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INTERVIEW

Japanese

チャットモンチー

2015年03月号掲載

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Member:橋本 絵莉子  福岡 晃子

Interviewer:石角 友香

チャットモンチー新体制による第2弾シングルはロック・バンドとしても、チャットの"女性"性にフォーカスした内容としても、久しぶり感と彼女たちの無二の表現の両方が詰まったものになった。福岡晃子と"忘れちゃいなよバド部"での活動もともにする世武裕子(Pf/Syn)と北野愛子(Dr/DQS, nelca/ex.-your gold,my pink)との"乙女団"はどんなきっかけで誕生したのか。そして久々に恋愛を題材にした「ときめき」の歌詞の発端とは。新作ごとに次なる景色を見せてくれるふたりに訊く。

-そもそも新体制になったとき、恒岡(章)さん、シモリョー(下村亮介/the chef cooks me)さん以外の人ともやっていくことは織り込み済みだったんですか?

橋本:いや、最初はとにかくツネさんとシモちゃんの男陣にお願いするのでまずいっぱいだったので、初めから考えていたわけではなかったです。

-いつごろから広がりが?

福岡:男陣と一緒にやってみて"女性とやるっていうのもどうか?"と思って。サポーターとやるのは始めたばかりだから、せっかくならグルグルやっちゃっても面白いかなと思って。"男バージョン""女バージョン"みたいな感じが"面白そう"みたいな(笑)。

-福岡さんは世武(裕子)さんと共演してますが、具体的にこのふたり(世武裕子と北野愛子)と一緒にやることにしたきっかけや理由はありますか?

福岡:ちょうど私が去年、7月ぐらいに世武ちゃんのワンマン・ライヴをサポートさせてもらってて、そのとき、世武ちゃんが"もしチャットで鍵盤要るときあったら言ってな"みたいなことを軽く言ってくれてたんですよ。世間話の間で言ってて。"あ!"と思って、それをえっちゃんに言ったら"やりたい"と。"じゃあやってもらいますか"って感じ。で、愛子さまはずっと仲良くて、4年ぐらい前にバンド組もうと思ったことがあって、私が一緒に。で、そのときからドラムもすごい好きで、ちょこちょこ遊んだりしてて。"最近、愛子さま何やってるんやろな?"と思って連絡とったら、すごく頻繁な活動をしてるバンドはやってなかったから"いいかも"と。

-北野さんはどういうとこが好きだったんですか?

福岡:めっちゃね、パワー・ドラム......当時バンド組もうとしてたときはすごくパワーがあって。叩き様がかっこよくて、えっちゃんもたぶん好きやろうなと思って。だけど、提案するときに愛子さまのドラム叩いてる映像がひとつもなかったんですよね(笑)。探したけど全然なかったな?

橋本:でもyour gold, my pinkは、フェスでちらっと見た気がしていて。で、実際に会って叩いてるの見て、ものすごくいいなと思いました。

-最初から"新曲のレコーディングをしよう"って集まったんですか?

福岡:うん。男陣のときに曲作ったほうがバンドっぽくなるのが早いと気づいたんで、新曲しか考えてなかったです。

-このときには「ときめき」や「隣の女」はなかったんですか?

福岡:8月に徳島帰って作ったんです、この2曲。それで"これ乙女団ぽいね"ってなったので、9月に乙女団と一緒にスタジオで曲作りしました。

-「ときめき」は久々にチャットモンチーの"女性"性の方がガッと出た曲で。"9愛"のイベントのときにシモリョーくんがMCでふたりを評して、"女性のブルージーなところがあるのが好きで"って言ってて"そう!"と思って。

福岡:ブルージー......なんか言ってましたね。ステージの袖で見てたらあんま聴こえんかったんですけど。そのようなこと言ってたような気はします。

-久々ですね、女性の狂気や切なさが表現された曲は。

福岡:そうです。曲作りの時点では乙女団は始動してなかったにせよ、一緒にやることは決まってたので、振り切りやすかったです。感覚は似てますね。やっぱり女性は。そう、"これはこれやんな"みたいな、もやっとしたことでも"そうそうそう"ってなるっていうか(笑)。男性は――やってみてわかったんですけど、初めてやるんで、デビューしてから。男性はすごく探究心があって、終わりを見たくないというか、"まだ行ける!"っていうのがツネさんもシモリョーくんもふたりともあって。ほんで、そのおかげでうちらは想像したことない音を入れてもらえたりするんですけど、女子の場合はすごい決断力があって、ゴールが早い。"はい、ここ!"みたいな感じで(笑)。

-それはふたりの性質というか、女同士でやってみてそう感じたと?

橋本:性質もあるのかな。"音楽をやっている女子"の潔さもある。

福岡:そうね。ふたりとも背中がミュージシャンやんな? たくましいんよな(笑)。