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INTERVIEW

Japanese

シナリオアート

2017年03月号掲載

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Member:ハヤシコウスケ(Gt/Vo/Prog)

Interviewer:石角 友香

-「コールドプラネット」の歌詞の話に戻すと、この主人公が恋をしなかったら人類は終わるという設定で。こういうシチュエーションを思いついたのは?

最近、"恋愛をしない若者たち"ということが言われてるじゃないですか。"そうやな"と思いながら、"あ、自分もそうやな"と思って(笑)、他人事じゃなくて。けど、90年代のトレンディ・ドラマは好きなんですよ。その時代は実際に見てないけど、"ああいうのもいいな"と思いながら、ちょっと恥ずかしくもある。でも、もしこの恋愛しない感じがどんどん進行していって、ほんまに誰も恋愛しなくなったらどうなるんかな? 普通に男女が繋がらなくなっていったら人間も減っていくし、その先の世界、どうなってるんやろな? ってところからの歌詞ではありますね。

-人と人の関係がなくなれば、その可能性はありえる未来ですね。

うん。例えば人と人が関わるって、傷つくことが多いじゃないですか? それで、技術がどんどん発展していったら、VRとかも出てきてるし、仮想現実の中で傷つかずに欲望を満たしていけるような世界になっていくと思うんです。だからフィクションじゃなくて、現実を歌ってるとも思います。この曲ではあえてストレートな表現も使ってますし。

-様々な人が参加しているという意味では、チャイルド・コーラスが入っている曲も今回の聴きどころかなと。

子供の声っていいなと思うんですよね、浄化されるっていうか。レコーディングは結構苦労しましたけど(笑)。最初に録ったのは「パペットダンス」(Track.3)の方で、まず打ち解けるところから始まって。"じゃあちょっと頑張って元気出して歌ってみよっか!"みたいな(笑)。

-(笑)チャイルド・コーラスやストリングス、ホーン隊など、様々な世代のいろんなジャンルの人が参加していますね。

そうですね。いろんな音楽人と関わって作ったアルバムですね。今の時代、コンピューター・ソフトで完結することも全然できるんですけど、今回はアナログな感じで、偶然の出会いを楽しんでやれましたね。


ツアーも一緒に旅をするようなイメージで、"踊る"とか身体を動かす方向を試してみたい


-その超大作の最後に、すでにシングル・リリースされていた「エポックパレード」(Track.11)が配置されているわけですが、この曲順は早い段階で決めていたんですか?

「エポックパレード」を最後にして、そこに向かうっていうのは初期段階から決まってましたね。結局、旅をしたけど、全部ここにあったんやっていう。

-"幸せのため 夢をみて/幸せのため 戦って"というフレーズが、アルバムの最後でより深みを持って聴こえてきます。そういえば先日のアコースティック・ライヴ(※昨年12月に行われた自主企画ライヴ"Chapter #13")で、20代くらいのおしゃれ男子ふたりが「エポックパレード」で手拍子をしてました。"するのかな? しないのかな?"と思ってたら(笑)。

ステージから見てると不安になることあるんですけど、ほんまに心で感じて心で泣いたり笑ったりしてくれてるんやなって、たまに感じることがあって。そういうときは嬉しいですね。自分たちはモッシュ&ダイブをさせるバンドではないから。

-そうですね。そして今作を携えたツアーも楽しみです。前回の"[Scene #2]-シンカイへ-"はコンセプチュアルなライヴでしたが、今回の"[Scene #3]-World Journey-"の展望は?

今回はもう少し、"踊る"っていうのをテーマにしたいかなと。"World Journey"っていうツアー・タイトルなんで、旅をしながらライヴをするようなイメージで、一緒にワクワクしてもらいたいんです。その中でもフロアを巻き込みながら、一緒に踊って身体でも楽しんでもらえるような、少し肉体的な方向もやってみたいなと思ってますね。