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LIVE REPORT

Japanese

清 竜人

2009.07.19 @横浜アリーナ

Writer 佐々木 健治

若干19歳というシンガー・ソングライター清 竜人。その天性の歌声と質の高い楽曲で注目を集めている彼。NANO-MUGEN FES.で初めてライヴを目撃するのを僕も楽しみにしていた。

名曲「Morning Sun」からライヴはスタート。ゆったりとした柔らかいメロディを歌う清竜人の声は、緊張している感はあるものの、伸びやかに会場に響く。音源と同様に、浸透性の高いその声は何とも心地よい。
そのまま、弾語りで「あなたにだけは」、リズミカルにギターを弾く「ジョイフル」。英語と日本語を混ぜるバランス感覚やリズム感など、さすがと思わせる感性を感じさせる。その後、ピアノを弾きながら歌うバラード「違う」。葛藤や自分の可能性と現実との葛藤をストレートに歌う若者らしい歌詞。完成度の高い楽曲を生み出す才能も、やはり皆と同じような若さとともにあるんだなと、変な安心をしてしまう(笑)。
「ヘルプミーヘルプミーヘルプミー」では、マイクが一瞬ずれて焦った表情も見せたが、それでも持ち直して最後までしっかりと歌いきった。

その表情からも、緊張の度合いが伝わってきていたところで、初めてのMC「今の曲で最後だったので、終わります。」と、初MCで終りの挨拶という珍MCで、会場に笑いを誘って帰っていった。彼の曲に聴き入っていた会場も、彼の表情や少し震えた声から緊張している雰囲気を感じ取っていた様子だけに、そのピンと張り詰めた空気が一瞬で崩れた、何とも微笑ましい出来事だった。
いきなりあんな大人数の前で、しかもほとんどの人は自分を初めて観るという状況である。それはもう想像以上のプレッシャーだろう。一礼して、帰っていく背中には、緊張から解き放たれた安堵感が感じられた。
その才能には疑いの余地がないだけに、これから多くのライヴをこなしていくことで、確実にポップ・スターになっていくだろう清 竜人。才能の片鱗を見せていったこの短いライヴで、またさらに今後の彼の成長が楽しみになった。

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