Japanese
2021.12.18
"長岡 米百俵フェス" ※振替公演
アオーレ長岡
"長岡 米百俵フェス ~花火と食と音楽と~ 2021"
12月18日(土)アオーレ長岡
開場 10:00 / 開演 11:00
出演者はこちら
PRESENT
Related NEWS
OKAMOTO'S (405)
- 2024.11.22
- バーチャル・ガールズ・デュオ VESPERBELL、メジャー1st EP『RUMBLING』リリース。オカモトコウキ(OKAMOTO'S)、バンビ(アカシック)等参加曲やKSUKE提供曲収録
SHE'S (470)
- 2024.12.29
- ハンブレッダーズ、キュウソネコカミ、コレサワ、SHE'S、Czecho No Republic他出演。FM802"RADIO∞INFINITY"15周年記念スペシャル・ライヴ、2デイズ開催決定
- 2024.11.02
- "FM802 RADIO CRAZY"、出演者第3弾でandrop×SHE'S、マカえん、くるり、フラカン、THE BAWDIES、バニラズ、Kroi、怒髪天、奥田民生、ねぐせ。、ヤンスキ等発表
木村カエラ (101)
- 2024.11.14
- 木村カエラ、新曲「Ready, set, go!」が日産"セレナ"CMソングに決定
- 2024.10.24
- 木村カエラ、本日10/24誕生日に20周年記念ソング「Twenty」MV公開
MUSIC VIDEO
Related DISC REVIEW
-
OKAMOTO'S
この愛に敵うもんはない
戸塚慶文原作の人気漫画"アンデッドアンラック"がアニメ化、その第2クールのエンディング・テーマに書き下ろした「この愛に敵うもんはない」。原作のファンだというオカモトショウ(Vo)が、主人公ふたりがリアルの世界に生きていると想定して書いたという歌詞は、愛する相手の悲しみや苦しみすべてを引き受けるという、原作に通じるもの。特異なストーリーがストレートなラヴ・ソングを生む好例だ。ドライヴするユニークなギター・サウンドをフックに開かれたR&Rに落とし込んでいるのも、何周か回って十八番を堂々と鳴らしている印象。2曲目の「カーニバル」はオカモトコウキ(Gt)の作詞作曲。彼の作風には珍しいオーセンティックなフォーク・ロックで、ナチュラルな音像だが、知らないどこかを夢想しているような新鮮な1曲。
-
OKAMOTO'S
Where Do We Go?
フィジカル・パッケージのシングルはなんと2016年の『BROTHER』以来となる本作は、人気漫画を原作とするTVアニメ"Dr.STONE"第3期エンディング・テーマとして書き下ろした新曲だ。作曲はアルバム『KNO WHERE』以降最強タッグになったオカモトショウ(Vo)とオカモトコウキ(Gt)で、彼らのレパートリーの中でもファンクとロック両方の旨味と哀愁を混交した世界観。いわば"レッチリDNA"をここまで極上のアンサンブルで落とし込めるバンドは、国内外を見渡してもいないのではないだろうか。石器時代から現代まで一気貫通する冒険譚に漂うスケール感と人間愛を、普遍的な人生の物語として歌詞に落とし込んだショウの歌は、奇しくも先の見えない現代とシンクロする。ライヴでもほぼそのままの音像なので現場でも確認してほしい1曲。
-
OKAMOTO'S
Flowers
OKAMOTO'Sのコラボレーション・アルバムとはいったい? と妄想していたら、相手はメンバー。4人が曲のプロデューサーとなって自由にアイディアを出したことで、音楽的なキャラクターが明快に。「Gimme Some Truth」の90s UKロック~THE BEATLESを彷彿させる大展開、オカモトレイジ(Dr)とオカモトコウキ(Gt)作曲のアルバム・タイトル曲は、コウキの声に似合うネオアコっぽいメロとトリップ・ホップのビートやネタの差し込みが新鮮。ハマ・オカモト(Ba)のスラップが前面に出た「いつも、エンドレス」は、AOR歌謡的なアレンジに。他にもストレートすぎてこれまで着手していなかったコード進行も、腹の底からパワーが出そうな音像も、彷彿どころか"OASISじゃん!"な曲も、むしろ4人のバンド・サウンドが際立つ高度な仕上がり。
-
オカモトコウキ(OKAMOTO'S)
時のぬけがら
時間をかけて紡ぎあげられたことが美しくきらめく音の粒から伝わる、約2年ぶりのアルバム。TAIKING(Suchmos)、澤 竜次(黒猫チェルシー)、マスダミズキ(miida)らとの音作りは、懐かしい要素をいかに新しく聴かせるかというレア・グルーヴ感があり、近年のシティ・ポップ・ムーヴメントにも通ずる。そしてそこに、とびきり人懐こい彼の声がベスト・マッチ。OKAMOTO'Sのギタリストのソロ作、といったイメージで聴くといい意味でひっくり返るに違いない新鮮な仕上がりだ。"喪失と時間"について描いた本作は、この2年のどこか空っぽに感じる心模様が素直に落とし込まれているが、実はそれってコロナ禍と関係なく存在していた感覚なのかも、と思わせられたりもした。心地よいうえに聴き応えも充分の名盤。
-
OKAMOTO'S
Welcome My Friend
デビュー10周年というキャリアもあるが、彼らはTHE WHOらが編んできた物語性のあるロック・ミュージックを作れる数少ない日本のロック・バンドであることを改めて実感する。音数を整理したRED HOT CHILI PEPPERSのようなアンサンブルで生業について歌う表題曲にしろ、反復するビートに乗せ、世界で起こっている暴動を身近に感じながら、しかしこの国では起こらないであろう虚無感が滲む「Riot」にしろ、以前、彼らが『OPERA』で実現したことのさらに図太いやり口に感じられる。BRIAN SHINSEKAIがアレンジで参加している「MOTEL」のピアノもギターのどこか70年代風なムードも不穏且つ耳新しい。このEPは2020年のOKAMOTO'Sの全容のさわり且つ大事な伏線である予感がする。
-
OKAMOTO'S
BOY
中学の同級生で結成し、10代でデビューした彼らは"BOY"というワードが似合いすぎるバンドだ。デビュー10年を経て客観的になれたからこそ冠することのできたタイトルだし、ある種象徴的。誰より早くロック・バンドでファンク的なグルーヴを導入した彼らだが、今作では「Dreaming Man」に代表される8ビートが圧倒的に多い。また、NHK「みんなのうた」に起用された「DOOR」でのTHE BEATLES的アレンジへの昇華も新鮮だし、LOVE PSYCHEDELICOのNAOKI(Gt)を共同アレンジャーに迎えた「Dancing Boy」は珍しくU2からのリファレンスを感じられる作風。他にも00年代ヒップホップの匂いのミクスチャーなど、そのセンスの奥深さは音楽好きのタイム感とツボを突きまくる。
-
OKAMOTO'S
NO MORE MUSIC
音楽は溢れているけれど一瞬で消費されてしまう、今の状況を象徴するテーマを打ち出した本作。"昨日の続きのようなすっきりしない今日"を歌うリード曲「90'S TOKYO BOYS」のファンク/ヒップホップを呑み込んだグルーヴ、ダルなギャングスタ・ムードの中でアイデンティティ崩壊寸前のメンタルを歌う「Cold Summer」、タイトルに反して本当はかけがえのないものとして存在し続ける音楽について歌う表題曲、ポップ・マエストロ 堂島孝平をプロデューサーに迎え、オカモトコウキ(Gt)のスウィートな資質がさらに押し出された「WENDY」、珍しくグランジーな「SAVE ME」など、どの曲も"いい加減ほんとのこと言えよ"的なヒリヒリ感が根っこにある。カラ元気はいらない、哀しみを認めて前へ進むためのハイブリッド・ロックの誕生だ。
-
OKAMOTO'S
LIVE
アナログと配信のみの『BL-EP』にしろ、ライヴ音源とライヴ映像で構成された今回にしろ、今のOKAMOTO'Sは必然性のあるリリースしかしていない。それにしても日比谷野音のライヴからもう半年経過しているにもかかわらず、あの日最後に演奏され、熱狂と歓喜が爆発した「Dance With You」を聴くと、全県ツアーで獲得した自分たちの存在意義や、時代とリンクした手応え、彼らの信じるR&Rの強度に涙が出そうになる。およそ今のR&R、R&B、ファンクの美味しいところをすべて凝縮したようなOKAMOTO'Sのレパートリーの中でも、その振り幅を象徴するライヴ・テイク5曲と、ツアー中に制作した「ROCKY」のスタジオ・テイクからなるCD。Blu-rayは日比谷野音公演をコンプリート収録した永久保存版。
-
OKAMOTO'S
BROTHER
楽曲の参照点としてTHE ROLLING STONESやらRED HOT CHILI PEPPERSや80'sのファンクがあるんじゃなくて、バンドの肉体性や精神にそうしたカッコいい洋楽の美学がもう根付いちゃっているのである、OKAMOTO'Sは。しかもカオスなまでに様々なジャンルを呑み込んだ怪作『OPERA』のあとの作品なわけで通り一遍のアレンジじゃない。でもパッと聴くにはゆるいぐらいな「BROTHER」の本物感。それにしてもオカモトショウが描く自身のアイデンティティに関わる英語詞のリアリティが泣ける「Lagoon」。日本語だとある種、ロック的なスタイルに着地しがちな彼の言葉が今回はグッと生々しく表現されたことも本作収録の「BROTHER」と「Lagoon」の大きな成果だろう。コウキ作の「なんかホーリー」は太いファンクに乗るスウィートさが絶妙なバランス。
-
OKAMOTO'S
OPERA
シングル「Dance With Me」でショウが語る冒頭部分の怒気と切なさが混じったあの強烈なインパクトを信用したリスナーは、このアルバムでさらにOKAMOTO'Sというバンドが持つ迫力を知ることになるだろう。このロック・オペラのストーリーはこうだ。泥酔した主人公はカギとケータイとサイフをなくして、街を彷徨い、自分の内面でも彷徨い......自分にとって必要なものを探しながらさらに傷つく。のだが、これまでの彼らの文脈にない相当振り切ったテクノやヒップホップや往年のファンクやオルタナ要素が曲ごとに色濃く打ち出され、そのアレンジは時にコミカル、時に歌詞とともにシリアスに迫ってくる。まさに映画より小説より生々しい、だからこそ"ロック・オペラ"なのだろう。ここまで突き詰めた4人に感服。
-
OKAMOTO'S
VXV
CDデビュー5周年を迎え、1月に5thアルバムをリリースしたばかりのOKAMOTO'Sによる"5.5th"アルバムは5組のアーティストとのコラボレーション作品。RIP SLYMEとはAEROSMITH & RUN-D.M.Cばりのオールド・スクールな王道ヒップホップとハード・ロック・サウンドの融合を聴かせ、スカパラとは大編成イケイケ音楽部隊と化し、Wilson PickettばりにシャウトするROYとはクロさ全開で渡り合う。タイトルと曲調から"民生愛"がビンビン感じられる「答えはMaybe」と、いずれもOKAMOTO'Sならではの、この企画を実現できる実力と各アーティストへの敬意を感じさせる内容。中でもラストの黒猫チェルシーとのデュエット「Family Song」が出色で、2組の友情を感じさせる感動的な楽曲となっている。
-
OKAMOTO'S
Let It V
CDデビュー5周年にあたる2014年にリリースされるメジャー5thアルバム。"夢を殺して"というサビが強烈で、ある種アルバムの原動力となった、現状を越えていく意思がみなぎる「Kill Dreams」、くるりの岸田繁がプロデュースとアレンジで参加した、シンプルだがこれまでにない広がりを感じるR&R「HAPPY BIRTHDAY」、SOIL&"PIMP"SESSIONSのタブゾンビ、元晴、丈青が参加した2トーン・テイストの「Let's Go! Hurry Up!」、Phil Spectorや大滝詠一らへのオマージュ的なサウンドへの挑戦も新鮮なラストの「虹」までOKAMOTO'Sのルーツ・ミュージックへの造詣の深さが10年代のサウンドやポップネスへと昇華された全11曲。4つ打ちにアプローチした「JOY JOY JOY」もアルバムの中でさらに光っている。
-
OKAMOTO'S
オカモトズに夢中
10 代にして、時代錯誤な匂い漂う音を生々しく響かせるOKAMOTO'S。学園祭で話題をさらっていたキッズ達は、瞬く間にその名を全国、そして全米にまで轟かせた。なんとも末恐ろしい才能である。OKAMOTO' S のロックには、綺麗な女の子と眩く輝くネオンのぎらつきがぎゅうぎゅうに詰められている。圧倒的な熱量が駆け巡るサウンドは、文字通り世代を超えて、エネルギッシュな奔放さで私たちを翻弄する。彼らのライヴさながらのスピードでリリースされた本作では、街の空気に漂う酒臭い裏通りの匂いやざわめきを感じさせながらも、向こう見ずなエネルギーが更に増幅されている。"人間大嫌い" と叫んでいながら、そこにあるのは愛と焦燥なのだ。悔しいけれど、彼らの思惑通り、すでに私たちはオカモトズに夢中。そう、全ては"ここから始まる" のです。
-
OKAMOTO'S
10'S
メンバー全員が岡本太郎好きだというOKAMOTO'Sの2ndアルバム。成長期には1年間で10センチ以上も背が伸びることがあるというが、まさに10代の成長は目覚ましく、それはこの子供たちにおいても、例外ではないようだ。前作から1年、確実にバンドは変化している。高校生とは思えないクオリティの直球ガレージ・ロックを鳴らした1stアルバム。しかし、その中には、"ロックン・ロールに夢中な少年" が見え隠れしていた。幼さが垣間見える瞬間が何度もあり、そのサウンドと不釣り合いな"青さ"には、思わずくすりと笑ってしまうような愛嬌があった。それがどうだ、この頼もしさは。前作よりも、さらにシンプルになっているのにもかかわらず、全てがより力強く、より豪快に振りきれている。一つ大人になったからこそ、本当の意味でやんちゃになったのかもしれない。
-
SHE'S
Shepherd
SHE'Sが1年7ヶ月ぶり、6枚目のフル・アルバム『Shepherd』をリリース。本アルバムには、バンドにとって初のアニメーション映画への書き下ろしとなった楽曲「Blue Thermal」をはじめ、TBS系"王様のブランチ"テーマ・ソング(2022年4~9月)「Grow Old With Me」、軽快なカントリー調に仕上げたリード曲「Boat on a Lake」、打ち込みと生音が絡み合うアグレッシヴなピアノ・ロック「Raided」など、全11曲が収録される。また本作に収められた新曲は、全楽曲のソングライティングを担う井上竜馬(Vo/Key)がパウロ・コエーリョによる小説"アルケミスト 夢を旅した少年"から着想を得て制作されたようで、コンセプト・アルバムの趣もある意欲作になっている。
-
SHE'S
SHE'S in BUDOKAN
'22年2月の日本武道館公演の模様を収めた、SHE'S初のライヴ映像作品。SHE'S 10年の軌跡と言うべき音楽的に豊かな楽曲群を表現する心のこもったバンドの演奏、そしてメンバーに"声を出してないはずやのに一緒に歌っているような感覚です。聞こえてくる。そんな感じがする"と言わしめた観客がともに作り上げたあの日の温かな空気が、純度高くパッケージングされている。メンバーが終始いい表情をしているのがたまらない。弦楽カルテット+ホーン隊含む11名編成で届けた22曲をMC含めノーカットで収録。結成10周年の集大成と呼ぶに相応しいライヴの模様をしっかりと記録したファン必携のアイテムだ。完全数量限定盤にはドキュメンタリー映像や全31曲のMVも収録。
-
SHE'S
Blue Thermal
"ブルーサーマル"とは上昇気流の意味。航空部をテーマにしたアニメ映画"ブルーサーマル"の主題歌&挿入歌を収録した、2022年第1弾シングルだ。主題歌「Blue Thermal」は、まさに青く澄み切る大空が似合うブラス・バンドに乗せて、痛みを抱えながらも夢に向かう熱い想いが綴られる。"パーフェクトブルー"、"雲"、"気流"などアニメの世界観に寄り添ったワードを散りばめながら、そこにはバンド自身の在り方もくっきりと重なる。一方、挿入歌「Beautiful Bird」はホーリーなハーモニーで紡ぐ静謐なバラード。"君"の存在が"僕"を未来へと導くという歌詞は、これまでSHE'Sが多くの楽曲で歌ってきたテーマにも通じる。初の武道館ワンマンを経たSHE'Sの11周年の幕開けとなる1枚。
-
SHE'S
Amulet
4thアルバム『Tragicomedy』に引き続き、傑作アルバムの到着だ。バンドの10年が詰まった「追い風」を発端に彩り豊かに展開する構成は、未来への広がりを感じさせるもの。ジャンルレスでいたいという考えを持つバンドだけに幅広いアプローチには納得だが、加えて、どんな人も完璧じゃない、しかしそれこそが個性だと謳う「Imperfect」でゴスペルを取り入れるなど、音と言葉がさらに密接な関係を結ぶようになった。ひとりでいる人に語り掛けるようなピアノの独奏から始まり、誰しもが抱える欠落を肯定する今作のタイトルは、"Amulet"=お守り。海外インディー・ポップ・シーンと共鳴する軽やかな音像、真摯な目線から綴られた言葉は、日々の灯となってくれる。
-
SHE'S
追い風
"生きていく者だけに吹く 追い風"。そんな力強いフレーズが、痛みを背負いながらも懸命に生きる私たちの背中を押すSHE'Sのニュー・シングル。寂寥感を孕んだエレクトロな音の粒が、やがて華やかに開放されていく美しいサウンド・アプローチは、今年結成10周年を迎えるバンドがこれまで積み重ねてきたものが凝縮された1曲になった。ドラマ"青のSP(スクールポリス)-学校内警察・嶋田隆平-"の主題歌の書き下ろしだが、"いかに生きるか"を主軸にしたテーマはバンドとの親和性も高い。カップリングの新機軸となった味わい深いバラード「Mirai」、ステイホーム期間にファンと共に完成させたカントリー・ソング「In Your Room」も含めて、先の見えない未来に優しく光を照らすような3曲。
-
SHE'S
Tragicomedy
ソングライターの井上竜馬(Key/Gt/Vo)が"心"そのものと向き合うなかで生まれた楽曲を収録し、"悲喜劇"の意味を持つタイトルを冠した4thアルバム。井上が直感的に制作したという楽曲たちは、これまでバンドが続けてきたジャンルレスなサウンド・アプローチにおける挑戦がさらに磨き上げた精鋭揃いだ。バンドの生演奏にプログラミングとストリングスを巧みに取り入れた楽曲や、ブラック・ミュージックの匂いをブレンドさせた楽曲などの2020年代的ミクスチャー・サウンド、トラックメーカー的アプローチなど自由でユーモアに富んだ音楽たちは、4人の感情や人間性と深く密接な関係にある。キャリアを重ねたことで得た成熟と純粋さを兼ね揃えた作品。来年の10周年を目前に、バンドの未来を切り開く気概に溢れている。
-
SHE'S
Tricolor EP
3ヶ月連続リリースのデジタル・シングル3曲を含む全4曲収録のシングル。ヴァイオリン、ギター、リズムで作り出すラテン感のあるサウンドが特徴的な挑戦性の高い「Masquerade」、SHE'Sの真骨頂とも言うべきピアノ・ロックの中でもぬくもりと優しさに満ちた「Letter」、力強さと気品を持ち合わせたスケール感のあるエモーショナル・ナンバー「Your Song」と、SHE'Sがこれまで追求してきた大きな3つの特色を明確に示した楽曲が揃っている。3曲共通して生き方や人との向き合い方にフォーカスしたメッセージ性の強い言葉が並んだことで、より歌の力も増した。バンドの核心を感じられる組曲的作品に仕上がっている。
-
SHE'S
Now & Then
2枚のシングルを経て完成させた"Now(=今)"と"Then(=あの時)"がテーマの3rdフル・アルバム。本作では、これまで彼らがチャレンジしてきたバラエティ豊かなピアノ・ロックに加え、「歓びの陽」とは異なる解釈でプログラミングやエレクトロ・テイストを取り入れた楽曲、アコギのリフを効果的に生かしたソウル・ナンバー、アルバム・アレンジが施された「月は美しく」など、様々なジャンルが持つポップネスを十二分に生かしている。インディーズ時代からスケールの大きな音作りを続け、メジャー・デビュー以降は様々な音楽性を積極的に取り入れながら、自分たちの音楽の可能性を広げ続けてきたSHE'Sの、ひとつの金字塔的作品と言っていい。より高みを目指す4人の健やかな音色を体感できる。
-
SHE'S
The Everglow
約3ヶ月ぶりにリリースされるシングルは、挑戦的な楽曲が多かった前作と打って変わり、バンドの原点をパワーアップさせた3曲が揃った。表題曲はバンドの特色のひとつであるピアノとストリングスが描く華やかさと、バンドの力強さを掛け合わせた、ピアノ・ロックの進化版。サビのメッセージや湧き上がる想いを丁寧にサウンドにも落とし込んでいる。c/wの「Come Back」はソングライター、井上竜馬(Key/Gt/Vo)の憧れの存在であるELLEGARDENへのリスペクトを込めた楽曲で、「月は美しく」はジャズ・テイストのアプローチが新しい。3曲に共通しているのは堂々としつつもどこか肩の力が抜けたような軽やかさがあること。聴いたあとに残る幸福感もまた、「The Everglow」が歌う"永遠の輝き"なのかもしれない。
-
SHE'S
歓びの陽
昨年、フル・アルバム2枚とミニ・アルバム1枚という脅威のペースでリリースを続けてきたSHE'Sが、約2年ぶりとなるシングルを完成。agehaspringsの百田留衣がプロデュースしたTrack.1は、打ち込みのトラックを大胆に取り入れ、"哀しみも傷跡もそのままでいい、無駄じゃない"と過去を肯定したうえで寄り添ってくれる、大きな温もりが感じられる1曲だ。Track.2はTVアニメ"アンゴルモア元寇合戦記"のEDテーマ。闘志を奮い立たせるような力強いビートとドラマチックなストリングスから幕を開け、サビでパッと開けるような明るいコード感が気持ちいい。Track.3は井上竜馬の歌唱とピアノ、そしてコーラスのみというシンプルな構成。優しくしなやかでのびのびとした歌声が、心地いい余韻を残してくれる。
-
SHE'S
Wandering
今年2作目となるメジャー2ndフル・アルバムは、初の外部プロデューサーとして片寄明人(GREAT3/Vo/Gt)を、ゲスト・ミュージシャンとしてストリングス隊とホーン隊を招くだけでなく、マスタリングはBob DylanやBon Iverなどを手掛け、グラミー賞ノミネート経験もあるエンジニア Greg Calbiが担当という、ロック且つスタイリッシュな音像を作るには完璧と言っていいほどの布陣で制作された。もともと大きなスケールを持つ楽曲を作ることに長けているバンドだが、今回は勢いで突き抜けると言うよりはどっしりと構えたうえでパワーを発揮するサウンドスケープが際立つ。歌詞世界も過去2作と比較しても格段に視野が広がった。特に最後を飾る「Home」は、追い風が吹く彼らに最適な華やかさだ。
-
SHE'S
Awakening
1stフル・アルバム『プルーストと花束』から5ヶ月という驚異のスピードでリリースされる7曲入りミニ・アルバム。初夏を意識して作ったという楽曲はどれも軽快なニュアンスが強く、太陽の光が似合うものが多い。エモーショナルな音像に横ノリのリズムを入れた楽曲や、軽やかなミディアム・ナンバーなどからもバンドも新しい季節を迎えていることがわかる。歌詞もTrack.2を筆頭に強い決意に加え大いなる自信が刻まれ、もっと前に進んでいくという意志がこれまで以上に強く表れたものになった。今回は珍しくコンセプトありきでの制作ではなかったらしいが、だからこそワンマン・ツアーで確かな手応えを感じ、上京し環境が変化したというリアルタイムのSHE'Sが太い軸になったアルバムを作ることができたのだろう。
-
SHE'S
プルーストと花束
バンド史上初のフル・アルバム。タイトルにある"プルースト"とは"プルースト効果"のことで、とあるきっかけで無意識下の記憶が蘇ることを言う。コンセプチュアルな制作を得意とするソングライター/フロントマンの井上竜馬(Key/Gt/Vo)だが、今作はメロディの断片や歌詞の中の一言に導かれながら、記憶の中に眠っていた光景を蘇らせてひとつの曲にする、という試みの制作だったそうだ。シンセ、ホーンなどを入れた楽曲も見られ、ポップ・パンク×ピアノ・ロックという音楽性はさらに拡張。もちろん元来の音楽性を追求した楽曲もあり、Track.8はポジティヴなメッセージを堂々とまっすぐ届け、Track.10は美しく雄大な音像が眩しい。すべての曲にもっと大きく羽ばたこうとする意志を感じさせる。
-
SHE'S
Tonight / Stars
6月にメジャー・デビューした大阪の4人組ピアノ・ロック・バンドが早くも2ndシングルをリリース。Track.1は"どれだけつらい過去も悲しい現実も、生きていないとそれを癒す歓びは待っていない。小さくなってしまったロウソクの灯りをどうか今夜も灯したままでいてほしい"という願いが宿る、静かでありながら確かな強さやポジティヴィティを感じさせるミディアム・ナンバー。煌びやかなピアノも夜空を彷彿とさせる。Track.2は初の書き下ろしドラマ主題歌。メジャー・デビューをしてさらなる高みを果敢に目指すバンドの姿が重なる、まさしくピアノ・ロック・バンドを体現する楽曲だ。ハードな側面を見せるTrack.3もピアノだけでなくオルガンを用いるなど、音色豊かで力強い。
-
SHE'S
Morning Glow
メンバー全員1992年生まれの次世代ピアノ・ロック・バンド、SHE'Sのメジャー・デビュー・シングル。コンセプトは"過去、現在、未来"で、実体験をもとに綴られている。彼らのピアノ・ロックはポップ・パンクの音像とキャッチーなメロディと、クラシック・ピアノの融合。Track.1はそこに優雅なストリングスが入り、雄大な日の出のイメージを豊かに描いている。詞世界に重きを置いた音作りゆえに、すべての曲に情景が浮かび、ドラマ性も高い。海外のボーイズ・グループを彷彿とさせるTrack.2は都会的なポップスで、未来へ向かって飛び込んでいくという気持ちを歌ったTrack.3はライヴ映えすること間違いなしのパンク・ナンバー。これまでのリスナーも新しいリスナーも虜にする新章のプロローグだ。
-
SHE'S
She'll be fine
井上竜馬(Key/Vo)をセンターに据えた大阪出身のピアノ・ロック・バンド、SHE'Sの3rdミニ・アルバム。エッジの効いたロック・サウンドとピアノの繊細且つ煌びやかな音色、そしてそれぞれの高い演奏力と表現力が相まって、壮大なファンタジーの幕開けのようなワクワク感を与えてくれる今作。Track.1の重厚なストリングスとメロディのキャッチ―さや、Track.3の増幅していくバンドのグルーヴ感、Track.6の突き抜けるサビの痛快さなど、サウンド面だけでも伝えたいことは山ほどあるが、何といってもTrack.7に込められた強い想いを感じで欲しい。彼らがここまで辿り着いた理由、そして彼らがこれからも奏でる理由。ひと言ひと言を大切に歌う井上の真っ直ぐな思いは、届かないわけがない。間違いなく次世代のシーンを担う彼らの渾身の1枚は、一聴の価値あり。