cinema staff 「萌えもemo」【第45回】

COLUMN

こんばんは、今年の夏も短かったことはないですか？スーパー寒がりな私にとってクーラーは最大の敵、家電技術が進みすぎも一つの原因ではないでしょうかと思っておる今日この頃です。ただそれにあらがいまして私はまだ短パンにサンダルスタイルを続けよう、と思いつつ今日9月後半締め切りギリにこのコラムを書いております。今回は夏を惜しみつつ、まずは夏に行ったアツイ酒場についてを。

関西辺りは前乗りやらライブの流れで行くことが多く空き日が多かったりするわけでありますが、今年の8月の真夏にもそんな日がありましてせっかくなので普段行かない尼崎に行ってみました。尼崎といえばみなさんご存知ダウンタウンの出身地だったり、さらに僕らもお世話になり尊敬するバンドmy way my loveの聖地である場所、昔よりははるかに開発された場所とはいえやはり、ヤバイ酒場が残ってそうなのは駅に着いた瞬間確かに感じれました。駅を出て周りの気になるお店に指をくわえ見つつ急いで向かったのは、"下山酒店"。一見が行くには大変ハードルの高い閉店時間ギリに恐る恐るイン、そうするといきなり割烹着が似合いまくる女将の美しく優しい姿、もうこの店の寛大さを物語っておりました。大瓶（450円）と、つまみはきずしと厚揚焼を注文。目の前で料理をする姿、なにか特別な調理がされるわけでもない、それでもやはり圧倒的なうまさがある、これが求める酒場だなぁと改めて実感。めったに来る場所ではないけど、また来たい。結局このあとは自分の勘を頼りに二軒尼崎のヤバイ店を堪能して帰宅、ありがとう尼崎。

そして話は変わりまして今日紹介したい音源は、そんな灼熱の夏の途中に涼しみの地札幌にライブに行き、いつものように札幌のバンドの友人と酒を呑み楽しんだ結果、最近私のレーベルLIKE A FOOL RECORDSからリリースすることとなったevepartyというバンド。

Ag/Voエガワ（ex-Discharming man、ex-TAXIS'75 etc）中心に、Drトリヅカ（メラリンコック etc）、Gtデンスケ（ex-Discharming man、ex-SPIRIT PAGE etc）、Gt/Voハシヅメ（Discharming man etc）、Ba/Voオキタ（ex-THE☆米騒動）という私の大好きな札幌の先輩と後輩しかいないバンド、期待しないではいられないバンドだったんです。ただ結成以降、マイペースすぎてなかなか正式な音源リリースまでは至らず、それなら酔いに任せてイキって僕舵取りますと言ってリリースが決まったのであります。

札幌のTeenage Fanclubと私は言っちゃっておりますが、まさにメンバーみんなのピュアな音楽愛がそのまま音になったようなサウンド、ジャングリーで温かい歪ギター、ハシズメくんデンスケ氏の息の合った絡み合うギターフレーズ、絶妙な差し引きで引き立たせるトリヅカ氏のドラミング、オキタがヴォーカルを取る楽曲なんかはBufferinsなんかも思い起こさせてくれるし、様々なバンドを経てきたエガワさんにしか出せないメロディーワーク、男女混声コーラスワーク、サウンドメイク、たまりません。前回コラムで紹介したSuperchunkや、同LFRリリースのmy young animalともめちゃくちゃ共鳴する感じだし、そしてやはりBloodthirsty Butchersへのリスペクトも感じさせてくれる最高なサウンド。11月末には東京でもレコ発ございますので是非。シネマベース三島と私が一緒にやってるバンドpeelingwards、それからなんとtoddleで豪華スリーマンです。

11月初旬からシネマのベストアルバムツアーwith國光も始まるし、結局音楽漬けな生活、楽しみでしかありません。
関われるタイミング、好きなタイミングでみなさんが楽しめるよう、ひたすら僕らも音楽をやっていくのみです、是非よろしくです。
それでは良い季節替わりを。

cinema staff

2003年、辻友貴（Gt）、飯田瑞規（Vo/Gt）、三島想平（Ba）により前身バンドを結成。2006年に久野洋平（Dr）が加入し、現在の編成となる。2008年、残響recordより1stミニ・アルバムをリリースし、2012年にメジャー・デビュー。オルタナティヴ、エモ、ポスト・ロックに影響を受けたセンス溢れるポップなメロディと、それとは対照的な直情的で衝動性の強い攻撃性を持ち合わせたギター・ロック・バンドとして人気を高めている。2019年5月にTVアニメ"進撃の巨人"Season 3 Part.2のEDテーマを収録したシングル『Name of Love』を発表。9月18日にバンド初となるベスト・アルバム『BEST OF THE SUPER CINEMA 2008-2011/2012-2019』をリリース。11月からはベスト・アルバムを携えた全国ワンマン・ツアー、2020年3月28日には昭和女子大学人見記念講堂でホール・ワンマン・ライヴを開催する。

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