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INTERVIEW

Japanese

BRADIO×ワーナーミュージック・ジャパン小林社長 座談会

2017年10月号掲載

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心も体も一撃で踊らせるソウルフルでファンキーな4人組バンドBRADIOが10月11日に『LA PA PARADISE』でメジャー・デビューする。すでに今年4月に開催した中野サンプラザでの単独公演をインディーズながら即日ソールド・アウトさせるなど、早くからブラック・ミュージック好きな音楽リスナーの間で大きな注目を集めている彼ら。今年、全国の夏フェスでは数多くのロック・バンドが乱立する中で独自のハッピー・ファンクを鳴らして、その存在を印象づけるなど勢いは留まることを知らない。そんなBRADIOの魅力を掘り下げるべく、Skream!ではBRADIOが所属するワーナーミュージック・ジャパンの社長、小林和之氏とメンバーの座談会を実施。ワン・アンド・オンリーなBRADIOの音楽について話を訊いた。

ワーナーミュージック・ジャパン:小林 和之(社長)
BRADIO:真行寺 貴秋(Vo) 大山 聡一(Gt) 酒井 亮輔(Ba) 田邊 有希(Dr)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by ゆうばひかり

-社長との座談会ということで、BRADIOのみなさん、緊張してませんか?

真行寺:......し、してません(笑)。

-若干、緊張気味ですね(笑)。いままでこうやってお話をする機会はありましたか?

大山:ゆっくりお話させていただくのは初めてです。

小林:EX THEATER(ROPPNGI)以来ですね(※2017年7月5日にBRADIOが出演したフリー・ライヴ[EX THEATER TV PRESENTS"THE MUSIC VENUE"])。

-貴重な機会ですので、じっくりとお話をうかがえればと思います。

小林:まずはワーナーにようこそ。来ていただいて、ありがとうございます。

BRADIO一同:ありがとうございます!

小林:ぶっちゃけ、なんでメジャーでやりたかったの?

真行寺:いきなりですか(笑)!?

小林:僕はBRADIOの音源を聴いて、パフォーマンスを観させてもらって、かなりワン・アンド・オンリーなバンドだと思ったの。ファンクだよね。僕は年齢的にも大好きなところだけど、新しい世代でそういうことをやってるバンドはいないから、ぜひ一緒にやりたいと思ったんだよ。逆に君たちがどうしてメジャーでやりたいのかを聞きたい。

-すでにBRADIOはインディーズでも十分ライヴで集客できるバンドですし。

小林:そうそう、ちゃんとやれてるからね。僕がバンドだったら、"(メジャーに所属せず)自分たちでやろうかな"と思うんだけど。そんなことない?

真行寺:世代もあるかもしれないですけど、やっぱりメジャーとか武道館っていうのはアーティストとして箔がつくイメージはあるんです。でも、そこまでメジャーにこだわってたわけでもなくて。って言うと、話がおかしくなるかもしれないですけど......。

小林:いいよ、全然。

真行寺:最初はインディーズでもなんでもできると思ってたんですよ。ただ、いろいろ話をもらうなかで、もっといろいろなことをできるのはメジャーなんだなと思って。だからメジャー・デビューすることで、もっとたくさんの人を巻き込みたいと思ってます。

酒井:僕らは幼馴染で同じ環境で育ってきたんですけど、単純に昔からメジャーへの憧れはあって、勝負してみたかったんです。

大山:BRADIOはインディーズで活動を始めてから4年なんですけど、このタイミングでチームの人を増やしたいっていうのもあったんです。あとはだんだんキャリアを重ねてきて、いままでずっと音楽をやってきて、メジャーっていう場所でもやってみたいなっていう単純な興味というか。知らないままで終わるのも嫌だから、すごくいい時期だと思ってます。

-特にワーナーミュージックが良かった理由はありますか?

田邊:BRADIOをもっとこうしたいって言ってくれてる人が増えてくるなかで、ワーナーさんだけ、"君たちがやることを手伝わせてくれ"って言ってくれたんですよ。

小林:うちのスタッフにまったくアイディアがなかったってことかな(笑)。

BRADIO一同:あはははは!

田邊:でも、ちょっと違う角度からのお話だったから、嬉しかったんです。やっぱり自分たちがしっかりしないと立てない世界だと思ってるので。

-小林社長は、どうして最初にそれを聞きたいと思われたんですか?

小林:もう一度メジャー・レコードの存在意義を再確認してみたくて、みなさんに聞いてるんですよ。僕はまだワーナーに来て4年なんだけど、僕が来たときにゲスの極み乙女。をデビューさせたのね。で、そのときも同じ質問をしたんです。"(自分の音楽の規模を)より大きくしたい"と。ただ、インディーズのときに、自分らでやれてたことがやれなくなったり、自分たちがフォーカスしていたことが薄まることも気にしてると思う。もちろん君たちがインディーズでやってきた好きなことをやってもらいたいと思ってるけど、でもメジャーに来るからには、僕らからも"もっとこうやってほしい"っていうオーダーが増えるかもしれないよっていう話をしてるんです。好きなことだけでは難しい世界でもあるので。でも、NOだったら、NOでいいの。だいたいレコード会社が言ってることは、間違ってることが多いから(笑)。

BRADIO一同:あはははは!

小林:それと闘いながらやってもらいたいなっていうのが僕の気持ちかな。

-なるほど。

小林:君たちはどういう音楽が好きなの? EARTH, WIND & FIREとかの影響を受けてると思うけど。P-FUNKとかも好き?

真行寺:あ、好きです。

小林:どういうアーティストを目指してる?

酒井:いまどういう存在になりたいか? って言われると、答えがポンと出てこないのが現状なんですけど。ただ、ちょっと前にアース(EARTH, WIND & FIRE)は観に行ったんですよ。そのときに、あのハッピーな空間というか、お客さんが世代問わず踊ってた感じはいいなと思ったので、ああいうキラキラしたものになりたいなっていうのはありますね。

小林:最初と比べると、結構(音楽性を)変えてきたよね?

真行寺:はい、かなり。

小林:いつから? 僕はいまのかたちがいちばん好きなんだよ、やっぱり。

大山:4年前なんですけど、もともと僕らは5人だったんですよ。そこからギターが減っちゃったので、ギターの音圧で勝負するっていうよりは、グルーヴで勝負をしようってなって、ファンクとかソウルっていうのを意識するようになったんです。