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INTERVIEW

Japanese

DOES

2010年12月号掲載

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Member:氏原ワタル(Vo & Gt)

Interviewer:沖 さやこ


-曲同士がお互いを高め合っている、非常に理想的な完成形だと思います。それではちょっと1曲1曲にフォーカスを置いてお尋ねしたいのですが、「ロッカ・ホリデイ」のサビの後ろで鳴っているのはキーボードですか?

そうっすね、あれはプログラミング。打ち込みのやつをそのまま後ろにひいて。あれがあることで独特なものになってるし。あれ無しのライヴだったらパンクな感じで聴けるし。色付けの仕方とかも、かなり垣根取っ払ってやりたいようにやりましたね。

-全曲においてサウンド面のアイディアを意欲的に出していったのでしょうか。

結構ProToolsとか家で使ってるんだよね。プロデュースも僕がやるから、最終的に上がりがどういう風になるのか見えていた方が楽なんで作曲の段階から使ったりもする。ドラムも組んで、これも入れて、あれも入れて、シンセとか入れたりして全部作り上げて。実際プリプロを作る段階から済ませてるっていうレベルでやるから。それをバンドに持ち込んで、よりガレージな感じ、ソリッドな感じ、人間っぽい感じにしていく。サウンド・プロデュースは僕がかなり信念を持ってやったんで、いい感じに仕上がりましたね。でもやっぱ曲出来ない時期もあったし。スイッチ入ったら、とんとんとーんみたいな感じになりましたけど。

-スイッチが入ったというのは、ケーサクさんが戻って来て、バンドが元に戻ったのがキッカケですか?

うん。ケーサクだけじゃなくて、俺もより自由になれたっていうのかな。ストイックにやってた『The World's Edge』までの姿勢がどうしても取れなかったんだよね。で、かなり昔のデモ音源とか聴いたり、『NEWOLD』とか聴いたりしてたら「ああなるほど、いろいろやってるな。こういうとこちょっと忘れてたな」って思い出して。本当に自由になれたっていうか。どこまで自由にやっても自分は自分だし、変わんないから。でも一番大きいのは、バンドの危機乗り越えて、3人で努力して一緒に練習なりスタジオなり入る中で、少しずつ良くなってるのが自分で分かるところかな。前向いて進まなきゃいけないしね。世の中も暗いから尚更かな。暗いというか、薄暗いというか。

-はっきりしないもやもやした時代ですよね。

不況だけど不況じゃない。ハッピーだけどハッピーじゃない。ハッピーじゃないけどハッピーとか。情報も蔓延してるし、わけわからん感じだから。そういうものに対して何を信じるべきかって言ったら"自分"だと思うんですよね。自分がどこにいて、どこに行こうとしてて、そのために何が必要なのかは完全に普遍だから。未来を向いて進んでいくことや生きてる瞬間の大切さとかを、自分が身を持って経験したり学んだりしてる。こういう規模のバンドになった以上は、それを伝えることも出来るだろうし、やっていいのかなぁって思ったっていうのもでかくてね。だから詞の感じも変わってきたし。