Japanese
2022.07.24
THE ORAL CIGARETTES / SHE'S ほか
大阪城音楽堂
"That's LIVEHOUSE 〜LIVE SQUARE 2nd LINE 20th Anniversary〜"
7月24日(日)大阪城音楽堂
開場 12:30 / 開演 13:30
■出演アーティスト
Re:name / SHE'S / THE ORAL CIGARETTES / WOMCADOLE / ラックライフ
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Re:name
postmodern indie
爽やかなギター・ポップ、疾走感のあるポップ・パンク、素朴でキュートなカントリー、クールでスタイリッシュなシティ・ポップ、艶やかでエッジィなロックンロールまで幅広い12曲(CD限定曲含む)が収められている。とはいえ様々なジャンルのおいしいとこどりのような薄っぺらい感じはない。何よりメロディ、リフ、リズムという芯がしっかりしているからだと思う。アンサンブルやサウンドメイクのセンスも高く、「seventeen」で雑踏の音を曲に落とし込んだ発想は、ステイホームで生活に音楽が落とし込まれ数々の宅録が生まれた2020年らしさも感じる。世界的に若者が"ロックってカッコいい!"という風潮に回帰していると感じられる昨今。日本にはRe:nameがいる――そう頼もしく謳われる日もきっと遠くないはず。
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SHE'S
Memories
SHE'Sの新作は、朝日が差すようなイントロ「Dull Blue (intro)」ののち、積乱雲を意味するタイトルの通り清廉で美しいピアノ・ポップ「Cloud 9」で幕開けする。同曲が先行発表されたことから、彼等らしいストレートな魅力のある作品になったのかと思いきや、'80s洋楽ロック・テイストな音像の「I'm into You」、ロマンチックに踊れるミドル・ポップ「No Gravity」、ライヴで壮大さを増し強力なパワー・チューンになりそうな「Kick Out」と、幅広く楽しませてくれる。クワイアとブラスが温かく包み込む「Alright」、ラスト・ナンバー「Memories」まで聴き終えたとき、あなたのどんな"記憶"も人生の彩りとして受け止められているはず。ジャケットに書かれたSHE'Sっぽいメッセージにもほっこり。
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SHE'S
Shepherd
SHE'Sが1年7ヶ月ぶり、6枚目のフル・アルバム『Shepherd』をリリース。本アルバムには、バンドにとって初のアニメーション映画への書き下ろしとなった楽曲「Blue Thermal」をはじめ、TBS系"王様のブランチ"テーマ・ソング(2022年4~9月)「Grow Old With Me」、軽快なカントリー調に仕上げたリード曲「Boat on a Lake」、打ち込みと生音が絡み合うアグレッシヴなピアノ・ロック「Raided」など、全11曲が収録される。また本作に収められた新曲は、全楽曲のソングライティングを担う井上竜馬(Vo/Key)がパウロ・コエーリョによる小説"アルケミスト 夢を旅した少年"から着想を得て制作されたようで、コンセプト・アルバムの趣もある意欲作になっている。
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SHE'S
SHE'S in BUDOKAN
'22年2月の日本武道館公演の模様を収めた、SHE'S初のライヴ映像作品。SHE'S 10年の軌跡と言うべき音楽的に豊かな楽曲群を表現する心のこもったバンドの演奏、そしてメンバーに"声を出してないはずやのに一緒に歌っているような感覚です。聞こえてくる。そんな感じがする"と言わしめた観客がともに作り上げたあの日の温かな空気が、純度高くパッケージングされている。メンバーが終始いい表情をしているのがたまらない。弦楽カルテット+ホーン隊含む11名編成で届けた22曲をMC含めノーカットで収録。結成10周年の集大成と呼ぶに相応しいライヴの模様をしっかりと記録したファン必携のアイテムだ。完全数量限定盤にはドキュメンタリー映像や全31曲のMVも収録。
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SHE'S
Blue Thermal
"ブルーサーマル"とは上昇気流の意味。航空部をテーマにしたアニメ映画"ブルーサーマル"の主題歌&挿入歌を収録した、2022年第1弾シングルだ。主題歌「Blue Thermal」は、まさに青く澄み切る大空が似合うブラス・バンドに乗せて、痛みを抱えながらも夢に向かう熱い想いが綴られる。"パーフェクトブルー"、"雲"、"気流"などアニメの世界観に寄り添ったワードを散りばめながら、そこにはバンド自身の在り方もくっきりと重なる。一方、挿入歌「Beautiful Bird」はホーリーなハーモニーで紡ぐ静謐なバラード。"君"の存在が"僕"を未来へと導くという歌詞は、これまでSHE'Sが多くの楽曲で歌ってきたテーマにも通じる。初の武道館ワンマンを経たSHE'Sの11周年の幕開けとなる1枚。
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SHE'S
Amulet
4thアルバム『Tragicomedy』に引き続き、傑作アルバムの到着だ。バンドの10年が詰まった「追い風」を発端に彩り豊かに展開する構成は、未来への広がりを感じさせるもの。ジャンルレスでいたいという考えを持つバンドだけに幅広いアプローチには納得だが、加えて、どんな人も完璧じゃない、しかしそれこそが個性だと謳う「Imperfect」でゴスペルを取り入れるなど、音と言葉がさらに密接な関係を結ぶようになった。ひとりでいる人に語り掛けるようなピアノの独奏から始まり、誰しもが抱える欠落を肯定する今作のタイトルは、"Amulet"=お守り。海外インディー・ポップ・シーンと共鳴する軽やかな音像、真摯な目線から綴られた言葉は、日々の灯となってくれる。
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SHE'S
追い風
"生きていく者だけに吹く 追い風"。そんな力強いフレーズが、痛みを背負いながらも懸命に生きる私たちの背中を押すSHE'Sのニュー・シングル。寂寥感を孕んだエレクトロな音の粒が、やがて華やかに開放されていく美しいサウンド・アプローチは、今年結成10周年を迎えるバンドがこれまで積み重ねてきたものが凝縮された1曲になった。ドラマ"青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-"の主題歌の書き下ろしだが、"いかに生きるか"を主軸にしたテーマはバンドとの親和性も高い。カップリングの新機軸となった味わい深いバラード「Mirai」、ステイホーム期間にファンと共に完成させたカントリー・ソング「In Your Room」も含めて、先の見えない未来に優しく光を照らすような3曲。
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SHE'S
Tragicomedy
ソングライターの井上竜馬(Key/Gt/Vo)が"心"そのものと向き合うなかで生まれた楽曲を収録し、"悲喜劇"の意味を持つタイトルを冠した4thアルバム。井上が直感的に制作したという楽曲たちは、これまでバンドが続けてきたジャンルレスなサウンド・アプローチにおける挑戦がさらに磨き上げた精鋭揃いだ。バンドの生演奏にプログラミングとストリングスを巧みに取り入れた楽曲や、ブラック・ミュージックの匂いをブレンドさせた楽曲などの2020年代的ミクスチャー・サウンド、トラックメーカー的アプローチなど自由でユーモアに富んだ音楽たちは、4人の感情や人間性と深く密接な関係にある。キャリアを重ねたことで得た成熟と純粋さを兼ね揃えた作品。来年の10周年を目前に、バンドの未来を切り開く気概に溢れている。
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SHE'S
Tricolor EP
3ヶ月連続リリースのデジタル・シングル3曲を含む全4曲収録のシングル。ヴァイオリン、ギター、リズムで作り出すラテン感のあるサウンドが特徴的な挑戦性の高い「Masquerade」、SHE'Sの真骨頂とも言うべきピアノ・ロックの中でもぬくもりと優しさに満ちた「Letter」、力強さと気品を持ち合わせたスケール感のあるエモーショナル・ナンバー「Your Song」と、SHE'Sがこれまで追求してきた大きな3つの特色を明確に示した楽曲が揃っている。3曲共通して生き方や人との向き合い方にフォーカスしたメッセージ性の強い言葉が並んだことで、より歌の力も増した。バンドの核心を感じられる組曲的作品に仕上がっている。
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SHE'S
Now & Then
2枚のシングルを経て完成させた"Now(=今)"と"Then(=あの時)"がテーマの3rdフル・アルバム。本作では、これまで彼らがチャレンジしてきたバラエティ豊かなピアノ・ロックに加え、「歓びの陽」とは異なる解釈でプログラミングやエレクトロ・テイストを取り入れた楽曲、アコギのリフを効果的に生かしたソウル・ナンバー、アルバム・アレンジが施された「月は美しく」など、様々なジャンルが持つポップネスを十二分に生かしている。インディーズ時代からスケールの大きな音作りを続け、メジャー・デビュー以降は様々な音楽性を積極的に取り入れながら、自分たちの音楽の可能性を広げ続けてきたSHE'Sの、ひとつの金字塔的作品と言っていい。より高みを目指す4人の健やかな音色を体感できる。
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SHE'S
The Everglow
約3ヶ月ぶりにリリースされるシングルは、挑戦的な楽曲が多かった前作と打って変わり、バンドの原点をパワーアップさせた3曲が揃った。表題曲はバンドの特色のひとつであるピアノとストリングスが描く華やかさと、バンドの力強さを掛け合わせた、ピアノ・ロックの進化版。サビのメッセージや湧き上がる想いを丁寧にサウンドにも落とし込んでいる。c/wの「Come Back」はソングライター、井上竜馬(Key/Gt/Vo)の憧れの存在であるELLEGARDENへのリスペクトを込めた楽曲で、「月は美しく」はジャズ・テイストのアプローチが新しい。3曲に共通しているのは堂々としつつもどこか肩の力が抜けたような軽やかさがあること。聴いたあとに残る幸福感もまた、「The Everglow」が歌う"永遠の輝き"なのかもしれない。
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SHE'S
歓びの陽
昨年、フル・アルバム2枚とミニ・アルバム1枚という脅威のペースでリリースを続けてきたSHE'Sが、約2年ぶりとなるシングルを完成。agehaspringsの百田留衣がプロデュースしたTrack.1は、打ち込みのトラックを大胆に取り入れ、"哀しみも傷跡もそのままでいい、無駄じゃない"と過去を肯定したうえで寄り添ってくれる、大きな温もりが感じられる1曲だ。Track.2はTVアニメ"アンゴルモア元寇合戦記"のEDテーマ。闘志を奮い立たせるような力強いビートとドラマチックなストリングスから幕を開け、サビでパッと開けるような明るいコード感が気持ちいい。Track.3は井上竜馬の歌唱とピアノ、そしてコーラスのみというシンプルな構成。優しくしなやかでのびのびとした歌声が、心地いい余韻を残してくれる。
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SHE'S
Wandering
今年2作目となるメジャー2ndフル・アルバムは、初の外部プロデューサーとして片寄明人(GREAT3/Vo/Gt)を、ゲスト・ミュージシャンとしてストリングス隊とホーン隊を招くだけでなく、マスタリングはBob DylanやBon Iverなどを手掛け、グラミー賞ノミネート経験もあるエンジニア Greg Calbiが担当という、ロック且つスタイリッシュな音像を作るには完璧と言っていいほどの布陣で制作された。もともと大きなスケールを持つ楽曲を作ることに長けているバンドだが、今回は勢いで突き抜けると言うよりはどっしりと構えたうえでパワーを発揮するサウンドスケープが際立つ。歌詞世界も過去2作と比較しても格段に視野が広がった。特に最後を飾る「Home」は、追い風が吹く彼らに最適な華やかさだ。
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SHE'S
Awakening
1stフル・アルバム『プルーストと花束』から5ヶ月という驚異のスピードでリリースされる7曲入りミニ・アルバム。初夏を意識して作ったという楽曲はどれも軽快なニュアンスが強く、太陽の光が似合うものが多い。エモーショナルな音像に横ノリのリズムを入れた楽曲や、軽やかなミディアム・ナンバーなどからもバンドも新しい季節を迎えていることがわかる。歌詞もTrack.2を筆頭に強い決意に加え大いなる自信が刻まれ、もっと前に進んでいくという意志がこれまで以上に強く表れたものになった。今回は珍しくコンセプトありきでの制作ではなかったらしいが、だからこそワンマン・ツアーで確かな手応えを感じ、上京し環境が変化したというリアルタイムのSHE'Sが太い軸になったアルバムを作ることができたのだろう。
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SHE'S
プルーストと花束
バンド史上初のフル・アルバム。タイトルにある"プルースト"とは"プルースト効果"のことで、とあるきっかけで無意識下の記憶が蘇ることを言う。コンセプチュアルな制作を得意とするソングライター/フロントマンの井上竜馬(Key/Gt/Vo)だが、今作はメロディの断片や歌詞の中の一言に導かれながら、記憶の中に眠っていた光景を蘇らせてひとつの曲にする、という試みの制作だったそうだ。シンセ、ホーンなどを入れた楽曲も見られ、ポップ・パンク×ピアノ・ロックという音楽性はさらに拡張。もちろん元来の音楽性を追求した楽曲もあり、Track.8はポジティヴなメッセージを堂々とまっすぐ届け、Track.10は美しく雄大な音像が眩しい。すべての曲にもっと大きく羽ばたこうとする意志を感じさせる。
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SHE'S
Tonight / Stars
6月にメジャー・デビューした大阪の4人組ピアノ・ロック・バンドが早くも2ndシングルをリリース。Track.1は"どれだけつらい過去も悲しい現実も、生きていないとそれを癒す歓びは待っていない。小さくなってしまったロウソクの灯りをどうか今夜も灯したままでいてほしい"という願いが宿る、静かでありながら確かな強さやポジティヴィティを感じさせるミディアム・ナンバー。煌びやかなピアノも夜空を彷彿とさせる。Track.2は初の書き下ろしドラマ主題歌。メジャー・デビューをしてさらなる高みを果敢に目指すバンドの姿が重なる、まさしくピアノ・ロック・バンドを体現する楽曲だ。ハードな側面を見せるTrack.3もピアノだけでなくオルガンを用いるなど、音色豊かで力強い。
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SHE'S
Morning Glow
メンバー全員1992年生まれの次世代ピアノ・ロック・バンド、SHE'Sのメジャー・デビュー・シングル。コンセプトは"過去、現在、未来"で、実体験をもとに綴られている。彼らのピアノ・ロックはポップ・パンクの音像とキャッチーなメロディと、クラシック・ピアノの融合。Track.1はそこに優雅なストリングスが入り、雄大な日の出のイメージを豊かに描いている。詞世界に重きを置いた音作りゆえに、すべての曲に情景が浮かび、ドラマ性も高い。海外のボーイズ・グループを彷彿とさせるTrack.2は都会的なポップスで、未来へ向かって飛び込んでいくという気持ちを歌ったTrack.3はライヴ映えすること間違いなしのパンク・ナンバー。これまでのリスナーも新しいリスナーも虜にする新章のプロローグだ。
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SHE'S
She'll be fine
井上竜馬(Key/Vo)をセンターに据えた大阪出身のピアノ・ロック・バンド、SHE'Sの3rdミニ・アルバム。エッジの効いたロック・サウンドとピアノの繊細且つ煌びやかな音色、そしてそれぞれの高い演奏力と表現力が相まって、壮大なファンタジーの幕開けのようなワクワク感を与えてくれる今作。Track.1の重厚なストリングスとメロディのキャッチ―さや、Track.3の増幅していくバンドのグルーヴ感、Track.6の突き抜けるサビの痛快さなど、サウンド面だけでも伝えたいことは山ほどあるが、何といってもTrack.7に込められた強い想いを感じで欲しい。彼らがここまで辿り着いた理由、そして彼らがこれからも奏でる理由。ひと言ひと言を大切に歌う井上の真っ直ぐな思いは、届かないわけがない。間違いなく次世代のシーンを担う彼らの渾身の1枚は、一聴の価値あり。
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THE ORAL CIGARETTES
BLACK MEMORY
今年6月には日本武道館公演を成功させ、全国の夏フェスに多数出演した4人組の、約3ヶ月ぶりのシングル。表題曲は映画"亜人"主題歌のための書き下ろしで、監督とアイディアを出しながら制作された。どんな状況でももがきながら戦い続ける姿勢を綴った歌詞を、ダーク&キャッチーなサウンドに落とし込んだ楽曲は、クールで洗練された印象を与える。Track.2は耽美なメロディとヴォーカルが伸びやかなミディアム・ナンバー。ソングライター 山中拓也(Vo/Gt)のバックグラウンドも強く反映された、ピュアな楽曲になっている。ヴォーカルの声色使いに惹きつけられるTrack.3は、華やかなリズム・アプローチにも注目。全曲にサウンド・メイクやアレンジをアップデートしようとするバンドの気概を感じる。
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THE ORAL CIGARETTES
UNOFFICIAL
ここ最近は"苦悩を越えて"とか"葛藤の末に"という苦しい経緯で新曲を生み出していたオーラルが、ついに吹っ切れた。ソングライティングを手掛ける山中拓也(Vo/Gt)が自身の弱さを曝け出すことで、メンバーのポテンシャルが全開放された最強のフル・アルバム『UNOFFICIAL』。オーラル節が炸裂した怪しげでダークな「悪戯ショータイム」や、ストレートなロック・ナンバー「5150」、90年代のヒップホップが持つデンジャラスなムードを取り入れた「DIP-BAP」など、ライヴ・アンセムの強さは圧巻だが、アルバムに大きな意味を与えたのが多幸感溢れるラスト・ナンバー「LOVE」。何度も"一人で笑う事は出来ない"と繰り返すこの曲は6月に初めて武道館に立つバンドが、その先へと進む布石になりそうだ。
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THE ORAL CIGARETTES
5150
タイトルに掲げられたのは、アメリカ警察の無線信号で"犯罪を起こしそうなクレイジーな奴"を意味する数字――それだけでもう、ただならぬ香りを漂わせているこの6thシングル。各々のテクニックをアピールするような混沌としたアンサンブルでもって、一触即発の不穏な空気をそこかしこで醸し出し、且つ今までにない妖艶さも見え隠れする今作は、バンドがネクスト・ステージへの扉を完全に蹴破ったことを布告する仕上がりだ。前作『DIP-BAP』で打ち出した挑戦が自分たちの可能性を広げたぶん、"期待を超える"というプレッシャーに見舞われた山中拓也(Vo/Gt)の不安、葛藤、そしてその先に生まれた覚悟がリアルに綴られた表題曲。弱さをも力に変え、壁を乗り越えた人間のパワーがどれほどのものかを見せつけるような、ものすごい強度を持っている。
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THE ORAL CIGARETTES
FIXION
3枚のシングルと山中拓也(Vo/Gt)の声帯ポリープ摘出手術による2ヶ月半のライヴ活動休止を経てリリースされる2ndフル・アルバム。前作『The BKW Show!!』は楽曲のカラーや各プレイヤーのテクニックの振れ幅を印象づけたが、今作は彼らの最大の魅力でもある日本的な哀愁メロディを活かしつつ全曲がアグレッシヴなサウンドで統一されたアルバムだ。切ないバラード曲をダンサブルに仕上げたTrack.7、ヘヴィで太い音に早口でまくしたてるヴォーカルでありながらも色気のあるメロディが余韻を残すTrack.8、ライヴでのシンガロングも想像できるTrack.9、分厚いギターのインパクトが大きく多幸感のあるTrack.10など、挑戦的な楽曲が並ぶ。10曲すべてがこれからのライヴで育つのでは。
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THE ORAL CIGARETTES
The BKW Show!!
彼らには"てっぺんを取る"という確固たる野心がある。その第1歩として、自分たちの持つ色を、戦うための武器へと昇華した。そんな勝負作でもあるメジャー1stフル・アルバムはBKW=番狂わせに相応しい、攻めに攻めた作品だ。日本で生まれ育ったからこそ生み出せる歌謡曲的な色香が漂うメロディと、物語調に彩った歌詞世界はより深みや余韻を増し、豊満なヴォーカルもそれを最上の状態で届ける。各楽器の音もアンサンブルもテクニカルで洗練されているのにひたすら感情的。隅々から貪欲にもっともっとと食らいつく気概が伝わってくる。彼らの"満足しない心"が常にこのバンドを更新させるのだ。ひりついた高速ロックから情感たっぷりのバラード、ミディアム・ナンバーなどなど、楽しいの向こう側にある鮮やかな景色を見せる。
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THE ORAL CIGARETTES
起死回生STORY
ロック・オーディション"MASH A&R"の初代グランプリでも知られる奈良発の4ピースが満を持してメジャー・デビュー。"逆襲""革命"がテーマだという表題曲は、現在進行形でバンドが強く突き進んでいることをまざまざと見せつける。テクニカルで躍動感のあるサウンドは、どっしりと構えながらも前のめりで、彼らがひたむきに場数を重ねたことの賜物とも言える頼もしさだ。そして山中拓也の艶めいた歌声は更にスケール・アップ。彼の作り出す歌謡曲の匂いの漂うメロディに寄り添うヴォーカルは、滑らかで美しい。効果的な緩急が楽曲をロマンティックかつ情熱的に彩る――彼らの音楽は色で例えるなら間違いなく"赤"だ。インディーズ時代の再録Track.2、新曲のTrack.3と4、全曲にエネルギーが漲る。
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WOMCADOLE
旅鴉の鳴き声
ノベル・コンセプトアルバムの第2弾。前作『共鳴howRING』が黒ならば、今作は夕暮れのオレンジが似合う、そんなノスタルジックな1枚だ。勢いに頼らないことで必然的に歌の良さや緻密なアレンジといった部分が底上げされた珠玉の全6曲が並ぶ。理想と現実の狭間にいる嘘のない自分を映し出す「mirror」、素顔の自分を求めて闇に沈み込む「夜間飛行」で幕を開ける今作は、とにかく樋口侑希(Vo/Gt)の歌詞が等身大で生々しい。思春期の大切な感情をパッケージした「ラブレター」や、全国を旅するバンド自身のことを綴った「ペングイン」を経て、やがて人と人とを歌で繋ぐ「hey my friend」に辿り着く頃には、自分が何を大切に生きるのか、という人としての帰るべき場所が浮かび上がる。
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WOMCADOLE
共鳴howRING
新メンバーを迎えたWOMCADOLEが完成させたのは、この時代を戦い抜くという闘争心に満ちたアルバムだ。"ノベル・コンセプト・アルバム"と銘打つ今作。物理的なコミュニケーションが断絶されたこの状況下に、君と僕をつなぐべく制作された作品だという。"必ず会える"と迷いなく伝える「再生」をはじめ、樋口侑希(Vo/Gt)が吠えるように歌う歌詞もストレートだ。全編に貫かれるのは"何があっても生き抜く"という想い。ヘヴィなグルーヴ、歪みを多用した鋭利なアレンジや重厚なコーラスも、その闘争心に拍車をかける。未来が明るいと言える根拠は何ひとつない。だが、"ロック・バンド"だからこそ発信できる希望がある。『共鳴howRING』はそういう覚悟を背負った作品だ。
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WOMCADOLE
ヒカリナキセカイ
吠えろ、挑め、燃やせ――表題曲の約4分、一貫してそう猛々しく叫ぶWOMCADOLEは、相変わらず手加減というものを知らないバンドだ。"いつか差し込む/あの光を信じろ"と強引なまでに我々を奮い立たせる気迫は、かつての当たり前を失い絶望と隣り合わせの今の時代に文字どおり"一閃の光"であり"絶望を壊すシンボル"になり得ると確信した。そんなニュー・アンセムに加え、ディストーションの利いた骨太な「YOU KNOW?」と、一転して大人の色香を醸す「doubt」を収録した今作は、改めてフィジカル勝負なロック・バンドとしてのタフさも感じた1枚。吠えろと煽られて叫び、挑めと焚きつけられて拳を上げたい。彼らのせいで、熱狂のライヴハウスにどうしようもなく帰りたくなった。
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WOMCADOLE
黎明プルメリア
"今宵零時"から"黎明"へ――メジャー・デビュー作品であり約1年8ヶ月ぶりのフル・アルバムは、名実ともに"滋賀のスーパー・ロック・バンド"を証明する作品と言っていい。信念をより堂々と強固に打ち立てた「FLAG」を筆頭に、鋭利なギター・ロックからダークなオルタナ、フォーク・ソング、ストリングスの効いたバラード、ダンス・ナンバーなど、音楽性はさらにバラエティ豊かに。これまで持っていた純粋性、叙情性、鮮烈さ、洒落っ気が、枠にとらわれない表現に落とし込まれることで、彼らの人間性や精神性をより明確に示すことに成功している。バンドの資質を余すところなく詰め込んだ全13曲。今後も続く彼らの歴史と人生の中でも、故郷のような意味を持つ作品になるのではないだろうか。
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WOMCADOLE
ライター
好機を手にしようとする人間は、風を読みそれが訪れるのを虎視眈々と待つ者、がむしゃらに探し続ける者の、大きくふたつに分けられると思う。鋭い眼光を持つという意味では共通しているが、現在の彼らは後者だろう。狼煙を上げ、満身創痍で泣きじゃくりながらも小さな心の鍵を開け、何がなんでも"大きな野望を鳴らせる戦場"への切符を掴みにかかろうという闘志が燃えたシングルが完成した。今はまだ恐怖の渦中でそれを掴めていないからこそ、闇と入り混じる炎の色が切実にこちらの鼓膜へと訴え掛ける。弱者による未完成であり最強の宣戦布告は、今後さらに火力を高めていくことを予感させた。c/wのマイナー・キーが印象的なロック・ナンバー、ソウル・バラードと、3曲すべてに進化途中のバンドの姿が刻まれている。
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WOMCADOLE
今宵零時、その方角へ
4曲入りシングルから約半年でリリースされる13曲入りのフル・アルバム。もともと各プレイヤーが持つラウドロックやポスト・ロックなどの影響が垣間見られるが、今回はオルタナやブルースなどのアプローチも。青さの香る楽曲、黒く衝動的な楽曲、感傷的な楽曲だけでなく、シニカルなユーモアの効いたものもあり、表現方法を拡張すべくトライしていることが窺える。2010年代後期のギター・ロックの主流に収まりきらない4人の個性、その4人が作り出す歪さは紛れもなく彼らの武器。それを磨くだけでなく、成長と変化の真っ最中であるという事象をそのままコンパイルした、彼ら史上最もタフで火力の高い作品に仕上がった。
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WOMCADOLE
アオキハルヘ
現在のメンバーが揃ってからのWOMCADOLEは、湧き起こった感情を嘘偽りなく、余すことなく音楽と演奏に落とし込めるバンドになった。今作に収録されている4曲は聴き手目がけて剛速球を投げつける火の玉のようだ。なかでも「アオキハルヘ」は樋口侑希(Vo/Gt)の過去の恋心とそれに対するいまの想いが強く結びつき、彼らの生々しい青さとしなやかな色気が十二分に出た楽曲である。滑らかなベースとラウドロックさながらのエネルギッシュなドラムが作るリズム・セクションも、繊細且つ豪快な樋口のマインドとは抜群の相性。ひりついたギターもこちらの胸ぐらを掴むように鬼気迫る。全員が全員主役と言わんばかりに暴れまわることができるのも、互いのリスペクトがあってこそだろう。まだ見ぬ青き春へと走り出した彼らの行方に想いを馳せる。
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WOMCADOLE
15cmの行方
2015年12月、突然のメンバー脱退/活動休止を発表。そして約半年間の沈黙を破り、新メンバーを迎え再び歩き始めた彼らの"もう止まらない"という思いが確固たるものであることを、今作が証明してみせた。"僕らは、生きているんだ"と叫ぶ「アルク」から始まる、誰もが左胸に持つ"15cm"を捜す旅。一貫したテーマを持つ8曲はひとつの物語のようで、展開を追うごとに少しずつ光が射し、そしてラストの「唄う」で辿り着く結末――"唄うよ、あなたとの日々を"という、バンドの迷いのない答えに胸がすく思いがした。樋口侑希(Vo/Gt)が全身全霊を懸けるようにして絞り出す歌に宿った思いの強さは、今作を聴く限りでは正直これまでの比ではない。"誰かの光になる歌を歌い続ける"。彼のその意志は、足を止めていた間により揺るぎないものになったようだ。
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WOMCADOLE
ワタシノハナシ
大人ってわかってくれない。いくら苦しい、つらいって言っても"若さ"のせいにして片づけちゃう。もちろん、その通りなのかもしれないけれど。そんな不安定な心に全力でぶつかってくるのは、滋賀発の4ピース、WOMCADOLE。彼らの初の全国流通盤となる今作は、シンプルなギター・ロック、だけど驚くほどにエモーショナル。20歳になったばかりの樋口侑希(Vo/Gt)が紡ぐ等身大でまっすぐな歌詞が印象的なTrack.2「ドア」やTrack.6「ハタチノボクへ」、声の限り歌うTrack.4「少年X」には、"伝えたい"という思いが人一倍詰まっている。"閃光ライオット2013"など多くのオーディションのファイナリストまで選ばれるも、あと一歩届かずだった彼らが、それでも、溢れんばかりの想いを原動力に完成させた今作は、多くの人に届くはず。WOMCADOLEの快進撃は、ここから始まる。
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ラックライフ
しるし / ℃
今年結成15周年を迎えるラックライフの両A面シングル。それぞれアニメのタイアップということで作品に寄り添ってはいるものの、間違いなくこれらは彼らの歌として存在する。ここにいる意味をくれた喜びを歌うミドル・バラードの「しるし」("文豪ストレイドッグス"第4シーズンED主題歌)、そしてお互いの"らしさ"を手のぬくもりで表す爽快なバンド・サウンド「℃」("ツルネ -つながりの一射-"OP主題歌)。不器用だけど人が好きで好きでたまらなくて、超がつくほどまっすぐで。後悔も迷いも悔しさも何もかもを正直に曝け出してきた彼らだからこそ、そしてすべてが本当の気持ちで本当の姿だからこそ、こんなにも強く心を動かされる。迷いない2曲、ここにはただ"あなた"へと向けた愛があるだけだ。
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ラックライフ
アオイハル
2020年3月で結成12周年を迎えたラックライフによる通算9枚目のシングル。カンロ"ボイスケアのど飴"キャンペーン・ソングである表題曲は、彼らの真骨頂とも言えるストレートで熱い言葉を紡いだ応援歌だ。思わず拳を上げて歌いたくなるような冒頭のシンガロング、青春の匂いが漂うドラマチックなギター・リフ、どこか懐かしさも感じられるメロディにガシッと心を掴まれる。"何度も立ち上がれ"と夢を追う人の背中を押す歌詞は、紆余曲折の道のりを歩んできた彼ら自身の思いも描かれているのではないかと思う。だからこそ説得力があり、胸に直接刺さるのだろう。カップリングの「image」、「あんたが大将」も聴き手を肯定してくれるナンバー。どんなときでも味方でいてくれるような心強い1枚だ。
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ラックライフ
Unbreakable
所属事務所移籍後初となる音源。そこに彼らは、ここから再び走り始める決意をしっかりと刻み込んだ。シンガロング/コーラスを擁した「理想像」で、込み上げてくる思いを力強く叫ぶPON(Vo/Gt)の歌声は、いつにも増してエモーショナルで、いつも以上に4人の姿が目に浮かんでくる躍動的なバンド・アンサンブルは、アップテンポなものだけでなく、壮大なスロー・ナンバー「朝が来る前に」でも、生々しく胸に迫ってくる。ユニークなリフレインが一瞬で耳から離れなくなる(けど、歌詞の内容は"超"がつくほどエモい)「けんけんぱ」や、「Don't you say」のような肩の力を抜いた曲もありつつ、決して"壊れることのない"自分たちの意志、そして音楽への情熱をまっすぐに燃やしている。
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ラックライフ
Lily
第1、第2シーズン&劇場版に続き、アニメ"文豪ストレイドッグス"第3シーズンED主題歌に採用されたラックライフが、同曲「Lily」をシングル・リリース。爽やかなグッド・メロディでありつつ、歌詞では"僕には何がある 何ができる"と自問し、"自分らしさ"とは何かと問い掛ける。もがきながらも、聴き手に寄り添い、光を見せようと奮闘してきた彼らのあり方が投影されたような、深みのあるナンバーとなった。c/wでは、冒頭のカッティング・ギターが心地よい「meaning」で"君は君だ"と聴く者の背中をぐっと押し、「フレンズ」ではハートフルなメッセージを温かいアコギの音が包み込む。強固なアンサンブルも安定感があり、ファンの期待を裏切らない1枚と言えるだろう。
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ラックライフ
Dear days
結成10周年を迎えたラックライフ待望のメジャー2ndフル・アルバムは、全14曲入りの大作。サウンド・プロデュースに数々のヒット曲を手掛ける本間昭光を迎えた「走って」をリード・トラックに据え、タイアップ曲のほか、結成日にリリースした幻のラヴ・ソング「夕焼け小道」や、ライヴでも人気の「その手とこの手」の再録など、明るく爽やかなポップ・チューンからスロー・ナンバー、王道ロックまで、多彩な楽曲を収録している。ラックライフが10年間で出会った喜び、後悔、迷い、そのすべてがあってこそ歌えるPON(Vo/Gt)による等身大の歌詞が、共に音を鳴らし続けたメンバーと奏でるサウンドに乗せ届けられる。中でも最後を飾る「ソレ」は、今改めて抱く音楽に対する強い決意と"君"への愛が溢れている。
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ラックライフ
リフレイン
3月にメジャー1stフル・アルバム『Life is beautiful』をリリースしたばかりのラックライフが、早くもニュー・シングル『リフレイン』を完成させた。TVアニメ"最遊記RELOAD BLAST"のED主題歌となる表題曲「リフレイン」は、ダンサブルなロック・ナンバー。アニメに寄り添いながらも、その歌詞では全曲のソングライティングを手掛けるヴォーカル PONが、曲作りの中で感じる葛藤をありのままに綴っている。常に誰かの幸せを願うラックライフには珍しい、負の感情を纏ったマイナー調の楽曲がバンドの新たな魅力を引き出した。表題曲で歌われる"世界を変える"というまっすぐなメッセージが、カップリングの「存在証明」と「sweet my life」の2曲にも貫かれるというコンセプチュアルな性格の今作は、いまのバンドの攻めのモードを表している気がする。
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ラックライフ
Life is beautiful
前作アルバム『正しい僕の作り方。』から約2年半ぶりとなるラックライフのメジャー1stアルバム。「名前を呼ぶよ」を始めとするシングル5曲を含んだ全13曲は、その1曲1曲が"人生は素晴らしい"というひとつの結論に向けて美しく収束していく。初めてアレンジにホーン・セクションを加えたリード曲「サニーデイ」や、柄にもなくダンス・ロックに挑戦した「ラブリープリティーミュージック」など、メロディと歌詞を大切にしながらも、新たに取り組んだサウンド・アプローチからもバンドの風通しの良さを感じる。アルバム中盤の「君の匂い」は珠玉のバラード曲。"君は幸せだったかい"と静かに問い掛けるその歌には、悲しい出来事ですら、どうにか納得して生きようする人間の健気な姿に胸を打たれた。
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ラックライフ
風が吹く街
今年5月のメジャー・デビューから早くも3枚目となるラックライフのニュー・シングルは、デビュー・シングル表題曲「名前を呼ぶよ」に続き、アニメ"文豪ストレイドッグス"のエンディング・テーマに抜擢された攻めのロック・ナンバー。疾走感溢れる8ビートに乗せたエッジの効いたギター・リフと衝動滾る歌メロには、ライヴハウスで長年培ってきたラックライフの泥臭くて熱いエナジーが詰まっている。"誰かにもらった言葉が今の自分を動かす原動力になる"というテーマも彼ららしい。カップリングには軽妙なグルーヴでゆったりと踊らせるポップ・ソング「journey」と、穏やかで甘いスロー・バラード「デイルニハ」というまったく異なる世界観を描いた2曲を収録。続くアルバムへの期待も膨らむ意欲作に仕上がった。
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ラックライフ
初めの一歩
躍動感溢れるバンド・サウンドに乗せて"行け、飛べ/ありのままで"とストレートに聴き手へのエールを送るラックライフのメジャー2ndシングル。表題曲「初めの一歩」は、チアリーディングに奮闘する男子大学生をテーマにしたスポ根アニメ"チア男子!!"のための書き下ろしとなる。10年に渡りバンドを続けることで、チームとして何かを成し遂げることの尊さを身をもって知っているPON(Vo/Gt)が、自身の経験を重ね合わせながら完成させた1曲だ。キラキラとした爽快なサウンドに乗せて、たとえ自分ひとりでは無理でも、誰かと一緒なら最初の一歩も踏み出せると歌う、どこまでもラックライフらしいメッセージが詰まっている。カップリングには音楽の道を諦めてしまったかつての仲間への想いを綴った「ソライロ」も収録。
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ラックライフ
名前を呼ぶよ
"満を持して"という言葉がぴったりくる、ラックライフのメジャー・デビュー・シングル。タイトル曲「名前を呼ぶよ」は、バンドが丁寧に歌い紡いできた思いを、シンプルに、あたたかな音で表現する曲だ。聴いている人にとって、迷いの中にいる人にとって、ひと息つける場所を作っていくような、雨風を凌いであたたかいスープまで差し出してくれるような、そんな歌になっている。ミドル・テンポで、飾り気のないバンド・サウンドだけれども、なんだか懐かしい手触りでほっとする。甘酸っぱい記憶やまっすぐな思いを掘り起こしてくれる歌で、ラックライフはそういうことをさらっと、何のてらいもためらいもなくやってくれるバンドだと改めて思わせてくれる。カップリングで、ライヴ・バンドとしてのアグレッシヴな汗も封じ込めた1枚となった。
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ラックライフ
変わらない空
PON(Vo/Gt)の爽快でパラフルなヴォーカルでスタートする、「変わらない空」。仲間だったり、暮らす街であったり、自分自身の思いであったり人生のあれこれだったり、そういったものを歌にして、にっこりと笑えるようなバンド・サウンドで聴かせるのがラックライフだが、この「変わらない空」では恋愛歌。心が弾んだり、そわそわと落ち着かない気持ちを切り取って、アップテンポなギター・ロックに乗せ歌う。その性急さにフッと笑顔になる曲だ。もう1曲の「メイキング」は、ラックライフというバンドが奏でる歌、曲のできるまで、なぜ歌うのか、どうして笑顔を求めていくのか、そんな思いを綴っている、まさに"メイキング"。いつもの笑顔の裏で、ぽろっと本音を覗かせたりくよくよとしたりする、さらに等身大の姿が見える曲だ。
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ラックライフ
アイトユウ
ラックライフとしては珍しいラヴ・ソング「アイトユウ」、そして4thアルバム『正しい僕の作り方。』を経て、まだ書き足りなかった、言い足りなかった思いに突き動かされ書いた「ラングレット」、誰もが自分自身の映画の主人公であり、またこれから始まる物語を後押しするサウンドトラックとなる「シネマ」。曲の種はそれぞれ違うものだったけれど、1歩を踏み出すときの、ワクワクするような、またわずかに臆するような、心地良い心の揺れがバンド・サウンドとなった。明るく、伸びやかなヴォーカルが冴えるメロディはとても爽やか。思いに苛まれて窮屈になってしまった気分をつついて、空気を入れ替えてくれるようなまっすぐさがある。突っ走ったり、転げたりしながらも、ちゃんと風を感じて、心が動いていく、そんな歌が揃った。
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ラックライフ
正しい僕の作り方。
Track.3「plain」にこんなフレーズがある。"誰かと言葉を交わす度 僕は新しい僕に変わるよ"――人との出会いによって自分が作られていくという、実にPON(Vo/Gt)らしい歌詞だ。これまでの人生での、ひとつひとつの出会いに意味があり、それらが今のPONという人間を構築してきた。そんな彼がひとつひとつを歌にして、詰め込んだのがこのアルバムだ。リスナーへの思いを歌った「ハートイズ」や、自分の弱さを歌ったバラード「僕と月の話」、キュートなラヴ・ソング「へへもひじ」、「ハルカヒカリ」の進化系ともいえる「フールズ」など、どの曲もラックライフの温かさを感じられる仕上がり。人と人との繋がりを大切にしてきた彼らだからこそ歌える"あなた"へのメッセージを受け取って欲しい。
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ラックライフ
ハルカヒカリ
同じ高校のクラスメイトによって結成された大阪発の4ピース・バンド、ラックライフがリリースする3曲入りの1stシングル。まずはミディアム・スローのアッパーなバラード「ハルカヒカリ」が心にそっと寄り添い、同じ目線に立って元気づけてくれる。そしてTrack.2「my pace」では、爽やかなロック・チューンのど真ん中でブレることなく"夢を叶える"という力強い意思をストレートに歌い上げるPON(Vo/Gt)の歌声がなんとも心地良い。躍動感のあるリズム隊と軽快なギター・サウンドに思わず身を委ねるライヴの定番曲「ローグ」も新録。2014年、新たな1歩を踏み出すラックライフの決意表明とも言えるこの3曲は、昔からのファンはもちろん、初めて聴くリスナーの胸にも響くだろう。
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Re:name
- 1:32
- 2021.01.05
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