Japanese
2016年03月号掲載
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80年代のポスト・パンク/ニュー・ウェイヴの延長で電子音と爆音が入り混じるサイバー・パンクなロックを奏でている3人組、The Flickersが3人のサポート・メンバーを迎えたライヴ活動を経て、1年ぶりに完成させたメジャー2ndアルバム。そんなバンドのスケールアップ(人数で言えば2倍!)はエレクトロなダンス・ナンバーのTrack.4「sonic boom N-wave」以降、後半の楽曲に反映されているが、歌を際立たせた前半の曲も聴き逃せない。リード・トラックのTrack.3「new romantics」のメロディからはみ出る歌詞(もちろんあえて、だろう)からは、"歌わずにいられない! 伝えずにいられない!"という切羽詰まった想いが感じられる。それが根っこにパンクの心を持つこのバンドを突き動かしているに違いない。(山口 智男)
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The Flickers
MISSING PIECE
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AT FIRST LIGHT
昨年、数々の大規模フェスティバルに出演した3ピース・ロック・バンド、The Flickersが新レーベルからリリースするメジャー第1弾EP。シンセ・オリエンテッドなサウンドとダンサブルなビートという形で、巧みに時代の音を切り取りながら、それぞれに違う魅力を持った4曲がバンドの可能性をアピール。さらなる飛躍を目指す彼らにふさわしいロック・アンセムの「midnight express」からは追い風を感じているに違いないバンドの意気込みがうかがえる。その他、アンビエントなサウンドスケープを描き出す「drive me lunatic」、ニュー・ウェイヴ・ディスコな「in my headroom」、トーキング調のヴォーカルがおもしろいエネルギッシュなロック・ナンバーの「detonation」が収められ、EPとは思えない聴きごたえに。
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A PIECE OF THE WORLD
シンセやシーケンスを導入しつつも底流にロスジェネ感というかグランジの“あらかじめ失われた”感覚を持つ精神性が、The Flickersならでは。初のフル・アルバムとなる本作では悲しみを抱えながら光を目指すような「love destruction」、ガレージ・ロック的な「babys bay byebye」、バンド・サウンドを解体したテクノ的な「noiz me」、1stミニ・アルバムでのなじみのエモーショナルに展開していくダンス・ポップ「white heat」、クソったれな日常をそれでも地に足をつけて生きながら、まだ見ぬ未来を希求するThe Flickersの等身大アンセム「supersonic」など全12曲。安島の中性的で感情の爆発と抑制のバランスが効いたヴォーカルは、単に生々しいわけでも無機的なわけでもなく、効果的にツボに刺さる。
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Fl!ck EP
約7ヶ月ぶりとなるThe Flickersの新作EPは、前作『WAVEMENT』に引き続きプロデューサーに三浦カオルを迎え、よりロックとダンス・ミュージックがスパークした刺激的な作品に仕上がっている。それぞれ異なるアプローチが込められた楽曲は、ロックンロール・リヴァイバルや初期ニュー・ウェーヴのエッセンスに安島裕輔(Vo/Gt)の独特のポップセンスが乗っかり聴き応え満点。クリーンかつポップなエレクトロ・サウンドが心地よく壮大なスケールを感じられる「永遠」から、ノイジーかつ妖しいギターの「go go monster」など、聴けば聴くほど深みにはまっていく色濃い楽曲ばかり。心躍ること請け合いの、至極のニュー・エレクトロ・ロックが詰まった作品だ。
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昨年11月にリリースされた1stミニ・アルバム以降、都内のライヴハウスを中心にとんでもないスピードで話題沸騰中の3ピースThe Flickersから早くも届けられた2ndミニ・アルバム。BPMの早いダンス・ビートとシンセ・サウンドに切れ味のあるギターが暴れ回る。逆にエレポップを感じさせる楽曲もとてもいい。彼らの一番の魅力はエモーショナルで時にはナイーヴな印象を持ち合わせる変幻自在の安島裕輔(Vo&Gt&Prog)のヴォーカル。今作も前作に引き続きBOOM BOOM SATELLOTES等を手掛ける三浦カオルをプロデューサーに迎え、ロックとダンス・ミュージックにおけるバランスの高いサウンドになっている。