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INTERVIEW

Japanese

Yellow Studs

2019年01月号掲載

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Member:野村 太一(Key/Vo) 植田 大輔(Ba/Cho) 野村 良平(Gt/Cho)

Interviewer:山口 智男

-すごい人を迎えましたね。

良平:去年群馬の"山人音楽祭 2018"で演奏したとき、バスドラを踏みながらヴァイオリンを弾いてました(笑)。

-どんな出会いがあったんですか?

太一:偶然バイト先の喫煙所で出会ったんですよ。

-そこで話しているうちに――

太一:お互いに音楽をやっているということがわかって。"でも、そんなに上手くないよ。遊びでなら"って言うから初めはヴァイオリンで迎え入れたんですけど、"上手いじゃん。すごいじゃん"って。そしたらバークリー音楽大学の出だった(笑)。

良平:同級生に元SOIL & "PIMP" SESSIONSの元晴(Sax/現MORE THE MAN)さんがいたそうです。

太一:あるときカホンを遊びで叩いてもらったら、"上手いじゃん"って。

良平:上手い人が叩くと違うんですねぇ。

太一:カホンって楽器をちょっと見くびってました(笑)。カホンがこんなに素晴らしい楽器だってそのとき初めて知って。

良平:もともと、Yellow Studsとは別でやっているアコースティック・バンド(Team GARAKUTA)でやってもらったんですけど、Yellow Studsのドラムがやめたタイミングで、"高野さんしかいないでしょ。お願いします"ってお願いしました。

-偶然そんな出会いがあるんですね。

太一:あるんですね。僕ら自身も魚民のバイトで出会いましたから、バイトって重要だなって。

-ベスト盤から「ライブハウス」のMVが公開されましたが、普通こういう場合新曲のMVを――

太一:作りますよね(笑)。

良平:「ライブハウス」派と新曲派に分かれて、「ライブハウス」になったんですけど、実は昔この曲のMVを撮ったんですよ。でも、お客さんに見せられるほど満足できるものにならなかったんですよね。だけど高野さんが加わったことで前よりも素晴らしいものになると思ったし、それにお客さんからの支持が尋常じゃない曲なんですよ。だったら、今回のベスト盤で初めてイエスタ(Yellow Studs)を聴く人にも聴いてほしいと思ったし、そのキラーチューンをYouTubeでも観ることができたら素敵だなって。だから、満を持してって気持ちが僕はあります。

植田:「ライブハウス」のことを歌った歌詞もイエスタっぽいと思うんですよ。だから、名刺代わりのベスト盤同様、「ライブハウス」のMVも初めてイエスタを知ってくれた人に向けてって気持ちもあります。

太一:ちなみに僕は新曲派でした(笑)。

-新曲は「見栄と意地」と「泣いた子供」の2曲が収録されています。

太一:僕は「見栄と意地」が好きです。「泣いた子供」も好きですけど、「見栄と意地」の方がよくできたと思います。ノリがいい、明るい歌だなと。USENのインディーズ・チャートで2位になったらしいです。"ほら見ろ"と思いました(笑)。余計自信がつきましたね。

良平:明るくはないですけどね(笑)。でも、歌詞は前向きなのかな。うちららしい曲だと思います。スレているというか、いい意味で捻くれているというか、ここまで露骨なことは他のバンドは言わないというか、かっこつけていないというか。負けてられないっていう。マイナー調の曲ですけど、前向きですよ。

太一:サビで、"おっさん それ俺嫌いじゃないぜ"って歌っているんですけど、そういう生き方嫌いじゃないですよっていう。僕らの周りには成功している人もいれば、うだつが上がらないまま頑張っている人もいる。そういう人に向かって"まだ夢を見ているの?"って思うけど、"それ俺嫌いじゃないぜ"って。これは我ながらいい歌詞ができたと思いましたね。

良平:でも、今回の2曲はイエスタに入って一番きつかったですね。

植田:ギターのアレンジに手こずってたよね。

良平:らしくないギターを弾いているんですけど、苦しんだ末に出てきたものなんですよ。

太一:得てして苦しんでいるときの方がいいものが出てきたりしますからね。

良平:やれることがこれしかなかった。だから、小難しいことを考えずに思いっきり強く弾くみたいな。

植田:良平のギターっていつもどこか人をおちょっくってる感じがあるんですけど、今回の2曲は直情型というか、激情型というか、そんなギタリストになっている。そういう意味でらしくない。

太一:でも曲自体、完成度は高いよ。

良平:フル・パワーでした。

-「泣いた子供」はどんな曲なのでしょうか?

太一:僕が住んでいる町の赤ちょうちん街を歩いていたら、若い夫婦が夜中の12時に子供を取り合って痴話喧嘩をしていたという曲です。

植田:たしかに曲にしたいくらいすごい出来事だよね。ちょっと嫌だね。

太一:俺が子供を抱えてましたからね。"お父さんお母さん、とりあえずお子さんの靴がないんで、まず探しましょう"って。僕の歌は誰かに対する手紙とか、自分や未来に対する願いとか、社会に対して言いたいこととか、カテゴライズできるんですけど、これは日記みたいな曲ですね。

良平:これはサウンドも歌詞もうちららしい曲ですね。