SEBASTIAN X 永原真夏の「つれづれなるままに...サファイア！」【第14回】

2014年12月号掲載

冬です。冬なのです。
吐息は白く、指先は凍え、衣服重なる冬なのです。
お鍋が美味しい季節ですねえ。
このまま流れでお鍋の話をしたいところなのですが、自分は食べものの話をしすぎなので、今回は冬の風物詩、イルミネーションについて話そうと思います。

東京のイルミネーションといえば表参道。
原宿駅から表参道駅まで繋がる並木道が小さな電飾に埋め尽くされる光景は、なんやいうてもビューリホーであります。
電飾の熱で木が痛んでしまい飾られなかった年もありましたが、ＬＥＤになって数年前から復活。
個人的には一番馴染み深いイルミネーションです。
六本木の青いイルミネーションも綺麗よね。
どちらも、「光のたてがみ」ＭＶで駆け抜けました。

しかし問題は、吉祥寺のイルミネーションでございます。
見たことのある人は、「ああ、アレね...」と、その問題を即理解することでしょう。
「吉祥寺名物にするぞ！」という意気込みは十分に感じられるのですが、いかんせん、全てが謎なのです。
これほどまでに形容しがたいイルミネーションがあったでしょうか。
今年駅前に飾られているイルミネーションは、何か一番上にダイヤモンド的なのが君臨する三角形と、数個のカラフルな楕円形がくっついてる三角形...。どでかく"MUSASHINO！"と書いてある、こじんまりとしたアーチ...。
なにこれ？ガウディコード？暗号？
よくわかんないけど察するに、これらはクリスマスが過ぎて新年になっても飾られているのです。しかも、年を越えると七福神を模ったイルミネーションが追加されて...。
これはもう、めちゃくちゃなのであります！！

毎年毎年よくこんな意味不明なイルミネーションを考えるもんだなと、むしろ感慨すら覚えます。
しかしこんな文章書いちゃうくらいだから、毎年どこかで楽しみにしている自分。
今からすでに来年が楽しみ。
とりあえずお鍋をつつきながら、長い冬を過ごすのであります。

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