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INTERVIEW

Japanese

ストレイテナー × SHE'S

2018年08月号掲載

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1990年代のインディー・ロックやオルタナティヴ・ロックを主なルーツとし、激動の2000年代を駆け抜け、近年さらに音楽性の幅を広げるストレイテナー。COPELANDやMAEといった2000年代のエモに触発されたことを起源とする注目のニュー・バンド、SHE'S。世代も出自も異なる2バンドが、鎌倉時代に長崎県対馬を舞台に起こった"蒙古襲来"をもとにしたTVアニメ"アンゴルモア元寇合戦記"のオープニング・テーマとエンディング・テーマをそれぞれ担当している。両曲を聴き比べてみると、アレンジやサウンドから、同じところには留まらず様々なことにチャレンジしようとする精神性まで、多くの共通点が見えてきた。そこで、ストレイテナーからはホリエアツシ、SHE'Sからは井上竜馬を招き、対談を決行。その要因を探るべく、音楽的な好みや"書き下ろし"に対する考え方を、掘り下げて語ってもらった。

ストレイテナー:ホリエアツシ(Vo/Gt/Pf)
SHE'S:井上竜馬(Key/Gt/Vo)
インタビュアー:TAISHI IWAMI Photo by 上溝恭香

-おふたりはプライベートでも付き合いがあると聞きました。

井上:しっかり話すようになったのは最近です。今年の4月に天竺鼠さんの単独ライヴ(4月27日にルミネtheよしもとで開催された"天竺鼠単独ライブ【レベル3】")があって、Czecho No Republicの優心君(武井優心/Vo/Ba)とホリエさんと一緒に観に行ったんですけど、その前にちょっと飲みました。

ホリエ:SHE'Sは同じレーベルの後輩なんですけど、最初は、デビューしますってときにここ(※ユニバーサルミュージック オフィス付近)に居合わせて、挨拶した程度で。

-一緒にお笑いを観に行ったとき、音楽の話はしました?

ホリエ:飲んだときはいろんなことをすっ飛ばして、ちょっと突っ込んだプライベートの話をしてたよね。でもそんなに時間もなくて、音楽の話をしたのは、最近弾き語りで一緒になったとき(2018年7月10日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで開催された"音楽と人LIVE 2018 東京アコースティック百景 vol.2")。

-どんな話をしたんですか?

ホリエ:竜馬君がTHE CHAINSMOKERSのライヴに行った話とか。なかなか面白かった。

井上:しましたね。想像していた感じじゃなくて、自分たちの曲はあまりやらず、アゲアゲのDJで"エヴリバディ・ファッキン・ジャンプ!"って言ってたっていう。

ホリエ:作品はわりと聴かせる感じだもんね。でも、もともとDJだしトラックメーカーでもあるから、よくあることなのかな。僕がFATBOY SLIMを観たときも、さわりだけ自分の曲の名リフを流す、みたいな。UNDERWORLDもかけてアゲてた。

井上:そうなんですね。僕がそのあたりの"DJセット"みたいなカルチャーはあまり詳しくないんで、びっくりしました。


"UK派"と"US派"。好みの異なるホリエと井上の接点となるバンドとは?


-共通で好きなバンドとかはいるんですか?

ホリエ:そのアコースティック・ライヴで、一緒にCOPELANDの曲をやったんです。事前のやりとりで竜馬君のルーツを聞いたら、COPELANDとMAEの名前が出てきて。"僕もそのへんのUSのエモみたいなの、聴いてた時期があったよ"、みたいな話はしました。

-ホリエさんは1978年生まれで井上さんは1992年生まれなので、14歳違います。COPELANDやMAEが出てきて話題になったのは2000年代前半から中盤。

ホリエ:僕の5つ下くらいの世代だと、がっつりエモとポスト・ロックが混ざったようなシーンがありましたけど、竜馬君はそれより下だよね?

井上:そういうシーンよりはあとですね。リスナーとしては、彼らが出てきたとき、まだ小学生から中学生とかだったんで、ちょっと後追いなんです。

ホリエ:僕も実はエモとかは後追いだった。90年代にUKのロックにハマって、USのロックを聴き始めたのはちょっと遅くて。当時、なんとなくUK派、US派みたいのがあったんだよね。

井上:その感覚で言うと、僕はUS派でした。

-ホリエさんのおっしゃるUKって、どのあたりのバンドのことですか?

ホリエ:BLURとRADIOHEADは大きいです。もろに影響を受けてます。

-井上さんのUSっていうのは?

井上:小6くらいから兄の影響でGREEN DAYとか、ポップ・パンク寄りのものを聴いていて、中1で日本のバンドですけどELLEGARDENに出会って、エルレ(ELLEGARDEN)のルーツや近いテイストの音楽を辿って、WEEZERとかNEW FOUND GLORYを聴いてました。そこでJIMMY EAT WORLDに出会ったのが大きくて、そこからエモを掘るようになったんです。COPELANDやMAEのような、ピアノの入ったエモの世界にハマりました。ピアノとロックが混ざってる感じが衝撃的で、もう片っ端から聴いてましたね。

-SHE'SはJACK'S MANNEQUINのイメージも強いです。

井上:めっちゃ好きですね。

ホリエ:JACK'S MANNEQUIN。懐かしい名前だなぁ。