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INTERVIEW

Japanese

THE BACK HORN × Skream! × バイトル

2018年03月号掲載

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Member:山田 将司(Vo) 菅波 栄純(Gt) 岡峰 光舟(Ba) 松田 晋二(Dr)

Interviewer:吉羽 さおり Photo by 上溝恭香

THE BACK HORN × Skream! × バイトル キャンペーン情報

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-菅波さんはどうですか。

菅波:俺も飲食店は多いですね、トンカツ屋とか飲み屋もあったし。地元の回転寿司屋さんで働いたとき、これは見事にみんな一緒だなと思うのは、俺も最初にホールに出されたんですけど、挨拶ができなくて。その寿司屋さんは、注文を受けたときに、"はい、元気です! どうぞ"って言わなきゃいけないんです。でも、思春期のTHE BACK HORNのファンの人たちはわかると思うんですけど、自分は元気じゃないのに元気とは言えないとか、自分には嘘はつけないみたいな感じでやってたら、裏に回されて。

山田:おんなじ(笑)。

菅波:それで、"シャリ切り"っていう酢飯を作る仕事に回されたんです。ただそれもあまりできなくて。話を聞いてると、みんなは接客はできないけど、技術的なことはできるタイプじゃないですか。でも俺はその技術的なところもおぼつかないというか、手順とかが覚えられなくて。

岡峰:まぁ、技術と言っていいのかわからないけどね。

菅波:店長さんの下に、女性の次長さんがいたんですけど。"栄純君がまたガシャンガシャンやってるから"って、店長さんが次長さんにちょっと見に行ってこいと言って、次長さんが何度も来てくれていたんです。

岡峰:あいつは、シャリ切りもできないのかと。

菅波:で、そのシャリ切り場が――

山田&岡峰&松田:"シャリ切り場"(笑)!

菅波:そう。シャリ切り場が厨房の奥にあったから、だんだんと、"もしかしてあいつら付き合ってるんじゃないか"って噂が流れて。もちろん付き合ってないんですよ。"栄純君、私と付き合ってるって話が流れてるけど"って、シャリ切りながら次長さんに言われて(笑)。俺ウブだったので、なんて言えばいいのかわからなくて、気まずくなって辞めちゃいましたね。

-いろんなバイト経験で、社会人として身になってることはありますか。

岡峰:THE BACK HORNでは、"マニアックヘブン"というイベントをやってるんですけど、そのイベントでオリジナル・ドリンクを出しているんですよ。新宿LOFTでバイトしていたときに、ご飯とかお酒を作っていたので、頭の中でどういうメニューが良さそうかなんとなく考えて作れちゃうのはありますね。凝りすぎてお客さんのニーズと合ってなかったっていうのはあるんですけど。

山田:かなり通好みなものになってたね。

岡峰:"正露丸みたいな味"って言われたり。じゃあ、甘ければいいんでしょっていうことで、最近は甘い味のカクテルを作ってます。料理も、凝ったものはできないですけど、居酒屋的なメニューは作れるようになりましたね。

松田:学んだことは、さっきの自分を出すっていうところですかね。自分がコンプレックスだと思って抱え込みすぎたものが、いつしか大逆転して、みんなに愛着として思ってもらえるものになるっていう。でも難しいですよね。人によってはそれをいじられてるとか、いじめられてるって思っちゃうこともあるだろうし。でも、それで繋がりが持てたり、お前ってこういう奴なんだなってカテゴライズしてもらえたりするだけでも、世の中の一部になれたなっていう思いもあるんですよね。自分を出したことで、あのカラオケ店での仲間になれたのがあったから。正解かどうかわからないけど、ひとつ自分の扉を開いていくことで何か見えるものはあるんじゃないかなっていうのはあります。


"よし、これからバンドを頑張ろう"という出会いがあったのも、バイトならでは(菅波)


-活動が忙しくなってくると、バイトのシフトを組むことも大変になりますが。そういう面では、どうしていたんですか。

山田:ここふたり(山田、菅波)は日雇いのバイトもしていたので。バンドの活動がない日や時間帯にバイトを入れたりはできましたね。引っ越しとか、壁紙を剥がすとか、あとはマンションのトイレを一個一個回って、詰まりを直すとか、パン工場でバイトをしたりとか。

-なかなか定期で入るのは、難しくなるんですね。

岡峰:それはバンドのせいじゃなくて......というのもあると思うけど。

山田:それを言うな(笑)。バイトが続かないけど、でも生活はしなきゃいけないので、路上で弾き語りをやったりもしてましたね。全然バイトの話じゃないですけど(笑)。

菅波:俺はTHE BACK HORNを始めてから、コンビニでバイトをしたんですよ。バンドでリハをするスタジオのすぐ近くで、面接に行ったら通って、やっていたんですけど。あれはちょうどメジャー・デビューのときだったのかな。

松田:いい店長さんだったよね。

菅波:店長の奥さんが、福島の人で。俺、出身が福島だから、"なんか菅波の福島弁は、愛着が湧くな"って言って、結構いろいろと優遇してくれたというか。"バンドやってるんだって? 頑張って"という感じで、シフトも工夫して入れてくれたんです。メジャー・デビューが決まって、そろそろバイトを辞めさせてくださいと言おうというタイミングで、ここからは音楽で飯を食っていくという気合を入れる意味でもモヒカンにしたんですよ。モヒカンにしてバイトに行ったら店長さんが、"ちょっと菅波、裏に来い"と。"うちの髪型の規定はわかってると思うけど、モヒカンにしたってことは、お前はバイトを辞めるっていうことなんだよな。お前はもうバンドで飯食おうということなんだよな。だったら、応援するわ。内緒だけど、たまに来たら、なんか食わせてやるから"って言われたんすよね(笑)。そういう出会いもバイトならではというか、"よし、これからバンドを頑張ろう"っていうのはそのときありましたね。