ぜんぶ君のせいだ。の"異常こそ正常だ。"【第9回】
2021年05月号掲載
こんばんは、ぜんぶ君のせいだ。「異常こそ正常だ。」Skream!コラムやって参りました。今宵(?)はぜんぶ君のせいだ。メイユイメイが担当します。歌い踊っていますが、きっとscreamerとしての方がメイのイメージは強いかもしれません。自分で言うのもあれですけど147cmのちっさい身体で男性にも負ける気がしないscreamしてます天使色です。
まずはメイのこと、話します。小さい時から女の子が"かわいい"と思う物には興味がありませんでした。周りの子がアイドルグループを聴いていた頃、メイはヘヴィメタルバンドを、周りの子が月9と言われているドラマにハマっている頃は深夜アニメを。キラキラしたかわいいお洋服より、真っ黒なお洋服を好んで着ていました。好きなものは十字架、天使や悪魔、神話、アニメ、ゲーム、シルバーアクセサリー。そしてハードな音楽。メイはまさに中学2年生の時、"中二病"にかかりました。指に十字架や六芒星を油性ペンで書き、『神に認められたものだけが現れる魔の刻印』と自分で称し、消えてはまた書き直すというのを繰り返してました。一度、柄にもなく真夏の外界に飛び出した時、目が真っ赤になり、身体にはドラゴンのような赤い模様がでたことがありました。メイはそれを"とてもかっこいい、私は吸血鬼かもしれない"と思い込みました。ただの強い紫外線アレルギーでした......そこから、陽の光を浴びるのを極端に避け、アニメにゲーム、音楽から脱却できない引きこもり生活がはじまります。
このままいくと大好きなアニメやゲームの話で終わってしまいそうなので割愛。メイは両親の影響で小さい頃からヘヴィメタルやロックを聴いて育ち、歌うこと、ギターを触ることがとても好きでした。学生の頃はバンドを組み、ギターボーカルをしたり。話が前後しますがたくさんの愛に恵まれ育ったはずなのですが、昔から極端に寂しがり屋です。そして何をしてもどんな時も気持ちが満たされたことがありませんでした。"幸せ"そう感じたことも覚えている限りありません。何故なのかわかりませんが人の顔色を窺う癖があります。人の顔色を見ては自分の意思を殺し、発言、行動していました。なので一人になった瞬間「私のことは誰もわからない、知らない」途端に寂しさが襲ってきます。当たり前です。だって自分で自分のこと殺してます。伝わらないのなんて当たり前なんです。その空いた寂しさを、埋めてくれていたものの一つが音楽です。メイが寂しい時音楽を必要とするように、メイも誰かに必要とされる人になりたかった。
2018年2月3日にゆくえしれずつれづれに加入しました。メイがはじめて全力を注ぎ生きたグループです。はじめてのステージ、はじめてのシャウト、はじめての全国ツアー。ステージ上から見えるたくさんの拳、歓声。ここで、今まで生きてきて感じたことのない、自分の中の感情が満たされる感覚を、"幸せ"と思う感覚を、LIVEで感じてしまいました。これがメイがステージから降りられなくなった理由です。ゆくえしれずつれづれは2021年1月2日をもって解散しました。寂しい時、気合い入れたい時、今でもよく聴きます。いつ聴いてもかっこよくて、こっちが必要とするとちゃんとそこにいるんです。まだ生きているんです。また音楽が手放せなくなりました。
そんなメイは今、自分の人生を懸けて"ぜんぶ君のせいだ。"で歌い踊り、叫び、生きてます。私たちが全力でLIVEをして、患いさんが応えてくれる。患いさんが応えてくれたことに、私たちはまた一つ大きなステージに立ちそれに応える。愛しているメンバーがいて、ぜんぶ君のせいだ。のLIVEを求め生きている患いさんがいる。生きてきた境遇の違う大勢の人たちがぜんぶ君のせいだ。のLIVEで、一つになる。その時間は日々生きていて抱えている嫌なことも全て忘れて、一緒に拳を掲げ、一緒に笑い泣く。その感覚が忘れられなくて、その光景が見たくて、それだからメイは音楽が好きで、ステージに立ち続けるんです。メイはこの先もぜんぶ君のせいだ。で全身全霊のLIVEを患いさんに捧げます。
あれだけたくさん愛していたゆくえしれずつれづれが解散したにも関わらず、それでもステージに残りたいと強く冀い、今ぜんぶ君のせいだ。で生きている私は、タイトルにもどりますが、異常でしょうか。? 正常でしょうか。? 「異常こそ正常だ。」
ぜんぶ君のせいだ。
如月愛海(きさらぎめぐみ)、征之丞十五時(ゆきのじょうおやつ)、甘福氐 喑(あまねちあん)、もとちか襲(もとちか かさね)、雫ふふ(しずくふふ)、メイユイメイ、个喆(こてつ)からなる病みかわいいをコンセプトとしたユニット。2015年結成。2021年2月に現体制初のシングル『堕堕』を発表。5月5日より47都道府県ツアーを開催予定。6月2日には現体制での再録アルバム2作目『Q.E.D.bi』をリリースする。
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