Japanese
KANA-BOON×北澤ゆうほ(the peggies)&清 竜人、TVアニメ"山田くんとLv999の恋をする"OP&EDテーマをそれぞれ担当決定
2023.03.14 19:00
4月1日より放送開始となるTVアニメ"山田くんとLv999の恋をする"のオープニング・テーマをKANA-BOON×北澤ゆうほ(the peggies)、エンディング・テーマを清 竜人が担当することが決定した。
原作"山田くんとLv999の恋をする"(著:ましろ)は、マンガ・アプリ"GANMA!"にて連載中で、2022年6月には"第6回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞"にて大賞を受賞した話題作。KADOKAWAから発行されている単行本の累計発行部数が200万部を突破した、今勢いのあるラヴコメ漫画。TVアニメ化にあたって豪華声優キャストや、ミト(クラムボン)xDÉ DÉ MOUSEが音楽を手掛けるなど、すでに大きな注目を集めている。
オープニング・テーマである「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」は、KANA-BOONがthe peggiesの北澤ゆうほ(Vo/Gt)を迎え制作。原作のラヴコメ要素として、男女ふたりの距離感を表現するために女性ゲスト・ヴォーカルを入れるという構想から始まり、KANA-BOONから北澤ゆうほへラヴ・コールを送ったことで今回のコラボレーションが実現。5人そろってのアーティスト写真も公開となり、お互い数多くのアニメ・タイアップを手掛けてきたアーティストだからこそ、音楽ファンだけでなくアニメ・ファンからも大きな期待が寄せられる。
■KANA-BOON コメント
祝アニメ化!
キュンとしたり、ジーンとしたり、山田と茜の日々に、心の色んなところをくすぐられるんだろうなと。
素敵な作品に参加できて嬉しいです。
今回の楽曲「ぐらでーしょん」は、ゲストボーカルに北澤ゆうほちゃんを迎え制作しました。
みんなでワクワクしながら過ごした時間はかけがえのないものとなりました。いやー、楽しかったなぁ!
山田と茜、ふたりだんだん近づくたびに、どんなことが巻き起こってゆくのでしょうか。
ぐらでーしょんな恋心、一緒に見届けましょう!
■北澤ゆうほ コメント
OP楽曲「ぐらでーしょん」にて参加させて頂きます、北澤ゆうほです。
今回KANA-BOONの皆さんとコラボさせていただき、更に「山田くんとLv999の恋をする」に携わることが出来てとても嬉しいです!
KANA-BOONと作り上げたこの楽曲で、作品の世界をより鮮やかに彩れたら良いなと思っております。
山田くんと茜ちゃんの尊き恋模様を見守るのが今からとっても楽しみだ〜〜!!
また、YouTubeに公開されたアニメ本PVでは、どこよりも早くオープニング・テーマ「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」の音源を聴くことができるので、ぜひチェックしてほしい。
TVアニメ「山田くんとLv999の恋をする」本PV
エンディング・テーマとなる清 竜人「トリック・アート」はアレンジャーに編曲家/トラックメーカー/リミキサーとして活躍しているハヤシベトモノリ(Plus-Tech Squeeze Box)が迎えられた。堀江由衣(「インモラリスト」/"ドラゴンクライシス!"OPテーマ、他)や、上坂すみれ(「ボン♡キュッ♡ボンは彼のモノ♡」/"なんでここに先生が!?"OPテーマ)など楽曲提供では多くのアニメ・タイアップを手掛けてきたが、今回は初めて清 竜人として初挑戦。どんな楽曲でアニメに華を添えるか期待しよう。
■清 竜人 コメント
EDテーマを担当することとなりました、清竜人です。
作品世界に華を添えられるような楽曲にしようと心掛けました。
夢と現実、恋と愛、その境界線を綱渡りするような、切なくてロマンティックなストーリーを、楽曲と合わせて楽しんでいただけたら幸いです。
俺も恋しよっと。
▼番組情報
TVアニメ"山田くんとLv999の恋をする"
4月1日(土)より放送開始
TOKYO MX / とちぎテレビ / 群馬テレビ / BS11:毎週土曜24:30~
北海道放送:毎週土曜25:58~
静岡放送:毎週土曜26:13~
RKB毎日放送:毎週土曜26:30~
CBCテレビ:毎週土曜26:39~
MBS:毎週土曜27:38~
原作:ましろ(コミックスマート「GANMA!」連載)
監督:浅香守生
オープニング・テーマ:KANA-BOON「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」
エンディング・テーマ:清 竜人「トリック・アート」
■公式サイト:https://yamadalv999-anime.com/
■公式Twitter:@yamada999_anime
■公式Instagram:@yamadalv999_official
■公式TikTok:@yamada_999
©ましろ/COMICSMART INC./山田くんとLv999の製作委員会
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捲し立てるラップ調のパートで焚きつけ、パッと開けるキャッチーなサビで躍らせる。そんなアッパーチューン「ソングオブザデッド」は、ゾンビ・パンデミックによりブラック企業から解放された主人公の"ゾンビになるまでにしたい100のこと"を描くアニメを盛り上げる人生讃歌。"遊び疲れるまで生きてみようぜ"と歌うこの表題曲に対し、カップリングに収録されたのはその名も「ソングオブザデッド 2」、「ソングオブザデッド 3」と早速遊び心が。10周年を迎えたバンドのいい意味で肩の力が抜けた余裕が垣間見える。アニメのテーマにとことん寄り沿った一貫性を持つ本作は、ゾンビとコロナウイルス、状況は違えどパンデミックに陥り混沌とした日々を生き抜いてきた我々にも通ずる、シリアスな世の中もポジティヴに照らす1枚だ。(中尾 佳奈)
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KANA-BOONは卓越したキャッチーなメロディや言葉遊びが注目されがちだが、バンドの名を一躍シーンに知らしめた「ないものねだり」や、疾走感で一気に駆け抜けるポップ・ナンバー「1.2. step to you」など、キャリア初期からBPMの速い四つ打ちを得意とする一方で、ストレートなラヴ・ソングを歌い続けたバンドだと思う。そんな彼らが、"恋愛"に焦点を当てたコンセプト・アルバム『恋愛至上主義』をリリースする。"10th Anniversary Edition"には、十八番とも言える失恋ソング17曲(上記2曲も収録)をコンパイルしたベスト盤CDも付属。今年9月にメジャー・デビュー10周年を迎えるバンドが重ねてきた年輪を、"ラヴ・ソング"という側面から堪能してみてはいかがだろうか。(山田 いつき)
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谷口 鮪(Vo/Gt)の復帰を祈り待っていたファンへのアンサー・ソングでもある「Re:Pray」から始まる本作は、タイトルに"あなたは誰かにとって特別な存在である"という思いが込められたように、彼らにとっての特別な存在に届けたい温かいメッセージに溢れている。深い悲しみの中で生まれた楽曲たちは、自分自身を勇気づけるように希望を歌い、聴く者の孤独を救うように語り掛ける、共に生きていくための歌だ。バンドを象徴するキャッチーさはそのままに、より深みを増した歌声と演奏。ファンと共に苦境を乗り越えた今の彼らにしか出せない音、伝えられない言葉が心を震わす。そして、生きづらさを歌いながらもポップに響くサウンドがグッとくる1曲「メリーゴーランド」が、心に暖かな光を灯しアルバムを締めくくる。(中尾 佳奈)
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前作「HOPE」が暗闇に一筋の光を見いだしたばかりの第一声だとしたら、今回は"新たなる祈り"と題されているだけあり、一歩踏み出した決意表明だ。バンド・サウンドの生々しさで勝負しつつ、風を顔に受けて前進するような感覚をマンドリンの響きで繊細に表現してもいる新鮮味も。本当に曲に必要な音を選び抜いたサウンドスケープはまた始まるバンドの日々(3年ぶりのツアーも含め)への希望だ。カップリングにハード・エッジなサウンドと忌憚のないメッセージを込めた「右脳左脳」を収録する感じは、『シルエット』時の「ワカラズヤ」などを想起させるシングル定番スタイル。カラッとしたR&Rで"生きてたらいいことあるかも"と歌う「LIFE」も最強に泣けるし笑顔になれる。早くライヴで会いたい曲ばかりだ。(石角 友香)
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KANA-BOONの約9ヶ月ぶりとなるニュー・シングルのキーワードは"解放"。思わず手拍子をしたくなるハイテンションなイントロで始まり、そのまま失速することなく展開される軽快なギター・リフは、まさに抑圧された空間からの解放を感じると同時に、ライヴハウスで披露した際の盛り上がりと興奮を想像させる。まだまだ日々の生活にも音楽活動にも制限がかかる世の中ではあるが、希望の火を灯し続け、あらゆる規制が解除されることと、現在休養中の谷口 鮪(Vo/Gt)が再び元気に歌声とギターの音を響かせてくれることを待ち続けたい。カップリングにはリフレインする歌詞が彼ららしい「センチネル」と、夕暮れ時の儚い一瞬をメロディアスに歌った「マジックアワー」の2曲を収録。(伊藤 美咲)
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7年間の軌跡を全シングルと代表曲、そして、バンドとファンにとって思い入れの深い全30曲に収めた初のベスト・アルバム。DISC 1 は、10年代前半の邦楽ロック・シーンを彼らが象徴することがわかる楽曲が多いうえで、KANA-BOONならではの切なさやリアリティが溢れるレパートリーが満載だ。加えてインディーズ時代の「スノーエスカー」を再録しているのも聴きどころ。DISC 2は谷口 鮪(Vo/Gt)のDTMによるデモ制作が軸になって以降の、アレンジや新しいサウンド・プロダクションの進化が窺える楽曲揃い。バンドのスタートでありパーソナルな歌詞に突き動かされる「眠れぬ森の君のため」、そして、最新曲とも言える「マーブル」もバンドの現在地であり核心。新旧2曲の対比も味わいたい。 (石角 友香)
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新体制後初シングルには金澤ダイスケ(フジファブリック/Key)をアレンジと演奏で迎え、ポップスのスケール感にチャレンジした楽しげで華やかな1曲が完成した。音像のアッパーさに伴って、これまでと地続きな内容の歌詞がグッと力強く聴こえるのも面白い。本質を変えないために表現の幅を広げるという、バンドのこれまでを踏襲した作品と言えるだろう。さらに、素でワイドなサウンド・プロダクションがモダン・アメリカン・ロック的な「シャッターゲート」、これまでのKANA-BOONの代表的なメロディやビートのスタイルをアップデートさせた印象の「ユーエスタス」と、各々まったく違うベクトルの3曲を収録しているのも久しぶり。ちなみに、全曲ベースは谷口 鮪(Vo/Gt)が演奏しているのも聴きもの。(石角 友香)
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スタートの合図のような4カウントから走り出す8ビート。目の前が開けるような大きなコード・ワークが印象的なAメロ。シンガロングしたくなるサビ。それを支える重量感のあるベース・ライン。そのサウンドメイク自体が今の彼らの逞しさを実感させてくれる、デビュー5周年企画を締めくくるに相応しい新たな始まりの1曲だ。"独り"を前向きに捉え、普通の日常のやるせなさも認める強さを持つ。そのうえで繋がる助けになる音楽、それをKANA-BOONは作り始めたのだ。c/wの「FLYERS」はロックンロール・リバイバル的なセンスのリズムやリフの上を、言葉でリズムを作る谷口 鮪のヴォーカルが乗る小気味いい1曲。こちらもグッと太く生感のあるサウンドで、バンドの頼もしさが十二分に伝わる仕上がりだ。 (石角 友香)
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これまでリリースしてきた12枚のシングルに収録されたカップリング23曲から11曲を収録。ロッキン・ソウルなニュアンスの「Weekend」やスピーディなガレージ・ロック・テイストの「ミミック」など、谷口 鮪(Vo/Gt)のその時期その時期の怒りや憤りが凝縮された曲が序盤に並び、表題曲かと勘違いするほどKANA-BOONらしい情景描写と優しいメロディの「街色」、1stシングルのカップリングで初々しさが新鮮な「かけぬけて」など、バンドの音楽的な幅も自由度も楽しめる。加えて、これからの彼らを代表しそうな、淡々としていながら強い楽曲「夜の窓辺から」は、あらゆる人が前を向ける確かな根拠がある。締めの和楽器を加えアレンジされた「盛者必衰の理、お断り (和和和 version)」で大笑いできるのも彼ららしい。(石角 友香)
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メジャー・デビュー5周年の今年、5シーズンに5リリース、5イベントを企画している彼ら。第1弾のB面集『KBB vol.1』が結果的に怒りに寄った内容であったこととは対照的に、今回は様々な角度での恋愛がテーマ。バンドが大きなメッセージを発信するべきタイミングでの覚悟と決意を見せる表情とは違う、脆くて情けなく、誠実な谷口 鮪(Vo/Gt)の素が、楽曲という姿だが滲み出ているような印象を受ける。インディーズ時代の名曲ラヴ・ソングとは違った今の年齢なりの苦みや現実も見え隠れするのも自然でいい。タイトルの"アスター"は花言葉に追憶、信じる恋、変化などがあるそうだが、まさにラヴ・ソングだからこそ描けるリアルな心情やこれまでにないワードが頻出。その描写の瑞々しさが心を震わせる。(石角 友香)
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これまでリリースしてきた12枚のシングルから、古くは『盛者必衰の理、お断り』の、また『結晶星』のc/wだった「ハッピーエンド」や「桜の詩」など、KANA-BOONの名曲中の名曲、そして表題曲では表し切れない側面を描いたc/w曲を合計12曲セレクト。特に「バカ」、「LOSER」、「I don't care」、「スパイラル」といった、彼らならではのポップ且つエッジーなナンバーから見られる怒りや自己嫌悪は、登場当時から谷口 鮪(Vo/Gt)が書かずにいられない感情を吐露した個性だ。そしてその最新型が新曲の「Flame」に結実。また、メロディとラップの両方を行き来する谷口のリリックとフロウのうまさ、歌を含めたアンサンブルでリズムを生む小気味よさはもっと評価されていい。ライヴで聴きたい曲も多数。(石角 友香)
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「Wake up」、「Fighter」、「バトンロード」と、内燃する高揚感を立体化した力作が続いたので、アルバムもテーマはスケール感なのかな? と想像したが、そう簡単ではなかった。四つ打ち、言葉が言葉を連れてくるような谷口 鮪(Vo/Gt)らしい言葉の運びが特徴的なTrack.1「ディストラクションビートミュージック」は一時期揶揄された十八番要素を根本的にビルドアップ。個性は個性として深化させればいいじゃないかと言っているような1曲だ。もちろん中にはかなりベタにディスコ/ダンス的な曲もあったり、音像もぐっと厚みを増していたりするけれど、何より鮪がメロディについてチャレンジし続けていること、寒くて怖い夜明け前を乗り越えるようなリアリティをずっと抱えていることはKANA-BOONのかけがえのなさだ。(石角 友香)
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"NARUTO"シリーズでは4回目のタッグとなる"BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS"のOPテーマとして、物語とシンクロする部分はもちろん、これまで以上にロック・バンドが伝えてきたマインドを自分も繋ぐんだという谷口 鮪(Vo/Gt)の意志に満ちた歌詞、ストリングスも含めた厚い音塊で押せる今の力量が鮮明だ。"無我"を意味するTrack.2は谷口お得意の韻を踏んだラップ調のヴォーカルと演奏のリズムが表裏をチェイスするようなリズムの組み立てがユニーク。シニシズムと和テイスト、そしてヒップホップを料理した独自のものを作るKANA-BOONらしい出来だ。打って変わって高速ウエスタン風のTrack.3は2分ちょいのショート・チューン。いい曲も面白いこともテーマにフォーカスが合っている。(石角 友香)
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最近の曲作りでは、DTMで構成を練り込んだデモを作ること、自分の中で納得感が強い曲を作ることを挙げていた谷口 鮪(Vo/Gt)。2017年第1弾は得意の四つ打ちも大幅にアップデートされ、スピーディな展開にダークでソリッドな世界観も積載された、キャリア上最強のエクストリームなナンバーだ。TVアニメ"機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ"OP曲として"戦場での一瞬の輝き"をテーマに書き下ろしたという着眼点自体が、1曲1曲の強度で"勝ちに行く"、今のKANA-BOONのスタンスも反映している。展開の多さと構成の複雑さで言えばTrack.2「スーパームーン」も、パンク、ファンク、大きなグルーヴのロックまで呑み込んだ大作。一転、Track.3「君を浮かべて」はシンプルなアレンジだが、かつてないまっすぐな言葉に心が震えた。(石角 友香)
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アルバム『Origin』のリリースから約8ヶ月。乾いたアメリカン・ロックとトライバル感が混ざり合ったような序盤から、メロディもすべての楽器も復活祭に参加するように集まってくる構成の新しさがある。そして大サビで歌われる"言葉を紡ごう/心を震わそう"というKANA-BOONの最も太い軸に辿り着く覚醒感。瞬間沸騰ではなく、前進しながら徐々に心が沸き立つ構造に谷口鮪のソングライターとしての成長とタフさを増したバンドの力量を感じる。「Wake up」が表だとしたら、もう一方の今のKANA-BOONからのソリッドな意思表示が「LOSER」。強靭になったグルーヴそのものが現状に安住することなく、一撃であらゆるリスナーを射抜こうとする。そしてR&Rマナーを血肉化した「Weekend」の軽快さもすこぶる新鮮だ。(石角 友香)
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前作『TIME』のエンディング曲「パレード」で夢見た場所に足を踏み入れた歓喜を歌ったバンドの痛みを伴う成長の物語がここにある。アルバムの先鞭をつけた「ランアンドラン」はともかく、ポップな「なんでもねだり」から、ラウドでソリッドな新機軸「anger in the mind」や、ドラマティックな「インディファレンス」、当世流のネオ・シティ・ポップをKANA-BOON流に昇華した「グッドバイ」などサウンドの多彩さがまず1つ。加えて、この時代を生きる20代の真っ当なオピニオンとしてのリアルな歌詞が冴える「革命」、この1年の逡巡とバンドの決意がそのまま歌詞になった「スタンドバイミー」や「Origin」といったメッセージ性が窺える新機軸。登場時の勢いとはまた違う、"今"の強さが封じ込まれたアルバム。(石角 友香)
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前作のスプリット・シングルを含めると、なんとデビューから2年4ヶ月で9枚目のシングルとなる今作。『ダイバー』以降顕著になってきた広がりのある古賀のギターのディレクションなど、アレンジ面での深化が冴える仕上がり。大きなグルーヴを持つ8ビートと、どこかメロディック・パンク的なニュアンスも持つTrack.1「ランアンドラン」は、これからの季節、新たな環境に身を投じるあらゆる人、特に若い世代のリスナーにとって勇気の源になってくれそうな1曲。カップリングの「I don't care」は、まさにタイトルが示唆する通り、口ばかり達者で動かない奴らを一刀両断。ラウド且つタイトな音像がこれまでのKANA-BOONになかったフィジカルなタフさも感じさせる新境地だ。(石角 友香)
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CDの形態が複数あるのを承知で、できればこのスプリットに収録されているトータル6曲すべて聴いて欲しい。それぐらい両バンドとも楽曲クオリティと新たな挑戦を体感できる。KANA-BOONの「talking」はファンクネスすら感じる16のグルーヴやラップ部分にロック・バンドのケレン味を感じるし、アニメのエンディングにそのヒリヒリした世界観がハマる。シナリオアートの「ナナヒツジ」で聴けるソリッドで急展開する構成も新しい。また2曲目(KANA-BOON「ぬけがら」/シナリオアート「トワノマチ」)にどちらも各々の色合いでセンチメンタリズムを喚起する楽曲を配しているのも聴き比べてみると面白い。そして"すべてがFになる"裏メイン・テーマとも言えそうなKANA-BOONの「PUZZLE」での楽器隊の豊富なアイディアとテクニカルなプレイは嬉しい驚きの連続だ。(石角 友香)
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当日のライヴも観たが、この映像作品でもまた心揺さぶられてしまった。KANA-BOON自身が夢の舞台に立つ、そのエモーショナルな部分をどんなアングル、スピード感、質感でドキュメントするか?という1番大事な部分が素晴らしく共有されているからこそ成せる作品だと思う。正真正銘、初めて足を踏み入れる武道館(4人がいっせーので入口を越えてみたり)のシーンだったり、歌う鮪の口元、ステージからのメンバー目線の客席、スタンド最上階のファンのシルエット、宙吊りになった古賀を下から見上げる鮪と飯田の笑顔だったり、頼もしいこいちゃんの背中だったり......。演奏や様々な試みやユルユルなMCはもちろん、一回性の撮影でまるで映画のごときダイナミズムに昇華したチームKB、そしてバンドの求心力に脱帽!(石角 友香)
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もとよりKANA-BOONは曲がいい。それは高速BPMと四つ打ちを特徴としていたころからなのだ。そして新たな武器を手にした「シルエット」以降のKANA-BOONがより大きなグルーヴと、谷口鮪(Vo/Gt)が音楽に生きる根拠を明快に楽曲に昇華したのが今回の「ダイバー」だろう。単に大好きなアニメというだけでなく"NARUTO"とKANA-BOONの親和性の高さは大げさに言えば運命的。今夏の映画版のための書き下ろしだが、バンドがどれだけ大きな視点で活動しているのかがわかる代表曲足りえる新曲。加えてTrack.2「スパイラル」での古賀隼斗(Gt)のイマジネーションに富むフレージングや全体的に大人っぽいプロダクションにも注目。Track.3の「街色」は鮪のファルセットから地声へのスムーズさ、背景的な音作りが新しい。(石角 友香)
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近年、バンド/アーティストがポピュラリティを獲得する大きなステップボードになっている印象があるCM且つ好企画でもある資生堂"アネッサ"のタイアップ曲として書き下ろした「なんでもねだり」。風の匂いや太陽の熱が明らかに変わっていく季節感をサウンドやビート、リフで表現。歌詞はCMの映像にも登場する"欲張りな女の子"と彼女に翻弄されつつ、眩しげに見つめる男の子が目に浮かぶ、楽しくも青春が輝く内容に。カップリングは「ウォーリーヒーロー」から続く同質のテーマを持った、ソリッドで強い「watch!!」、アルバム『TIME』ラストの「パレード」のさらに先を歩いて行く自分たちや友達を歌った「タイムトリッパー」。これから起こるどんなことも楽しんでいこうとする彼らの今の強さがわかる。(石角 友香)
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怒涛のフィルが時間に追われながらも全力で走る決意をタフに表現するオープニングの「タイムアウト」から、時間をテーマにしたアルバムの大きな意志に巻き込まれる。90年代後半以降の"ザ・日本のギター・ロック"な「ターミナル」の孤独と自由。雨音のイメージを増幅するギター・フレーズが美しい「スコールスコール」や、谷口鮪がパーソナルな心象を都会のどこにでもありそうな情景に溶け込ませて歌う「愛にまみれて」のバンドにとっての新生面。特に「愛にまみれて」にうっすら漂うノスタルジーを表現するコーラスの美しさはレコーディング作品ならでは。攻めの前半からメロディや歌詞の新しさにはっとする後半への流れそのものが聴き手にとっても"生きている今"になるような強い作品。(石角 友香)
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4カウントとギター・リフのおなじみのイントロの次に展開する開放的な8ビートが作る、KANA-BOONの新しいスタンダード、「シルエット」。思期から青春期を走りぬけ、覚えてないこともたくさんあるけれど、ずっと変わらないものを教えてくれた人たちのことを思うヴァースはライヴでも大きなシングアロングが起こりそうだ。カップリングはインディーズ時代から存在していた「ワカラズヤ」と、最新曲の「バカ」。すれ違う気持ちが一層ジリジリする恋心を浮かび上がらせる「ワカラズヤ」の愛らしさも、エッジーな16ビートに乗せて谷口のラップも交え、フラストレーションの吐き出し先のない自分のめんどくささを歌う「バカ」にも、いい意味で肩の力が抜け、曲作りに対してタフになった今の4人が見えてくる。(石角 友香)
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清涼飲料水のタイアップがついてもおかしくないような、夏らしい眩しさの中で描かれるのは、バンドで生きていくことを決めた自分が、別の道を行くことになる"キミ"との距離を描きながら、最終的には自分の決意。事実から生まれながら、長くKANA-BOONが音楽や自分と向き合うときに思い出される大切な曲になりそうな予感もある名曲だ。毎回、表題ともアルバム収録曲とも違うチャレンジングな一面を見せるカップリング。今回もこれまでにない変則的なビートが印象的なダンス・ロック「日は落ち、また繰り返す」、ドライヴ感に加えてグラマラスな印象さえある「ロックンロールスター」の2曲は、無意識のうちにも彼らが洋楽のエッセンスを吸収していることを実感。ライヴの楽しみ方の幅も広がりそうなシングルだ。(石角 友香)
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ソリッドなギター・リフ、四つ打ちのなかに部分部分でヒネリの効いたスネアが入り、谷口鮪のリリックは意味より破裂音や韻の快感を重視しているような「フルドライブ」。リスナー側がスリリングなチェイスに身をおいているような感覚が新しい。Track.2「レピドシレン」は魚ながら肺呼吸をしなければならない魚を比喩に用いたことで、焦燥と疾走を同時に焚き付けられるような仕上がりに。特に古賀のギターは全編、カオティックな曲のバックグラウンドを形成するサウンドスケープを担う出色のアレンジ。Track.3「夜のマーチ」は、まさに夜の色と空気感が立ち上がるような映像喚起力抜群の聴感。マーチングのリズムを主体に変化していくリズムが、歌詞での心の動きとシンクロするアレンジもいい。(石角 友香)
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逞しささえ感じるリズムと澄んだ空気を感じさせるギターのフレーズが好対照を描くタイトル・チューン「結晶星」。やめたいことはやめればいいし、やりたいことをしっかり結晶させればその輝きで、これからを変えていけるというメッセージが、今の彼らの経験値やスキルで鳴らされていることに大きな意味がある。新しい季節を迎えるあらゆる人の心に穏やかだが確かな火をつけてくれる1曲。「ミミック」は前作『DOPPEL』収録の「ウォーリーヒーロー」にも似た、顔の見えないSNSのコミュニケーションに対する問題提起。「桜の詩」は「さくらのうた」から時間が経過し、女性目線で描かれたアプローチが新しい。まったく異なるニュアンスとテーマを持った、挑戦的な1枚。 (石角 友香)
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人懐こいサビにも、思わずステップを踏みたくなるビートにも、もちろん、想いを遠くに投げかけようとする谷口鮪の声にも、"音楽があったから今、僕はここにいる"、そんな切実さが横溢している。ライヴでもなじみのインディーズ時代からの「ワールド」「MUSiC」「東京」「目と目と目と目」はアップデートされたアレンジ、演奏と音像で収録。現在のライヴ・シーン、ひいてはSNSでのコミュニケーションについて谷口の思うところが、鋭いギター・リフや性急なビートとともに表現された「ウォーリーヒーロー」をはじめ、デビュー・シングル「盛者必衰の理、お断り」などの今年の楽曲から成る、1stフル・アルバムにしてKANA-BOONの存在証明的な1枚。10代に圧倒的な人気を誇る彼らだが、現状に息苦しさを感じるあらゆる人に響くはずだ。(石角 友香)
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彗星の如く、という言葉が相応しい快進撃を続ける、大阪は堺から現れた4ピース・バンドKANA-BOON。初の全国流通盤『僕がCDを出したら』から約5ヶ月というインターバルでメジャー・デビューという異例のスピードも、現在の彼らの注目度と楽曲のクオリティやライヴ・パフォーマンスを考えれば当然のことだ。そしてデビュー曲である「盛者必衰の理、お断り」はKANA-BOONの持つ抜群のセンスが冴え渡る楽曲。抜けの良いヴォーカル、思わず口ずさみたくなる語感の良さと人懐こいメロディ、ヒーロー感のあるギター・リフ......非凡な展開でありながらもストレートさを感じさせるのは、彼らが素直に自分たちの気持ち良い音を鳴らしているからなのだろう。10月にリリースされるフル・アルバムにも期待が高まる。(沖 さやこ)
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ライヴで大合唱が起こる人気曲「ないものねだり」でアッパーにスタートし、大きなステージに立っているアーティストと入れ替わる感覚をアレンジでも表現したユニークな「クローン」、ギター・リフのソリッドさと、聴き手ひとりひとりにダイレクトに放たれるストレートなメッセージが痛快な「ストラテジー」「見たくないもの」、アルバム・タイトルのフレーズも含まれる「眠れぬ森の君のため」。そして、ヴォーカルの谷口鮪にとっての歌や思い出の重みや、それゆえの切なさが胸に迫るラストの「さくらのうた」の全6曲。歌詞カードなしでも飛び込んで来る言葉の鮮明さと歌に沿った演奏の音楽的な破壊力。"僕がCDを出したら"その先は......野心と不安のバランスに大いに共感。(石角 友香)
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とにかくキュートでポップ、健康的で爽やかな3ピース・ガールズ・バンド、the peggies。彼女たちが、満を持してメジャー1stフル・アルバムをリリースする。今作は、インディーズからここまで怒濤の勢いで突っ走ってきた彼女たちのリアルな"今"が詰め込まれた作品だ。弾けるようなノリのいいギター・ロックを軸に、青春全開のストレートな詞世界を乗せて、聴いているだけでウキウキとした気分になれる楽曲が満載。楽曲ごとに手拍子やシンセなどカラフルなアレンジを加え、ダンサブルな楽曲やパンキッシュな楽曲、エモーショナルな楽曲と、フル・アルバムならではの遊び心とこだわりが随所に生きている。これから大人の女性へと成長を遂げていくのであろう彼女たちの、今しか描けない貴重なアルバムだ。(山本 真由)
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昨年5月にメジャー・デビューした3人組ガールズ・バンドがミニ・アルバムをリリース。本作のテーマは大きく言うと"青春"で、恋や夢にときめく瞬間に焦点を当てた曲がほとんど。そんな中でも、疾走感溢れる王道サウンドの「GLORY」、ダンス・ポップ寄りのアプローチである「恋の呪い」、バラードながらも密かな高揚を表す各楽器のアプローチが印象に残る「遠距離恋愛」など、アプローチが多彩なあたりがさすが。作品タイトルや歌詞における一人称の使い分けなどからも、性別問わず、自分たちの音楽を幅広い層に届けたいんだという姿勢を読み取ることができるが、それが正しくサウンドにも反映されている印象だ。視界をクリアに保ちながら、健全に成長するバンドの姿がここに。(蜂須賀 ちなみ)
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まったく恐れることなく、ひたすらまっすぐ素直にフレッシュでポップなロックを鳴らす。その地に足がついている感には貫録すら漂うのだから恐れ入る。2012年2月、当時高校1年生でありながらEMI ROCKSにてさいたまスーパーアリーナのステージに立ったという経験を持つ女子3ピースによる待望の初の全国流通盤は、結成から高校卒業時の間に制作された作品から厳選された楽曲と、新曲の中でも特に人気の高い楽曲で構成されたベスト的内容になった。"あの人のことが好きで好きで仕方がない!"というどきどきをそのまましたためたラヴ・ソングなど、全力で恋と青春を楽しみ、きらめきやときめきを求め、生活の中で成長していく少女の姿がそのまま封じ込められている。その姿はとても可憐で、逞しい。(沖 さやこ)
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清 竜人がプロデューサー兼メンバーで、一夫多妻制アイドルで、7年ぶりの復活で......とトピックだらけの彼らだが、その魅力の軸は曲だと言いたい。SSW活動に加え、数々のアーティストにも魔法をかけるように、世界観を底上げする曲提供をしてきた清 竜人。「青春しちゃっていいじゃん」はキャッチーで楽しくありつつ、手を叩いて横揺れしたい洒脱な仕上がり(編曲はTENDRE)。夫人たちのハイトーンと"竜人くん"の耳心地の良いスモーキー・ヴォイスで、甘さと色気をたっぷり届ける。また10年前のデビュー曲でリアレンジし配信していた「Will you marry me ?」も収録。幸福感を湛えた可憐な物語の1ページ目に、恋の始まりのようにドキドキしっぱなし。(稲垣 遥)
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TVアニメ"Dr.STONE NEW WORLD"第2クールOPテーマとして反響を呼んでいる「遥か」。儚さを内包しながらも力強く歌い上げるヴォーカルに、爽快なギター、重厚感のあるストリングスが押し寄せるグルーヴはアニメの壮大な世界観とリンクする。アニメ主題歌書き下ろしは自身2作目とのことだが、これほど自然に物語との親和性を引き出せるのは、多彩なアプローチで磨かれたポップ・センスと比類なきキャリアによるものだろう。またDVDに収録のMVでは、神聖な世界でひたむきに生きる巫女の姿が描かれており、期待と失望のなかで前を向いて生きる等身大の詞世界が美しさとともに浸透している。遥か先でも歌い続けるという強い意志と素朴な優しさが紡がれた本楽曲は、アニメ・ファンのみならず多くの人に勇気を届けるポップ・ソングだ。(山本 剛久之)
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一夫多妻制アイドル"清 竜人25"、観客と演者の垣根を取っ払ったプロジェクト"清 竜人TOWN"というキャリアを経て、竜人のニュー・アルバムがリリース。新元号への改元の日に発売する今作の収録曲は、シングル曲「平成の男」、シンガー・ソングライター、吉澤嘉代子とのデュエット、友達でも恋人でもない人との逃避行を、ピアノを基調としたサウンドに甘いエレキ・ギターを絡めて眩く描いたナンバーなど、時代性が感じられるものばかり。今自分が何をしたら面白いかを考え実行してきた彼の、メロウでエモーショナルな部分も、エンターテイナーっぷりを極めたミュージカル的魅力も満載だ。そんな彼がこれまでの活動で得たものが地続きとなって発揮された今作は、新時代に突入しても不朽の作品となるだろう。 (稲垣 遥)
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頭のなかがどうなっているのか。今、最も覗いてみたい人だ。4thアルバム『MUSIC』でそのめくるめくポップ世界が覚醒し、続く限定発売の5thアルバム『KIYOSHI RYUJIN』では弾き語りで愛を綴った。毎作リスナーの想像を軽々と超えるアルバムを作る清 竜人。一瞬置いて行かれる感覚もあるけれど、いつの間にかその作品に囚われてしまうサウンド世界と、心に沁みこんでいろんな作用(いたずら)を引き起こす歌は麻薬的だ。ニュー・アルバム『WORK』もまさにそんな作品。ストリングス・アレンジも自ら手掛け、ときに三味線をも弾き、ファンタジー映画のように物語性の高い音楽を奏で、ジェリーフィッシュのやんちゃで知性も光るポップネスと特大のロック・アンセムも放つ。稀有な感性に、ポップ職人的ワザが加わったとなれば、無敵だ。(吉羽さおり)