Skream! | 邦楽ロック・洋楽ロック ポータルサイト

Skream! 公式X Skream! 公式YouTube Skream! 公式アプリ

INTERVIEW

Japanese

Organic Call

2020年06月号掲載

いいね!

Member:平田 真也(Vo/Gt) カワカミトモキ(Gt) 植木 貴士(Ba) きっつー(Dr/Cho)

Interviewer:山口 智男

東京を拠点にしているロック・バンド、Organic Callが2月19日にリリースした1stミニ・アルバム『白昼夢も何れ』を、新たに"TOWER CLOUD"を通じて配信リリースする。音楽配信ストアに楽曲をデリバリーする"TOWER CLOUD"のサービスを使って、満を持してリリースしたミニ・アルバムをより多くの人たちに届け、今年結成4年目を迎えた彼らはさらなるステップアップを目指す。"強い信念を持ち、明日への微かな希望を唄う"と自らの信条を掲げる彼らに話を訊いた。

-今年2月19日にリリースした1stミニ・アルバム『白昼夢も何れ』を、6月に"TOWER CLOUD"を通じて配信リリースするのは、やはりライヴができないというこの状況を踏まえてということなのでしょうか?

平田:それもありつつ、もともと配信リリースはしようと考えていたんです。2月19日にCDをリリースしたタイミングで、「海が見える街」と「眠れない夜には」の2曲をすでに配信しているんですけど、そのあとツアー("daydream tour 2020")を回ってから、6月14日のツアー・ファイナルのタイミングで他の4曲も配信しようという予定なんですよ。今のところツアーは3月19日の東京と21日の静岡の2公演しかできていないんですけど、4曲の配信は6月15日以降順次配信予定でいます。

-なるほど。ツアー・ファイナルのタイミングで配信リリースしようというのは、どんな考えからだったんですか?

平田:ツアーが終わるまではライヴ会場やTOWER RECORDSさんでゲットしてもらって、ツアーが終わってからは僕らのライヴに来たことがない人たちや、行ってみたいけど、まだという人たちにも聴いてもらいたいと思ったんです。

-それにしても結成から3年。満を持しての1stミニ・アルバムですから、当然渾身の1枚だと思うのですが、ツアーを通して全国に届けられないのは本当に残念ですね。

平田:でも、そういうバンドはたくさんいますからね。

カワカミ:そう、僕らだけじゃないですから。

平田:ツアーを回れないぶん、配信のタイミングで多くの人に聴いてもらえたらいいですね。

-ミニ・アルバムについては後ほどじっくり聞かせていただきますが、その前にSkream!初登場なので、Organic Callがどんなふうに始まったのか含め、バンドのバックグラウンドをまず聞かせてください。16年12月18日に植木さん以外の3人が集まったのがそもそもの始まりだったそうですが、3人はどんなふうに出会ったんですか?

カワカミ:ネットのメンバー募集サイトで知り合ったんですよ。

きっつー:もともとトモキと僕は同じバンドをやっていたんです。そのバンドが解散したタイミングでトモキと僕は離れたんですけど、トモキはメンバー募集サイトでヴォーカルを探して、新たにバンドを始めようとしていたんですよ。そのときに真也と出会ったのが始まりです。

平田:そのあと当時のベーシストも含め、スタジオに入ろうということになったんですけど、ドラムがいたほうがいいんじゃないということになって。

カワカミ:きっつーに声を掛けたら、いいよってことになったんです。

きっつー:僕は最初サポートのつもりだったんですよ。というのは、イベントの主催やマネージメントという立場で音楽に関わっていこうと考えていたからなんですけど、スタジオに入ったときにやっぱり音楽を続けていきたいという気持ちになったので、そのままバンドに残ることにしました。

-最初のスタジオではなんの曲をやったんですか?

平田:Organic Callとして最初にリリースした『DEMO CD』(2017年リリース)に入れた、「さよならユートピア」という曲をやりました。まず実際に会う前に(カワカミに)"2曲作ってこい"と言われて。

カワカミ:いやいやいや、言い方が悪い(笑)。そんな命令調で言ってない。"どんな声なのかわからないから、曲があったら送ってもらえない?"みたいな言い方だったと思うんだけど。

平田:それで2曲送ったんです。その内の1曲が「さよならユートピア」だったんですよ。

カワカミ:1回目のスタジオでかなり形になったんですよ。

-きっつーさんはどんなところに可能性を感じたんですか?

きっつー:一番は真也の声ですね。低めの歌声は今の音楽シーンにないものだと思いました。それと「さよならユートピア」を作っているときに、"これ、CDにしたら、いろいろなリスナーに聴いてもらえるんじゃないか"と思えたことでしたね。

-逆に平田さんは、カワカミさんときっつーさんとやることにどんな可能性を感じたんですか?

カワカミ:それ、聞いたことなかった。

平田:いや、僕はただただバンドを組みたかっただけなんですよ(苦笑)。

カワカミ:初めて聞いた(笑)。

平田:僕、地元が青森なんですけど、大学進学がきっかけでこっちに来たということもあって、知り合いがほぼいなかったんです。だから、大学のサークルで組んだバンドが解散したときも他に誘える人がいなかったので、誰と組みたいなんて考えられる状況じゃなかったんですよ。

-平田さんは最初のスタジオでどんなことを思ったんですか?

平田:音を出すって楽しいなって思いました(笑)。とにかくバンドをやりたかったんです。そのときまだ大学2年生だったので、正直、とりあえず始めてからそのあとのことは考えればいいかなと思っていました。でも、それは最初から、ね。

カワカミ:うん、言ってた言ってた。

-そのあと、17年12月にそれまでサポートだった植木さんが正式メンバーとして加わったと。

植木:僕は人づてに紹介されて、最初のライヴからサポートしていたんです。

平田:その頃の植木はまだ正規にやっているバンドがあったんですよ。

植木:17年11月にそのバンドが解散することになったんですけど、そのタイミングで、僕じゃない別のサポートがベースを弾いているOrganic Callのライヴを観にいったとき、僕以外の人間に弾いてほしくないと思ったのが正式加入のきっかけになりました。それまでも精力的に活動しているメンバーたちをすごいと思っていたし、そんなふうに頑張っている彼らを支えたいと思ったからこそ、しんどいツアーにもサポートとして参加していたんで、今思えばずっとやりたいという気持ちがあったのかもしれないです。