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INTERVIEW

Japanese

Neat's

2012年01月号掲載

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-その精神はこのプロジェクトに繋がるものですよね。

そうですね。

-「0」は東日本大震災のあとに作られた曲とのことで。

"毎日が新しい"って思っていこうと思いました。どんなに不安でも、毎日何もないところから始めようと覚悟しましたね。どんなに積み上げてきても、いつゼロになっちゃうか分からないし。当たり前のことなんて無いってことに、凄く気付ける......でもそれのお陰で気付けるっていうのもなんだかなぁ......と思いますけど。今でもそんな風に口では言えるけど、完全にそんな人間に成れてはいないから。手放すのはやっぱり怖いと思うし。なるべく身軽でいたいなと思います。

-レコーディングもおひとりでなさっているんですか?

ギターとヴォーカル以外は全部打ち込みでやってるんです。レコーディングだからギターも何小節ごとにチャンチャンチャンチャン......はい! って止めて(笑)。自分で出来る範囲のことでしかやってないので、逆にそれをどうやって"出来る風"にしようかな? っていうのがこのプロジェクトの狙いでもあって(笑)。

-"出来る風"(笑)?

完璧でないところに焦点を当ててみようと思ったんですよね。パソコンやネットで誰でも音楽が表現出来ちゃう時代だから、完成された音楽じゃなくても評価されたり、国境を越えたりするじゃないですか。わたしも海外のインディーズの音楽をよく聴くので、すっごいチープな録音の仕方で"こんなんでいいの!?"って音楽が凄く素晴らしいと思ったりするんですよね。だから必ずしもいい音で、すっごい巧いプレイで、っていうことだけが人を感動させるのではないなって、それまた原点に戻って。全部ずっと、綺麗に綺麗に整った音楽を......それこそ方程式にって思いながら自分を縛っちゃってたので、それを1回削いで、隙のある音楽をやりたかったんです。いろんなチープなところ、それもクリエイティヴにして見せていきたいっていう。

-DVDのディレクションにも初挑戦なさったんですよね。

そう!これがまた楽しかったんです! カメラマンさんと一緒にほぼ2人3脚で一緒に作業してもらって。もともと曲を作るときに頭の中で映像が浮かんでいてたので、それをどうしても具現化したかったんです。今まではその道のプロの方に任せてきた部分でもあったんですけど、今回はそこも自分でやって、自分が見てる世界をそのままみんなにパッと見せたいな、っていうのがあったんで。とは言え出来ないことがたくさんあるんで、アイディア勝負ですよね(笑)。アルミホイルを使ってみようだったりとか、予算があるチームでは思いつかない方向に行ってみる!

-(笑)。何から何まで手作りなんですね。こんなに華奢でお人形さんみたいな女の子なのに、何でも自分でやっちゃうんだから凄いです。

でもこどものごっこ遊びと一緒です(笑)。包丁は危ないから駄目!って言われて、石を包丁に見立てて料理しちゃうような......そういう感じ。出来ないながらも作ってみたら、何でも出来ると思います。

-ライヴにはギターにART-SCHOOLやRopesで活動中の戸高賢史さん、ベースにSCARLETの林 束紗さん、ドラムにte'のtachibanaさんを迎えて......という、非常にレアで面白い組み合わせで。

こういうバンドが出来たらかっこいいよね!っていうイメージがあったんですよね。それで可能かどうか分からないけどオファーしたら、まさかの承諾を頂き(笑)。 一緒に対バンをしたり、音楽を奏でたりしたことがない、わたしの知らない世界で音楽をやられてきている方々なので、すっごく発見ばかりですね。自分のやりたいことと出来ることの違いを一番痛感する場所でもあります。みんなと一緒にやるとなると、さっき言った"出来ないところでのチープさ"っていうのが本当にかっこ悪くなっちゃう場合があったりして。でもライヴは全然別の考え方で、やっぱりちゃんとかっこいいバンドとして成立させたいんです。

-この先一緒にコラボレーションしてみたい人はいますか?

この間、わたしの持ってないものを持ってる人たちとコラボをしてみたらどうかな?っていう提案が何となく出て、それ面白そうだな! って思ってます。今は全部自分ひとりで世界を固めて活動しているので、そこがひとつ自分の中で"あっ"と掴めるものがあったら、それを持って他の街の人と触れ合ってみたい。