いますよね。
そうですね、違う魅力があって好きです。でも、もともとジャンルを問わずいろんな音楽が好きです。バンドもすごく好きなので。
-今回収録されている「your song」と「Dear」のもとのバージョンをEggsで聴いたら、独特なギターの弾き方をするなって。
あ、本当ですか?
-いわゆるコード・ストロークをしている感じじゃなくて、パーカッシヴな感じというか。
そうですね、指弾きで。ジャカジャカ弾く曲ももちろんあるんですけど、「your song」と「Dear」に関しては、ちょっとラップ調な感じで言葉をギュっと詰め込んでいて。そういうのは結構バンドに影響されていて。RADWIMPSさんとかMy Hair is Badさんとかも大好きで。言葉選びの感じだとクリープハイプさんも好きで。高校に入ってからは、そういうバンドからも影響を受けました。シンガー・ソングライターっていう枠にとらわれたくないというか、(曲が)ちょっと違って聴こえたらいいなって思って、だからそういう感じの曲調にも挑戦してみました。
-そこから自然にそういうギターの弾き方も出ているんですね。1曲目の「Dear」はこれはもう、ヒップホップですよね。
ちょっとヒップホップっぽいですよね。
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