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INTERVIEW

Japanese

ラックライフ × MAGIC OF LiFE

2017年04月号掲載

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ラックライフ:PON(Vo/Gt) LOVE大石(Dr)
MAGIC OF LiFE:高津戸 信幸(Vo/Gt) 岡田 翔太朗(Dr)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 川村 隼也

大好きなバンドマンが力を貸してくれたから、恩返しをしたい。そのためにもフェスを大きくしていきたいと思うんです(高津戸 信幸)


-ではそれぞれ、なぜ主催フェスをやろうと思ったのか聞かせてください。

PON:やらないとないからですよね。楽しいものは自分たちで作るものだと思ってるから。その方が話が早いし、力を貸してくれるバンド仲間がたくさんいたし、地元のバンドの活性化にもなるし。大阪のバンドらに、"あのイベントに出たいな"って思ってもらえたらいいというか。"地元の夢"みたいなバンドになりたいっていうのはありますね。

高津戸:素晴らしいな。僕は本当にこの世界にどっぷりで、10代から音楽しかやってこなかったから。ライヴハウスで育って、音楽で自我が形成されて、いろんな人と出会って、悔しい想いも、嬉しい想いも、地元の栃木でしてきたので。それを、ひとつかたちにしたいなと思って始めたんです。PON君が言ったような気持ちになれたのは、そのあとですね。

PON:あぁ、なるほど。僕らも、初めはサプライズだったんです。"こんなことやっちゃうぜー"みたいな。それまでも(大阪)BIGCATでイベントはやってて。で、それ以上のサプライズって何やろう? と思ったら、なんばHatchしかハコがなかったんですね。

高津戸:大きいよね。

PON:だから、"みんな助けてー!"みたいな感じでやりました。

高津戸:その方が、みんな協力してくれるもんね。

-ラックライフが初めてフェスとして立ち上げたのは2014年ですね。

PON:今年で4回目ですね。

高津戸:じゃあ先輩だ。僕らは3回目なので。

-最初にフェスを立ち上げるときは、"失敗したらどうしよう"とか思いませんでしたか?

高津戸:"失敗したらどうしよう"と思ったのは2回目でしたね。最初は好奇心しかなかったから。ただただ1回目はキラキラしてました。

岡田:僕らはライヴハウスじゃない空間に会場を設営して、イチから作り上げるわけじゃないですか。スピーカーから舞台まで。そういう状態で自分たちも前日に会場に入って、楽屋側とかを整えていくので。1回目はお客さんが入ったとき、すごく感動しましたね。

高津戸:うん、そうだね。だから、1回目は至らないところがあったし、改善しなきゃいけないことも多かったんですけど。来ていただいたアーティストとかファンの方々がほんと楽しんでくれたし。何よりも栃木市の企業街とか商業街、市役所の方々がめちゃくちゃ喜んでくれたので、そこからやっと2回目の重圧を感じるようになったんです。

PON:僕らは最初、フェスを続ける気はなかったんですよ。"毎年、絶対やろうぜ"っていうのじゃなくて、ただの一発サプライズでやろう、やったんで。それで1回目をやってみたら完全にメンバーに火が着いちゃったんですけど、僕はやりたくなかったんです。

高津戸:え? なんで?

PON:だって、怖いし......。

高津戸:怖かった?

PON:毎年、博打を打つなんて、嫌じゃないですか。

高津戸:博打かぁ。

PON:僕は1回目もほぼほぼ反対やったんですよ。ラインを引きながら生きていきたい人間なので。大失敗が嫌なんです。できれば、軽傷で済ませたいというか。

高津戸:道筋を立ててやりたいタイプなんだ。

PON:そう、大冒険をしない。だから、こんな1,500人規模のところで俺らがやるなんて、無理って思ってたし。でも、メンバーがやりたい気持ちはわかるし。じゃあ、チャレンジしようかって。でも、1回目が終わったときに、めちゃめちゃ幸せやったんですよね。

高津戸:あぁ、感動したんだね。

PON:なんて素晴らしいんだろうと思ってたんですけど......もうイヤ。

高津戸:あはははは(笑)! わかる。すごくわかる。

PON:言うたら、僕は何かをしてるわけじゃないんです。動いてるのは、助けてくれる人とか、大石やったりするんですけど。それでもフロントマンとしての重圧というか。

高津戸:ラックライフ=PON君、みたいになってるもんね。

PON:だから、絶対にやりたくなかったんですよね。

高津戸:そっかぁ。まぁでもさ、1回目やって、周りの人を巻き込んできちゃったら、周りの人も含めて物語が始まっちゃうもんね。そしたらもうあとに引けないし、ファンの子も楽しみにしてくれるから、やるしかないよね。それは、僕もすごくわかる。

-2回目には重圧があったとして、3回、4回と重ねてきたら変わりましたか?

大石:今度は規模をどんどん大きくしていきたくなるんですよね。

岡田:うん、もっと良くしたくなる。

高津戸:お客さんから"もっとこうしてほしい"とかも言われるし。せっかく自分らのスペースならば、唯一無二にしたい。どんどん挑戦していきたいと思ってるんです。

-それで、今年の栃フェスは気球が飛ぶ! みたいなことになるんですね。

高津戸:そうなんですよ(笑)。

PON:えっ! かっこいい!

大石:規模が違うなぁ。

高津戸:いや、規模は全然関係ないよ。僕らはただ体育館でやってるだけ。

PON:でも、それが大変やと思うんですよ。考えただけで恐ろしい。

高津戸:大変なのは当たり前というか。大変すぎて大変さがわからない、ただワクワクするだけみたいな感じ。ロマンがあるのは一緒だと思うよ。