Japanese
2015年09月号掲載
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ちょっと捩れたメロディを歌い上げる凛としたヴォーカル、エフェクティヴで浮遊感のあるギター、ゴリッとしてスラップも織り交ぜる攻め気なベース、タイトで無駄がなく表情豊かなドラム。指先ノハクの4人の演奏スキルはとても高く、特に木村順子(Gt/Cho)の奇抜さスレスレの脱構築的なフレージングからは天性のオルタナ根性を感じ取ることができる。そしてそれこそがこのバンドの核となる要素だろう。とはいえ、コアでクローズな音楽に堕するのではなく、ポップを志向するバランス感覚も持ち合わせ、全編通して歌モノとして成立するキャッチーな魅力を備える。Track.1やTrack.4ではありそうでなかったひりついたポップ感とオルタナティヴさを提示し、Track.2では彼女らの掲げる変態性が結実するストレンジ・ポップを聴かせる。(山元 翔一)
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