DISC REVIEW
F
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fhána
calling
fhánaというバンドは変幻自在だ。2ndアルバム『What a Wonderful World Line』でも、4人それぞれのポテンシャルの高さを改めて思い知ったが、そこに続くこのシングルでもまたクリエイティヴでポップ偏差値の高い、それでいて普遍的なポップスとなりえるキャッチーな共通言語を備えた曲を、ポンと手渡してくれる。カップリング曲違いで、ふた通りの仕様(アーティスト盤/アニメ盤)でのリリースとなるが、アニメ盤のカップリング「アネモネの花」は、生音を重視したエアリーで、立体的なアンサンブルが新鮮な曲。情報量の多い、高密度の音で聴き手をどっぷり浸していくのとはまた違う、風のように、そっと包む感覚が心地いい。アーティスト盤には、アルバムでは英語詞だった「Relief」が日本語詞で収録され、言語を問わず鮮やかに聴かせる曲の魅力を再認識させられる。
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fhána
What a Wonderful World Line
グレーの単色の世界から、カラフルに色づいて躍動していく。その昂揚感を持った「The Color to Gray World」に始まり、全14曲、うつむく顔を引っ張り上げる曲が並ぶ2ndアルバム。細やかなアレンジが施され、ときにオーケストラのように、鍵盤とエレクトロ的な音響とバンド・サウンドが重厚に絡み合い、壮大なポップ・ワールドを生み出しているのはfhánaらしいところ。内省的な、心の陰りに寄り添う繊細さがあり、同時にとても爽やかに外へと飛び出し、風を浴びる感触も強い。towanaのハイトーン・ヴォイスも、風に乗る心地よいスピード感と晴れやかさが増している。ポジティヴな輝きを増した歌で、上手さよりもエモーショナルで高い温度が、今作では引き立っている。バンドとして、アクセルを踏み込んでリスナーの心に飛び込んでいくアルバムだ。
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fhána
コメットルシファー ~The Seed and the Sower~
爽快でスピード感のあるサウンドと、towanaの抜けが良くエモーショナルなヴォーカルにつられ、叫びをあげて表へと駆け出したくなる。そんな衝動に駆られるエネルギーがこもった表題曲。曲の終盤になるにつれ、讃美歌のようなコーラスが入ってきて、その昂揚感もまたサウンドをドラマティックに彩る。テクニカルな音作りと構築的なアンサンブルによるハイパーなポップ・サウンドを生み出す4人だが、今回はよりバンドの高い熱量も露わだ。またデリケートな詩を紡ぐような「コスモスのように」での味わい深い余韻や、「c.a.t.」の軽やかに世界を旅するような音響感(ゲストで参加したthe band apartの原昌和による図太いベースも肝)にも、随所にこだわりがある。互いのアイディアを掛け算する彼らのアプローチがよく見える1枚。
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fhána
ワンダーステラ
女性ヴォーカルtowanaの瑞々しくつるりとしたハイトーンが冴え、キャッチーなサビから始まる「ワンダーステラ」。しかしその曲は、フレーズが進むごとに激変する。次々に扉を開いて景色が変わっていくような感覚を味わう、めくるめくサウンド。ピアノを軸に弦楽器が絡み合うアンサンブルが晴れやかで、クラシックのような昂揚感があり、間奏パートもまたひとつのクライマックスとなっている。飛んだり跳ねたりと抑揚のあるメロディ・ラインとも相俟って、複雑な展開をする曲だが、スピードに乗って一気に駆け抜ける爽快さだ。アニメ主題歌ということで書き上げた曲ながら、一筋縄でいかない"キャッチー"さがある。メンバーそれぞれに得意分野が違い、なおかつそれぞれにひねくれたことを曲に忍ばせてくるキャラクターが活かされた曲だ。
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fhána
Outside of Melancholy
"ビジュアル・ノベル""アニメ""インターネット"を共通項に持つ3名の男性サウンド・プロデューサーと、女性ヴォーカリストによる4人組、fhána。iTunesのNEW ARTIST 2014にも選出されるなど注目を集める彼らが、とうとう1stフル・アルバムをリリースする。それぞれのプロデューサーの価値観がぶつかり合うように、そして協調するように展開するサウンド・メイクは、ギターやキーボード、シンセだけではなく、プログラミングやストリングスなどまで、打ち上げ花火のようなインパクト。そしてポップスの王道と思いきや随所ではずしにかかる不安定なメロディが、強く可憐なヴォーカルと相まって、敏感な少女の感情そのもののようだ。全14曲、果敢にエネルギッシュに駆け抜ける。
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FIDLAR
Too
FIDLARは、時に破天荒と評される。たしかにセルフ・タイトルを掲げた1stアルバムは、猥雑で荒々しいガレージ・パンクにひたすらドラッグやアルコールについての歌詞を載せるという、まさに勝手にしやがれと言わんばかりのパンク精神を地で行くものであった。しかし、前作から2年以上のインターバルを経て完成した『Too』の根底にあるのは、NO FUTURE的なパンク観ではない。ソングライターであるZac Carper自身も"大人になったのさ(笑)"と語る通り、ここでは現実に中指を立てつつも地に足のついたロックンロールをまっすぐに聴かせる。抑えきれないオルタナティヴな衝動を爆発させるTrack.2、どこかブリティッシュな香りを漂わすTrack.4やTrack.7、新たなポップ・センスの開花を感じさせるTrack.10など、2作目のジンクスをぶち破る気概を見せつける。
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FIDLAR
Fidlar
2009年に結成されたLA出身の4人組ガレージ・パンク・バンド。メンバー全員がLAのスケートボード・シーンに所属しており、歌詞の内容もほとんどがドラッグやアルコール、スケートボードのことについて書かれている。今までに2枚のEPをリリースしており、満を持してのデビュー・アルバムが完成した。ピッチフォークでベスト・ニュー・トラックを獲得した先行シングル「Cheap Beer」のような勢いのある楽曲から、「Gimme Something」のような美しいメロディのミッド・テンポの楽曲まで幅が広くとても聴きやすい。アメリカン・ハードコア好きはもちろん、THE HIVESのようなガレージ・パンク等が好きなリスナーにもオススメしたい。
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fifi
メランコリック・キラーステップ / 思い出を絵に描いて
新ヴィジュアルとして公開されたユニークなアーティスト写真を見て、"あれ、fifiってこういう感じだったっけ?"と思っていたのだが、このシングルを聴いて驚いた。てっきりコミカルな方向性に進むのかと思いきや、率直に言って"かっこいい"のだ。ベースの思い切った音飾にヴォコーダーを使って、ダンサブルに仕上げたTrack.1「メランコリック・キラーステップ」は、彼らの新境地といえる名曲。そして、もうひとつのタイトル・トラック「思い出を絵に描いて」では、アップ・テンポな2ビートにのせて"ワンモアタイム"と叫ぶように歌う。TOWER RECORDS限定でのリリースなんて、ちょっともったいないのでは?と感じてしまうほど、どちらも今後のライヴ・アンセムになりそうな名曲。
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fifi
first finder
これまで5作品をリリースしている2009年結成の4ピース・ロック・バンド、fifiが自身のバンド名の語源となる"first finder"を掲げた1stフル・アルバムを完成させた。ポスト・ロック、ハードコアなどの要素を昇華したエモ・サウンドはテクニカルかつ衝動的。その中心で輝くのが透明感のある2人のヴォーカルと心を高揚させるメロディだ。彼らのツイン・ヴォーカルにはどれだけ各々の楽器の主張が強くとも、それを集約させてしまうほどの強さと美しさを持つ。その逆ベクトルとも言える、坪井敦史(Ba)のシャウトで貫かれる「傍観者は綴る」は、バンドの狂気をよりリアルに突きつける楽曲。バンドのポテンシャルと気概を感じさせる粗削りな音像と言葉――今後の飛躍と動向が楽しみなバンドである。
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fifi
約束
2009年東京で結成したツイン・ヴォーカルとテクニカルでエモーショナルなギター・サウンドを武器に着実にスケール感を増しつつある4人組バンドfifiの1stシングル。表題曲「約束」はイントロのミュートされて刻まれるギターが一気にはじけた瞬間から心をが侵食されるかの如く、凄まじい瞬発力をもって広がっていく。彼らのメロディは一聴するとキャッチーなのだが一癖も二癖もあり非常に中毒性があるのもまた魅力だろう。Track.2の「Dreaming Hero」は壮大なサウンドスケープを尖ったギター・アプローチと柔らかなヴォーカルがエモーショナルに響く楽曲、ライヴでもきっとアクセントになるだろう。3月には初のワンマンを開催。今年大きな飛躍が期待されるバンドのその期待を裏切らない作品だ。
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fifi
wonder speaker, drawing your voice.ep
09年、東京にて結成された4ピース・バンドfifi(フィフィ)の2ndミニ・アルバム。日本人独特の楽曲展開と楽曲構成、そしてメロディや、随所にパンチの効いた気持ちの良いリフが入ってくるあたりからも、ドラマチックでメロディアスなギター・ロックといった印象を受けた。それとともに、楽曲によってはスクリーム・パートもあったりと、時折かなりヘヴィなアプローチがあるために“エモさ”も際立つ。第一印象では、無色透明の優しく丸みのある声が爽やかに駆け抜けるのだが、気持ちが高まって胸が切なくなってくる頃に、それだけでは言いようのない想いを嘔吐するようなスクリーム入れてくるツイン・ヴォーカルが絶妙で、さらに情熱的な雰囲気やや切なさを煽る。言うなれば、冷静と情熱、優しさとエモが同居しているといったところ。
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FILMREEL
Snoozing
自主レーベルを立ち上げた4人組ロック・バンド初の全国流通盤。内省的でありながら表現欲求もあるという、村井隆文(Vo/Gt)が中心となって構築される音像はノイズ、シューゲイザーの影響を受けたサウンドを纏いながらあくまでもポップ。儚げで頼りなさげな村井自身のヴォーカルは、ベッドルーム・ミュージシャンがパジャマのままギターをかき鳴らしているかのよう。Track.2「得体の知れない」やTrack.4「日々の泡」で聴かせる本当にどこか得体の知れない無国籍感があるアレンジや夢と現実を行き来する歌詞、流行のシティ・ポップのひと言では片づけられないTrack.6「Ear plugged」の猥雑さといい、イマドキのバンドのようでいてどこにも属さない"珍味感"がある。1度耳にしたら癖になって繰り返し聴きたくなるはずだ。
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The fin.
Outer Ego
活動拠点をロンドンに移し、海外ツアーが増えたここ3年。コロナ禍の直前に帰国し、フロントマンでコンポーザーのYuto Uchinoがほぼすべての作詞作曲、歌唱、演奏、打ち込みからミックスまで手掛けた3rdアルバムだ。エレクトロ、チルアウト、オルタナティヴR&B、インディー・ポップなど、これまで吸収したサウンドや手法を用い、自我の外側を表現するブライトで音の多い楽曲と、自我の深いところにダイブして蠢くような楽曲、そして懐かしい風景に触れるような穏やかな楽曲から、再生に向かうようなパーソナルなストーリーを展開。歌もこれまでより比重を増しているが、受け取り方はリスナー次第。不安、希望、愛、郷愁などの感情を丁寧に現代のポップなソウル・ミュージックに変換したような心に触れる一作だ。
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The fin.
There
活動拠点をロンドンに移し、JAMIROQUAI、PASSENGER、ALT-Jを手掛け、RADIOHEADのミキサーとしても知られるBradley Spenceをプロデューサーに迎えた本作。ギターのディレイや選び抜いたフレーズから成るドラムやベース、シンセの何をとっても音の良さが際立つ。すでに配信リリースされ、欧米やアジアでも話題の「Pale Blue」や「Afterglow」の洗練されたエレクトロニクスと生音のレイヤー、トラップやベース・ミュージック以降のグルーヴを体感できる「Shedding」では、ラップとメロディの中間的な新しいアプローチも散見される。また、全体的にドリーミーでメランコリックな曲調が多いなか、アッパーなビート感にハッとさせられる「Missing」も、音と音の余白に彼らの審美眼が窺えるナイスなミックス。
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The fin.
Through The Deep
改めて聴くと、音楽的にも、ある意味精神性的な部分でもギリギリ此岸に留まっていた印象を受ける1stフル・アルバムから1年3ヶ月ぶりとなるThe fin.の新作。"インディー"という言葉を冠する音楽に宿命的に内在するエクスキューズとでも言うべき、肌ざわりや質感としての"拙さ"や"ハンドメイド感"が今作は限りなく薄まっている。それを単に"洗練"と呼べばよいのかもしれないが、このあまりの仕立ての良さには驚きを隠せない。例えば、「White Breath」は同一シーンの音楽よりもTHE BEACH BOYSあたりを引き合いに出した方が正確に理解できるように思われるし、「Divers」は憧憬から脱却し、彼らが誰よりも先を歩まんとしていることを確かに印象づける。逃避願望の果てにしてはあまりに幽玄で、2016年の日本の音楽と言うにはあまりにイノセントで俗世離れしている。
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The fin.
Days With Uncertainty
昨年からじわじわと早耳の音楽好きから注目を集めていたThe fin.待望の1stフル・アルバム。まず、何より『Days With Uncertainty』というタイトルが憎い。THE XXやWASHED OUTを始めとする、リアル・タイムの洋楽と共振する彼らの音楽は、完全に日本人離れしている。洋楽的なエッセンスを多分に含むアーティストは少なくはないが、彼らの場合はレコードから漂う"空気感"がもう日本のものではない。白昼夢の無菌室で生まれたかのようなイノセンスを携えたサウンドを、ここまで完璧に鳴らすことができるのは今の日本では彼らくらいしかいないだろう。日本人好みなメランコリック且つキャッチーなサウンドはもっと広いフィールドで聴かれて然るべきだ。
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The fin.
Glowing Red On The Shore EP
60年代的なサイケデリアが、MGMTやFLEET FOXESといったUSバンドたちによってモダンに蘇生されたのが、00年代の後半。あの時期、USシーンにおいて"逃避"はひとつのキーワードだった。そして今、ここ日本で、この神戸のThe fin.や京都のHAPPYといったバンドたちがMGMTやWASHED OUT等の遺伝子を吸収したサイケデリックなシンセ・ポップを鳴らし始めていることは、とても興味深い。今の日本の若者たちもまた、現実から1歩外にはみ出すためのサイケデリックな音を求めているのかもしれない。東京インディーにおけるシティ・ポップ再興も、それに通じる部分がある。そのぐらい、今の僕らにとってこの現実は重苦し過ぎるのだろう。このThe fin.によるあまりに甘美でメランコリックなシンセの音を聴いていると、特にそう思う。
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FINAL FRASH
FINAL FRASH
活動休止中のthe telephonesの松本誠治(Dr)と長島涼平(Ba)、ラッパーのDOTAMA(Vo)、THE SUZANのRie(Key)により結成された話題の新バンド"FINAL FRASH"のデビュー作。冒頭の「YEAH」ではファンキーなワウ・ギターに乗せて強烈なアジテーションを繰り広げる予想外のミクスチャー・ロック感に圧倒される。シンセの音を纏ってスタイリッシュな印象の「カリキュラム」、「PERFECT MAN」、スタジオで生のバンド・セッションを聴いているような演奏が楽しめる「こんなはずじゃなかった」など、どの曲も耳馴染みの良いメロディでありながら、そこに乗るDOTAMAのラップは強烈なメッセージを感じさせる。"最後の光"に彼らが音楽に希望を見いだし続けていることがわかる「FRASH」には、ライヴでその想いを共有するであろう観客の姿が目に浮かんでくる。
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Fink
Hard Believer
プロデュースに関わった故Amy Winehouseをはじめ、John Legend、RADIOHEAD、BON IVERらを虜にしてきたイギリスのシンガー・ソングライター、Fin GreenallことFinkによる6作目のアルバム。ゴシック・ブルースを思わせる1曲目からブルースとR&Bをバックボーンにフォーク・ロックと室内楽が交差する曲の数々を披露。浮世離れした歌声の魅力に加え、華麗とも荘厳とも言えるサウンド・メーキングに圧倒される。悲劇的なサウンドに息が詰まるような曲もあれば、そこから一転、そこに差し込むほのかな光を感じさせる曲もある。プロデューサーはGARBAGE、MUSE、FOSTER THE PEOPLEらとの仕事で知られるBilly Bush。BON IVERと通じるところもあるが、彼らよりも断然荒々しい魅力がある。
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TRAILS AND WAYS
Pathology
2012年に結成されたカリフォルニアの男女4人組 TRAILS AND WAYS。名門インディー・レーベル"Barsuk Records"からのリリースとなる今作は、DEATH CAB FOR CUTIEやRA RA RIOTといった諸先輩らと同じく奥底にメランコリアを湛えた、肉体的且つオーセンティックなサウンドが特徴的だ。「Skeletons」、「Mtb Tune」、「Jacaranda」を始めとする、PASSIONPITに比肩する高密度のシンセ・ポップが立て続けに並び、胸が躍らされる。さらにFOSTER THE PEOPLE的なひねりの効いたポップネスの冴える「Downright」、アーバン・メロウ且つどこか神秘的な「Terezinha」なども収録。2015年度シンセ・ポップ大本命的1枚。
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FIRST PERSON SHOOTR
Mobility For Gods
アメリカはサクラメントのLefse Recordsが放つ、規格外の新人が登場。派生を繰り返す現代音楽を自由奔放に飲み込み、美しくアウト・プットした作品だ。トライバルな音色のループとR&Bテイスト漂うヴォーカルが降り注ぐTrack.1「Punchstruc」を一聴するや否や、浮遊感溢れるアンビエント・ミュージックに向かってあらゆるジャンルから音が飛んでくるような音像に夢中になった。特に「U're Better Off」は、ダブの影響を感じさせる細かな音達と甘いR&Bヴォーカルを、その手で丁寧に紡いでいったかのような温かみに溢れている。様々な要素が盛り込まれていながら、どの曲でもキャッチーなフレーズが耳に即乾吸着。ジャンルの壁を穏やかに取っ払う恐るべきデビュー作、早くも次が待ち遠しい...!
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FITZ
Head Up High
「Handclap」がワークアウト動画で話題となったFITZ AND THE TANTRUMSの、フロントマン Michael Fitzpatrickがなんと50歳にしてソロ・デビュー。彼自身はもともとソロ活動を考えていたわけではなかったようだが、自粛期間中、今作のアイディアが誕生したという。世界が混乱と悲しみに沈み込むなかにおいて、どうしてこんなにもポジティヴなヴァイブスに満ちた作品が誕生したのだろう。今作は、まさにそんな奇跡のようなアルバムだ。ここに収録されている楽曲の数々は最高にポップで、ダンサブルで、もちろんFITZ AND THE TANTRUMSでやってもいいスタイルではあるが、バンドの持つ派手なグルーヴとは違った、パーソナルなノリが親しみやすさをもたらしている。
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FIVE NEW OLD
MUSIC WARDROBE
印象的なアルバム・タイトルの意味が、一聴すればわかる。「Hallelujah」、「Light Of Hope」など話題性抜群のタイアップ・ソングや、Masato(coldrain)をゲスト・ヴォーカルに迎えた「Chemical Heart」など、バリエーション豊かで大ボリュームの16曲からは、トリッキーなオルタナやスタイリッシュなシティ・ポップ、彼らの音を純粋に楽しめるインスト楽曲、はたまた泥臭く鋭利なロックンロールまで、ジャンルの壁にとらわれずすべて呑み込んでいくバンドの自由自在な柔軟さを感じられた。丹精込めて仕立て上げられたカラフルな楽曲たちは様々なシーンや感情にフィットしてくれて、ひとたび身に纏えば、目に映る世界までカラフルに変わりそう。
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FIVE NEW OLD
Emulsification
聞き慣れないタイトルは、"乳化"の意。自分たちのユニークさは、矛盾も含め、相反する要素を掛け合わせるところにあると認めたうえで、そのユニークさを"乳化"とコンセプト化してとことん追求した2ndアルバムだ。オルタナ、アーバン、シティ・ポップ、ヒップホップなど、様々な要素を持ちながら、彼らのサウンドがそのどれでもないのは、"乳化"しているから。そして、その"乳化"は音楽面のみならず、リスナーやオーディエンスに寄り添いながら、洋楽に近い絶妙の距離感を持つバンドのメンタリティにも及んでいる。楽曲の良さもさることながら、バンドのユニークな存在感が、メンバーたちがより自覚的になったぶん、さらに際立ってきた。新たな挑戦も含め、そんなところが今作の大きな聴きどころになっている。
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FIVE NEW OLD
WHAT'S GONNA BE?
2018年、初の全国ワンマン・ツアーを成功させ、今度は過去最大キャパとなるマイナビBLITZ赤坂ワンマン公演を含むアジア・ツアーに挑戦するFIVE NEW OLD。一歩一歩確実に歩みを進めてきたそのスピードをぐんと上げながら、より大きな景色が見えるステージを目指している彼らが、国内外問わず、より多くのファンと分かち合える音楽をテーマにリリースするメジャー3rd EP。メジャー・デビュー以降、意欲的に表現の幅を広げてきた彼らが、今一度バンド・サウンドの魅力を打ち出しながら、アーバンでファンキー、そしてポップな持ち味をぎゅっと凝縮している。R&Bやゴスペルに真正面から取り組みながら、味つけはオルタナだったり、エレクトロだったりという絶妙且つ繊細なバランスは彼らならでは。
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FIVE NEW OLD
For A Lonely Heart
これまでの活動の集大成となったメジャー1stフル・アルバム『Too Much Is Never Enough』から8ヶ月。サポート・ベーシストを正式メンバーに迎え、再び4人編成のバンドになったFIVE NEW OLDがリリースするメジャー2nd EP。ゴスペルのマナーを使って、葛藤と向き合う想いをメッセージに託した「Gotta Find A Light」、オルタナティヴなロック・サウンドに得意の80'sポップスを落とし込んだ「Youth」、R&Bにジャジーなニュアンスを加えた「Melt」の3曲を収録している。ブラック・ミュージックやハウス・ミュージックの影響を彼らなりに消化したアーバンなポップ・サウンドを踏襲しながら、これまでとは違う音像が印象づけるのは早くも踏み出した新たな一歩だ。CD版にはライヴ音源3曲も収録。
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FIVE NEW OLD
Too Much Is Never Enough
自分たちの音楽のキャパシティを広げることに挑戦してきた3枚のEPの集大成であると同時に、バンドが新たな一歩を踏み出したことを印象づけるメジャー1stアルバム。ポップ・パンクからキャリアをスタートさせながら、その後、アーバンなポップ・ロックを奏で始めたFIVE NEW OLDとは何者か、という問いに答える全12曲が収録されている。アーバンなポップ・ロックとは言っても、ブラック・ミュージックからシューゲイザーまで、その振り幅はかなり広い。音数を削ぎ落としたアンサンブルが際立たせる楽曲そのものの魅力に加え、新境地をアピールするMONJOE(DATS/yahyel)、踊Foot Worksら、複数のゲストとの共演も聴きどころ。音楽面はもちろん、精神面でも彼らはひと皮剥けたようだ。
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FIVE NEW OLD
BY YOUR SIDE EP
メジャー・レーベルからの第1弾リリースとなる今回のEPは、これまで以上にアーバンなR&BやAORの影響を打ち出している。ロック色濃かった前作に比べると、メロウに感じるかもしれないが、今回、R&Bのみならず、ジャズ/フュージョンをかなり研究したことが窺える全4曲のバンド・サウンドにしっかりと耳を傾ければ、単にポップになったというひと言では、この作品を語ることはできないことがわかるはず。中でもゴスペルを取り入れ、ライヴ・アンセムのあり方に一石を投じる表題曲を始め、今回の4曲はアンサンブルの洗練をアピールしながら、楽曲の芯となっている演奏そのものは熱い。あるいは力強いと言い換えてもいい。今後、メジャーのフィールドで彼らがどんな曲を作っていくのか楽しみになる1枚だ。
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FIVE NEW OLD
WIDE AWAKE EP
神戸にて結成された4人組、FIVE NEW OLDがこのたびリリースするEPは、楽曲の幅を広げることをテーマに作り上げた前作『Ghost In My Place EP』の挑戦が決してゴールではなく、新たなスタートであることを印象づける1枚だ。彼らが今回、挑戦したのはバンドの進化のみならず深化。アーバンなR&B感覚と80'sサウンドをさらに追求したTrack.1「Stay (Want You Mine)」を始め、夜をイメージしながらそれぞれに異なる魅力を持った計4曲を収録。ポップ・パンクを演奏していたころのオルタナティヴなロック・サウンドをアップデートしたTrack.2「Hush Hush Hush」とTrack.4「Burned in The Fire」。Track.3「P.O.M.」では洋楽志向の彼らが、彼らなりにJ-POPサウンドにアプローチ。覚醒を意味するタイトルはまさに言い得て妙。
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FIVE NEW OLD
Ghost In My Place EP
そもそもはALL TIME LOWやBOYS LIKE GIRLSに影響を受けたポップ・パンク・バンドとしてスタートしながら......という情報は、これだけ劇的に音楽性が進化した今となっては必要ないのかもしれない。結成から10年経った4人組、FIVE NEW OLDが1stフル・アルバム『LISLE'S NEON』から1年、さらなる前進をアピールする最新作をリリース。軽やかなピアノの音色と四つ打ちのビートが印象的な表題曲を始め、ブラック・ミュージックの影響をベースにそれぞれに趣向を凝らしたポップ・ナンバー4曲が収録されている。中でも今回、彼らが取り入れた80年代フレイヴァーが顕著に表れたTrack.4「Poison」のような曲はこれまで以上に多くの人から歓迎されそうだ。昨今のシティ・ポップ・ブームに共鳴するところも大いにあり。
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FKA TWIGS
Magdalene
アルバム・デビュー作『LP1』(2014年)が注目を浴び、翌年には"フジロック"のWHITE STAGEでヘッドライナーを務めるなど、一気に世界的人気アーティストとなったFKA TWIGS。アーティスティックな楽曲そのものはもちろんのこと、ダンサー出身の彼女らしい身体表現や、抜群のスタイルを生かしたファッション・アイコンとしての存在感も含め、MVなど優れたヴィジュアル表現でも話題となった。そんな彼女が5年ぶりとなる新作アルバムをリリース。今作は個人的につらい時期を乗り越えたことが楽曲に投影されているらしく、光を失わないピュアな歌声、そして電子サウンドに交じった木管楽器の温かな響きなど、彼女が見いだした希望が投影されたような、力強さと優しい輝きに満ちた作品となった。
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THE FLAMING LIPS
Oczy Mlody
2014年のフジロックが特に新作のないタイミングで過去の名曲オンパレードだったので、もう落ち着いてしまうのか? と思った矢先に新鮮な音像が届いた。トレンドに合わせたわけじゃないだろうが、ドラムもギターもうっすらリップス流のミニマルで、でも十八番のメランコリックでノスタルジックなサイケデリアが多幸感とも違う穏やかな心地に誘う。なんでもタイトルはポーランド語で、意味は"若き人の目"とのこと。Wayne Coyne(Gt/Vo)は"オクシィ・ムロディ"という発音に麻薬的なものを感じてつけたらしいが、まさに悪影響のないドラッギー・サウンド、半覚醒状態で聴くと最高に気持ちいいトータル・アルバムだ。一概にエレクトロと言えない手作り感、切なくてキュートで思わず泣けてくるTrack.4のようなメロディは彼らにしか作れないだろう。
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THE FLAMING LIPS
The Terror
ストレートに"恐れ"とタイトルされた全編シームレスに続くひとつの詩のような、ひとつの曲のようなアルバムだ。恐怖から逃れることはできるのか?愛するほどに傷つくのか?でも結局、自分の手に負えないものからの支配と破壊の欲求によって人は跳躍できるのではないか。そんな自問に似た真摯な歌が、静かな熱気を湛えたバンド・アンサンブルとエレクトロが感覚を増幅させるサウンドとともに淡々と紡がれていく。コラージュ/ミュージック・コンクレート的な手法も、ノイズ・ギターも必要とあらば同じ俎上に乗せつつ、決して過剰にならないサウンドスケープは、聴感上はロック的ではないけれど、このエモーションはインストのカット・アップでは決して味わえないTHE FLAMING LIPSというバンド作品の強みだ。
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THE FLAMING LIPS
Embryonic
SUMMER SONIC での母体から登場するパフォーマンスは、『Embryonic』=胎性と名付けられた本作に繋がっていたのか。ただ、エンターテイメント性溢れるステージを目撃した直後だけに、この新作『Embryonic』のモードには驚かされる。自分達がマジカルなポップ・バンドである前に、先鋭的なロック・バンドであると示すようなプリミティヴなオルタナティヴ・サウンドとアンビエント・テイストのバラードが交錯する。眩暈がするようなポップ・ワールドではなく、遥か彼方で瞬く光をやっと発見するような空気感が全体を覆う。初めて聴いた時は戸惑うかもしれないが、聴き通せば本作がポジティヴで美しい作品だと分かるはずだ。僕は、映画『2001年宇宙の旅』を思い起こしてしまった。
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FLASHY PYTHON
Skin And Bones
CLAP YOUR HANDS SAY YEAHのヴォーカリスト、Alec Ounsworthの新プロジェクトFLASHY PYTHONのファースト・アルバム。何の告知もなく、突然WEB 上での発売が始まっていたこの作品。Alec Ounsworth のフリーキーなポップ・センスと伸びやかなヴォーカルはもちろんだが、ダイレクトにバンド・サウンドが表に出ているところが今作の特徴。序盤はヘヴィなベース・ラインを軸にしたオルタナティヴ・ロックなナンバーが続き、そこからAlec Ounsworthらしいコーラス・ワークが美しいサイケデリックなナンバーへと移り変わっていく。CLAP YOUR HANDS SAY YEAHとはまた違うスタイルに挑みながらも、そのセンスは流石の出来。
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FLEET FOXES
Crack-Up
2006年にデビューしてから、世界各国で大きな評価を受けてきたFLEET FOXES。00年代を代表するバンドとなったものの、ここ5年ほどはパタッと音沙汰がなかった。そしてついにリリースされた、6年ぶりのニュー・アルバム。聴けば、彼らにとってこの時間は必要だったんだ、とわかるような深遠さが感じられる。アコースティック・ギターを始めとした生楽器が奏でる牧歌的な音像と、風景やメッセージを映し出したような壮大なアレンジは変わらぬ魅力だが、様々な音色......"間"さえも取り入れた繊細な表現や、ヘッドフォンで聴いていると包み込まれるような歌声は、今作ならでは。ジャケットに日本の写真家、濱谷 浩の作品が使われているところも、日本人としては嬉しいところだ。
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FLEET FOXES
Helplessness Blues
デビュー・アルバムが数々の批評家やメディアからベスト・アルバムと絶賛を受けたFLEET FOXESから3年振りの2ndアルバムが到着。先行ダウンロードされたタイトル曲「Helplessness Blues」の世界感と同じくアルバムも壮大で完成度の高い曲が並ぶ。まず前作同様に美しいコーラス・ワークとストリングス・アレンジに心奪われる。中でもヴォーカルのRobin Pecknoldの伸びやかで穏やかな歌声は彼ならではもの。USフリー・フォーク勢とはまた違う凛とした佇まいが彼らの一つの魅力だろう。牧歌的でポップな「Bedouin Dress」やARCADE FIREを彷彿とさせる力強い「Grown Ocean」など楽曲も粒ぞろい。前作を上回るスケール感だ。
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The Flickers
MISSING PIECE
80年代のポスト・パンク/ニュー・ウェイヴの延長で電子音と爆音が入り混じるサイバー・パンクなロックを奏でている3人組、The Flickersが3人のサポート・メンバーを迎えたライヴ活動を経て、1年ぶりに完成させたメジャー2ndアルバム。そんなバンドのスケールアップ(人数で言えば2倍!)はエレクトロなダンス・ナンバーのTrack.4「sonic boom N-wave」以降、後半の楽曲に反映されているが、歌を際立たせた前半の曲も聴き逃せない。リード・トラックのTrack.3「new romantics」のメロディからはみ出る歌詞(もちろんあえて、だろう)からは、"歌わずにいられない! 伝えずにいられない!"という切羽詰まった想いが感じられる。それが根っこにパンクの心を持つこのバンドを突き動かしているに違いない。
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The Flickers
AT FIRST LIGHT
昨年、数々の大規模フェスティバルに出演した3ピース・ロック・バンド、The Flickersが新レーベルからリリースするメジャー第1弾EP。シンセ・オリエンテッドなサウンドとダンサブルなビートという形で、巧みに時代の音を切り取りながら、それぞれに違う魅力を持った4曲がバンドの可能性をアピール。さらなる飛躍を目指す彼らにふさわしいロック・アンセムの「midnight express」からは追い風を感じているに違いないバンドの意気込みがうかがえる。その他、アンビエントなサウンドスケープを描き出す「drive me lunatic」、ニュー・ウェイヴ・ディスコな「in my headroom」、トーキング調のヴォーカルがおもしろいエネルギッシュなロック・ナンバーの「detonation」が収められ、EPとは思えない聴きごたえに。
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The Flickers
A PIECE OF THE WORLD
シンセやシーケンスを導入しつつも底流にロスジェネ感というかグランジの“あらかじめ失われた”感覚を持つ精神性が、The Flickersならでは。初のフル・アルバムとなる本作では悲しみを抱えながら光を目指すような「love destruction」、ガレージ・ロック的な「babys bay byebye」、バンド・サウンドを解体したテクノ的な「noiz me」、1stミニ・アルバムでのなじみのエモーショナルに展開していくダンス・ポップ「white heat」、クソったれな日常をそれでも地に足をつけて生きながら、まだ見ぬ未来を希求するThe Flickersの等身大アンセム「supersonic」など全12曲。安島の中性的で感情の爆発と抑制のバランスが効いたヴォーカルは、単に生々しいわけでも無機的なわけでもなく、効果的にツボに刺さる。
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