DISC REVIEW
Japanese
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SEBASTIAN X
POWER OF NOISE
初期SEBASTIAN Xにあった向こう見ずな多幸感、パワフルさは、"今、この瞬間を謳歌しよう"という刹那性によるものだった。故に、当時の彼らの表現は、自分たちもいつかは"過去"となり消え去ってしまうという切迫感を孕んでいたのも事実だ。しかし、DAFT PUNKの新作が証明してみせたように、未来とは過去があるからこそ作られる。記憶は、人が未来へと歩むための最も大きな武器だ。『POWER OF NOISE』は、とても真摯に永原真夏が過去を肯定したアルバムだ。彼女は、パンク少女だった頃の自分を見つめながら、過ぎ去る時間の中で、それでも残るものを未来へ繋げようとする。「DNA」で彼女は歌う。"友達よ 恋人よ 同じ気持ちでいられるなら 血は必ず繋がっていく"――このアルバムは、音楽という魂の連帯と連鎖を強く祝福する。
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- 2025.01.18
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