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INTERVIEW

Japanese

シナリオアート

2015年11月号掲載

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Member:ハヤシコウスケ(Gt/Vo/Prog)

Interviewer:石角 友香

-「ナナヒツジ」とのギャップに驚かされる面もあって。

そうですね。その「トワノマチ」の歌詞を書いてるときは一瞬、メンバーと地元に帰ってて。昔の結成メンバーにリード・ギターがいたんですけど、普通に高校の友達でずっと一緒にいた仲で。ま、昔を思い出して"あのとき楽しかったよな"っていう瞬間みたいなものがぱっと浮かんできて。ほんまに高校のときはすごく楽しかったので、その瞬間、時間が止まって欲しいって当時僕は思っていたんですよね。"この瞬間、保存しておきたいな"ってすごく思っていたんですね。その夕暮れどきのすごくきれいな景色――地元、滋賀県の琵琶湖のすごくきれいな景色があって。例えばそこでその美しい景色が止まって欲しい、って思ったら......例えば止まったとして、そのオレンジの夕日が沈まない世界ってどうなんや?っていうことを書いてみようと思ったんです。この曲は物語として書かれてるんですけど、その美しい夕日がずっと沈まないでそこにあったら、いつまでも美しいと思い続けられるんか?とか。

-ああ、逆説的に。

そうです。まぁ、そのまま楽しいときがあって、歳もとらずにその瞬間に閉じ込められたらどういうことを考えるんやろう?っていうこととかをこの曲には込めてて。

-それでなんか余計に寂しさがあるんでしょうね、きれいな景色と友達といるときの気持ちを忘れたくないなってところで止まらないというか。

うん。だから、過去はいつでも美しいけど、それにさよならをして前に進んでいかなあかんな、最終的にはそういうことを歌ってるんですけど。そういうことは感じてほしいってとこで歌ってますね。

-そしてもう1曲の「ホシドケイ」(初回盤B:Track.4)は生のビートが入ってないですね。

はい。最後だけバンドが入ってくるだけで、後は全部エレクトロニックな構成になってます。

-そういう部分で聴かせますね、この曲も。

歌に寄ってますね。ちょっとこう今のエッセンスとかを入れたり、アレンジはちゃんと面白いものにしようっていう意識で作った曲だと思います。

-ところでカジュアルな印象でかまわないんですけど、シナリオアートから見てKANA-BOONってどんな存在ですか?

まぁ......良きライバルであり、仲間であって、刺激をもらえるバンドではありますね。楽曲もストレートに伝わってくるし。あと、同期の中ですごいスピードで注目されて売れて行ってるっていうことは刺激になりますね。

-人としては変わらないのに強くなった感じもあり。

強いですね(笑)。なんかあの......あれじゃないですか? 友達ってところだからじゃないですか? あの4人っていう。僕らもそこは同じような感じですね。

-くどいんですけど、今回のシングルだけじゃなくて、わりと歌詞を書くモチベーションとか近いんじゃないかな?と。

どうなんですかね?

-そんな話は谷口さんとしないですか?

全然しないですね(笑)。何回もメシとか、バンド同士で飲みに行ったりもするんですけど、なかなかしっかり音楽の話にはならないですね。

-照れなんですかね?

(笑)それもあるのかな。

-(笑)ところでスプリット・シングルってハヤシさんは何か人の作品で影響受けたものってありますか?

あります。高校のときやったっけな? TOTALFATとfor better, for worse(※2005年リリースの『When The 8th Spring Has Come...』)。それは聴きましたね。どっちのバンドもめちゃめちゃかっこよくて。アプローチは違うんやけど、どっかで繋がってるところがあって。for better, for worseのほうが好きだったんですけど、TOTALFATもすごく好きになって。その、ちょっとしたあとに対バンする機会があったりしてっていう繋がりがあったので。

-じゃあリスナーもそういう経験が今回のシングルでできればいいですね。

そうですね。

-そして同じ時期にデビューした、シナリオアート、KANA-BOON、BLUE ENCOUNT、DJみそしるとMCごはんの4組が参加するイベント"/ SLASH /"も開催されますが、どういう感じになりそうですか?

ま、それぞれに違うけど、みんなどこか飛び抜けてる、違う方向に向いてるのは面白いと思いますね。シナリオアートはシナリオアートで、自分らが信じているものをステージでちゃんと出せたらいいと思います。