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INTERVIEW

Japanese

ASIAN KUNG-FU GENERATION

2010年06月号掲載

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Member:喜多 建介(Gt&Vo)、後藤 正文(Vo&Gt)、山田 貴洋(B&Vo)、伊地知 潔(Dr)

Interviewer:佐々木 健治


-そういう話って、皆さんでされるんですか?

喜多:まあ、たまにはしますけど、大体が曲自体についてのことの方が多いですね。

後藤:全体像を皆で気にすると、結構揉めちゃうんですよね。

-いろんな意見が出すぎて、まとまらない。

後藤:そう。うまくいかないことが多い。もう、そこは俺がやるからって言う。

-じゃあ、『マジックディスク』のコンセプトはどういうものだったんでしょう?

後藤:さっきも言ったように、新しい10年の新しいムードって言うことは一番心がけていたことですね。新しいフィーリングって言うのはもっとあっていいのかなと思うし、欧米のポップ・シーンを見てみると、ポップなものは出てきているんで。そういう形に変わってきていて、それは凄くいいなと思うんです。

-今のUSインディとか、凄く面白いですしね。

後藤:そうそう。若い人達が今出てくると、ポップなバンドが多いでしょ?

-そうですね。

後藤:ちょっとアートっぽさもあるけれど、ポップなあのフィーリングっていいなと思うし。かと思えば、SIGUR ROSのJonsiのソロとかの聴いていて凄く幸せになる感じもいいなと思うし。だから、今みんなのベクトルはそっちに向いているんじゃないかと思うんだ。

-祝祭感とか多幸感ですか。

後藤:うん。音楽がより開放に向かっている。そこで繋がろうという意志もあると思う。そこにも同調していきたいし、その中でも決定的なものを作りたいと思う。一人の表現者としてはね。日本でも面白いバンドはたくさん出てきているしね。ただ、日本の場合、マスメディアとかテレビの影響力が凄まじいから、何かうまく波及していかない感じもあるけど、そこに関しては心配ないと思うんだ。そこかしこにいいバンドがたくさん出てきているし、いい音が鳴っていると思うから。状況的には、何か音楽が売れないって言われている時代だけど、俺はそんなことはないと思うし。
今回、10代の頃から恋焦がれてきたロックとか音楽の魅力っていうのを徹底的に見直そうと思って・・・いや、見直すというよりも、感じ直したい。OASISのファーストを聴いた時のあの感覚をもう一回感じ直したいし、誰かに感じてもらいたいとも思うし。とにかく、皆で暗いことを言うのを止めて、グワッと変わっていくしかないんだよね。

-なるほど。「新世紀のラブソング」だけだと、具体的に何をどう始めようとしているのかとか、もしくは終らせようとしているのかがまだ漠然としているように僕は正直感じていたところもあって。

後藤:うんうん。