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Japanese
"kobore「FULLTEN TOUR 2021」" 7月24日(土)仙台MACANA OPEN 17:30 / START 18:00 w/ ハンブレッダーズ
切なさ混じる柔らかな春風のような、桜舞う季節にぴったりの爽やかなナンバーが並ぶ本作。ツー・ビートが爽快な「TONIGHT」で勢い良く駆け出すと、ストリングスがラストをドラマチックに彩る「もういちど生まれる」、ちとせみな(カネヨリマサル)とのツイン・ヴォーカルで魅せるkobore流シティ・ポップ「雨恋」では、アレンジャーを迎え新たな一面を見せる。そして「ひとりにしないでよね」で前作から続くキラキラとした瑞々しいサウンドを煌めかせると、最後は弾き語りとシンガロングが印象的な、ライヴハウスで聴きたい泥臭い青春ロック「この夜を抱きしめて」で締めくくった。暖かな季節の訪れに弾む心と、この曲たちをライヴで一緒に歌えることへのワクワク感がリンク。春のセンチメンタルな心も抱きしめたくなる温かさが心地いい。
これまで全面に打ち出してきた泥臭いバンド・サウンドから一転、koboreのメジャー2ndアルバムは多彩な楽器の音色を取り入れた、キャッチーでポップな1枚に仕上がった。クラップの打ち込みに乗せて、安藤太一の奏でるギターが、水面に乱反射する光のように美しく煌めく「ジェリーフィッシュ」をはじめ、そこにあるのは勢いや衝動ではなく、一曲一曲に細やかな情景を描く緻密なサウンド・プロダクションだ。"大事なものだけ盗まれて"とコロナ禍の物憂げな心情を吐露するような「微睡」、あっと言う間に過ぎていったふたりの時間に"ありがとう"を歌う「彗星」など、ミディアム・テンポの佳曲が目立つ。アルバムを締めくくる田中そら(Ba)作曲のバラード「きらきら」は、混沌の時代に託す希望か。
koboreの6曲入りEP『Orange』。これまでも楽曲やライヴを通して、自身の大事な想いを真摯に伝え続けてきた彼らだが、今作は特に日々を懸命に生きる人々の力になりそうな言葉が多い印象だ。先行公開された「夜空になりたくて」は、彼らの真骨頂と言える"夜"の匂いがするナンバーで、悩みや迷いを抱える聴き手に寄り添い、心の澱を流してくれるような温かさがある。そして、「灰になるまで」では"転びそうなら背中くらいは押したるわ"と、肩を組んで語り掛けてくれるような頼もしいワードに文字通り背中を押され、「SUNDAY」では"適当にやろうぜ"と、頑張りすぎな人の凝り固まった気持ちをほどくような優しさも見える。バンドの音楽に対する意志が窺える「OITEIKU」の疾走感も痛快だ。
ギター・ロックの王道とも言える"koboreらしさ"を研ぎ澄まし、同時に新しい挑戦もはっきり見える意欲作。そして、4年前に出したデモ音源収録の「当たり前の日々に」をメジャー・デビューのタイミングで再録すると決めていたというのはとびきり粋なストーリーだし、何よりその曲が今作の中で一切の違和感なくハマっていることが、彼らのインディーズ5年間の歩みと心意気をすべて表している。新生koboreの楽曲群を楽しむのはもちろんだが、個人的にはやはり収録曲のうち最後に制作した「ボクタチノアシタ」からの「当たり前の日々に」の流れに注力して聴いてみてほしい。何年経ってもどこに立っても、koboreはなんにも変わらない。そのことが手に取るようにわかるから。
精力的なツアーとライヴを重ねる府中発の4人組ギター・ロック・バンドの5曲入り1st EP。キャッチーな歌メロ、意志がまっすぐ伝わるストレートな歌詞、力いっぱいの演奏といった、彼らがもともと持っている旨味を生かした楽曲が揃った。表題曲は"自分らしさを失わず自分の音を鳴らそう"と少年少女へのエールを綴り、Track.2やTrack.3では何気ない平凡な日常の素晴らしさを歌う。ソングライターの佐藤 赳(Gt/Vo)の人生哲学が明確に前面に出た楽曲が多い中で、いい異彩を放つのがTrack.4。清涼感と憂いを併せ持つサウンドと、季節の移り変わりを背景にした感情の機微を昇華した歌詞が"躓いてもどこまでも行けるような気がした"と独り言のような一節を効果的に響かせている。
バンド初のフル・アルバムは、過去にリリースした"夜の3部作"から各1曲と、2018年初夏から秋にかけて開催したツアー中に制作した新曲の計10曲を収録。3年のバンドのキャリアだけでなく、未来に向けて成長をしていく過程をそのままパッケージしたアルバムになった。新曲はコード感が豊かなものが多く、佐藤 赳(Gt/Vo)が零す感傷的な心情をより繊細且つ鮮明に描き出している。特に「ナイトワンダー」はバンドにとっても新しいアプローチ。落ち着いたテンポとギミックが効いたギターのリフレインでグルーヴを作り出し、細部まで凝られたフレージングも楽曲の世界に深みをもたらした。アルバムの頭からラストまで、koboreを軸としたオムニバス映画のように楽曲がリンクしていくのも趣深い。
1stミニ・アルバム『アケユク ヨル ニ』と1stシングル『アフレル』の流れを汲んで制作された2ndミニ・アルバム。夜明けを迎えたうえで夜に戻ってくるというタイトルのとおり、初期曲と新曲を収録したうえで、現段階でのkoboreの完成形を示す作品となった。着火力の高い約1分の楽曲で幕を開け、これまでのバンド人生を走馬灯のように見せる曲順もドラマチック。佐藤 赳(Gt/Vo)にとっての"音楽とは"が綴られている初期曲「テレキャスター」は、今の彼らがリアレンジしたことでさらに音も言葉もメッセージの威力を増したと言っていい。ラストを飾るタイトル・トラックは夜明けのイメージを与えるサウンドスケープが圧巻だ。衝動も余裕も併せ持つ彼らの音楽が世間を席巻するのは時間の問題かもしれない。
府中発の4ピース・ギター・ロック・バンド、koboreにとって初のシングル。3分弱のショート・チューン「君にとって」、ミディアム・バラード「僕の全部」、初期曲「声」の再録バージョンを収録。三者三様の3曲はバンドのポテンシャルを十分にアピールしてくれるが、全曲に共通しているのは、"koboreはなぜ歌うのか"に迫るような内容であること、そのメッセージを強調するためにシンプルな曲構成が採用されていること、そして歌詞の起伏を体現するようにドラマチックなサウンドが鳴らされていること。脇目も振らず、このバンドの核にある"伝える"という点を研ぎ澄ましてみせた今回のシングルは、ファンはもちろん、これからkoboreを知っていく人にもおすすめしたい作品だ。
東京・府中発の4ピース・バンド、koboreにとって初の全国流通盤。"今を歌うバンド"としてのバンドの在り方をそのまま託した「幸せ」を1曲目に配置することによって、そのあとに続く曲で歌われるモヤモヤとした葛藤も、少しの意地や強がりも、拭えない情けなさも、全部ひっくるめて"幸せだ生きてる"と大きく肯定していく眩しさたるや。歌詞の内容は案外ポジティヴとは言いがたいが、爽快なほどに直球ストレートなギター・ロック・サウンドは後ろを振り返るためでなく、前に突き進むためだけに絶えず鳴らされている。平均年齢20歳の彼らが今しか鳴らせない音楽に真っ向から挑んでいる印象だが、このバンドはこれから、どのように歳を重ねていくのだろうか。キャンバスはまだ白い。
ノイジーなギターと爽快に駆け上がっていくメロディで、止まっていた日常を大胆に色づけていくような1stシングル「COLORS」に続くシングル。今回は縦ノリの疾走感に加えてダンサブルなノリが軽やかなステップを呼び起こす。「COLORS」で開いた世界に臆せず飛び込ませてくれるエネルギーほとばしる曲になった。頭でっかちだったり、ひねくれた妄想や想像だったりでつい思考の寄り道をしてしまうこともあるけれど、勢いやリズムに乗って君を迎えにいくという一筋縄でいかないところはハンブレらしい。でも、完全無欠のヒーローじゃない、いつだってリスナーの隣にいて語り掛ける存在が彼らの音楽。そして、ド派手なギター・ソロをきっかけに、"僕らの世界"にまばゆいスポットライトを浴びせていくアンセム感が最高だ。
昨年メジャー・デビューを果たしたハンブレッダーズが、満を持して1stシングルをリリース。TVアニメ主題歌として書き下ろした表題曲「COLORS」は、彼らのことを知らなかったアニメ視聴者の耳にも引っ掛かるであろう、疾走感溢れるエネルギッシュな1曲となっている。カップリングには、"好きな曲を誰にも知られたくないのに誰かにわかってほしい"と矛盾しつつも音楽好きならきっと共感する気持ちをリズミカルなメロディに乗せた「フェイバリットソング」と、恋人がいなくなった部屋で寂寥感に浸るバラード・ナンバー「パーカー」の2曲を収録し、聴きごたえのある色とりどりな1枚に。"ネバーエンディング思春期"を掲げ、甘酸っぱい曲を届けてきた彼らが少し大人びて見えるようになったのは私だけだろうか。
"ネバーエンディング思春期"を掲げ、あの日、あのときの思いをヴィヴィッドに、センチメンタルに、不甲斐ない自分もダダ漏れに痛快なロックンロールに仕立てるハンブレッダーズが、本アルバムでメジャー・デビューを果たす。社会人としての道を選び、昨年サポート・ギターに降格した吉野エクスプロージョンも編曲にクレジットされており、変わらぬ関係性が続いていることは、長く応援してきたファンは安心するところだろう。そして、曲が進むうちに甘酸っぱい青春期へと舞い戻っていく感覚に陥って、切ないような恥ずかしいような痒さが身体に広がっていく、ハンブレッダーズ節が鳴り響く喜びも感じられる。記憶装置としての音楽で、これほど高性能なものはないと思う。何気ない節に、つい引っ張り出されてしまうのだ。
前作『純異性交遊』から約10ヶ月でリリースとなる2ndアルバム。"ネバーエンディング思春期"と掲げ、10代の衝動や感情、初めて音楽で身体に電撃が走ったときのあのただ叫び走り出したい感覚をリアルな言葉に変え、歌にしてきた4人。彼らは今回、その先にある、自分たちが日々何を感じ、考え、何を音楽にしていくのかを形にした。サウンド的には前作の延長線上で、自然と鼻歌になるキャッチーなメロディがあり、フレンドリーさは不変。教室の隅っこで静かに本を読んだり、気配を消して自分の世界に耽溺していたりした子が、すっくと立ち上がって自分の思いを発する強さ、冷静な観察からの熱い言葉が、そのキャッチーな歌となって炸裂する。友達が投げ掛ける、ハッとする言葉や眼差しが刻みつけられている。
シンプルで疾走感のあるドラム&ベース、ジャカジャカとかき鳴らされるギターに突如炸裂する派手なギター・ソロ、そしてフレンドリーで、つい口ずさんでしまうメロディ。特別上手いとか、逆にどうしようもなく下手でもなく、新しい音やトリッキーなことをしているわけでもない。でもなんだか、これは特別な音楽だと感じさせるきらめきや、大人の筆者にとってはある思い出の琴線にとても繊細に触れる歌で、甘酸っぱい思いにさせてくれるのだ。きっと青春真っ只中のリスナーにとっては、自分の毎日を照らしてくれる力強いアンセムになり、メロウなBGMにもなるような、ロックンロール・アルバムなのだろう。ひとりぼっちでも聴けるし、ひとりぼっちの時間にもなれる。そういう音楽の良さを持っている。
"このアルバムがようやくスタートであってほしい"――kobore、煌めきのポップスへ。大胆に進化を遂げたメジャー2ndアルバム『Purple』
僕らはメジャーからインディーに落ちないために歌ってるんじゃなくて、koboreであり続けるために歌ってる
"今それが歌いたいから歌う"という感覚で曲を作っていきたい
いらないものがどんどん減ってきたことで"kobore"が見えてきた
"またライヴハウスでkoboreが観たい"って思ってもらえるようなバンドになっていきたい
現場でしっかりお客さんを掴んでいくことが経験に繋がりやすいし、これからもそこは大事にしたい
バンドをやってる時間が自分の中でずっと"青春"なんですよね
"共感してもらえる音楽じゃなくて、考えてもらう音楽を作りたかった"――新作に込めたハンブレッダーズの挑戦を語る
"アドレセンス"=思春期と、"ネバーエンディング思春期"とが出会った、王道の胸キュン・アイドル・ソング「メロンソーダ」誕生
結局ロックンロールは、言葉が届かないと意味がない.自分の言葉で、誰かの人生を変えたいと思って書いている
2022.09.23 @府中Flight / KITCHEN&CAFE-BAR “SHINKER”
2021.03.27 @渋谷TSUTAYA O-EAST
2020.01.18 @TSUTAYA O-EAST
2018.11.09 @渋谷WWW X
2018.10.18 @渋谷TSUTAYA O-WEST
2018.04.13 @下北沢LIVEHOLIC
2017.10.28 @高崎clubFLEEZ / 高崎clubFLEEZ-Asile / 群馬SUNBURST
2017.08.25 @渋谷eggman
2019.03.23 @渋谷CLUB QUATTRO
2019.01.19 @渋谷TSUTAYA O-EAST
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