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INTERVIEW

Japanese

Large House Satisfaction

2012年09月号掲載

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Member:田中秀作 (Dr) 小林要司 (Vo/Gt)  小林賢司 (Ba)

Interviewer:伊藤 啓太

前作のシングル『Traffic』から約半年、Large House Satisfactionがニュー・アルバム『HIGH VOLTEX』をドロップ。シングル『Traffic』で度肝を抜くようなグルーヴのロックでシーンに一石を投じた勢いは、衰えるどころか、加速度を増している。今作についての話を聞いてきたのだが、このインタビューを読んで存分に邪推していただきたい。マイナスのイメージからでも、どんなきっかけであれ彼らの音に辿り着いて欲しい。聴いてもらえれば、“理解”できるはずだから。

-バンドの結成は?

賢司:最初にドラムの秀作とベースの俺が高校の時に軽音部でバンドを組んでたんだけど、組んでくれる人がいなくて。まぁ音楽の趣味が一方的に合わなくて、二人だけの状態で始めたんだけど面白くなかったから弟呼んだみたいな感じです。

-ちなみに“こんなバンドがしたい”みたいなイメージはあったんですか?

賢司:いや、そんなことすらも考えてないくらいですね。例えばTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとかAC/DCとかロックと言われるものを聴いている人が全然いなくて。秀作も聴いてなかったんだけど。

-あ、聴いてなかったんだ。

秀作:全然聴いてなかったですね。J-POP聴いてました。

-ドラムは?

秀作:ゲーセンが凄い好きで、ドラムマニアに正月貰ったお年玉を全部つぎ込むくらい(笑)。で、ゲーセン行ってドラムマニアやって、お前凄いうまいじゃねぇかってなって。

賢司:元々凄く仲良い友達だったんだけど、俺軽音部で一人で誰もやるやついないから、俺の言いなりになってくれる人が欲しくて(笑)。こいつドラムマニアうまいしドラムいけんじゃねーかっつって(笑)。

秀作:俺は全然深く考えてなかったから“あ、全然いいよ!”って。

-まぁ、ドラムマニアは音ゲーと呼ばれるものの中でいったら限りなく本物に近いものはあるよね。要司くんは入ったときからギター・ヴォーカル?

要司:いや、入ったときはギターだけでしたね。

賢司:俺がギター・ヴォーカルでした。

-どういった流れで要司くんがギター・ヴォーカルに?

賢司:ベースがパッとしないからクビにして、それで俺がベースやるようになって。ヴォーカルは他に友達を入れてやってて、要司はギターだけっていう4人編成で3年くらいやってました。それで、ある日スタジオでヴォーカルが急に来れなくなった日があって、とりあえず要司歌っておいてくらいの気持ちで歌わせたら“なんじゃこりゃ!?”ってなって。

-そのタイミングまで要司くんの歌は聴いたことなかったの?

賢司:クソだと思ってた(笑)。

要司:カラオケも一緒に行ったことなかったもんね。

賢司:その頃中学生だったし、子供だと思ってたから。でも、要司が新曲のワン・フレーズ歌った瞬間に、俺と秀作の目がパッ!ってあって、これほんとにドラマみたいだったよね。

-要司くんとしてはその前は歌いたい願望みたいなものはなかったの?

要司:ほとんどなかったですね、むしろ嫌でした。目立ちたくなかったんじゃないですかね、その頃は。4人の時なんてコーラス・マイクなかったし、コーラスやったらスゲーヘタクソって言われて。

賢司:逆に溶け込まない声だったんですよ。1回コーラスを一緒にやったことがあって、違和感が凄すぎて“2度とコーラスをするな”って言って(笑)。

要司:それでマイクが無くなり……(笑)。だからそれは逆にギターだけやってればいいっていうかギター好きだから、そんなに歌いたいとか思わなかったですね。

-シングル『Traffic』をリリースして、その後ツアーを回ったりしたけど、バンドとして何か変化はあった?

賢司:シングルを出したことによって、人はちょっと増えたなって実感はありました。俺たちを知ってくれたら、絶対みんな俺たちのことをかっこいいって思うのにってずっと思っていたから、知った人はかっこいいと思ってくれて来てくれたと思う。まだまだだなって思わされることもあったけど、でも、やってることは間違いないなって思えたし。元々絶対カッケーって思っている部分があるから、内容的にはそんなに変わらなかったですね。