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INTERVIEW

Japanese

ミソッカス

2017年03月号掲載

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Member:デストロイはるきち(Vo/Gt) ノブリル(Gt/Cho) マイケルTHEドリーム(Key) ジャンボリー加藤(Dr/Cho)

Interviewer:荒金 良介

前作『深き森の迷路』から約5ヶ月の短期間で、ミソッカスがメジャー2ndフル・アルバム『ダンシングモンスター』を完成。表題曲は元電気グルーヴのCMJK氏をプロデュースに迎え、アッパーなダンス・ロックに仕上がっている。今作はフロアをより意識した縦ノリの楽曲を増やし、足し算よりも引き算を心掛けたストレートなサウンドが心地いい。メンバーもBPMをいつもより上げたと発言していたが、楽曲自体の勢いも高まっている。また各楽器の音色が際立ち、バンド感が押し出されている点も素晴らしい。一緒に騒げる曲調がある一方で、哀愁を帯びたメロディも磨き抜かれ、ミソッカスらしい聴かせる楽曲も必聴!

-前作『深き森の迷路』(2016年9月リリースのメジャー2ndミニ・アルバム)の取材(※2016年9月号掲載)はヒヤヒヤしました!

はるきち:はははは(笑)。かなり病んでましたからね。

-今ははるきちさんの中にある"深き森の迷路"は抜けたんですか?

はるきち:なんなら、あのインタビューで抜けたぐらいの気持ちですね(笑)。

ノブリル:おかげさまです。

はるきち:前作のリリース・ツアーのころに方向性が見え始めたというか。僕らはどういう音楽をやれば一番かっこよく見えるのかなって。それがわかり始めたのがこの作品を作り始めたころなんですよ。

-そうなんですね。

はるきち:僕、ノブリル、マイケルの3人で合宿したんですよ。3日間ぐらい缶詰になりました。と言っても、僕の家でやったんですけどね。たしか1回目の合宿では何も見えなくて。1回目に「罪人のセレナーデ」(Track.11)を作ったんですよ。で、2回目に「ダンシングモンスター」(Track.1)の骨組みができて、あとは「青春の涙と流星群」(Track.5)の叩き台ができた気がする。

ノブリル:1回目に「Tick Tack」(Track.7)もありましたね。

はるきち:そうだね。今回は3つぐらいの曲をパズルのようにしてはめ込んだ曲も多いんですよ。例えば「今夜星の見える丘に」(Track.3)のAメロは、もともと「Tick Tack」のAメロだったんです。

ノブリル:サビがレコーディング中に変わった曲もありますからね。

-ツギハギするようにして曲を作るのは今回が初めてですか?

はるきち:初期のころはよくそういう作り方をしてました。ここ最近はなかったんですけど、なぜこうなったんだろう。

ノブリル:「放課後ねじまきダンス」(CDのみの形態に収録のボーナス・トラック)もいろんな曲の寄せ集めですからね。

-それはなんとなくわかる気がします。

はるきち:はははは(笑)。

マイケル:DTMで曲を作るようになって3年目になるんですけど、DTMで作ると、曲を崩しにくくなったんですよ。

はるきち:DTMに慣れてきたんだろうね。昔はスタジオに何時間もこもってやっていたから、いろいろツギハギしていたんです。DTMを使うと曲作りが早いので、その作り方にシフトしたけど、DTMの操作も早くなって、手足のように使えるようになったから、ダメだと思ったら、すぐ違うものにサッと変えられるようになったんです。で、1回目で「罪人のセレナーデ」ができたときに、その曲をスタッフに送ったんですよ。この3人はリード曲ができたと言ってたんですけど。

マイケル:仮タイトルは"タイアップ"でしたからね。

はるきち:ははははは(笑)。そしたら、アルバムの中にある1曲としてはいいんじゃないと言われて。

ノブリル:その日はさすがにお酒を飲みましたね。

-自分たち的には手応えがあったと?

はるきち:手応えはあったんですけど、よくよく聴くと、たしかにアルバムの中の1曲だなと。それで僕らの持ち味は何だろうと考えたときに、かっこいいところじゃないし......どこか抜けてて、かっこよくなりきれない感じというか。どうやっても自分たちらしくなってしまうのかなと。なので、今回は意図的にポップにしようと。横ノリではなく、縦ノリでいこうかなと考えたんです。

-ダンサブルな曲調でいこうと?

はるきち:もともとそういうところから始まったバンドですからね。前作は横ノリの曲が多かったんですけど、ライヴで見せづらかったんですよ。その反省もあって、ライヴでやりやすい曲を作ろうと。