ぜんぶ君のせいだ。

INTERVIEW

Japanese

ぜんぶ君のせいだ。

2019年11月号掲載

ぜんぶ君のせいだ。

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Member：如月愛海　ましろ　一十三四　征之丞十五時　凪あけぼの

Interviewer：吉羽さおり

－まだまだ4年目です（笑）。でも、周囲から見ても、無邪気な子供がどんどん育っていくのを見ているような感覚はあるんですよね。こんなに大きくなっていたのかと。

如月愛海：（笑）10枚目でこれが出てきたからこそ、次どうするつもり？っていう。

ましろ：ねぇ？ここからどこ行こうかっていうか。

一十三四：十五時とぼのがポップで元気にとかね、また原点回帰するかもしれないし。でも、この曲があるからこそ次に何をやっても楽しいことになるんだろうなと思うんですよね。

如月愛海：本当にいい曲ができました。

－はい。今とこれからにとって、とても大事ないい曲ができました。

如月愛海：ストレートにいい曲ができましたね。今までは避けてきたわけじゃないけど、ストレートだけどひねくれてるというのが絶対あったから。それを、感情をストレートなままに......だっていろいろと説明しなくていいんですもんね。ただ"この曲聴いてください"って言える曲なんです。

ましろ：あとは5人になって、より伝わりやすい声質になった気がしているんです。めーちゃん（如月愛海）と十五時とか、ぼのとよっちゃん（一十三四）とか、ちょっと声質が似ていて。例えば、ここはぐっと聴かせたいから、めーちゃんと十五時でとか、ここはパッと開けるように聴かせたいからぼのとよっちゃんでとかが、5人の中であるんです。特に2サビは、ぼくとぼのとよっちゃんが歌って、ダイレクトな聴きやすさが出ていたり、そのあとに十五時とめーちゃんがきて、グッと締まる感じで聴かせたり。5人でうまいこと伝わりやすい声が揃ったなと思うんです。それは強みになってる。

一十三四：あとは最後にぼのが、パーン！と歌ってくれるのもいいんですよね（笑）。感情が入ると、声が光線みたいなんですよ。

凪あけぼの：そうなんですよね（笑）。たまにいきすぎちゃいますけど。

－この曲は実はすごく変化に富んだ曲で、サウンド的にもいろんな展開があったり、声にエフェクトをかけている部分もあったりと、アレンジが効いているんですよ。それでも歌がまっすぐに伝わってくるものになっているのが大きいですね。

如月愛海：声のエフェクトや加工もそうなんですけど、ここでそれを入れるんだっていうのがありますね。（これまでぜんぶ君のせいだ。の作曲をしている）syvaさんの曲も和樹（Gauche.の水谷和樹／Key）さんの曲もそうですけど、ふたりの遊び心が絶対に残っている感じというのもいいなと思うんです。ストレートに聞かせたい曲なのに、やっぱり一筋縄ではいってないぜん君。の楽曲というか、それが好きですね。

ましろ：今回サウンド的な遊びがたくさんあって、メンバーもレコーディングでは大変なこともありましたけど、感情面がすんなりと入りやすかったし。あとはキーの高さが上がりすぎてないのもひとつ歌いやすさとしてあると思うんです。

－今回のシングルはカップリングの「Teardust」も含め2曲共そうですね。

一十三四：今までのシングルだと情緒のアップダウンがすごくて、例えば、syva曲で攻撃性が高かったら、和樹さんの曲ではかわいい雰囲気でという感じでしたけど、今回の2曲はどちらも情緒が安定している曲なので。

ましろ：達観してる感じだよね（笑）。

如月愛海：そう。あっちの砂浜をこっちから見てるみたいなね（笑）。でも、その一歩引いたところから見ても、こんなに幸せなんだなって思えるというか。

一十三四：10枚目というよりは、100歳を迎えたおばあちゃんくらいの（笑）。

如月愛海：そのくらい気持ち的には穏やかでした。

－これまでも、ぜん君。の歴史やその想い、心の変化を歌ってきた曲で、"ぜんぶ僕のせいだ。"のようなタイトルを付けようという曲はなかったんですか？

如月愛海：どうなんだろうなぁ。

一十三四：「唯君論」（2018年リリースの4thフル・アルバム『NEORDER NATION』収録曲）を出したときはタイトルをずっと悩んでいて、"これは「ぜんぶ君のせいだ。」って付けるしかなくない？"っていう話を、メンバーではしていたんですけどね。

如月愛海：あとは、「せきららららいおっと」（2017年12月リリースの5thシングル表題曲）もかな。「わがまま新生Hominina」（2017年4月リリースの4thシングル表題曲）も、タイトルを何回か悩んだりしていたんですけど。そう考えると「わがまま新生Hominina」は、歌詞に"君のせい"って入ってるんです。そのときにはまだ"僕のせい"とは言えなかったから。

ましろ：今回は、"僕のせいだ"ってすんなりいったというか、来たるべくして来たというか。悩んでいるときは、絶対そういうタイトルにはならなかったので。

如月愛海：いやぁ、ライヴで歌えるのかしら。

ましろ：どうなるかまた楽しみだよね。

如月愛海：これ、武道館で歌ったらもう無理でしょ。

一十三四：無理って何（笑）。

如月愛海：無理ってなっちゃうから。

ましろ：この前にかっこいい曲やかわいい曲をやっても、この曲で空気も世界も一変できそうな曲なので。

如月愛海：それくらい出し切った感じもありますね。