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INTERVIEW

Japanese

BRADIO × Skream! × バイトル

2018年08月号掲載

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Member:真行寺 貴秋(Vo) 大山 聡一(Gt) 酒井 亮輔(Ba)

Interviewer:杉江 由紀 Photo by 大木 優美

BRADIO × Skream! × バイトル
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-その割烹では、接客以外のお仕事もされたのですか?

酒井:最初は接客メインで、1年とか2年が経って慣れてきてからは簡単な調理もするようになりました。自分で作ったものを、自分で部屋まで持っていったりもしてましたね。開店前にやる仕込みの手伝いも、いろいろやってました。

-厨房に立っていたということは、文字どおりの割烹着というか、いかにも料理人という雰囲気の制服で仕事をされていたことになりそうですね。

酒井:甚兵衛? 作務衣? みたいなのを着て、頭にも帽子ではなかったんですけど、布を巻いて仕事をしてました。

-割烹でのお仕事をしていて、楽しかったのはどんなことでしょう?

酒井:自分以外はみんな年上の先輩ばっかりで、その人たちからすごく可愛がってもらえたのが嬉しかったですね。経営者のマスターも面白い方でしたし、それこそ余ったお寿司なんかを食べさせてもらえるようなこともありました。

-ぶっちゃけ、回転寿司のお寿司よりも割烹のお寿司の方がクオリティが断然高そうですものね。

大山:あー、そっかー。いいなぁ!

酒井:実際、おいしかったですよ。海鮮太巻きっていう、1本3,000円くらすいるお寿司の切った端っこの方をちょこちょこツマミ食いさせてもらってました(笑)。あとは、定期的にそのマスターが働いている僕らのために、ごはん会みたいなのを開いてくれたりもしていましたね。仕事としては、50人分のお膳をセッティングから下げるのまでやる必要があったりしましたし、片づけるのにも和食って食器の数が多いのでわりと大変なこともあったんですけど、でも周りの方たちがいい方ばっかりだったのでとても働きやすかったです。


疲れてきたなと感じるときには、"こういうときこそ、気を引き締めて頑張らないと!"っていう気持ちになる(酒井)


-それはいいアルバイトと出会えましたね。ちなみに、みなさんがそのあとにもいくつかのアルバイトを経ていったなかで、"あのとき、あの仕事と出会えたことは自分にとっての人間的な収穫になったな"と感じた場面はありましたでしょうか?

真行寺:一番長くやっていたラーメン屋さんでのバイトですかね。9年とか10年くらいやっていたんですよ。周りにガムシャラな人が多かったので、仕事に対してのまっすぐな姿勢とか、作る料理に対しての情熱とかが"プロフェッショナルってこういうことなんだな"と感じることが多かったです。料理と音楽という違いはあるにせよ、ものづくりをしていくうえでの熱い想いみたいなものを学べましたね。

大山:学校を卒業して東京に出て来てからは、僕も10年以上ずっと同じコールセンターで働いていたんですよ。最終的には管理職的なポジションというか、マネジメント業務を主にしていましたし、その仕事をすること自体が結構好きでしたね。それに、コールセンターってシフトも融通が効くのでバンド活動もやりやすかったですし、立場的にそこまでいくと時給も2,000円くらいまでいくんですよね。だから、当時バンドの方はまだ全然売れてなかったですけど、お金には困ってなかったです。しかも、そこでの経験が実は今の活動にもちょっと生きていたりいますしね。年齢も立場もそれぞれに違う人たちがチームとなって、しっかりと成果を出していくにはどうしたらいいか? という考え方を身につけられたという意味で。結局、バンドもひとつのチームと言えばチームですから、何かしらの形ではコールセンターでの仕事経験が今に役立っていると思います。

酒井:自分の場合は東京に出て来てから2年間学校に行って、そのあといったんは地元の新潟に帰ったんですよ。そこで、バイトではなく就職をして日産自動車の板金塗装をやっていたんです。要は事故車の修復をやっていたんですけど、だんだんと仕事に慣れてきたときに気の緩みが出てしまったことがありまして......。めちゃくちゃ忙しかったときについミスをしてしまったことがあったんです。そのときはいつも優しくしてもらっている先輩から、"こういうことじゃダメだよ"ときつく言われてしまってすごく反省しましたね。それこそものを作ってお客さんに届けるという点では、音楽ともある意味では通ずるところがありますし、そこにミスや手抜きがあってはならないということを教えてもらいました。だから、今でもレコーディングで切羽詰まったり、疲れてきたなと感じたりするときには、"いやいや。こういうときこそ、気を引き締めて頑張らないと!"っていう気持ちになるんです。