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INTERVIEW

Japanese

藍坊主

2017年10月号掲載

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Member:hozzy(Vo) 田中 ユウイチ(Gt) 藤森 真一(Ba) 渡辺 拓郎(Dr)

Interviewer:秦 理絵

-勝又さんは、この曲のどの部分にピンときて、プロットを書いてきたんですかね。

hozzy:制服が出てくるからいいって言ってました。

田中:さっきからそればっかりだよね(笑)。

hozzy:あとは......情景描写ですかね。彼も地元がほぼ一緒なので、"ここはあそこね"とかがわかるというか。花火って、あの花火だろ? とか。勝又さんも、自分の映画の舞台がほぼ小田原とかなので、そこで重なる部分もあったんじゃないかと思います。

-うん。でも小田原のことであれば、なんでもやる人ではないじゃないですか。

hozzy:そうですね。なんでだろう......。

-hozzyさん的には、「群青」は自分が制服を着ていたころのことを思って書いたんですか?

hozzy:あぁ、俺の中では、いま制服を着てる子が主人公ではあるんです。でも自分が経験したり、見たりしたことじゃないと、リアリティは出てこないので、歌詞に出てくる、川向こうの団地とかは実際にあるんですけど。主人公は自分じゃないですね。

-"さよなら さよなら ぼくら"って歌ってるけど、これは何への別れなんですか?

hozzy:何への別れ......うーん。俺は、"このときに戻りたいな"っていうことでもないんですよね。そう言われると、何を書きたかったのかな。

-学生のころって3年後とはすごく遠い未来で、それぐらいいまに必死だった気がするんです。私はこの曲って、それをすごく思い出させてくれるなって思ったんです。

hozzy:言ったら、チープかもしれないですけど、永遠みたいな瞬間なのかな。例えば、高校生のときに、藤森とかと遊んでるときに、"あ、これ、超楽しい。けど、絶対に永遠じゃないな"って思ったことが何回もあるんですよ。それを味わわなきゃ後悔するっていうか。そうやって海に飛び込んでたんですよね。そういう、世界が輝いてた瞬間が記憶の中にあって、それを表現したかったんだと思いますね。

-そこだと思いますけどね、勝又監督がぐっときてるのも。

hozzy:でも言葉にすると、チープなんですよね。"永遠の輝きなんですよ、これ"って言ったら、ダイヤモンドですか!? って言われる(笑)。

-まぁね(笑)。最初は"これ、やれるわけないよな"と思っていたのが、実際に"やれるんじゃない?"になっていったきっかけはなんだったんですか?

田中:ずっとメンバーの間では、リハとかで会ったときに、"あの映画の話すごくねぇか?"って話してたんですけど......どこで決めたんだっけ?

hozzy:あぁ、思い出した。最近、俺らSkypeで会議をするんですよ。

-藍坊主がSkypeで会議(笑)。

hozzy:なんかウケますよね。

渡辺:俺らは、たぶんアナログなイメージだから。

田中:意外と現代っ子なんです(笑)。喫茶店とかじゃない。

hozzy:その会議をやってるときに、"映画さ、マジで作らねぇ?"っていう話になって。最初は、レコチョクさんと一緒にやるつもりもなかったんですけど。資金をどうやって集めようっていうので、俺らなりのプランを言い合ったんですね。上映会とライヴをくっつけて、とか。そういう話をしてたら、いける。いこーぜ、みたいな感じになって。夏だし。

-夏だし(笑)?

藤森:10代だよね、その勢い(笑)。

hozzy:で、俺らのマネージャーだった人がレコチョクにいるんですけど。たまたま話す機会があったんですよね。そこで、"WIZY"の人を紹介してもらって、"いま映画を作りたくて"って話したら、"いいですね!"って言ってくれたんです。

-クラウドファンディングのシステムに関してはどうですか? いまの若いバンドマンはそこにポジティヴだけど、藍坊主が活動を始めたときにはなかったことじゃないですか。

田中:自分としてはこの「群青」で、俺たちが感じている可能性と、それを感じてくれた勝ちゃん(勝又監督)のひらめきを、いろいろな形で伝えたいと思ってるんです。いま俺たちのワクワクしてる感じっていうのは、ちょっといままでにない感情だし。だから、クラウドファンディングっていうやり方だと、映画ができるまでの間も作っていくっていう感じを(ファンの人が)一緒にワクワクできるのがいいなと思ってます。

-映画は絶賛制作中ですか?(※取材日は9月上旬)

hozzy:これから撮影に入るところですね。

-メンバーは出演しないみたいですけど、音楽的な関わり方もするんですか?

田中:します、もちろん。「群青」が作品の中に関わってくるのと、もうひとつ映画を受けて作った曲「ブラッドオレンジ」っていう曲があるんです。それをエンディング・テーマに使うのと、あとは劇中の音楽も、俺と藤森で作ります。

藤森:映像ができてからじゃないとわからないですけど、劇中の音楽は明るい感じにはならなそうですね。藍坊主ってロックで前向きな曲が多いですけど、もっと内面が出てくるような。歌はないですけど、そういう感じになっていきそうですね。

田中:場面場面でいろいろな色が見える作品になってると思うので、それをしっかり伝えられるような曲になればなと。まぁ、実際に始まってみないと、わからないですけど。

藤森:観てからが勝負ですね。