Japanese
KEYTALK
2016年11月号掲載
Member:小野 武正(Gt/MC/Cho) 首藤 義勝(Vo/Ba) 寺中 友将(Vo/Gt) 八木 優樹(Dr/Cho)
Interviewer:石角 友香
-短くする難しさってあります?
首藤:感覚でバーッて作ったら、5分ぐらいになっちゃって。それを3分半にするってなったら......ちょっと嫌ですね、最初は(笑)。せっかくこのセクションを作ったのに、消すのはもったいないな、でも長いよな、みたいな葛藤は毎回あるかもしれない。基本長くなっちゃうんで。
-でも、それは自分の判断なんですよね?
首藤:自分の判断だったり、みんなに意見もらったりですね。
小野:俺は義勝と真逆で、長くするのが難しいです(笑)。"もうこれで終わりたい"ってとこで1分しかなくて、"わー、さすがに短いな"ってなって、2分ぐらい増やしたりします。
-小野さんは、基本的にワン・アイディアの曲が多いですよね。
小野:うん。わりと1、2分で終わるパンク調の曲が好きだっていうのもあるんですよね。たぶん、そういうノリでやり切りたい! っていう気持ちがそこに繋がってんのかなと。
-小野さんの場合、楽曲自体が"今のなんだったの?"っていう個性というか。
小野:飽き性なんで、繰り返し同じことをするんじゃなくて、展開しちゃったりすることが多いですね。最初のインスピレーションで行くとパッと1番だけで終わっちゃうような印象なんですけど。そこはわりと、スタンダードな楽曲の枠組みにハメようかなっていうのは気にしてます。
「Love me」は超ストレートにいい曲だなと思った
-KEYTALKの曲って、情報量的にはめちゃくちゃ詰まってるじゃないですか。でも今回はうまく間引くことができてるというか。今回の表題曲に関しては、情報量を詰める以外の面白さなのかな? と思いましたが、どうでした?
首藤:純粋に曲が良くないとそれはできないかなと。そういう意味では、「Love me」は超ストレートにいい曲だなと思って。ほんと弾き語りでも成立するんじゃないかなっていうぐらい、誰が聴いてもいい曲だなと思ってもらえるようなシンプルさとコンパクトさも含めて、表題として打ち出せる曲だと思います。
-これぐらいのテンポ感で自然に身体が揺れるリズムは、ドラムとしてはやりがいがありますか?
八木:こういうテンポ、僕は結構好きで。ファンクっぽい感じにならないようにはしたつもりなんですけど、もっと"ポップ・ソングとして"ってところでできる限り音数は減らしました。それでもやりたくなっちゃうんですけど、その曲の雰囲気に合った大きなノリみたいなものは意識して録れたかなと思います。
-ファンキーなものをパフォーマンス的にやったり、それが前面に出てしまったりすると、どうしても曲そのものよりスキル先行に見えちゃうけど、それを意識させないって結構すごいことだなと。
首藤:「Love me」に関しては結構、独特な雰囲気はあるなと思って。かっちりした16ビートとかファンキーな感じがやりたくなるテンポだけど、そういうことじゃないんだろうなって感じてこの形になったのかな。
-みなさんが作詞作曲に参加するパターンは今回も続いていて、巨匠(寺中)作曲のTrack.2「SAMURAI REVOLUTION」はタイトルを見ただけでなんとなく勝手にイメージできてしまうという、強力なワードなんですけど。
寺中:あとは語りが多い曲を作りたいなってところから最初の語りの部分と"SAMURAI REVOLUTION"ってワードだけは先にできていて。あと、自分からは出てこない言葉で語りを埋めてもらった方がライヴで気分がノるなと思ったので、そこは八木君に頼みました。作詞を別の人にお願いしつつ一緒にやるっていうのは初めてのパターンでしたね。
-"バンド戦国時代"というフレーズも出てきますが、何を言いたい気分だったんですか?
八木:バンド戦国時代に直接言いたいことではないんですけど、きれいに立ち回りたくないっていう思いはあって。愚直だけど、それを貫いて上に行けたらかっこいいなと思ったんです。そういう人たちが好きだし、そういうことを書きたかったですね。
-でも笑えるニュアンスの曲になってるじゃないですか、ちょっと面白いというか。
寺中:細かい方向性は話し合わず、自由に書いてもらったんです。決めたら書きにくいかなと思って。
八木:ほんとそうなんですよ。基本的に、歌詞を書くとネガティヴな言葉しか出てこなくて。それはKEYTALKではあんまやってほしくないなと個人的には思いつつ、でも思ってることはそんなに変えられないので。それを逆にいいふうに、"捉えようによっては"という感じにできる言葉を探すのがすごく難しくて。"侍"ってワードだけだったらいろいろ書けるんですけど、いきなり"バンド戦国時代"だから、これは俺たちのことを書くしかないなと。
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