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INTERVIEW

Japanese

GANG PARADE × KEYTALK 座談会

 

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GANG PARADE のメジャー5thシングル『パショギラ / 躍動 / ROCKを止めるな!!』。リード曲「パショギラ」はそのタイトルだけが先行公開されていたのだが、本楽曲をなんとロック・バンド KEYTALKが楽曲提供していることが明らかになった。Skream!では、これを記念してGANG PARADEとKEYTALKとの座談会を開催。楽曲制作の裏側はもちろん、終始笑いの絶えなかった空気感までたっぷりとお伝えしたい。

GANG PARADE:ユメノユア キャン・GP・マイカ キラ・メイ ナルハワールド
KEYTALK:小野 武正(Gt/MC/Cho) 首藤 義勝(Vo/Ba) 寺中 友将(Vo/Gt) 八木 優樹(Dr/Cho)
Interviewer:宮﨑 大樹 Photographer:Kanda Yukiya


GANG PARADEとKEYTALKは根底が似ている(小野)


-GANG PARADEの新曲「パショギラ」をKEYTALKが提供したということで、今回の座談会が実現しました。

小野:別媒体でインタビューしていただいたときの雰囲気でわかってきたことなんですけど、GANG PARADEとKEYTALKは似ているところがあるんじゃないかなと思うんです。ワチャワチャ感とか、"締めるところは締めるけど、行くところは行く"みたいなところとか、あとはメンバー同士それぞれがリスペクトし合いつつ、すごく明るく楽しいというのが前面に出ていたりして。そういうことを知っていてコラボレーションしたわけではないんですけど、今回の「パショギラ」という曲では、そういうところがかなり面白い形で化学反応を起こしているんです。KEYTALKとしてもすごく面白い曲ができているなと思いますし、提供曲としてもバンド・サウンドとアイドル・サウンドが混ざり合った類を見ないものになっているんですね。今回のコラボをきっかけに"ここに来てまだこんな新境地が開けるのか"と気づかせてもらったので、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

ユア:締まった(笑)。

-まだ時間はあるのでもう少し話しましょう(笑)。ギャンパレ(GANG PARADE)とKEYTALKと言えば、ユアさんのソロ曲「ミラージュ」(2023年リリースのソロ・シングル/小野プロデュース曲)ですでに縁がありましたけど、今回はバンドとしての提供ということになりますね。

小野:メンバーそれぞれが楽曲提供するということは今までもあったんですけど、今回のようにバンドとして提供することはほぼ初めてなんです。なので、僕たちにとっても面白いトピックになるだろうなと思いました。

首藤:GANG PARADEさんからは、押せ押せの雰囲気を感じるというか、カッコいいイメージが自分の中であって。ただ、カッコいいに全振りするんじゃなくて、KEYTALKの持っているフェス感だったりダンス感だったりをうまく混ぜ込めたらいいなと思って、そういうことを意識して作っていきましたね。

-結果的に、GANG PARADEとKEYTALKの両方を知っている人からしたら"なんで今までこのコラボしなかったんだろう"というくらいに相性の良さを感じる楽曲が完成しました。

マイカ:初めて聴いたときは、振付もまだできていないのにみんなで盛り上がって踊り出していましたね(笑)。

ユア:一度聴いただけでも"これは大盛り上がりになるに違いない"と思うぐらいテンションの高い曲をいただけてすごく嬉しかったです。しかもKEYTALKさん感があるメロディとかもあって、一緒にできた意味がすごくあるなぁというのを第一印象から感じていました。

-楽曲制作にあたってのイメージの中に、ギャンパレ版「MONSTER DANCE」(2014年リリースのKEYTALKのシングル表題曲)みたいな、そういうワードがあったんじゃないですか?

首藤:あった気がします。他には"フェス"とか"ダンス"とか。あとは"こういう曲がいいです"みたいなものを貰ったんです。"キャッチーなフレーズ"、"ちょっと激しいインパクトのあるAメロ"、"抑揚のあるBメロ"、"めっちゃキャッチーなサビ"、"踊れる感じでEDMみたいなのを入れてください"って。"そんなんできるわけないじゃない!"と思ったんですけど、その通りに作ったら意外とできました(笑)。

寺中:そんな細かなオーダーをされていたの(笑)?

-提供を依頼するタイミングで、ギャンパレサイドにはある程度の完成形が見えていたのかもしれないですね。

首藤:たぶんそうなんだと思います。なので、なるべくそれに近いものを作れたらいいなって。

-KEYTALKからの楽曲提供が決まったことを聞いたギャンパレ・メンバーの反応はどうでしたか?

ユア:みんな喜んでたよね?

ナルハ:"やったー!"って。

ユア:武正さんに作っていただいた「ミラージュ」をメンバーも聴いてくれていて、"いつかギャンパレもKEYTALKさんとコラボできたらいいね"みたいな話は去年からしていたんです。だから"こんなに早く実現させてもらえるんだね"って、本当に大喜びでした。

-「ミラージュ」が良かったからこその、今回のコラボ実現かもしれないですね。

小野:ありがたいです。こうやって縁がどんどん繋がってくのは面白いですよね。「ミラージュ」では、去年の夏に結構なディスカッションをさせていただいたんです。そこでユメノユアさんの熱量を受け取って、渾身の1曲を作らせていただきました。まさか、そこから「パショギラ」が生まれて、バズって、"紅白(NHK紅白歌合戦)"が決まって、一緒に出るところまで行くなんて、誰も予想がつかなかったですよね(笑)。

一同:(笑)

-ちなみにタイトルのもとになっている"パッション ギラっと"という言葉はどうやって生まれたんですか?

首藤:たしか"パッション"というワードと、"ギラギラ感"みたいなワードは貰っていた気がします。

マイカ:セイ(カ能セイ)が "パッションギラギラダンシングピーポー"というワードを出していたんです 。それが"ギラっと"になっていたとセイが言っていましたね。サビで使えてもらった! って喜んでいました。

-どうして"パッションギラギラダンシングピーポー"が浮かんだんでしょうね。

ユア:"ギャンパレっぽい"って言ってたよね? ギャンパレをイメージした、ギャンパレらしい言葉だと自分で言ってました。

首藤:今"ギャンパレっぽい"という話を聞いて、たしかにと思いましたね。パッション=情熱もありますし、ギラギラ感で言うといい意味で悪い遊びをしている、悪いカッコ良さみたいなギャング感もありますし、そういう魅力のあるアーティストさんだなと。

-ところで、これまでのKEYTALKメンバーからの楽曲提供と違って、今回はバンド全体として参加することになったのは、どういう経緯なんですか?

小野:ギャンパレさん側から"KEYTALKさん全体でコラボレーションできないか"というオファーをいただいて。そういうオファーをいただいたこと自体がほぼなかったので、それは面白そうだなと思ったんです。そういうやり方もあるんだなと。

八木:メンバー各々は個人でたくさん提供しているんですけど、バンドでやると一緒にやることによって生まれる一体感が確実にあるなと感じたんです。昨日もMV撮影だったんですけど、今日もこうやってお話させてもらうことで、新しい何かが生まれるわくわく感を強く感じています。

-MVも 一緒に撮影したんですか?

ユア:はい。ちょうど昨日撮影させていただきました。

小野:すごい撮影でした。一緒にMVを撮ることなんてなかなかないから面白かったです。巨匠(寺中)さんも、普段は履かないパンツを履いてくれて。

ナルハ:ギラギラパンツ(笑)!

-たしかに、なんなら今日もシルバーの派手なパンツを履いていますね。

寺中:これがMV撮影のときの衣装なんです。

ユア:MVのテーマに合わせていただいて、ギラギラなんです。

寺中:下半身ギラギラ男です。

一同:(笑)

-ギャンパレとしてもバンドと一緒にMVを撮る機会なんてなかなかなかったと思いますけど、撮影はどうでしたか?

メイ:後ろを振り返ったらみなさんが演奏していて、武正さんと目が合ったときにファンサ(ービス)してくれました(笑)。

ナルハ:演奏がめちゃくちゃカッコ良かったんですけど、(ギャンパレは)人数が多いので、後ろのKEYTALKさんを隠してしまうのが本当に申し訳なかったです(笑)。バンドだけのシーンも 撮影していらっしゃったんですけど、それもめちゃくちゃカッコ良かったですね。

メイ:みんなで沸いていました。

八木:ありがとうございまーす!

-KEYTALKとしては、普段バンドで撮影やレコーディングをするときとの違いはありましたか?

寺中:KEYTALK楽曲のレコーディングをするときと、今回のレコーディングでは、モチベーションで明らかに違ったものがありましたね。バンドの曲を制作するときは"KEYTALKというバンドに向けて曲を作る"みたいな感覚なんです。だけど、今回はそれががらっと違ったので、"曲をプレゼントする"みたいな、そういう気持ちがあったんじゃないかな。下半身ギラギラ男としては、ギラギラしながらやらせてもらいました(笑)。

ユア:私はKEYTALKさんの楽器レコーディングにお邪魔したんです。最後に巨匠がギターを弾いているところを観させてもらって。後ろに椅子があってそこに座らせてもらったんですよ。巨匠の背中を見ながら、なんか申し訳ないなと思いながら(笑)。

寺中:だからいつものレコーディングと違いすぎて。"俺、今日絶対ミスするな"と思っていたんですけど、意外としなかったよね?

首藤:そうだね。

八木:じゃあ、毎回レコーディングに来てもらってもいいですか(笑)?

一同:(笑)

寺中:なので、個人的にはいい緊張感があった。で、終わったあとに"後ろから見てたから気づかなかったと思うけど、実は弾いてないんだよね"みたいな冗談を言って。

首藤:で、巨匠と俺だけ爆笑してた(笑)。

-あれ? ユアさんは?

ユア:特にリアクションしなかったんですよ(笑)。

小野:巨匠の渾身のボケが......(笑)

ユア:すみません! お笑い勉強します(笑)。

-振付の制作という意味では、マイカさんが主体で作ったそうで。

マイカ: KEYTALKさんはフェスの大先輩ですけど、私たちもいつか大型フェスにも出ていきたい気持ちがあるんです。なので"ライヴに欠かせない1曲になったらいいな"と思って、初めての人でもすぐに溶け込める振付を目指しました。義勝さんに"どんな振付がいいと思いますか?"と相談させてもらったときに、"ちなみに歌詞の裏テーマにはパチスロがあるんです"と聞いたので、フィーバータイム? みたいな、賑やかな感じで作ってみました。ドク(ユイ・ガ・ドクソン)がアドバイスをくれて、7が3つ同時にバッて揃う振付とかもあります。

-裏テーマがまさかの"パチスロ"ですか(笑)? 言われてみれば"確変"とかそのまんまですね。

マイカ:あと、私は「MONSTER DANCE」がめちゃくちゃ好きなので、サビとかはそこからオマージュして作ってみました。