Japanese
みきなつみ
2018年03月号掲載
-今の10代、20代の人たちって、ラップ/ヒップホップが自然に入ってきてますよね、きっと。他の音楽とボーダーがないというか。
そうですよね。だからジャンルを問わず、いいと思ったものを聴いてきました。
-最初に曲を作ったときは、誰に聴かせたんですか?
家族に聴かせました。ギターが弾けるようになる前に、ピアノを習っていたので、初めて作った曲はピアノで作ったんです。小学校から中学校に上がる春休みに、(自分で作った曲を)歌ってたら、お母さんが聴いていて"歌うのいいんじゃない?"って言ってくれて。そこで心の中では"歌いたい"という気持ちが芽生えたんですけど、中学ではテニスをやりました(笑)。
-最初に作った曲ってどんな感じでした?
やってることは今と変わらないというか、自分の今の気持ちを曲にしていました。今もそうなんですけど、"そのときにしか歌えない歌を作る"っていうことを意識していて、その当時思っていたことをそのまま歌詞にしていました。中学校に上がるのが不安で、今まで仲が良かった小学校の友達と離れてしまうのが寂しい、みたいな純粋な曲を作ってましたね。
-本格的に外でも音楽活動を始めたのはどんなきっかけだったんですか。
高校1年から、高校2年の春にかけての時期に、ソニーミュージックSDグループのアーティスト養成講座"the LESSON"に応募したんです。そこにいた人たちが、自分と同い年なのに、自分より曲が作れる人とか、高校に行かずに音楽専門学校に行っている子や、ライヴを始めている子がいたりして。"自分は遅れてるんだ!"って気づいて。やっぱり東京はすごいなって。
-えっ、でも埼玉出身ですよね? そんなに変わらない気がしますけど(笑)。
いや、そうなんですけど(笑)。高校時代、放課後に部活終わりの友達とかが戻ってきた教室でギターを弾きながら歌ってたんですよ。そうすると、"歌上手い!"とか言われて嬉しくて、"あの曲歌って!"とか、ちやほやされてて"あぁ~、いいな"って優越感に浸りながら"私ってすごいのかも!?"って思ってたんですけど、"the LESSON"に出てみて、私よりも歌が上手い人とか技術が上の人たちがいて"調子に乗ってた"って思わされて。自分も何かやらなきゃと思って"未確認フェスティバル2015"に応募したのがきっかけです。それで応募するために、Eggsに音源を上げるようになったんです。
-Eggsに上げる音源はどうやって録音してたんですか。
スマホのボイスメモで一発録りです(笑)。何回も録って厳選したテイクを上げてました。
-Eggsを利用する利点ってどんなところにあると思いますか。
手軽にアップできますし、特に弾き語りの子は上げやすいんじゃないかなって思います。しかも、最近だとインディーズだけでなくすごくメジャーな方も音源を上げてたりするし、身近になっているというか、いろんな人が聴いてるからそこに集まってくる気がしています。
-音源を上げてからの反響は気になりますよね。
最初に上げた曲「きみだけ」が"未確認フェスティバル2015"に応募した曲だったので、それもあって(多くの方に)聴いてもらえてたのかなって思います。
-そのころから今まで、曲はどんなときに書いているんですか。
歌詞は常に思い浮かんだときにメモに残しておいて、曲は書きたいって思ったときに書いたりとか、悲しいとき、嬉しいとき、失敗したときとかに曲に気持ちをぶつけるときもあります。
-何かしら感情が動いたときに曲にしたいと思う?
はい、思います。
-それは、いろんな人に聴いてもらえるようになってからそうなっていったのかな?
そうですね。その方が響くんだなって。自分が悲しいとか悔しいとか思ったときに作った曲の方が、言葉もそのときの気持ちを書けるから、共感してもらえるかなって。
-『きみとわたしとメロンソーダ』はどんな1枚にしようと考えてこの6曲を入れたのでしょう。
私は今19歳で4月が誕生日なんですけど、10代の集大成にしようと思いました。私が音楽活動を始めてちょうど3年経って、"現在の私"の一番いいものを集めたCDになってます。例えば「神様も知らない」は19歳になったときに書いた曲で、今しか歌えない曲、今の自分を主張している曲になっていて、絶対にこのアルバムには入れたいなって思って作りました。
-この曲は歌詞を見ると学生時代のみきさんの雰囲気が窺い知れるものになっていると思いますけど、実際どんな学生生活を送っていたんですか。
学生生活ですか? ちゃんとエンジョイしました(笑)! でも、本当に普通でした。よく、アーティストだからちょっと変な人とか思われることってあるじゃないですか? でも私は普通だと思っていて。本当に普通だからこそ、共感できる曲が書けると思っているんですよ。普通の学生時代を送ってました。
-学生時代と言ってもまだそんなに経ってないですよね。
う~ん、でももう1年経ちますね。女子高生を見たら"若い!"って思いますよ。制服ってすごいなって(笑)。だって女子高生が原宿とかで5人くらいでいたら怖くないですか? 電車とかで向かいにいたりしたら。
-怖いです(笑)。でも全然年齢が変わらないでしょ。
いや~、でもやっぱり女子高生って"自信"があるんですよ。私もそうでしたけど。JK(女子高生)には自信があるんです。
-その自信はどこからくるんですかね?
"JK"であるという自信です。
-ははははは(笑)。JKというブランド力。
だから、制服を着なくなった今、"JKすごかったなぁ~"って思います(笑)。
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