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INTERVIEW

Japanese

SCOOBIE DO×KEYTALK

2018年01月号掲載

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SCOOBIE DO:コヤマシュウ(Vo) マツキタイジロウ(Gt)
KEYTALK:小野 武正(Gt/MC/Cho) 八木 優樹(Dr/Cho)
インタビュアー:岡本 貴之 Photo by 上溝 恭香

-SCOOBIE DOから観たKEYTALKはいかがですか。

マツキ:俺らのクアトロ(渋谷CLUB QUATTRO)でのツーマンの恒例で、対バンのカバーをやることを決めていて、この前のクアトロでもKEYTALKの曲をカバーさせてもらったんだけど、2ヶ月くらい前からプレイリストを作って頭から結構聴いたのよ。

小野:本当ですか!? ありがとうございます。

マツキ:それで、"どの曲やる?"っていう話じゃなくて、"どれができるかな?"って。

コヤマ:うん、そうだね。

マツキ:そもそもKEYTALKはギターが2本いるっていう違いはもちろんあるんだけど、俺らと音楽の構造がそもそも違うっていうか。曲はとてもポップで、巨匠(寺中友将/Vo/Gt)も言ってたけど、ちょっと和メロなところも意識して作られていて、メロディ作りもすごくクオリティが高い。でも、アンサンブルのクオリティに隙がないんだよね。全員技術が高いんだけど、それが自然に絡み合っていて、パッと聴きじゃできないなって。だから、どうしようかなって相当悩んで、最終的に「MATSURI BAYASHI」(2016年リリースのメジャー8thシングル表題曲)になったんだよね。あの曲はベースがスラップで始まるじゃない? あれを聴いてベースのナガイケ(ジョー)が"これがやりたいです"って言ってきて。まず、"やりたい"っていうことを重視しようと(笑)。

八木:そうだったんですね。

マツキ:でもあの曲、やればやるほど細かいところまでよくできてるね。アレンジに無駄が一切ないんだけど、すごくクオリティが高い。

小野:ありがとうございます。

八木:そんなふうに言っていただけるなんて。

コヤマ:俺は、最初にQue(下北沢CLUB Que)で対バンしたときに、武正君のギターがかなり異質な感じがして。"こんなギター弾く奴いるんだ?"って。でも俺はすごくカッコいいギターだなって思った。それで、この前のクアトロで久々に対バンしたら、そのときと印象も違ってさ。武正君のギターの異質な感じは残りつつ、ここまで"アゲ切る"バンドだったかな? って。でもそのアゲ切る感じが、なんか気取ってなくていいなって思ったんだよね。ライヴハウスって、一番楽しいことをしたいっていう気持ちを持った奴らが来る場所じゃん? そういうところで、ステージに立つ人はアーティストではあるんだけど、ライヴをやるっていうときに、(アーティストと観客との)差を埋めてくれる人たちがライヴ・バンドだと俺は思っていて。KEYTALKのライヴのやり方とか音を聴いたときに、"やっぱり人気あるよな、このライヴすごくいいな"って思った。その場にいる人たち全員をアゲるっていう。それにバンドのメンバー全員がその音楽を鳴らすことに全力になってる感じがいいなって。

小野:嬉しいなぁ。

コヤマ:なんか、歳を重ねるともっとアーティスティックになっていく人もいるし、自分の世界観をガッツリ作る人たちもいるし、それもいいことだと思うんだけど、KEYTALKはより気取りのない、隣に住んでいるあんちゃんみたいな、ファンとの距離感とかもあって。でも音楽ではそうじゃないところに必ず連れて行くっていうところがいいと思いました。

-八木さんはクアトロでのツーマンを振り返ってみていかがですか。

八木:あんなにタイトな「MATSURI BAYASHI」を聴いたのは初めてでした。

マツキ:ウソウソ、逆でしょ!?

八木:いや本当に。めっちゃタイトだったよな?

小野:うん、"同じ曲でもこんなに違うんだ!?"って。

八木:超オシャレになってて。

小野:他の曲でも聴いてみたいよね。

八木:そうそう。おこがましいですけど、いろいろカバーしてほしいなって(笑)。

マツキ:ははははは! 次やるときね。

小野:「MATSURI BAYASHI」は親和性がありましたよね? SCOOBIE DOとKEYTALKの間にあるいい具合の。

コヤマ:やっぱりそうだよね。"クアトロマンスリー"は3年前からやっているんだけど、毎回対バンは考えていて。ライヴの現場で楽しい、あるいはジャンルは違うって言われているんだけど、一緒にやってみたら"あぁ、なるほど"ってなるような対バンじゃないと面白くないなって。今回は、フジファブリックとTHE BAWDIESとKEYTALKでやりますって発表したときに、名前だけ聞くと一番KEYTALKが歳も離れているし、音楽的にも離れているイメージを受けたと思うんだ。でも俺としては、やっぱり人気と実力が今一番あるダンス・バンドだと思っているし、ロックの4人編成で人を踊らせる、盛り上げることをやっているバンドだから、対バンを決めるときにKEYTALKの名前が出て、それは今絶対やりたいなと。ちょっと知っている人からすると、"それはちょっと違うんじゃないですか?"っていう人もいたかもしれないけど、俺らの感覚としては、ライヴでやったら俺らの音楽がKEYTALKのお客さんに刺さるところもあるだろうしKEYTALKの音楽が俺らのお客さんに刺さるところもあるだろうし、その場限りの融合っていうことには確信もあったし、どうなるのかなっていう期待もありで。そういう感じで選んだんだよね。

小野:それはめっちゃ嬉しいですね。

コヤマ:前回のツーマンから3年半経ったタイミングでできて、やっぱり楽しかったよね。

小野:本当に楽しかったです。ちょうど、僕らとしても横浜アリーナで9月にやって(9月10日に開催した"10th anniversary KEYTALK 横浜アリーナ ワンマンライブ 俺ら出会って10年目~shall we dance?~")、そのあと少し制作期間に入って、10月の終わりにはさいたまスーパーアリーナのイベント(10月28日に開催された"テレビ朝日ドリームフェスティバル2017")に出るっていう、アリーナ続きできて。そこから12月はライヴハウス・ツアー("KEYTALK 灼熱の小旅行 運転技術向上委員会 冬の陣 ~ハンドルを片手に~")を回っていたんですけど、それより前に、ライヴハウスに戻る初日がSCOOBIE DOとのツーマンだったので、すごくいい戻り方ができたなって思っていて。戻るっていう言い方も変なんですけど。

コヤマ:ギア・チェンジだよね。

小野:そうです、アリーナをやったあとのライヴハウスなのでギア・チェンジが必要で。それがワンマンだったらまた違うギア・チェンジの仕方があるかもしれないし、SCOOBIE DOとやれたのが、今、アリーナとはまた違ういい感じでライヴもやれていることの原動力になってるなって思ってるんですよね。