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INTERVIEW

Japanese

Large House Satisfaction

2014年10月号掲載

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Member:小林 要司 (Vo/Gt) 小林 賢司 (Ba) 田中 秀作 (Dr)

Interviewer:岡本 貴之

昨年末以降、大型フェスへの出演を通してメキメキ知名度を上げてきたLarge House Satisfaction。これまでとはまったく異なるベクトルで作られた"攻撃型ラブソング"を詰め込んだ新作ミニ・アルバム『Sweet Doxy』は、彼らの音楽を追ってきたファンにとっては衝撃の変容と受け取られるであろうポップネスを纏った作品だ。音像と歌詞の明らかな変化について、また初の渋谷CLUB QUATTROでのワンマン・ライヴへの意気込みを聞いた。

-昨年のCOUNTDOWN JAPAN 13/14への出演を皮切りに今年もROCK IN JAPAN FES.2014、SWEET LOVE SHOWER 2014といった大型フェスに出演されていますが、普段のライヴ活動にフィードバックされている実感ってありますか?

賢司:う~ん、まだそんなにはないですね。

要司:自分たち自身の成長というのは感じてはいます。前に前に表現を押し出していく力、伝える力というのが、大人数の前でやったことで意識が変わったのかなとは思います。

-今回のアルバムには大勢で歌えそうな楽曲が増えましたよね。この辺りは大型フェス出演の影響による変化でしょうか。

要司:それはありますね。今作よりも前作、前々作の方が内向的な部分があって。今回の作品で1番顕著なのが歌詞だったりとか。やっぱりもっと伝わらないと感動できないんだろうなって考えかたが変わったことが1番ですね。

賢司:単純にいうと、わかりやすくなったというか。言葉選びもそうだし。あと、『HIGH VOLTEX』の時は、歌詞に関して僕も秀作もいろいろ口出しというか"ここはこうした方がいいんじゃないか"とか言ってたんですけど、今作に関しては(歌詞には)ほぼゼロかなというくらい何も言わなかったですね。見て"いいじゃん"って(笑)。

-今まではわりと賢司さんがチェックしてたんですか?

賢司:いや、全員で推敲はしてましたね。でもわかりやすくなったというか"響く"ようになったというか、いろんな情景だったりとか自分の経験だったりとか映像を透過できるようになった感じはありますね。今までは見えなかったりとか、"何言ってるかわかんねえよこの野郎!"っていうのが多かったんで(笑)。

要司:(笑)

-(笑)要司さんからすればその"何言ってるかわからない"のはあえてそうしてた部分もあったんですよね。

要司:そうですね。言葉遊びだったり韻を踏んでみたりというのが、自分のスタイルだと思ってた時期があったので。あと1番大きいのが、そのときは"共感はいらない "という意識でやっていたので。

-むしろ突き放すような。

要司:はい、"お前で考えろ"と。受け取る側で。それが180度まではいかないけどガラリと変わって、もっと聴く人の心に触れるような言葉で書けたのかなというところですかね。

僕たちがやってきたのは共感とかよりは、俺たちのカッコ良さというか、"どうだ!?聴けよ!"みたいな感じで、投げるから受け取ったあとはお前らで解釈してくれという感じだったんです。でもそれって実は結構わかりづらかったりして。もっとストレートに入り込むような意識になったんですよね。

-確かに前回のSkream!のインタビュー(2012年9月掲載)を見返してみても、見出しから"まぁみんな馬鹿だからこのくらいじゃねーとわかんねぇだろ"って書いてありますしね(笑)。

一同:ははははは!

賢司:まあ、その心はまだありますけどね(笑)。

-秀作さんは今作にどんな変化を感じていますか?

秀作:前作、前々作は、後ろから突き刺す感じというか。でも今回は正面から心に突き刺すようなものになっているじゃないかと思いますね。 賢司:いいこというなあ~(笑)。

-Large House Satisfactionは結成からここに至るまで、スマホや配信の普及という聴く側の環境の変化が大きくあった時代にデビューして活動してきたバンドだと思うんですが、音楽を作る側の変化ってどんなことがありますか?

賢司:レコーディングやマスタリングだったりとか、音作りに関してはそういったデバイスでどう聴こえるかというのは確認するようになりましたね。あと、1曲単位で聴くことが増えているとは思うので、正直アルバムの流れというよりは1曲単位を重視するというのは、たぶんどのアーティストも多いのかなとは思います。

要司:音源的にはそういうところをチェックするようになったのはあるけど、やっぱりライヴ・バンドではあるので、観に来てくれたら絶対衝撃を与えるというのは変わらず研ぎ澄ませてはいますね。

秀作:楽曲については乗りやすい、みんなで盛り上がりやすいライヴをイメージしていることが多いですね。今回も8ビートだったり四つ打ちだったりとか、みんなが持っているリズムで盛り上がれるように作るようにはしていますね。