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INTERVIEW

Japanese

ゲスの極み乙女。

2014年04月号掲載

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Member:川谷 絵音(Vo/Gt/Syn)

Interviewer:沖 さやこ

-ゲスのほうが言葉が多いのはしっかりとしたイメージを構築して伝えるためですか?

というよりは最初にラップを入れちゃったんで言葉数を多くするしかないというか。結果すごく面倒臭いなと思ってますけどね(笑)。歌詞も覚えなきゃいけないし、書くときも言葉数が多いからダルいんですよ。でもラップじゃなかったらゲスの極み乙女。じゃなかったなとも思うんで、今となっては良かったなぁと思いますけど。

-わたしは1stアルバムが出る前からゲスの存在を知っていたのですが、「ぶらっくパレード」が素晴らしい楽曲だったとしてもゲスがここまで大きくなるとは予想だにしていなかったです。

最初は予期してなかったですけどね。2012年の5月に結成して、11月に初ライヴをやって、2013年の2月に俺の大学のサークルの後輩のライヴに出させてもらって、その2回だけしかライヴやってなくて動員も15人とかで、3月にCDが出てますからね。今のバンド・シーンにないものを作った自負はあったけど、動員もそんなだし10枚くらいしか売れないんじゃないかとも思ったし(笑)。1枚目のときは俺ら取材も何も受けてなくて、Skream!のメール・インタビューだけだったんで。ノン・プロモーションで、しかもレーベルは俺にお金だけを振り込んで、スタジオを押さえたりA&Rみたいなことまで全部自分でやりました。そんな状態で出したものが、今は万単位で売れてる。それからは思ったように動いてるんで。

-結成から1stリリースまではそういう状況だったんですね。

今俺らの周りにいる人にはちゃんとやってもらっているし、そういう意味で信用しているんですけどね。"俺がひとりでやったほうが早いかな"というのは常に思っています。だから独立したいっす。自分で考えてやりたいというか。結局最後は自分との戦いなんで。逆にそんな俺と一緒に仕事をしようと思ってくれる人はいくらか頭がおかしいですね(笑)。

-選んでくれている人はたくさんいますよ。

それは単純に嬉しいんですけどね。実際俺はどこかで諦めている人なので、だからやってられるというところもあるし。でも音楽の引き出しに関してはやり切ることは今のところないから、音楽は作り続けると思いますけど、1年半後、2年後くらいには大人に見離されてるんじゃないですかね(笑)。

-先程から絵音さんがおっしゃっている"大人"とは?

最近の具体的な例だと、ゲスとindigoのライヴ後の関係者挨拶で、indigoを一切見ずゲスしか見なかった人たちが結構いたんです。失礼じゃないですか。普通のリスナーならゲスのCDだけ買うのもいいけど、業界人がゲスしか見ないで挨拶しにくる。そういう奴らが作ってる音楽業界自体に興味がないというか。売れるためにそういう大人にも媚を売らなきゃいけないとか、本当に嫌なんで。そういう人たちを音楽で見返そうとも思わないし、ただ本当に腹が立つ。

-そういう怒りを持っている人がこれだけポップな音楽をやるのも面白いです。

......ポップは狂気と隣り合わせみたいなところはあるので。PINK FLOYDみたいな曲を作って、どうせなら絶頂期で解散したいです。どうせなら。まあこれも冗談ですが(笑)。

-ではindigoもゲスもまだまだこれからですね。

そうですね、"まだまだこれから"と言われると気が重くなりますけど......どっちのCDも売れて、俺が温泉に行く時間ができればいいなと思ってます(笑)。