Japanese
WHITE ASH
2014年09月号掲載
Member:のび太 (Vo/Gt)
Interviewer:石角 友香
2ndアルバム『Ciao, Fake Kings』で、グッとダークでドラマティックな世界観にシフトし、同作を携えた全国ツアーもすべてソールド・アウトさせたWHITE ASH。もはや彼らを通じてロックの深い魅力に出会う若いリスナーも少なくない状況になっているといっても差し支えないだろう。ロックが持つ危うげな魅力と全くロックスター然としていないキャラのギャップすら最早、10年代日本のロック・バンドのリアリティになりつつある今。かねて話題だった"モード学園"TVCM曲でもある「Hopes Bright」をタイトル・チューンに据えたニュー・シングルは、アルバムでの驚きを軽々と凌駕するグルーヴ感とセクシーささえ湛えたニュー・フェイズ。この変化のスピードとスリルの原動力は一体......?相変わらず礼儀正しくにこやかなフロントマン、のび太にその理由を聞く。
-先手必勝感たっぷりなシングルですね。
はい。やっぱりやったもん勝ちっていうか(笑)。
-2ndアルバム後のシングルっていう意味で考えてたことってありますか?
シングルにしろ、どういう作品になるにしろ、自分たちとしては"最新作が最高傑作"っていうハードルを常に課してるので、そういうものを作りたいなと思っていて。今回の作品自体はモード学園のCMソングの「Hopes Bright」を軸にグルーヴのあるものを作りたいなっていうのがありました。
-スケール感のあるサウンドの中で、希望や新たなヴィジョンを見せるような曲ですね。
ありがとうございます。このCMソングを担当させていただくことになって、制作スタッフのかたたちからCMのプレゼン資料をいただいたんですよ。こういうイメージ・カットでCMを作る予定です、みたいのを。それを見たときにもうその時点で日本語詞のサビがポーンと出てきて。"あ、出てきたな"と思って。で、そっからはもうズルズルズルっとできあがって(笑)。今回、CMソングっていうところで、普段ロックを聴く人はもちろん、ロックを聴かないって人にも刺さるような、広がりのあるものができたらいいな、その中で自分たちが最高にかっこいいと思うものができたらいいなっていうのがあって。だから、前作のアルバムではロック・シーンっていうのを、すごく意識して、且つ自分たちのやりかたでやる、みたいな考えかただったんですけど、なんかロック・シーンだけを見てるのも、もう視野がちょっと狭いなあと思って。ロック・シーンだけじゃなくて、より幅広く、自分たちがかっこいいと思うものを届けたいなと。
-でも曲のアレンジは当然ロックだし。高等手段ですけど。
僕が曲を作るときは、自分が聴きたいものを作るっていうのがあって。最近腰にくるようなグルーヴ感のある曲を耳にする機会がなかなか少ないなって個人的に感じてて。だからそういう腰にくるような、自然と身体とか首が動いちゃうような曲を作りたいなと思ったんですね。だからグルーヴっていうところが、WHITE ASHのモード的にやりたいことでしたね。
-そうですね。1曲の中の情報量の多さや、BPMの速さっていうのも、それが個性のバンドはバンドで生き残っていくけど、一段落した感はありますよね。
うん。そうですね。そのトピックってロック・シーンに特化した話題であって、別に他のジャンルの人たちって、そういうのってあんまり気にしてないっていうか。"今、これが流行ってるから、あえてカウンターとしてこうで"っていうのよりかは、実際、自分がかっこいいと思うものはこれです、っていう意識の方が強いですね。
-バンド自体ももうその話はいいよって感じになってるのかな?と。
うん。だと思います。それを議論するのももう......僕が個人的にロック・バンドって、もっとこう"自分たちが1番かっこいいだろ"とか"鳴らしたい音を鳴らしてるだけです"みたいな"ただただ好きなことやってるだけです"っていうのが1番、ロック・バンドとしては自然な形だなって思うから。
-でも間違いなくWHITE ASHはシーンの中にいると思うし。その中で、ロックが更新されていくきっかけになってると思いますけど。
なってくれたら嬉しいですけど、はい。
-「Hopes Bright」はどういう意識で書いていったんですか?
モード学園のCMのキャッチ・コピーの"目の色を変えろ。運命が変わる。"を基に曲を作っていって。で、実際入学者を募集するという意図のCMだったんで、新しいことに挑戦する人に向けて、僕らが言えることというか、できることというか、そういう切り口で作っていった部分はあって。"一緒に頑張っていこう"というよりかは、僕らは好きなことやって、それでどんどん上にあがっていく、その姿を見せること自体で勇気づけられたらいいなと思って。"あ、WHITE ASH、好きなことやって、でもなんかああやって認められて上に行けてるんだったら、自分も好きなことをやって、上に行けるかもしれない"っていう可能性というか、そういう夢を見させるじゃないですけど、それが1番自分たちっぽいなと思って。それに新しいことに挑戦する人って、別に若くなくてもいいなと思ったから"どこがスタートラインだっていい"っていうフレーズも入っていて。別に年齢関わらず、何かをこう実際やろうと思ったとき、本気になったら自分の世界は変えられるって思うんです。
LIVE INFO
- 2025.01.19
- 2025.01.20
- 2025.01.21
- 2025.01.22
- 2025.01.23
- 2025.01.24
- 2025.01.25
- 2025.01.26
- 2025.01.27
FREE MAGAZINE
-
Cover Artists
ASP
Skream! 2024年09月号