Japanese
2019.12.14
フラワーカンパニーズ
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"フラワーカンパニーズ presents『第二回ニワトリフェスティバル』"
12月14日(土)渋谷TSUTAYA O-EAST
開場 18:15 / 開演 19:00
スペシャル・ゲスト:尾崎世界観(クリープハイプ)/ 加藤ひさし(THE COLLECTORS)/ クハラカズユキ(The Birthday)/ サンコンJr.(ウルフルズ)/ 曽我部恵一(サニーデイ・サービス)/ 常田真太郎(スキマスイッチ)
[チケット]
前売 ¥4,500(税込/D代別)
VENUE INFORMATION
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LEMON
ただ生身の自分でいることで繰り出せるパワーやその状態の清々しさをバンド・アンサンブルで表現した前回のシングル「さよなら最終兵器」も屈指の名曲だったが、その精神状態と地続きな"こんな思いひとつで、いつでもどんな時でもまっさらな自分に戻れるかもしれない"、そんな一筋の希望を感じさせるナンバーの登場だ。夜明け前のいちばん蒼が濃い時間、夜明けに向かって覚醒していくような、淡々としたミドルのテンポと少ない音数が少しずつ熱を帯びていく。チバユウスケは具体的に鼓舞する言葉は何も綴っていないが、寒風の中でこそ感じる温かさのようなものや自分の鼓動を感じる。カップリングはちょっとダルでワイルド。"ロックンロール以上に楽しいものなんてあるのかい?"、しかも割と真顔で言い放ってるフシがある。
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クリープハイプ
死ぬまで一生愛されてると思ってたよ
一度聴いたら忘れられないハイトーン・ヴォイスと歌詞で衝撃的な人間ドラマを表現する尾崎世界観(Vo&Gt)率いるクリープハイプ。彼らが満を持してメジャー・デビューを果たす。その1作目となる今作、いい意味で彼らは変わっていなかった。現実と妄想の狭間を突っ切る歌詞世界も勿論健在。だがそこにはしっかり進化の形もある。ポップでありつつも鋭さを持つ、空間を操るように飛び回る4人のサウンド・メイクはより強力に。そこにはギター・ロックへの敬愛心がとめどなく溢れており、その純粋さと初期衝動に焦燥感が激しく煽られた。今のメンバーでは初収録となるインディーズ時代の既発曲4曲も新たな息吹を手に入れて蘇る。ここからクリープハイプの何かが変わる――そんな予感と確信を抱かせる快作。
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クリープハイプ
待ちくたびれて朝がくる
ひと度口に含めば体の芯まで温まり、心を解きほぐす。そして、甘い香りと共に上がる湯気のような安心感と温もり。まるで冬の日のココアのような声だ。メロディと演奏の中をたゆたう無垢なその声は、冒頭曲から、なんと53回も"キライ"と繰り返す。これには不意打ちを食らった。無防備な佇まいでありながら、胸にはナイフを忍ばせていたのだ。これが、クリープハイプ――。己を打ち砕くほどに、もがき、あがくような歌詞は、途方もなく強い自我の掃き溜めという孤独で溢れ返っている。その苛立ちを、怒りを、劣等を、そして悲しみを、画用紙がぐちゃぐちゃになるまで、クレヨンが潰れるまで、一心不乱に書き続ける......。そんな風に世界と対峙し、言葉を書き連ねるからこそ、その声は聴き手の中の深くまで突き刺さるのだろう。
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クリープハイプ
踊り場から愛を込めて
耳に突き刺さるように飛び込んでくるハイトーン・ボイス。特異なまでに男女の視点が交錯し、息遣いが聴こえるほどにリアルな日常。ロックと呼ぶには余りに繊細で、フォークと呼ぶには余りに生々しい。尾崎世界観(Vo&Gt)の描く歌詞は、自分の身を守る術を知らない子供のように無防備だ。その無防備さゆえに、鋭利でやや暴力的に人間関係の核心にするりと迫っている。そして、平常のうちに一瞬ギラリと光る瞬間を切り取り、現在の時間軸とは別に独立させて捉える。だからこそ、特定の個人の時間軸・経験の延長上にあるのではなく切り離されたものとして、非常にリアルでありながらも一種の"物語" として、どの瞬間に対しても私たちは入り込むことが出来るのだろう。世の中を動かしたいだとか、世界を救いたいだとか、尾崎の言葉の中には大義名分はない。今そこにある人間関係を描いているからこそ、ヘッドフォンから流れる搾り出すようにギリギリの歌声は、確かに心を打ち震わせ、閉まっていた思いを直接的に揺さぶる。"人と人との繋がりを描きたい"という尾崎の言葉が、レコードを通して4人と私たちとを繋ぐのだ。
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フラワーカンパニーズ
36.2℃
屈指のライヴ・バンドがライヴできない1年。でも、フラカンはいつでも準備はOK、体調万全、平熱の36.2℃ってことだと思う。ローファイなサウンドスケープが今年できた曲の録りたて感を増幅するし、相変わらず鈴木圭介(Vo)の言葉は経験に則ったうえで青さもまだあったりで冴えまくり。強いグルーヴと生々しいギター、思いの外明るい「揺れる火」のオープニングに驚き、生楽器だけで浮遊感を醸し出す「こちら東京」の超越したセンスに驚き、すでに名曲の誉れ高い「履歴書」は、実は最後の"誰かを好きになれたら"のくだりこそ最高だと震え、LED ZEPPELIN的なサイケが今のニュアンスで昇華された「A-HA-HA」にまた驚いたり。コロナ禍を言い訳にしてる場合じゃない。その程度なのかと問われてる気がする。
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フラワーカンパニーズ
50×4
メンバーが全員50歳を迎える今年。彼らが鳴らすのはフラットなスタンスが現れた比較的ドライなサウンドのロックンロールやカントリー/ブルースだった。アフロビートな「Eeyo」のサウンドに現役感を見つけ歓喜し、続く「DIE OR JUMP」で竹安堅一のハード・ドライヴィンなギターとマンチェ・ビート(どちらかというとTHE ROLLING STONES由来かも)のセンスにニヤニヤ、臆面もなく"ロックンロールバンド"と題した曲の60年代R&R的なスウィートさに半泣きになり、今感じていることに向き合い続ける孤独のアンセム「いましか」に泣き、風通しのいいカントリー風の「見晴らしのいい場所」で深呼吸。ヘヴィな作品並みの深度がありつつ印象は軽快。フラカンは未だ変化の途上にいる。
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夢のおかわり
Track.6「Good Morning This New World」において、その陽気なマーチング・バンド風のサウンドと裏腹に歌われるのは、"楽しい未来の事しか考えない"、しかし"貧しい未来の事しか考えられない"という、決して楽観視できない"今"の姿。だが、続くラスト・トラック「無敵の人」で"頑張ってる人は それだけで未来だ"――つまり、未来を作り生きるために"頑張れ!"と、重くストレートな次世代へのエールを送る現在のフラカンは、26年というキャリアに溺れることなく、受け継がれてきたもの、そして受け継ぐべきものを見据えている。過去から今、そして未来へ――この大いなる時の流れを見つめる眼差しは、実は誰よりも貪欲に未来を求め、夢をおかわりし続けてきたフラカンだからこそ持ち得たものであることは間違いない。
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Stayin' Alive
結成25周年イヤーの中で作られた、15枚目のフル・アルバム。一聴すると、ここ数作――特に震災を挟んで制作された前作『ハッピーエンド』が持っていたヘヴィネスやメランコリーは鳴りを潜めた、軽やかでストレートなフラカンが鳴っている。しかし、この軽やかさの裏には、重たく、そして複雑に絡み合った生と死を巡る問答が隠されているのだと、聴き込むほどに感じずにはいられない。ロックンロール、オペラ・ロック、パンク、フォーク・ロック、60年代ポップスなど、曲ごとに様々な音楽性を横断する雑多なサウンドは、それ自体がまるで喜びも悲しみも、孤独も希望も絶望も内包する僕らの人生そのもの。ロックンロールとはひとつの死生観であることを証明する、フラカンにしか作り得ない怪物アルバム。
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フラワーカンパニーズ
新・フラカン入門(2008-2013)
"明日"を歌うことが困難な時代である。誰かに踊らされ、階段を上らされた先が楽園とは限らない。そもそも、ずっと続くと思っていた日常にすら終わりが来てしまう可能性を見せつけられた私たちに、描ける"明日"はあるのか?――そんな疑問符が頭を過ぎる時、フラワーカンパニーズの音楽はひとつの大きな指針になる。2008年のメジャー復帰から現在までの代表曲を集めたベスト盤『新・フラカン入門』。ここには、どれだけ絶望に打ちひしがれる夜があっても、どれだけ先の見えない暗闇が目の前に広がろうと、または、どれだけ明日なんか来てほしくないと願っても、夜は明けて朝は来るのだという確信が刻まれている。多くの"昨日"と"明日"を経験してきたバンドだからこその圧倒的なリアリティと説得力が宿った、15曲の未来。
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フラワーカンパニーズ
夜空の太陽
結成から24年、今、フラカンの放つ音楽とメッセージは完全に時代と合致している。2013年の日本がフラカンを求めていると言ってもいいだろう。だからこそ、朝の情報番組で「深夜高速」を演奏することも、タイアップ・ソングが連続してシングル・リリースされることも、必然と言える。新曲「夜空の太陽」は、アニメ『宇宙兄弟』のEDテーマだ。1月にリリースされた前シングル曲「ビューティフル・ドリーマー」がそうであったように、この曲においてもフラカンは"夢"を歌っている。"夢の始まりはきっと 涙がたどりついたところ"、と。本来、若いバンドが口にしそうなこの言葉を苦節20年以上のバンドが歌う。この説得力こそ、今の私たちに必要なものだ。本気で夢や未来を語るために、僕らがフラカンから学ぶことは多い。
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フラワーカンパニーズ
@WWW 2013.1.23 Premium Live "Beautiful Dreamer"
フラワーカンパニーズの15枚目となるニュー・アルバムは、1月に行なったプレミアム・ライヴの模様を収録した実に贅沢な1枚。20年以上の長いバンド活動歴にして初めて、ストリングスや鍵盤、女性ヴォーカルを入れてリアレンジして披露したライヴは、豊かな音色が新鮮でありつつ、それでもやっぱりフラカンはフラカンなのはさすがだ。エネルギッシュで骨太で肉厚なサウンドに、ハスキーな鈴木圭介(Vo)の歌声は、20年以上かけて築いてきたバンドの生き様がひしひし伝わってきくる。シンプルかつ新鮮さに溢れた最新シングル「ビューティフルドリーマー」は哀愁が漂い、名曲「深夜高速」は、ピアノを軸に繊細な音が美しく重なり心の琴線にふれる。ベテランだからなし得る生命力に満ちた音の力を、ぜひ聴いて感じてみて欲しい。
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フラワーカンパニーズ
ビューティフルドリーマー
フラカンの今年1発目の音源は、TV東京系ドラマ24"まほろ駅前番外地"のオープニング・テーマ曲を表題曲に置いたシングル。アルバム『ハッピーエンド』で見せた混乱や苦悩の尾を引くように、ゆったりとしたビートで淡々と進む「ビューティフルドリーマー」は、まるで何の解決も見出せないまま続く私たちの日常のように不穏な空気を漂わせるが、だからと言って安易な妄想や幻想に惑わされないようにと、ダイナミックなサビと力強いコーラスが小さくても確かな希望を響かせる。フラカンだからこそ鳴らすことのできる、地に足の着いた日々のためのメッセージ・ソングだ。そしてカップリングの「心の氷」、「この胸の中だけ」のサ上とロ吉によるリミックスも素晴らしい。ここから始まるフラカンの2013年が楽しみだ。
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