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INTERVIEW

Japanese

チャットモンチー

 

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Member:橋本 絵莉子 福岡 晃子

Interviewer:石角 友香

-この曲もふたりで作っていらっしゃいますが、『変身』(2012年リリースの5thアルバム)のときともまた違う作り方でしたか?

橋本:違いますねぇ。

福岡:リアルタイムで考えながら一発録りで作っていくというよりは、ゴールを見てやっていく感じで。サポートを入れた『共鳴』(2015年リリースの6thアルバム)のときからそういう方法になり始めていて、ふたりでもその方法でやってみようって感じはありました。ホントに"次のチャットどうする?"っていう時期だったので、めっちゃ悩んでましたね。でも変わりたいと思ってるのは私たちだけで、今までのチャットモンチーのイメージでお仕事をお願いしてくれる方が多いから、次のテーマが"今までのチャットのイメージを超える"になってきて。全然違うことやって悲しませたくもないし、もちろん今までの自分たちも自分たちなんで、音に関しては"あ! そう来たんだ。それもいいね"って言われるものって何だろう? ってことを考えるのにすごく時間をかけましたね。

-橋本さんは、この歌詞を書いたあとにどんな曲のイメージができていったんですか?

橋本:いつもどおり歌詞を先に書いて、あとからメロディを乗せて。最後の詰めでサビをもっとエモーショナルにするってなったときも、強くするためには声を高くしたり、エモーショナルに歌うためにはキーを上げるのが一番だから、ちょっと転調させたりして、制作途中でそういう加減がちょっとずつわかってきましたね。どれぐらいの声で歌ったら感情的になるか? ということが、昔の曲に対してもだんだんわかるようになってきました。昔はどんな曲もがむしゃらに"うわーっ"て歌ってたんですけど、そうしなくてもいいんだって思ったり。でも、そうやってエモーショナルに"うわーっ"て歌ってるイメージがどうしてもあって、それがなくなると"エッ?"っていう雰囲気になるから、そのへんのバランスというか。

-なるほど。そして「消えない星」は、去年の武道館公演のアンコールでも披露されましたけど、Track.4(※初回生産限定盤のみ収録)のライヴ音源「消えない星~赤ちゃんver.~ (2015.11.11@日本武道館)」を聴いて、武道館のときにはもう形になっていたんだなと感じました。その段階でもう曲として完成していたんですか?

橋本:いや、あのときはプリプロしただけでしたね。

福岡:完成形は全然見えてなくって。あのときは武道館で何をやったら面白いかって考えて、作り途中の曲をやっちゃう方が面白いんじゃないか? ということでやりました(笑)。

-映画"アズミ・ハルコは行方不明"(※2016年12月3日よりロードショー)の主題歌として制作していたんですか?

福岡:そうでした。

-原作しか読んでないんですが、地方都市の鬱屈を感じたんですよ。福岡さんは脚本を読んで書いたんですか?

福岡:はい、読みました。脚本を読んで、映画のトーンがどういう感じになるのか全然わからなくて、勝手に想像するというか。でも、映画の内容に寄り添いすぎなくていいということと、エンディングで希望がある感じにしたいっていう思いが監督(松居大悟)にはあったので、"行方不明"っていうネガティヴなイメージを払うような内容にしようと思ってました。

-松居大悟監督のこれまでの作品はどこかユーモアのある感じですしね。共感できる登場人物はいましたか?

橋本:安曇春子の同僚の――

-アフリカ系フランス人と結婚する女性ですね。

橋本:あの人(の行動が)、スカッとしました。"もー、よし!"っていう。周りからあれこれ言われてるのをサラッとかわして、スルッと退職するのが"最高!"と思いましたけど(笑)。