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INTERVIEW

Japanese

ASIAN KUNG-FU GENERATION

2010年06月号掲載

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Member:喜多 建介(Gt&Vo)、後藤 正文(Vo&Gt)、山田 貴洋(B&Vo)、伊地知 潔(Dr)

Interviewer:佐々木 健治


-それはアジカンというバンドをやっている中で、ちゃんと発していかなきゃいけないっていう責任感みたいなものですかね?それとも、もっと日常の生活者的な視点から出てくることなのか。

後藤:日常っていうこともあると思うけど、何なんだろう。何でこんなに世代を意識するのか、自分でも分からない。でも、そういうのはあると思うんだ。ジェネレーション・ギャップみたいな。世代ごとの感覚ってあると思うけれど、自分達の世代にしかできないことってあると思うし。きっといろんな呼ばれ方をされるんでしょ。団塊世代があって、段階Jrがあって。多分、何十年かしたら、ロストジェネレイションって一括りに語られると思うんだけど、そこに何かあってもいいと言うかね。あの人達には文化的価値があったって言われる何かを築き上げられたら嬉しいし。いろんなことが良くなってほしいって言う気持ちがあるんだよね。でも、どこからその気持ちが出て来るのか分からない。ただ悔しいだけかも。チクショーみたいな(笑)。

-だけど、それは今、何か漠然とでも希望があるからこそ出て来るものというわけでもないんですか?

後藤:希望・・・どうだろう。むしろ、希望が無さ過ぎるからやっているだけかもしれないですよ。目も当てられないじゃないですか。政権が変わっても何も変わらないし。かと言って、自分達が何か作用できるわけでもない。俺らがtwitterで何かツイートしたからって何か変わる訳でもないし。だから、少しずつやるしかなくて、それぞれが社会に対して少しずつ発信していって、シンクロする瞬間を待つしかないんだよね。そういうもどかしさとか無力感はある。何を言っても、一票しか入れられないしね(笑)。

-その後藤さんの歌詞だったり、考え方っていうのは皆さん共有されているものなんでしょうか。それとも、違和感を覚える部分もあります?

伊地知潔(以下、伊地知):そうですね。でも、もしも後藤が歌う歌詞に対して違和感があっても、それは違うと思うんだよねとは言わないです。

後藤:でも、俺はそれあった方がいいと思うよ。一言、二言は。

伊地知:いや、その歌詞を読んで、絶対にこれは自分とは考え方が違うと思う所が全員一つはあると思うんですよ。全員が全く同じ考えということはありえないと思うんで。

-じゃあ、そういうところがあったとしても、後藤さんが出して来た歌詞に関しては全面的に受け入れる。

伊地知:そうですね。

山田貴洋:何て言うんですかね。懐の深さというか、説得力みたいなものが今回凄くあって。ここは自分の考えとは違うなとかそういうことを思う前に、これに乗っかっていこうと思わせてくれる歌詞だと僕は思いましたね。今回の歌詞をどう捉えるかそれぞれあるとしても、ついて行こうと思う人はきっと多いと思うんですよね。そういう力のある歌詞の世界だと思いますね。まあ、その先に何が待っているかは分からないとしても、そういう力強さがあると思います。前向きな気分にさせてくれるというか。