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INTERVIEW

Japanese

ぜんぶ君のせいだ。

2018年07月号掲載

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Member:如月愛海 ましろ 一十三四 咎憐无

Interviewer:吉羽 さおり

ぜんぶ君のせいだ。(以下:ぜん君。)の4thアルバム『NEORDER NATION』が完成した。5月3日には、ぜん君。史上最大規模となる渋谷TSUTAYA O-EASTでのワンマンを、一般発売を前にソールド・アウトさせ、さらなる高みに向かって突き進む約束のステージを展開したが、今作は作品として4人の今とこれからを刻んだ、全力プラスアルファの200パーセントのぜん君。が詰まっている。しっかりと歌の感情、自分の感情に寄り添うことを大事に、グループとしての一体感も意識して磨き上げた。正統派アイドルとも、はみ出しっ子とも言える彼女たちの底力を真正面から見せてくれるアルバムだ。

-渾身のアルバムですね。今回はより正統派且つそれぞれに精度の高い曲が増えた印象です。

一十三四:ひとつひとつの突き詰め方が変わりました。"この曲なら、こういう感じで"っていう感じでそれぞれ録れたので。成長が感じられる曲ばかり集まったなと思います。

如月愛海:さらに濃くなりましたよね。

咎憐无:あと、全体的にかっこいい! っていう曲や、深い曲が増えました。

-バンド・サウンドが基調となっているので、よりソリッドに歌が聞こえますね。歌やメロディ、個々の声が映える内容になってる。

ましろ:今回はひとりひとり歌うパートが増えて、歌詞もより感情に沿ったものが多いので、それもあって精度が増したのかなって。

一十三四:私たち自身今までできなかったことが少しずつできるようになってきたからこそ、作家たちも生き生きと曲作りができた4枚目ですね。

-そうですね。デビュー作からずっと曲を手掛けてきた水谷和樹(Gauche.)さんもsyvaさんもかなり挑戦的になっていて、それぞれに想いをぶつけている感じがしますね。

如月愛海:"まさかこの曲をぜん君。が?"っていう曲があったり。

ましろ:メロディも今回難しいんですよね。

-そうなんですか? でも今回の曲って、今までのような凄まじいアップダウンがあるエクストリームなメロディではないですよね。

ましろ:アップダウンはないんだけど、聴かせるためのメロディというのが多くて。これまでぜん君。は、勢いや楽しさ、おふざけというのが多かったけど、そうじゃなくて、エモーショナルに歌ってみせるメロディというのが今回は多いんです。それは悩みどころでもあり、みんなで頑張ったところですね。

如月愛海:結構、みんなでレコーディング前に話したりしたね。

咎憐无:曲の雰囲気を捉えたり、みんなで想いを統一したりする時間を作りました。

-そのあたりは以前ちらっと話をうかがっていたんですけど、歌詞についてもみんなでこれまでにないくらい話し合ったそうですね。

如月愛海::そうです、ファミレスでね(笑)。

咎憐无:夜な夜な話をしました。

ましろ:深夜とか、ライヴの帰りとかにも。

咎憐无:どう思っているのか、とかを話し合いました。

-シングル曲以外では、どのあたりの曲が最初に上がってきたんですか。

如月愛海:「Cult Scream」とか?

ましろ:あとは「Folia Therapy」と、「メスゲノムフェノメノン」もかな。でも曲ができた順と、録った順が今回は違うんです。今までは曲を貰って、録って、また新しい曲がきて......という感じだったんですけど。今回は、一気に曲がきて。

如月愛海:どれも振り切った濃い内容だから、"私たちの情緒が......!"っていうくらい、グラグラになりましたけど。

-たしかに情緒不安定になりそうですね(笑)。では、名前の出た「Cult Scream」の話から訊いていこうと思いますが、メロディもシャウトもあり、ポエトリー・リーディングもありと、ぜん君。の歌の手法がすべて詰まった曲ですね。

如月愛海:今までの集大成ですね。

ましろ:しかも、こんなに語ったのは久しぶりじゃない?

一十三四:楽曲的には、ぜん君。で久々のポエトリー・リーディングが入る曲なので、楽しんでやってます。もうライヴでも披露しているんですけど、ノリやすい曲でもあるので、こっちが煽らなくても一発目のライヴからお客さんが勝手にジャンプしてくれたりしていて。

咎憐无:手を上げてね。

如月愛海:"YATSUI FESTIVAL! 2018"(ぜん君。は6月17日にSOUND MUSEUM VISIONにて出演)でもやったんですけど、初めての方でもすんなりノッてくれて。

一十三四:これからぜん君。のライヴ曲になるんじゃないかなって思います。

ましろ:もう急激な勢いで、既存曲に負けないくらいのものになっているしね。対バン企画"修羅しゅしゅしゅ"の大阪公演(6月16日の心斎橋SUN HALL公演)でもやって、そのときのライヴ映像を自分たちで観たんですけど、すごいんですよ。数年やってきたような曲のテンションで、患いさん(※ファンの呼称)がみんな跳ぶんです。

如月愛海:それこそ、「うぇゆうぇゆうぉっ~ヒネクレノタリ~」(2016年リリースの1stシングル『無題合唱』収録曲)とかを凌ぐんじゃないかっていうくらい、ジャンプしてくれて。

一十三四:曲的には、今の音楽業界に殴り込みにいく感じで、"これがぜんぶ君のせいだ。だぞ!"みたいな、気持ちの入った曲になってます。

-新しいキラー・チューンができちゃいましたね。

如月愛海:さっきも言った、ファミレスで話していたときに、"今のぜん君。の焦りっぽいものがすごく入っているよね"っていう話をみんなでしていて。"じゃあ、このパートでは焦っていて、でも、ここのパートでは焦りの中にも強い気持ちがあるよね"っていうのを、みんなで決めて歌っていきました。気持ちの統一ができた強い曲かなって思います。