cinema staff 「萌えもemo」【第75回】

COLUMN

8月末の大阪ライブの延期に続き、9月唯一のライブ予定だった中国公演も台風のため中止、久しぶりにこんなにライブのない期間を過ごしています。
ライブがないとめちゃくちゃつまらないということを改めて感じながら過ごしております。
さて、私ステイホーム期にハマったものの一つに"男はつらいよ"があるのですが、この暇期を利用して先日ついにその聖地柴又へ行ってまいりました。
柴又駅、帝釈天、参道、江戸川の土手、寅さん記念館、と一通り見て満足した後、やはりここからが私のメインイベント。

まずは駅前すぐ、渥美清も通っていたという居酒屋"春"、創業1979年喫茶店のような良い年季の入った店内、気さくなママ、本人も好んで食べたという"納豆オムレツ"を頼んで、添えられたスパゲッチーも嬉しい家庭的な味をビールで一気に流し込み。

もちろんこれだけでは終われません、これまたすぐ近くのやきとり"福茂"を挟んだ後、一旦15分ほど歩いて一度リフレッシュ、金町駅近くの"深川酒場"へ。ひゃくてんののれんをくぐり、もう一度ビールから再出発。ひゃくてんの手書きメニューからチョイス、これまた丁寧な家庭的料理"鯖の文化干し"をひゃくてんの雰囲気の中頂く、至高の時間でした。写真を見たらこの後もう2軒行ってるみたいでした怖
開発開発で街が新しくなっていく中、こうして街も店も今の時代にも合わせながらアップデートして残り続けているのが嬉しい柴又梯子酒でした。

そして、やはりバンドも同じく、長く残り続けた故の良さがあるものかと思います。もちろん長くやり続ければ良いってもんじゃないですが。
ということで今日の音源一枚は、17年ぶりに2ndアルバムをリリースした日本のインストバンドMIRRORの"VOICES"を。
テクニカルでメロディアスなツインギターフレーズ、ドラマチックなコードワークと複雑タイトなリズム隊との絡みや展開の見事な共存、メンバーの木元さんがヴォーカルを務めていた前身バンドJOURNAL SPY EFFORT（WEED/WOUND THIRD PICTURE）からのインストバンドへ変化していったのも納得の他のインストバンドにはない圧倒的"唄心"と音の組み合わせや配置の拘り、そして今回フィジカル音源には付属のブックレットが付いているのですが、その解説の文章にもMIRRORというバンドの素晴らしさがよく表れているかと思います。
ちなみに2011年、リリース元であるSAY HELLO TO NEVER RECORDINGS主宰藤本さん所属BALLOONSのツアー新潟編に、cinema staffも呼んでいただき、MIRROR（midnight paradeとkowloonも一緒）とも共演、強烈なライブと打ち上げ記憶が残ってます。
MIRRORの新作アルバムが聴けること、自分自身もバンド続けてレコ屋やって色々がまた重なっていくことが嬉しい、だから辞められないなあという気持ちです。
あー早くライブやりたい。
10月11日Zepp DiverCity(TOKYO)お待ちしてます。

cinema staff

2003年、辻友貴（Gt）、飯田瑞規（Vo/Gt）、三島想平（Ba）で前身バンドを結成。2006年に久野洋平（Dr）が加入し、現在の編成となる。2008年、残響recordより1stミニ・アルバムをリリースし、2012年にメジャー・デビュー。オルタナティヴ、エモ、ポスト・ロックに影響を受けたセンス溢れるポップなメロディと、対照的な直情的で衝動性の強い攻撃性を持ち合わせたギター・ロック・バンドとして人気を高めている。2022年10月、5年ぶりの日比谷公園大音楽堂ワンマンを実施。2023年11月にデビュー15周年記念ツアー最終公演をZepp Shinjuku (TOKYO)にて行った。2024年2月より恵比寿LIQUIDROOMにて8週連続で主催ライヴ、4月には主催フェス"OOPARTS 2024"、7月には東名阪を巡るツアーを開催。10月11日には8年ぶりにZepp DiverCity(TOKYO)にてワンマン・ライヴを行う。

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