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INTERVIEW

Japanese

"KNOCKOUT FES 2018 spring"座談会

2018年03月号掲載

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MOSAiC店長:森本 真一郎
みきなつみ
Day on Umbrella:ヲクヤマ(Gt/Vo)
とけた電球:岩瀬 賢明(Vo/Gt)
指先ノハク:木村 順子(Gt/Cho)
インタビュアー:秦 理絵 Photo by 上溝恭香

-では、ここからは少し質問の方向を変えまして。みなさん、"KNOCKOUT FES"以外にもサーキット・イベントに出る機会も多いですよね。

岩瀬:そうですね。

-他のワンマンとか対バンとかも経験してるなかで、みなさんにとってサーキット・イベントとはなんなのか。そのあたりを聞かせてください。

木村:やっぱり出る側にとってはチャンスだなっていうのはありますね。よく知らないけど、ちょっと気になってるなと思ったら、気軽に観に来てもらえるので。ちゃんと覚えて帰ってもらおうかなっていう気合で臨んでます。

-他のライヴとは内容も違うものになったりするんですか?

木村:いや、サーキットだからコール&レスポンスを多くしようとか、そういうことはないですね。お客さんに媚びたくもないですから。ただ、客層を考えたうえで耳に残るセトリにしようっていうのはあると思います。

ヲクヤマ:僕も、お客さんに媚びたくないっていうのは同じですね。サーキット・イベントと言っても、自分たちにできることは限られてるし、その30分なり、25分なりで自分たちができることを最大限にやるっていう気持ちで臨んでます。

岩瀬:僕はサーキットって言うと、まず人が来るのかがいつも不安ですね。

みき:わかる!

岩瀬:周りに超ドでかいバンドがいるイベントだと、"無理だ、死んじゃうよ"みたいに思いますね。とはいえ、ステージに立つと、数あるステージから選んでくれたお客さんが集まってくれるので、楽しんでもらえたらなって思いますけど。

-たしかに、サーキット・イベントは集客面での結果はかなりシビアに出ますよね。

岩瀬:会場も近いので、つまらないバンドだと、すぐに別の方に行こうってなっちゃいますよね。MCに入ると抜けちゃったりするとか。僕は話が長めだから、それも含めて"最後まで観たい"って思わせるようなライヴにしたいと思ってます。

-みきさんはどうですか? 岩瀬さんの話に頷いてましたけど。

みき:私もお客さんに集まってもらえるかは怖いですね。タイムテーブルが発表されたときに自分の横の並びを見て、"森本さーん(泣)!"みたいな。それでも、もし人がいっぱい来てくれたら、ちゃんとそれまでの活動が結果になってるなって感じるし、全然来なかったら来なかったで、"あ、ここだとまだ自分は戦えないから、もっと頑張ろう"って思う。結果がシビアに出るからこそ、それをちゃんと受け止めたいなと思ってます。

-自分の成長を確認できる場所にもなってるんですね。

みき:そうだと思います。

森本:あとは、お客さんから側からすると、1日中ひとつのチケットだけで好きなバンドを観られるっていうのがサーキットの良さだと思うので。特に"KNOCKOUT FES"に関しては、そんなに高くないチケット料金で、気になってたバンドを一挙に観られる。関係者の方も含めて、新しいバンドをチェックしてほしいなと思ってます。下北はライヴハウス同士がいい位置にあるというか、すごく距離が近いので移動も楽ですし。

-そうですね。下北はライヴハウスが密集してて、ここから大きく巣立っていったアーティストがたくさんいる。音楽が生まれる拠点だと思うんですけど。みなさん、初めて下北沢のライヴハウスに出たときのことって覚えてます?

岩瀬:僕はCLUB251だったんですけど、"KNOCKOUT FES"の会場には......。

森本:残念ながら、入ってないんですよ。

岩瀬:このまま話しても大丈夫ですか?

-聞かせてください。

岩瀬:そのときはオリジナル曲の数も少なくて、やっとライヴをできるぐらいしかなかったんですけど。初めて自分でライヴハウスにデモ・テープを送って、"出させてください"って言ったのが251(CLUB251)だったんです。お客さんもふたりしかいない......と言うか、ほぼ出演者みたいな感じだったから、ノルマもほぼ全部自分たちで払いました。

-ちょっと苦い思い出ですね。

岩瀬:でも、そこの店長さんが"「閃光ライオット」っていうイベントがあるから出てみたら?"って言ってくれたおかげで、いまバンドを続けることができたんです。

-ライヴハウスって、それぞれ名物店長さんがいて、そこに出演するアーティストを育てていくっていう一面もありますよね。

岩瀬:それは本当にありがたいんですよね。

-ちなみに森本さんは出演者から見ると、どういうタイプの店長さんですか?

岩瀬:すごい全肯定してくれるんですよ(笑)。それもありがたいんですよね。ここまで優しく接してくれる店長さんは少ないと思います。

森本:"みんなが大好き! どんどんライヴ出てや"っていう感じなんです。

-森本さんの中で、店長としてのポリシーみたいなものはあるんですか?

森本:ないです(笑)。

-優しく育てる、とか?

森本:いやいや、逆に育ててもらってる感じですよ。

みき:森本さんは謙虚なんですよ。

岩瀬:スーパー謙虚だよね。

みき:私も企画ライヴをMOSAiCでやらせてもらったことがあるんですけど、森本さんならきっと"いいよ"って言ってくれるから、勇気を出せたんです。

岩瀬:正直、怖いライヴハウスもあるよね(笑)。